SF名文句・迷文句第39集

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エンタープライズ号が地球からいちばん近い恒星まで飛行する場合、エンタープライズ号が物理的にケンタウルス座のアルファ星まで飛んで行くのではない。むしろ、ケンタウルス座のアルファ星がエンタープライズ号のほうへやってくるのだ。

 出典: ミチオ・カク「超空間 〜平行宇宙、タイムワープ、10次元の探究〜」(稲垣省五訳)

紹介 :上田直之 様
HP :

コメント:
 その通りなのでしょう。

駄弁者:
 …その通りなんですか?
 出典はSFではなく、4次元を超えた世界、タイムトラベルの可能性、パラレルワールドなどについて解説したもの。
 超弦理論(どういうものか理解できたためしがないです)の権威に言い切られると、「そうなのか」という気になってしまいますが。



この世に食えないものはない

 出典: 神林長平「敵は海賊・A級の敵」

紹介 :arai 様
HP :

コメント:
 作品の冒頭の言葉です。生物の意識すら食べてしまう、海賊課刑事であるネコ型異星人アプロを指すにはピッタリです。
 敵は海賊シリーズは、Copyrightのページに登場した物や人物が載っていて凝ってるなあと思いました。

駄弁者:
 そういうアプロがこの世で一番食えない奴…っていうのがオチですね、たいてい。



「おれの本。聖なる物や神聖なお守り。なくなっちまったな、何もかも」
「みんな役に立ったじゃないか。少なくともまだあんたは生きているからな」

 出典: E・C・タブ「デュマレスト・サーガ6・聖なる惑星シュライン」(大西憲訳)

紹介 :新崎みこと 様
HP :
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/xa2/mubou/

コメント:
 SF版ハードボイルドとも言うべき、タブのデュマレストサーガから。
 宇宙船難船直後の、航宙士ニミノとデュマレストの会話です。ニミノは頭が良いくせに宗教的なものを集めるのが趣味の変人。
 ドライで斜に構えている癖に仁義も守る、デュマレストのキャラクターで読ませるシリーズなのではないかと思っています。

駄弁者:
「読ませるキャラクター」というのはスペースオペラの必須条件のひとつだと思います。
もっとも私は、主人公以外の人物に「読ませるキャラクター」がいるかどうかが、その作品の人気に直結するのではないかとも思っています。
 このニミノというのもその点いけてそうな感じですが。



「フォン・ブラウンの跡を継ぐ者に出来ないことなんて何もねェのさ」

 出典: 幸村誠「プラネテス」二巻

紹介 :新崎みこと 様
HP :
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/xa2/mubou/

コメント:
同じくプラネテスから。二巻では悩むハチマキと突っ走るハチマキの対照も描かれていると思うんですが、これは突っ走るハチマキの台詞ですね。こちらも好きです。

駄弁者:
 フォン・ブラウンの同僚がナチス・ドイツのV2ミサイル発射実験で「今日は宇宙船が誕生した日だ」と言った、というエピソードを紹介したあとに続いてのセリフ。
 「出来ないことなんて何もない」という言葉に、それが例えどんなに残酷なことであっても、という含みを持たせているあたりが、このセリフの凄み。



「じゃあいい船乗りの条件ってなんなんスか?」
「必ず生きて帰ってくることよ」

 出典: 幸村誠「プラネテス」ニ巻

紹介 :新崎みこと 様
HP :
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/xa2/mubou/

コメント:
 もう一つ、方々で好評価な「プラネテス」からも。描写が凄いですよね、この漫画。デビュー作だというのが信じられない。
 文句は、ハチマキと母親との会話から。リアルな宇宙世代の台詞として感じられました。

駄弁者:
 第2巻は、宇宙の描写もさることながら、すべてを犠牲にして省みない「夢」や、古くさく甘っちょろいようでそのくせ力強い「愛」など、キャラクターのもつテーマのぶつかり合いがスリリングでした。
 ご投稿のセリフもベテラン船乗りの妻として、すごく重みのあるものでした。



「宇宙は虚構なのだ! ・・・それが秘密なのだ」

 出典: A・E・ヴァン・ヴォクト「目的地アルファ・ケンタウリ」(永井淳訳)

紹介 :新崎みこと 様
HP :
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/xa2/mubou/

コメント:
 早晩地球は滅ぶという予言のもとに、殖民の為アルファ・ケンタウリを目指す宇宙船内部で、世代が経る毎に膨らむ不平不満と地球とのズレ。やがてそれは反乱をも引き起こすが…というテーマでの古典SFです。文句は終盤、天才科学者・レズビーの五世の台詞。
 読んだ当時ですら古本だった様な覚えがありますが、今から思うといかにもSF然とした様々な小道具(宇宙人やらレーザーガンやら)の中で、相対性理論による時間のズレとレズビーの機械による時間操作という二重構造が印象に残っています。読んだ当時はよく理解出来ませんでしたが…。
 ヴォークトって一昨年亡くなってたんですね、有名なのは「非Aの世界」でしょうか。

