SF名文句・迷文句第167集

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科学が政治を征服することは絶対にありませんが、政治はいつも科学を征服しています

 出典: 海野十三「十八時の音楽浴」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 最近ライトノベルとしてよみがえった事を記念して投稿いたします。
 荒廃した地上を捨てて地下に潜ったミルキ国は毎日18時の音楽浴(音楽による洗脳)によって空前の発展を遂げています。愛国心は高まる、勤労意欲は向上する、睡眠は1日4時間で十分等、文句の無い効果を上げています。そんな中での政府首脳の発言です。
 そーだよなー、と思いつつ「疑似」科学はそうでもない(何とか民族は能力的に劣っているので差別されて当然とか、最近ではゲーム脳とか)思ったりもします。

駄弁者:
 翻案(跳訳…超訳?)の刊行元がガガガ文庫だというのにちょっとびっくりですが…。
>政治はいつも科学を征服しています
 そう思って利用しているうちに、いつか科学技術の側からしっぺ返しをくらうというのが、すくなくとも物語世界では鉄則だと思います。



 宇宙で生まれた者でなければ、宇宙はわからない。慣れることならできるだろうが、たぶん。
 宇宙で生まれたら、惑星の表面を愛することはできない。地球でさえもだめだ。あまりにも大きく、込み合っていて、きみと空のあいだには何もない。物は一直線に落下する。
 だが、地球の人々は宇宙を訪れ、新世界(ワールズ)の人々は地球を訪れる。そして、いつも変えられてもどってくるが、ときには変化を残すこともある。

 出典: ジョー・ホールドマン「さらば ふるさとの惑星(ほし)」(矢野徹訳)

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 Worlds(worldの複数形。本作の原題でもある)とは、地球軌道上を取り巻く41のスペースコロニーのこと。かつて、エネルギー不足に悩む国々や企業によって作られたが、エネルギー危機と宇宙開発ブームが去ったあとの21世紀(!)には、単なる金持ちの観光地に成りはてようてしている。主人公は、そんなコロニーのひとつ<ニュー・ニューヨーク>に生まれ育った女子大生・マリアンヌ。卒業研究の成果を認められ“ふるさとの星”地球への一年間の留学を許された彼女が、地球社会で巻きこまれる数々の危難。そして、“新世界”と地球との間で深刻さを増す政治的対立……。
 四半世紀前の作品でなかったら「それ、なんてガンダム?」と煽られてもおかしくない作品(まあ「宗主国vs植民地の対立」というのは、おなじみの図式ですが)から、第1章まるごとの引用を。
 ちなみに本書、集英社<ワールドSF>シリーズ('82〜'84。その他のラインナップに、レム『泰平ヨンの未来学会議』、ブラナー『衝撃波を乗り切れ』、バラード『22世紀のコロンブス』など)第1弾。
 ……「ワールドSF第1弾が『Worlds』! これ以上のオチがあるかーッ!!」というネタなんでしょうか、ひょっとして。
BGM:「さようなら、ふるさとの家よ(オペラ『ワリー』より)」アルフレード・カタラーニ

駄弁者:
 ジョー・ホールドマンと言えば「終わりなき戦い」「終わりなき平和」(さもなくば新作「擬態」)を思い出すんですが、こちらの作品は…実は知りませんでした。「終わりなき戦い」が「宇宙の戦士」と比較されるように、こちらは「月は無慈悲な夜の女王」が引き合いにだされるようですね。
 コロニー生まれだと、見上げた先がシリンダーの正反対にある地面ではなく、果てしのない青い空だというのは、目眩がするものなのかも知れません。
 宇宙生まれの人間と地球生まれの人間のギャップという点では、今年復刊された堀晃「バビロニア・ウェーブ」もちょっと連想します。



われわれは木星人なのだよ!地球人がそう呼ぶようにっ!
違う惑星の生き物なのだよ!すでに!
SF映画に出てくる異星人のようにね!

