この犬も勘定に入れません?
〜掲示板の三人(×6)男女〜
昨年末、来年は戌年ということで、んどらもえさんが犬SFとしてハーラン・エリスン「少年と犬」の名を出したのが、そもそものきっかけ。明けて元旦、「そんなえげつないのじゃなくて「シリウス」とか「都市」とかあるでしょう…」とレスした私ですが、その時点でこの話題を引っぱるつもりはありませんでした。SFでは猫にくらべると犬はいまいち活躍が少ない、と思ってましたし。
ところがさすがは「Da Bench」の常連さまがた(私も含めて総勢18人)、後から後から次々と名前があがり、気がつけば50作品以上がリストアップされることに。もっとも正確には「犬SF」ではなく「犬SF/SFに出てくる犬(もしくは犬型存在)」になってますが…。
上の題は好古真之さんの書き込みタイトルより。言うまでもなくコニー・ウィリス「犬は勘定に入れません」のパロディです。ちなみに副題は私のワルノリ。「犬は〜」のモチーフ小説、ジェローム・K・ジェローム「ボートの三人男」のパクリです。
なお、おまけの干支せとらはこちら。
- ハーラン・エリスン「少年と犬」 『世界の中心で愛を叫んだけもの』に収録
名犬:ブラッド >そんなヴァイオレンスな世の中にならなくていいけど(なってもらっちゃ困る)
- オラフ・ステープルドン『シリウス』
- クリフォード・D・シマック『都市』
名犬:ナサニエルほか >どっちもあんまし新春向きの明るい話じゃない…。
- 谷口裕貴『ドッグファイト』
- アーサー・C・クラーク「ドッグ・スター」 『10の世界の物語』、『スペースマン』(「犬の星」の題名で)に収録
- ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン「バスカヴィルの宇宙犬」 『地球人のお荷物(ホーカ・シリーズ)』に収録
- フィリップ・ホセ・ファーマー「スカーレティンの研究」 『世界SFパロディ傑作選』に収録
名犬:ラルフ・フォン・ヴァウ・ヴァウ >どちらも犬の話というよりシャーロック・ホームズのパロディだしなぁ
- チャールズ・プラット『フリーゾーン大混戦』
- ロバート・F・ヤング「リトル・ドッグ・ゴーン」 『ジョナサンと宇宙クジラ』に収録
- グレゴリイ・ベンフォード『アレフの彼方』
名犬:? >これらにしても「ドッグファイト」にしてもワンちゃん可哀想な目に遭うものが多いなあ。
- ディーン・R・クーンツ『ウォッチャーズ』
名犬:アインシュタイン >こっちはあまり可哀想じゃないです
- 筒井道隆『馬の首風雲録』
名犬:? >馬の首星雲の犬型異星人。内容はダークだけど。
- タツノコプロ『新造人間キャシャーン』
- 遠藤浩輝『EDEN』
名犬:ファインマン >姿は犬、脳は人間のサイボーグ 背中に隠した3対6本のマジックハンドが、オッシャレーっ!
