SF名タイトル・迷タイトル集

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「バケツ一杯の空気」

 出典の著者・訳者: フリッツ・ライバー(深町眞理子訳)  同名短編集に収録 SFマガジン’98年1月号にも収録

紹介 :司書の駄弁者
HP :

コメント:
 主催者権限でトリ。題名だけでというならこれがSFならではのインパクトを一番感じさせてくれたものでした。
 太陽の軌道を外れ極寒の世界に変わった地球での物語。「パパに言われて、ぼくは余分の空気を一杯取りにいった」という書き出しもなかなか。



「男を捜せ」

 出典の著者・訳者: 小松左京  同名短編集に収録  「別冊問題小説」1975年7月号にも収録

紹介 :藤間真 様
HP :

コメント:
 主人公を手術したもぐりの医者がB.J.、その他の医師が手塚、松本、永井だとか小松御大のびのびと書いていますが、この発想のとんでもなさはSF史上屈指の怪作だと思います。十八禁かも知れませんが読み終わってもう一度タイトルを見てニヤリとすること請け合いなので、番外企画にも応募します。



「あとがき」

 出典の著者・訳者: 星新一  短編集「宇宙のあいさつ」に収録

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 え〜、別に何かが湧いたわけでも、電波を受信しているわけでもありません。本当に、こういう題名のショート・ショートがあるんです。実は、星先生はあとがきを書くのが大キライだったそうで、「あとがき」を書く代わりに「あとがき」というショート・ショートを書いてしまったのだそうです。苦し紛れとはいえ、こういう作品を書いてこういう題名をつけてしまうところに星新一という作家に相当なセンスを感じるのですが、如何でしょうか?



「月曜日は土曜日に始まる。」

 出典の著者・訳者: A&B・ストロガツキー(深見弾訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 旅の途中で立ち寄った小さな町、ひょんなことからその町にあるMYKK(魔法妖術科学研究所)に勤めることになった主人公の日常を描いた物語です。ちなみに表題の意味は文字通り休みなく働くこと、日本風に言うと「月月火水木金金」ということだとか



「故郷から10000光年」

 出典の著者・訳者: ジェイムズ・ティプトリー・Jr(伊藤典夫訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
ティプトリーの作品は、詩的な感じがするものが多いのですが、やはりこれが一番美しいと思いましたので



「ニューロマンサー」(“Neuromancer”)

 出典の著者・訳者: ウィリアム・ギブスン(黒丸尚訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 我が冬寂の名において!これを投稿しないわけにはいかないでしょう。これを初めて読んだのは高校生の時でしたが、何もかもが新鮮で、あっという間に読んでしまったのを未だに覚えています。本文中の「ニューロは神経、銀色の径。夢想家(ロマンサー)。魔道師(ネクロマンサー)。ぼくは死者を呼び起こす」という文章が、この作品全体を象徴しています。未読の方は是非とも読んで欲しい一冊です。



「アルジャーノンに花束を」

 出典の著者・訳者: ダニエル・キイス(小尾芙佐訳)

紹介 :水谷秋夫 様
HP :

コメント:
 これが無いのはおかしかろうと思い、投稿いたします。
 原題は、"Flowers for Algernon"。



「ピッカピカその(一)〜その(五)」

 出典の著者・訳者: 眉村卓  「ポケットのXYZ」に収録

紹介 :ごろえもん 様
HP :

コメント:
 名タイトルが多いようなので、迷タイトルを投稿してみました。
 ラジオ番組の企画で毎週ショートショートを書いて読むという企画での作品をまとめた作品集ですが、なんというか、暴走してますね。
 それにしても、もう少し工夫したタイトルでも良さそうなものですが。
(いや、好きな作品集なんですけどね)



「永遠も半ばを過ぎて」

 出典の著者・訳者: 中島らも

紹介 :無銘写本 様
HP :

コメント:
 「とわもなかばをすぎて」。
 文春文庫から出ているようですが、自分は全く読んでおりません(なんたること!)。
 ただ、タイトルだけが妙にSFを感じさせて、記憶にこびりついています。



「博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」
(“Dr. Strangelove: or How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb,”)

 出典の著者・訳者: スタンリー・キューブリック監督

紹介 :TAKA 様
HP :