 出典: 冨野由悠希原作・長谷川雄一漫画「機動戦士クロスボーンガンダム」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 クロスボーンガンダム、最終局面でのカラス先生のお言葉です。同じ人間じゃないかと説得にかかる主人公に対してこう言ってくれます。
 なんといっても>「異星人」と言ってくれるところ(「宇宙人」ではなく)がさすがの長谷川節。SFオタクの遺伝子を感じさせてくれます。
 この作品はいろいろSFを感じさせてくれるせりふ満載ですが、おいおいご案内します。

駄弁者:
 「宇宙人」だと、コロニー生まれの「地球人」もその中に含まれてしまいそうなので、そのへんを意識して「異星人」と名乗ったのかも。



「戦争が面白いだと? 何てことをいう」
「ほう? すると君は、面白くないのか?」
 おれはしばらく、自分の気持ちをほじくり返した。「そりゃ、少しは面白い」
「それ見ろ。面白いから報道の価値もあるわけだ。でなければ、こんな大騒ぎになるわけがない」

 出典: 筒井康隆「東海道戦争」  同名短編集に収録

紹介 :垂直応力 様
HP :

コメント:
 言わずと知れた筒井康隆の出世作。1965年の時点で今に通じる視点を持って、戦争やマスコミを語っている所が筒井康隆の偉大なところです。といいつつ生まれる前のことなんで、実際にどう受け取られたかは分かりませんが。

駄弁者:
 湾岸戦争やイラク戦争の報道を思い起こしながらこの作品を読み返すと、その鋭さがいっそう引き立ちます。
 「東海道戦争」では、戦争というお祭り騒ぎに参加していた人は現実の砲弾に吹っ飛ばされるのですが、湾岸戦争やイラク戦争をCNNの報道で「面白がった」人たちは、最後まで傍観者。



「私のことはハンプティ・ダンプティと呼べ。地球人の中で唯一、言葉の正しい使い方を知る人物だ」

 出典: 山本弘「メデューサの呪文」  『まだ見ぬ冬の悲しみも』に収録

紹介 :垂直応力 様
HP :

コメント:
作品紹介は著者自身のサイトをご参照ください。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/chocoparfait.htm
言葉を正しく使うと、八行詩で地球を滅ぼすこともできます。

駄弁者:
 惑星アルハムデュリラーの異星生物「インチワーム」はコンタクトの相手として詩人を指定してきた。原始的と思われていた彼らの文明は、実は人類文明とは次元の異なる発達を遂げていたのだった。そのコンタクトの顛末を証言する詩人の手記にも、ある秘密が隠されていて…。
  この短編集では一番気に入った作品でした。SFマガジンの読者賞にもなってますね。
 ハンプティ・ダンプティの「言葉の正しい使い方」というのは、「鏡の国のアリス」に出てくる「わたしがことばを使うときには、ことばはわたしの選んだ通りの意味になるのである――それ以上でも以下でもない」(山形浩生訳)を指しているんでしょうか。たしかに彼らの文明が気に入りそうなキャラクターです。



いってみようか、スカドンの奇人変人コーナー!

 出典: タツノコプロ制作「タイムボカンシリーズ ヤットデタマン」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 「ヤットデタマン」に登場した3悪の一人であるアラン・スカドンがギャグアニメならではの奇人変人ぶり(眼球をつま先にくっつけて覗きをしたり、耳を伸ばしてたすき掛けをする等)を見せるコーナーでしたが、余りにもシュールな内容は子供たちにウケていたかは不明。

駄弁者:
 ヤッターマン以来の定番に忠実だった「オタスケマン」と新機軸のあった「逆転イッパツマン」に挟まれて、いまいち印象が薄いような気がするんですが…。



君はこの星の守護神になるつもりかね? おこがましいとは思わないか!
君がその巨大な姿を現すずっと前から、この星の愚かなる生き物たちは
キリエル人の導きを待っていたのだよ。 君は招かれざる者なのだ!!

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマンティガ 第3話『悪魔の予言』」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 人間を愚かなる生き物と断定し、我々こそが導くと豪語して憚らない謎の存在であるキリエル人。 キリエルじんではなく、キリエルびとと読むところが変というか……
 最終的にキリエル人はウルトラマンに対抗したので、人間は彼らを「悪」と認識する事が出来ました。しかし、もし人間が彼らを「悪」と認識できずに彼等を崇拝したのなら、キリエル人は人間を「どこに」導くつもりだったのでしょうか。
 どうせ碌でもない世界なのは分かりますが。

駄弁者:
>キリエルびと
 もろに聖書を意識した名乗りですが…降臨する地域と時代を間違えましたね。
 アメリカ(とくに南部)だったら成功したかもしれないのに。



只の小生意気な中学生だ!