駄弁者:
 その印象に残っているという点が、まさにヴォークト(「ヴォート」や「ヴォクト」よりこっちの表記のほうになじんでいます)作品のポイントなんじゃないでしょうか。
 私は「非A」は未読で、この人と言えば「宇宙船ビーグル号」「スラン」が真っ先に思い浮かびます。



そしてルノアは契約の言葉を口にした。
救世軍の中でも間違いなく、烏色の悪魔との契約だった。
「わたしの言うことちゃんと聞くって約束するなら、その刀はあんたにあげる」

 出典: 秋山瑞人「E.G.コンバット3rd」

紹介 :チャティ 様
HP :

コメント:
 アニメであれ小説であれ、主人公が新しい力(この場合は機体)を手に入れるまでの展開、期待や高揚感というのは飽きないものです。その意味で彼女はまだ使いこなせていないのですが、最終巻においてその力は発揮されるのでしょうか。今から期待大です。早く出ないかなあ。

駄弁者:
 命令無視の地球行でルノアが搭乗したのは強力・かつ凶暴な戦闘兵器・クレイプVR4D+。結局この「契約」後の初戦闘ではさしものルノアも「彼」を制御しきれず、クレイプの流体脊髄から強引にコントロールを奪ったあげく、当のクレイプから殺意まで抱かれてしまってます。
 さてどうなることやら――ってもうだいぶ長いことまたされてますねえ…。



「いくら、毛沢東のクローンを蘇らせても、いくら同じ環境を作っても、
 あのような男は二度と生まれない……
 なぜなら彼は、中国の人民によって作り上げられた”人物”だから、だ……
 今、彼のような人物が生まれないのは、真に中国人民が欲してはいないから、だ……」

 出典: さいとう・たかを「ゴルゴ13」

紹介 :ヘボ 様
HP :

コメント:
 (記憶に頼って書いていますので、台詞の再現性は低いです)
 強い中国をよみがえらせるには英雄の存在が必要であると考えたある老軍人は、一人の英雄に白羽の矢を立てます。その名は毛沢東。
 彼は毛沢東のクローンを作り、再び中国を指導してもらおうと考えました。しかし、氏より育ちなどというように、例え毛沢東と同じ遺伝子を持っていたとしても、環境が違えば毛沢東のような人物にはなれません。 そこで彼は、毛沢東が生まれ育った町並、周囲の住人を完全に再現し、オリジナルと同じ人生を歩ませることにしたのです……百人の毛沢東に。
 オリジナルと違った言動をとった者は容赦無く抹殺し、ようやく完全な毛沢東を育てあげようかというときに、ゴルゴ13によって計画は頓挫します。
 上の台詞は老将軍に対してゴルゴが言う台詞なのですが、ゴルゴが自分の思うところを述べるのは非常に珍しいことです。

駄弁者:
 こうなってくると、長々期連載ものでSFネタがまったくないものを見つけるほうが難しいんじゃないだろうか…という気がしてきます。
 一人の毛沢東クローンを苦労して育てるより、その毛沢東を全部使って一個連隊作ったほうが、よっぽど脅威なんじゃないかと。ALL先行者の機械化連隊とALL毛沢東の歩兵連隊で編成すれば、無敵の人民解放(解放?)軍の出来上がり。
 民も誰も望まないことは間違いないですが…。



自らの意志が、強固であるほど様々な試練に苛まれるものだ。
無論、試練を目前に避ける事も出来れば、逃げる事も出来る。
だが、試練の真意は、そんな己の心を克服することにある。

 出典: トレジャー制作「斑鳩」

紹介 :新屋敷泰史(Sin) 様
HP :
http://www.interq.or.jp/pacific/yasufumi/

コメント:
 うへぇ、ゲームに説教されてしまいました。
 生涯たった一つでも後悔のない事をやり遂げるため、「鳳来」の支配から自由を取り返すために…という表向きのストーリー、前作「レイディアントシルバーガン」から通じる「最早新規性のない縮小再生産的ゲームのみが提供される業界を循環的歴史観になぞらえた」裏のストーリーがある事を踏まえるとこれまた…
 白と黒を基調としたグラフィック、壮大なサウンドなど、惹き込まれる要素は多々ありますが、あんまりヒットしてないようで残念。

駄弁者:
 たとえばこのゲームでミスって、自機のパワーアップが全部キャンセルされた状態で再スタートになっても、諦めずリセットしない(…って、アーケードだからできないか)のも、ひとつの試練?
 新屋敷さんによるとこのゲーム、自機パワーアップそのものが一切ないシステムだそうで。それはそれでストイックな「試練」だ…。



「月にコピーはあるのかい」
「わからない」とミスタ・フロスティイ、「なんのちがいがあるって言うんだい」

 出典: ルーディ・ラッカー「ソフトウェア」(黒丸尚訳)