コメント:
 SFか?う〜ん…駄弁者様お願いします〜〜〜
 とにかくブラック。
 この博士は、なんとなくフォン・ブラウンを連想するのは私だけでしょうか(笑)
 監督のスタンリー・キューブリックもすごいですが、私的には主演のピーター・セラーズがごっついツボにきました。特にラストのストレンジラブ博士の演技は圧巻。
 ナチもアメリカも大元のところにおいて違いは無いということを再確認させてくれる映画です。



「百億の昼と千億の夜」

 出典の著者・訳者: 光瀬龍

紹介 :TAKA 様
HP :

コメント:
 SFタイトル史上、もっとも壮大なタイトルの一つじゃないかと思うこの作品。
 萩尾望都の漫画も有名ですね。
 個人的には終末思想と弥勒との結びつきには唸りました。
 これと「神狩り」は唯一神という体系に対するアンチテーゼ(かな?)を描いている作品の中でも絶品だと思っています。漫画だと「イティ」ですが。
 絶対者につくって楽なんですけどね(笑)
 あしゅらおう、格好いいなぁ〜



「去年を待ちながら」(高木直二訳)

 出典の著者・訳者: フィリップ・K・ディック

紹介 :紫苑 様
HP :

コメント:
 絶対挙がるに違いないと思った「電気羊」はやっぱり挙がってたので、こちらを。
 過ぎ去った筈の「去年」を「待つ」っていうのはどういうことだろう?…とタイトルだけに興味が湧いて、私が初めて買ったディックがこれ。
 これ以降、半ば中毒の様に次々とディックを読み漁ったのでした。



「ンダモシテX」

 出典の著者・訳者: 「ウルトラマンダイナ」 48話

紹介 :sengoku 様
HP :

コメント:
 ウルトラシリーズ最高の迷タイトルだと…
 感嘆詞以外で「ン」で始まるタイトルはこれ位じゃないでしょうか?
 上司に騙されて、地球程度の惑星なら簡単に破壊できる超爆弾の実験を行うため、1年前に地球へやってきたチャダビン星人は、不慮の事故で株式会社丸七花火の会社員ムサシ・ホウサク(赤井英和)を爆死させてしまい、ムサシに姿を変えて妻のヒサコや娘ナミと暮らしていた。「ンダモシテX」はその爆弾の名前。



「上段の突きを喰らう獅子」

 出典の著者・訳者: 夢枕獏  短篇集「仰天文学大系」(文庫版タイトル『慶応四年のハラキリ』)に収録 「〜喰らう猪獅子」のタイトルで、SFマガジン'90年6〜8月号にも収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 TAKAさんが「上弦の月を喰べる獅子」を紹介しておられたので、著者本人によるパロディにして、星雲賞受賞作を。
 関節技蒐集家である「わたし」と、ひとりの狂った武道家である「わたくし」は、関節技をめぐる旅を続けるうちに「おれ」というひとつの人格としてめざめ、「地上最強」の称号をめざし、さらなる格闘者を求めてゆく。「人は強くなれるのですか?」という問への答を捜して…
 「汝は何者であるか?」「朝には四本足、昼には二本足、夕には三本足であるところの者は何か?」というふたつの問への答にも、ある意味感動的なものがあります。



「月は無慈悲な夜の女王」

 出典の著者・訳者: ロバート・A・ハインライン(矢野徹訳)

紹介 :ぽちぽち 様
HP :

コメント:
もしかして、私、長いタイトルが好きかも。
(今気がつきましたが、連続して書き方を間違えててすみません)



「スポンサーから一言」

 出典の著者・訳者: フレドリック・ブラウン(中村保男訳)

紹介 :ぽちぽち 様
HP :

コメント:
やはりこのタイトルも忘れられません。
誰が考えたか忘れましたが、昔々、同人誌のお便り覧のタイトルに勝手に借用していたことがありますし。



「5000光年の虎」

 出典の著者・訳者: 石川賢

紹介 :飯田天周 様
HP :

コメント:
 初め見た時は、「うぉぉぉ!!さすが賢ちゃん!カッコイイタイトルつけるぜ!」くらい思っていたのですが、よくよく考えると、何故「五千光年」で「虎」なのかよく解らないタイトルです。でもそんな事は、作品の勢いでカバーですよ。だって最後に「オレは虎だ!!」とか言われちゃったら、ハイとしか言えないですよ。



「このまちだいすき」

 出典の著者・訳者: NHK教育

紹介 :ヘボ 様
HP :

コメント:
 正確には第1話のタイトルになるので、ちょいと趣旨から外れるかもしれません。
 この番組、各話タイトルがファーストガンダム関連のもじりになってました。
 検索かけてみたら「とべ!シラベル」だの「めぐりあい空」だの不穏当なタイトルがぞろぞろと……いいのか公共放送なのに!?