 出典: たかしげ宙原作・DOUBLE−S作画「死がふたりを分かつまで 5」

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 予知能力者の中学生・遥と盲目の剣士・護がその能力を最大限に発揮して強大な敵と戦う話ですが(これ位言っておけば「SFとしてかなり違和感がある」とか「SFとして微妙」とか言われないだろう(笑))、これは大人達の中で自分を押さえていた遥に護が言い放ったセリフです。
 予知能力が有ろうが無かろうが中学生は中学生な訳です。よく飛び級で「12才ながら大学卒業!」なんてのが海外にありますが、そんなのはダメだ!と思うのは自分が異能者じゃないからですかね。
 天才には天才の育て方があるようですが、「才能を伸ばす」のと「人間が成長する」というのは別なんじゃなかろうかと。ま、そんな事言ってると伸びる才能も埋もれてしまうかな?

駄弁者:
 予防線張られてしまっちゃあねえ…(笑)。
 海外の学校で飛び級があるのは、「人間的成長」だとか「人格の陶冶」だとかについて、学校が負っている責任が少ないせいじゃないかと思います。学校で伸ばせる部分は伸ばすから、あとは家庭や地域でフォローするべき、とか…。
 もっとも、予知能力なんてものをもってしまった子供の性格は、飛び級の有無といった些細なことに関係なく、老成してしまうか歪んでしまうかのどちらかになりそうです。



予定のない休日、銀河の遥か彼方の惑星に私は降り立つ。想像だに出来なかった世界を眺め、歩き、そして未知の生物たちと出会う。
夕刻、地球へと無事帰還した私は、楽しませてくれた本を抱きしめ、しばしの感傷に浸る。素晴らしい冒険だった。そしてこの次は一体どんな世界を見せてもらえるんだろう、と。

「いやー、昨日は有意義な休日を過ごしちゃったよ」
「モテないわけだこの人は」

 出典: COCO「今日の早川さん『落ちゆく女』」

紹介 :司書の駄弁者
HP :

コメント:
 単行本刊行記念。ウェブで読んだネタでも、あらためて紙媒体で見るとまた違った印象が。微妙に変わっている部分を見つけるのも楽しいです。
>「モテないわけだこの人は」
 他人事ながら、つい「よけいなお世話だ」とつぶやいてしまう。…他人事なんですよ?



人生には中毒性があるのだ。たくさん摂取すれば、もっと欲しくなり……だが、喜びは減衰してゆく。

 出典: M・M・バックナー「ウォー・サーフ」(冬川亘訳)

紹介 :司書の駄弁者
HP :ここ

コメント:
 「時間」の概念すらおぼつかない少女から、長く生きれば死ぬのが恐くなくなるのではないかと言われて、即座に否定した248歳の大富豪。中毒にどっぷり首まで浸かっている人の述懐だけに、説得力があります。
 この大富豪が主人公なんですが、どうも感情移入しにくいキャラクターでして。彼なりの使命感・倫理観はもっているものの、基本的には独善的な性格。ナノテクその他の先端技術で老化を克服しているが、色ボケだけはどうやら悪化している…という感じです。
 それだけに最後の展開が意外。



産業廃棄物に似てるって言われたこと無いか?経歴、体型、体臭などで?

 出典: 浅井ラボ「されど罪人は竜と踊る」

紹介 :零崎糸色 様
HP :

コメント:
 どうもお初にお目に掛かります。零崎糸色と申します。
 投稿の文句は、量子世界の基本単位であるプランク定数hを操作し森羅万象を生み出す力、咒力を使い依頼された仕事を遂行する「攻性咒式士」である主人公ガユスとそのパートナー、ギギナの物語「されど罪人は竜と踊る」からのものです
 こんな感じの、皮肉で辛辣な台詞の多い作品なのですが、その中で最も印象に残った文句を投稿させていただきます。

駄弁者:
 経歴・体臭はともかく体型が産業廃棄物ってどんなだ…
>プランク定数hを操作し森羅万象を生み出す力
 プランク定数を操作…生み出すより先に存在が拡散してしまうのでは?