- SFテーブルトークRPG『トラベラー』
- 東映『特捜戦隊デカレンジャー』
- 山本弘『ギャラクシートリッパー美葉(1)10万光年のエスケープ』
- ジョン・W・キャンベル・ジュニア「影が行く」 同名短編集に収録
- 秋山瑞人・たくま朋正『鉄コミュニケーション』
- アンソロジー『幻想の犬たち』
- コードウェイナー・スミス「クラウン・タウンの死婦人」 『シェイヨルという名の星』に収録
名犬:ド・ジョーン >タイトル聞くだけでもうウルウル来てしまいます。
- 藤子・F・不二雄『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』
名犬:イチ >これほどのスケールで時空をいったりきたりした犬は、
多分このイチくんだけなんではないかと…
- ゴードン・R・ディクスン『こちら異星人対策局』
名犬:レックス >けなげです。テレパシーも使うし。
- コニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』
名犬:シリル >本家『ボートの三人男』のモンモランシーも十分SFな犬犬だと思ってるんですけど…。
- ヴァーナー・ヴィンジ『遠き神々の炎』
名犬:鉄爪族(種名) >アムディラニファニ君萌え〜(笑)
- 手塚治虫『ノーマン』
- 手塚治虫『鉄腕アトム ホットドッグ兵団』
名犬:ぺロ >人間型サイボーグに改造されてしまった元ヒゲオヤジの愛犬
- 押井守『イノセンス』
- 浦沢直樹『プルートゥ』
- エドモンド・ハミルトン「審判の日」 『反対進化』に収録
- ルネ・ギヨ『こいぬの月世界探検(小学生の必読名作版 こどもの世界文学14 フランス編4)』
- ジョージ秋山『ザ・ムーン』
- 筒井康隆「ブルドッグ」 『笑うな』に収録
- 石ノ森章太郎『サイボーグ009 まぼろしの犬』
- 山田正紀『宇宙犬ビーグル号の冒険』
- ナンシー・クレス「眠る犬」 『SFの殿堂 遙かなる地平1』に収録
- リチャード・マシスン「消えた少女」 『影が行く』に収録
- 藤子・F・不二雄『ドラえもん のび太の大魔境』
- ミハイル・ブルガーコフ『犬の心臓』
名犬:シャーリク(ポリグラーフ・ポリグラーフォヴィッチ・シャーリコフ)
- 谷口ジロー『ブランカ』
- 谷口ジロー『神の犬』
- 外薗昌也 『犬神』
- 草川隆『テミスの無人都市』
- ロジャー・ゼラズニイ『ドリームマスター』
名犬:盲導犬ジークムント >遺伝子改変と複数回の手術の結果、約400語を操るシェパード
- 聖悠紀『ジュピター』
名犬:ジュピター >スーパーコンピュータなみの知性をもつようになった主役の犬
- 石ノ森章太郎『ドッグワールド』
名犬:シバ >スフィンクスのような「神」に支配された、二足歩行する犬たちの世界。
- 伊東愛子「星を渡る犬たち」(1976年・別冊少女コミック3月号)
- コードウェイナー・スミス「昼下がりの女王」 『第81Q戦争』に収録
名犬:チャールズ他、ビル一家 >ふさふさして尻尾があって、ド・ジョーンと違って結構犬っぽいです。
- 桑田次郎『超犬リープ』
- 笹川ひろし原案『魔犬ライナー0011変身せよ!』
名犬:クイーン、エース、ジャック、ジョーカー ここから「キャシャーン」のフレンダーが生まれたそうです
- 藤子・F・不二雄『のび太とアニマル惑星』
- ナンシー・クレス「ダンシング・オン・エア」 『90年代SF傑作選』に収録
名犬:エンジェル >5歳児程度の知能を有し、人語を話すことも可能なボディーガード犬。
- 夢枕獏『新・魔獣狩り』
- 平井和正&石ノ森章太郎『幻魔大戦』(オリジナル版)
名犬:超能力戦士フロイと息子達 >犬型異星人だったですか!?
- フィリップ・K・ディック「ルーグ」 『パーキー・パットの日々』、前掲『幻想の犬たち』に収録
- ブラッドリー・デントン「チップ軍曹」 『SFマガジン』2006年3月号に収録
- ロバート・アスプリン「銀河お騒がせドギー」
名犬:バーキー >環境汚染調査スーパードッグにして、銀河一のスター…のくせに、ウサギ型異星人を追い掛け回したり
- 東映制作『電子戦隊デンジマン』
名犬:デンジ犬アイシー >異星文明の遺産を受け継ぐロボット犬
とりあえず、今年の旬ということで。しかし、けなげさがウリのせいか、幸福な境遇の犬が少ないような…
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