「午後の恐竜」

 出典の著者・訳者: 星新一  同名短編集に収録

紹介 :出羽 様
HP :

コメント:
 いわずと知れた星作品の代表的一作です。
 ぱっと目にした時に本を手に取らせるインパクトとページをめくらせるクエスチョンがあり、さらに端的な内容を含んでもいます。これまでに私が出会った全てのSF作品の中で、最も簡潔で最も意味深く、最も衝撃を受けた(それも読前と読後に)タイトルです。



「コールド・ゲヘナ」

 出典の著者・訳者: 三雲岳斗

紹介 :おおた 様
HP :

コメント:
あらすじ:荒涼たる砂漠の惑星ゲヘナ。
強大な龍をはじめ危険な怪物の闊歩する世界でもあった。
人型の超高速ロボット、デッドリードライブだけが唯一の対抗手段だった。
凄腕との評判を取るデッドリードライブ乗り、バーンは謎の少女アイスを助けたことから、否応なくこの世界の覇権をかける争いの渦中に…というお話。
 一巻の中盤くらいにゲヘナが未来の地球であり環境破壊やら遺伝子操作で生物が怪物になり荒廃しまくりいまに至る…という話でした。
 このタイトルを見たときファンタジーだと思いましたが、正真正銘SFでした。
 コールドゲヘナ…直訳すると「冷たき灼熱地獄」ですか。いろいろ含みのありそうなタイトル…深読みしすぎかな。

※駄弁者追記・私も「コールド」は「Cold」のほうだと思いこんでいたんですが、その後kadoyan様他の方々から「Called」であるとの指摘を受けました。ご指摘に感謝します。



「語れよ真空の中で」

 出典の著者・訳者: 岡崎二郎  「アフター0 第1巻」に収録

紹介 :無銘写本 様
HP :

コメント:
 自分の中では「天の光はすべて星」と同じくらいの位置付けにあるタイトルになります。
 アフター0(岡崎 二郎)は新装版(小学館 ビッグコミックス オーサーズ・コレクション)として10巻まで出ていますが、短篇集(連作もありますが)で気軽に読めて、綺麗にまとまった話が多いのでとても好きです。
 活字/漫画問わず自分の蔵書の中で安心してお勧めできる1セットです。



「どこからなりとも月に一つの卵」

 出典の著者・訳者: マーガレット・セントクレア(野口幸夫訳)  同名短編集に収録

紹介 :ぽちぽち 様
HP :

コメント:
 内容的にはごく普通の短編集で、特に目新しいものではなかったように記憶していますが(でも私は結構そういうのが好き)、タイトルに惚れました。「いつかこんなタイトルの小説を書きたい!」と口走って、友人に「書けば」と冷たく言われたものです。



「吐仏花ン惑星 永遠の森田健作」

 出典の著者・訳者: 田中啓文  SFマガジン2001年4月号に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 元ネタはもちろん、菅浩江『永遠の森 博物館惑星』(早川書房→ハヤカワ文庫JA)。
 「いくらなんでも『吐仏花ン』は無理ありすぎだろ」と思っていると、ちゃんと(?)合理的な説明がつくのでビックリ、なのでした。



「地獄の黙示録(ジゴク・ノ・モクシロク)」
(“Jigoku no Mokushiroku(The Symbolic Revelation of the Apocalypse)”)

 出典の著者・訳者: ジョン・G・マクデイド(古沢嘉通訳)  SFマガジン'98年10月号に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 原題の「Jigoku no Mokushiroku」に、ついつい「迷」を感じてしまうわたくし。
 (ちなみに、映画『地獄の黙示録』の原題は“ Apocalypse Now”)
 主人公の「人工知能エレベーター」の名前「ヒトシ」は、サルマン・ラシュディ『悪魔の詩(うた)』を訳して平成三年に暗殺された、五十嵐一教授にちなんだもの(エレベータ本人の弁)。



「きみの話をしてくれないか」(“TELL ME ABOUT YOURSELF”)