我々の心は二つの大きな病気を持っている、
一つは世代を超えて復讐心を伝えていく衝動、
そして人々を個人として見るのではなく集団としてのレッテルを貼りたがる傾向じゃ

 出典: サンライズ制作「GUNDAM EVOLVE ../Ω7 (ガンダムイボルブ ダブルドットスラッシュ7) 」

紹介 :yasutaka 様
HP :

コメント:
GUNDAM EVOLVE ../Ω7の中でガンダムWのドクターJの言った言葉です、
「我々」とは当然人類を指して居るのでしょう、
劇中では戦争の潜在的な発生要因として語っていると思われます。
この病気いつか治るのでしょうか?

駄弁者:
 この「病気」は、世代を超えて過ちの記憶を伝えていく衝動と、人々の集団どうしが付き合っていくことと同根なので…完治は期待せず、あまり劇的な症状がでないように抑えていくしかないんじゃないでしょうか。



それでは私のような者でもつい信じたくなってしまうじゃないか。
彼等の見た狂気の夢をね……!!

 出典: サンライズ制作「機動戦士ガンダムSEED」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 欠陥クローンという形でこの世に生を受けたキャラが、成功体が普通に生活していたことに対し妬みと恨みとがごちゃ混ぜになった状態で吐いたセリフ。

駄弁者:
 状況がよく分からないんでコメントしづらいんですが(今にはじまったことじゃないですが)、仮面の人のセリフですね。



ウルトラセブン! どうやら、我々ポール星人の負けらしい。
第三氷河時代は諦めることにする。
しかし、我々が敗北したのはセブン、君に対してではない。
地球人の忍耐だ! 人間の持つ使命感だ!
そのことをよぉ〜く知っておくがいい。  
ハッハッ、我々は、君のエネルギーが、元のように多くなく、
そして活動すればたちまち苦しくなる弱点を作っただけで満足だ!
ハッハッハッハッ

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラセブン 第25話『零下140度の対決』」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 過去に二度ほど地球を訪れた際も別に侵略行為をする訳でなく、単に地球を氷河期にしただけだったというアイデンティティがよく分からない宇宙人であるポール星人。
 各種怪獣図鑑には身長が33cmとなっていますが、それに反比例するかのように態度はデカかったです。
 結局、手下の凍結怪獣ガンダーが倒されると負け惜しみを吐きながら逃げていきましたが、セブンの弱点が分かってもこれでは話にならないのでは?

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 突如、地球防衛軍極東基地周辺を襲った局地的寒波。更に、地下の動力室はポール星人の操る冷凍怪獣ガンダーに破壊され、凍結状態に…! しかし、ウルトラ警備隊をはじめとする防衛軍の隊員たちの必死の復旧作業で、基地の機能は回復。ウルトラセブンに変身したモロボシ・ダン隊員の活躍により、冷凍怪獣ガンダーも撃退された。そしてラスト、ポール星人が地球を去る時に吐いた捨て台詞が上記の文句である。
 本エピソードで初めて「ウルトラセブンは寒さに弱い」ということが明かされた訳だが、それはさておき、私が何より感心したのは、「このエピソードが或る意味本当の地球人類の勝利だった」という点だ。『セブン』に登場する多くの侵略者は、およそセブンに負けて絶命するか敗退するかして終わる。決して地球人類に負けた訳ではない。が、このポール星人だけは地球人類の「最後まで諦めない精神力」というものを或る程度認め、屈服している。いや、ひょっとしたらセブンに負けたことを認めたくなくて、それであんな言い種を吐いたのかもしれないが、いずれにしろ、宇宙からの侵略者にこれほどの言葉を吐かしめる地球防衛軍極東基地の面々は、確かにヒーローだ。

駄弁者:
 大きな氷河期は4度あったということなんですが…まあ、いいか。たしかに地球を氷河期にして何がしたかったのか、よく分かりません。
 ウルトラマンにではなく地球人に負けたと言っていることについては、微妙に優越感を刺激されてしまいますが。



●もし、スペースクラフトAが速度三十で西回りコースを取り、スペースクラフトBが速度四十で東回りコースを取った場合、二機がぶつかるポイントを答えよ。
(a)月が第七宿に入ったとき
(b)木星と火星が並んだとき
(c)平和が天体に導入され、愛が星に支配されるとき
(d)スペースクラフトAがフライトをキャンセルしたのであり得ない
●キッチンシンクの蛇口から出る水にスプーンを当てるとしたら、水しぶきが最も遠くまで飛ぶのは、次のどちらに水が当たったときであるか答えなさい。
(a)スプーンの裏側(山型の方)
(b)スプーンの表側(くぼみの方)
●時速五百万マイルを超える速度の旅行は?
(a)楽しめる
(b)気にしない
(c)どちらかといえば渋滞に六時間はまったほうがマシ
●ホワイトさんは列車を操縦し、リーさんは犬を飼い、ジョーンズさんは日曜日に教会へは行かない。チンさんは、マグロー夫人の隣の家に住んでいる。こんな場所があったとします。そこへあなたが最近仲間入りをしました。そこで「誰がシマウマを飼っているのか?」と訊かれたら、どう答えますか?

 出典: スティーブ・ペリー&エド・ソロモン「メン・イン・ブラック」(稲田隆紀訳)

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
MIBの採用試験の問題。なんちゅう内容じゃ。

駄弁者:
 採用されたウィル・スミス(が演じていた警官)の回答もさることながら、マジメに回答していた「最優秀者の中の最優秀者の中の最優秀者の中の最優秀者」さんたちがどんなだったのか気になります。
 なお、今回同出典から3つご投稿をいただきましたが、そのうち2つを掲載させていただいてます。



外部船体に異常あり。この速度では衝突に耐え切れませ〜ん。ヒーッヒッヒッヒ。衝突が船体に及ぼすダメージを見積もると、およそ七十八パーセ〜ント、プラス、マイナス一パーセ〜ントずつだぜ。ホーホーホー。ヒーヒーヒー!

 出典: スティーブ・ペリー&エド・ソロモン「メン・イン・ブラック」(稲田隆紀訳)

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 昆虫型エイリアン”バグ”のカーブが地球に来る際に乗っていた宇宙船のコンピュータのセリフ。言語プログラムがコンピューター・ウイルスに侵された結果なのだが、いくらなんでもこんな壊れ方あるか?

駄弁者:
 まあ、宇宙人のといえどコンピュータウィルスなわけだから、そういう風につくられたウィルスなんだと言えば何でもありなわけですが。
 



孝行娘ですよ、よく稼いでくれますわ。あとまぁパプリカとか七瀬とかいますけどね、この娘が一番よく稼いでくれる。

 出典: NHK制作「BSアニメ夜話 時をかける少女の巻」より筒井康隆談

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 原作者としての本音が炸裂する、大爆笑の迷セリフですが、、、。筒井先生、ぶっちゃけ過ぎです。
 「時かけ」の条件は?という質問に、「タイトルと僕の名前が入っている事」と答える御大、さすがです。SF作家ならではのユーモアと言いますか、こだわり(違うか)が見える良い話(?)です。

駄弁者:
 ドラマ化、映像化の回数が段違いですしねえ……最初はいなかった姪っ子まで稼いでくれてますし。
 その姪っ子のほうは、ついに今年(2007年)の星雲賞までとってしまいました。



「諸君
今から私は
とても
はずかしい
ことをいう
覚悟するように
愛の力だ!!!
ピュアな愛の力が
愛を知らぬ少女の
心を救ったのだ!!
報告書には
そう記録
しておけ!!」

「い、いやですっ はずいっ」

 出典: 小野寺浩二「UFOおねぇさん」

紹介 :TOM 様
HP :

コメント:
 山吹 陸(中学1年)の隣に越してきた春奏 空(高校2年)は、元気なおねぇさんで、そして、宇宙人の存在を語らせたら止まらない、趣味はUFO見物という、実に電波な人だったんです…
 と、思ったら、実は彼女自身が宇宙人であり、しかも宇宙の平和を守るスペースパトロールのエリート隊員、東宇宙最強の称号をもつ“プロミネンスの暴れ龍”こと、ソラ・ヴァルガナックその人だったのです!
 この時点から5年前。宇宙海賊ダイダロス撃滅作戦が行われ、ほぼ成功したかに見えた。
 しかし、辺境惑星地球まで逃亡した者がただ1人。宇宙海賊により、遺伝子操作や薬物投与など、あらゆるテクノロジーで闘うためだけ作られた最強の生物兵器少女。その最後の生き残り。
 既に彼女の肉体は元の身体に戻れないほど改造されすぎていたが、スペースパトロールの隊長であるシューロ・ヴァルガナックは、
「それでも彼女を救う!」
と、自ら彼女との一騎打ちを挑む! そのあまりの強さに手加減ができず、彼女は1人で地球に落下。
 とある海岸に流れ着いた彼女は死を覚悟するが、偶然通りかかった少年により、感情を取り戻した。
 その様子を見ていたシューロ隊長が、部下に言ったのが、投稿のセリフです。
 いやー、さすが小野寺先生、右脇腹に漢の浪漫回路が回ってないと、言えないセリフですわ!(笑)
 このとき、少年によって“ソラ”と名づけられた少女が、前述の春奏空であり、シューロ隊長によって一時的に記憶を封印された少年が、山吹陸くんなのでした。
 この作品は、世界のUFO目撃談に出てくる様々な宇宙人たち(グレイ、モスマン、フラットウッズ・モンスター、など)が萌えキャラになって大活躍するところも楽しいし、ストーリーもなかなかおもしろいので、ぜひ読んでみてください(笑)