 出典の著者・訳者: F・M・バズビー(北沢克彦訳) 巽孝之編「この不思議な地球で 世紀末SF傑作選」に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 取り扱う題材は正直言って、かなり薄気味の悪いものなのですが…それでも「もっとも醜悪なるものに、もっとも聖なるものが宿る」こともあることを、このタイトルが暗示しているように思われます。
 F・M・バズビーは、時間テーマの傑作「ここがウィネトカなら、きみはジュディ」(新潮文庫『タイム・トラベラー』に収録)の作者。



「花のなかであたしを殺して」

 出典の著者・訳者: 中井紀夫  SFマガジン90年4月号に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 「殺されなければ子孫を残せない種族」という着想は、「死とひきかえに子孫を残す動物たち」の裏返しなのかな、とも思いますが。
 ある種の恋愛が「魂の削り合い」であり「ヤるかヤられるかの真剣勝負」であることを思えば、タイトルのように(?)エロスとタナトスが直結してしまうことも、あり得ないことではないのかな、と、快楽殺人者のようなことを、ふと考えてみたり。



「上弦の月を喰べる獅子」

 出典の著者・訳者: 夢枕獏

紹介 :TAKA 様
HP :

コメント:
 これほど内容とタイトルとの間に直接の関連性がないのに、絵としてのイメージがぴったりくるものは他にないような気がします。
 螺旋によって宇宙(世界)を語る、簡単な言葉でこの作品を語るとそれだけなのですが、それだけの言葉の中に読み手が受け取る膨大な物語や世界観が内包されています。
 科学者は数式によって世界を書き出しますが、作者は文章によって世界を描ききりました。人という螺旋と宇宙という螺旋が、螺旋というベクトルにおいて同一のものであり、また両者は個にして全、不可分なものであると。
 我ながら、わけわかんないこと書いてしまいました。(笑)
「野に咲く花は幸せであろうか?」
今でもこのフレーズを読んだ時の気持ちは忘れられません。



「デリラと宇宙野郎たち」

 出典の著者・訳者: ロバート・A・ハインライン(矢野徹訳)

紹介 :くうねるよむとぶ 様
HP :

コメント:
 私の素朴な疑問を誰かに教えてもらいたいので投稿します!
 作品中のヒロインの名前はブルックシー・グロリア・マックナイであり愛称がデリラとは何処にも書いてない…
 googleでデリラを調べると「サムソンとデリラ」が多くでてきたがそこからの引用であるのか?という事で迷タイトルとして一票。



「何かが道をやってくる」

 出典の著者・訳者: レイ・ブラッドベリ(大久保康雄訳)

紹介 :新崎みこと 様
HP :

コメント:
私にとってSF好きのルーツであるブラッドベリから、原題は「Something Wicked This Way Comes」です。
ブラッドベリの作品には総じてポォ的な詩観があると思うんですが、タイトルを見ただけでぞくっとしたのはやはりこの作品でした。



「武装島田倉庫」

 出典の著者・訳者: 椎名誠

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 私の「何だこれ」ベスト1に輝く、椎名誠の武装島田倉庫です。
 ちなみに、既に椎名誠の「SF三部作」はめい文句に全作登場しています。
 彼の独特の言語感覚による生物名はみどり様等が紹介されていますが、三足踊豆の他にもいろいろと異態生物が存在しますね。
 魚乱魚齒(かみつきうお)、平壁海鼠(めらなまこ)、汚濁水貝(よごれみみ)、赤蛇松、カンナ豆、外巻根(とりね)、黄泡長虫(あぶくだし)、ハジキダマ、砂嚢蛸(すなぶくれ)、巨面魚(でかずら)、ヒゾムシ、ワナナキ、赤舌、地ばしり、セイヨウシナノキ、蚊喰い、等等。
 誰か漫画にしてくれないかなあ、3部作。



「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」

 出典の著者・訳者: フィリップ・K・ディック(浅倉久志訳)

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 TAKA様から「別格」とのお墨付きも頂いたので堂々投稿出来ます、ブレードランナーの原作です。
 某ページによれば、これに影響されたのか「AはBの夢を〜」式のタイトルや「電気羊」という単語が登場する書籍は50点を越えているとか。やはり大御所なんですなあ。

紹介 :新崎みこと 様
HP :

コメント:
 これは絶対被ると思うんですが…やっぱSFのタイトルといったらこれはくるかな、と(^^; 原題は「Do Androids Dream of Electric Sheep」ですね。そのまんま。



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