駄弁者:
 このめい文句集や掲示板、なにげにアワーズ系列の出現頻度が高いですな。
 グレイやモスマンはともかく「3メートルの宇宙人」ことフラットウッズ・モンスターの萌えキャラ化というのが、ちょっと想像しにくい。
 どうでもいいですが「東宇宙最強の称号」の「東」って?



我々は自業自得の苦しみを甘受しなければならないのでしょうか?資源が刻一刻と無くなりつつあるのに、内省的になっていて良いのでしょうか?我々にウンザリした大宇宙の大いなる意志(それとも宇宙のお隣さん?)に一掃されるのを待つしかないのでしょうか?それよりも、星々にまでその手をのばし、地球以外のゆりかごを探し、長期的な展望にたった種の保存を図るべきではないでしょうか?

 出典: シド・マイヤー製作「アルファ・ケンタウリ」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 PC用惑星開拓ゲームSID MEIER’S ALPHA CENTAURIのマニュアルから、ゲームを開発した意図について述べた部分です。今入手できる廉価版には付いて無いかもしれません。
「宇宙開発が何の役に立つ?」と言う人々に叩きつけたいなぁ。
「軍事予算の数パーセントさえあれば現実のものにできる」という一節が非常に切ない。
「山椒魚戦争」(カレル・チャペック)を思い出してしまいます。

駄弁者:
 このゲームからはだいぶ前に一度ご投稿をいただいたことがありました。
 理想主義的な言葉ですが、ゲームでは宇宙開発に行った先で、やはり人間同士の資源獲得競争をしてしまうことに…。



 遠い昔、つぎのような決定が下された。すなわち――ロボットに無礼をはたらいて何が悪いと思えるかもしれないが、これは許されてはならない。なぜなら人間関係にたやすく波及するからである。

 出典: アーサー・C・クラーク「3001年終局への旅」(伊藤典夫訳)

紹介 :汗(はん) 様
HP :

コメント:
 人工知能相手に会話するときに、ついプリーズとかサンキューとか付け加えてしまうフランクだが、これは彼に限ったことではなく、マン=マシン・エチケット問題と呼ばれる大きなテーマらしい。引用文(P.194)にそのことが示されている。
 これに、すごく共感します。自分が何者であれ、相手が誰であれ、最低限のマナーを忘れないことで、場の雰囲気が和らぐのです。自分の気持ちも穏やかになるのです。パソコンのモニターに向かってキーを叩いているときも、その向こうに生身の人々がいることを忘れないようにしたいものです。
 ところで、RPGなどのゲームで、他人を助けたらポイントアップしたり、他者を傷つけたら減点(精神力ポイントダウンとか)になったりするようなことはあるのでしょうか。あってほしいと思いますが、説教臭くて面白くなくなるかな?
(P.S. その後聞いたところによると、ガンダムのアーケードゲーム「戦場の絆」で、新兵を手助けしたらポイントがアップするとか。あるんですね、そういうの)

駄弁者:
 アシモフの短編で、原因不明の作動停止に陥ったコンピュータが「プリーズ」の一言で直った…というのがありましたが。たとえそういう直接的な弊害がなくても、やっぱり礼は払った方がいいわけで。
>他人を助けたらポイントアップしたり…
 ポイントアップが目的になってしまって、やや純粋さはそこなわれそうです。



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