紹介 :新屋敷泰史(Sin) 様
HP :
http://www.interq.or.jp/pacific/yasufumi/

コメント:
 小説の最後のシーンなので、詳細を書くのは避ける事にします。
 なんというか、最後の瞬間に全てを理解する、といういかにも人間の特権のようなワンシーンを機械に与えた事で、個人的には少し毛色の違う余韻を味わえた作品です。それまでがスラップスティックな展開だけに、祭の後の寂しさのような?感じかと。

駄弁者:
 「ソフトウェア」「ウェットウェア」に続いて、最近第3作「フリーウェア」が訳されましたね。
 この人の長編は、まだ読んだことがないんですよ…。短編は面白かったのもありましたが、どこを面白がっていいのか分からないのに当たったこともありますし。



なにもいらない。いまのわたしに必要なのは思い出だけだ。それは持っている。

 出典: 星新一「鍵」 「妄想銀行」に収録

紹介 :水谷秋夫 様
HP :

コメント:
 謎の鍵を拾い、それがどんな扉の鍵なのか一生をかけて探し求めた男が、謎が解けたあと最後に語ったセリフです。
 星新一作品あまたあるなかでも印象深い作品でした。自分はこういう一生を送りたいのか、こういうセリフを爺さんになってから言いたいのか、というとちょっと違う気がしますが。

駄弁者:
 あ、更新前に図書館で全集をチェックしておこうと思ってたのを忘れてました…。
 探し求めた謎よりも、謎を探し求めることそのものの方がずっと重い意味を持つようになった、ということでしょうか。満足いくようで、けどちょっと物悲しいような人生だと思います。



人類はこの日はじめて、月に第一歩を記した。私の曽祖父は当時六歳の少年だったが、いまだにこの日の事を忘れないという。

 出典: NHKドラマ「オアシスを求めて」

紹介 :のほほん大佐 様
HP :

コメント:
 人工増加と環境破壊に歯止めがかからない人類、スペースコロニーに活路を見いだそうとし先進国が争うようにその建造を進めている21世紀末、日本初のコロニー「勝利号」に管理技術者として派遣された主人公は米国コロニー「アイランド」の突然の失踪と「勝利号」真空区画での異常な気密漏れという二つの事件に遭遇する…。 といった感じの1985年に放送された日本の実写系TVドラマとしては非常に珍しい(泣)宇宙を舞台にした本格的なハードSF作品です。
投稿した台詞は当時の私に強烈に近未来を意識させました、なにぶん一回観ただけでその後再放送もされていないので、今イチ不正確ですがご容赦を。
 誰かエアチェックしたビデオを持ってないかしらん…。

駄弁者:
 ネットでどんな作品だったか調べてみました。中井貴一主演ですか…。
人工知能の反乱ネタも入っているようで、「2001年」の影響も濃いのかなと思いました。
 どうでもいいことですが「勝利号」というネーミングセンスは、なんとかならなかったんでしょうか…
 それと「??」の部分、どなたか補完していただけると嬉しいです。

 追記:冬寂堂さんより正確なセリフの情報提供をいただいたので、それにもとづいて訂正しました。出典は「月刊ドラマ」に収録されていたシナリオとのこと。ありがとうございます。
 また、TEAM NORTH-MOAI(R)さんからも「六歳の少年」部分の情報提供をいただきました。こちらもありがとうございます。



自然は生きのびる意志を持たない種を進化させることができない

 出典: オースン・スコット・カード「エンダーのゲーム」(野口幸夫訳)

紹介 :りんご 様
HP :

コメント:
 カードサイトたるために。いや、なんか嘆いておられるようなので。

 決戦前、3ヶ月の休暇から帰るシャトル内での会話。13章の最後ですね。
 このへんの対話は、後の代弁者に通じるものがあると思うのです。言ってることは、エゴなんだと思いますが、それは仕方の無いものとされているようです。
 原罪ということになるんでしょうか。勉強不足でわかりませんが。

駄弁者:
 カード作品の名文句! あ、ありがとうございます〜(泣)。
 人類を攻撃したバガーは人類がとコミニュケーションがとれず、知的生命体だと認識しなかったから攻撃したのであって、こちらが仕掛けなければ再度の攻撃はないのではないか、というエンダーの問いかけに対して、グラッフ大佐の返答。
 エンダーの考えが正しいのか否かを確かめるすべはなく、不確実なほうに賭けて自分たちが滅ぶような選択をすわけにはいかない、と。進化云々は一種の言い訳なんだと思いますが、実際このような状況になったら、たいていはグラッフを支持するでしょう。
 けどその「原罪」は武器となった少年ひとりに科せられることになるのですが…。



「そんなに難しいことなのかな、生きるって。苦しいなら苦しくないようにしようとする、つまらないなら面白いことを見つける、生きるってことはそれだけのことじゃないのかな。」

 出典: 上遠野浩平「わたしは虚夢を月に聴く」

紹介 :りんご 様
HP :

コメント:
 月面の地下に眠る、人類や文明の保存計画のただ一人の生き残り(冷凍保存中)を助けようとするシーマスは、サイブレータ(冷凍冬眠中の人に夢をみせる機械)の幻覚世界で、一人の少女に、生き延びることが助かることなのか、静かで調和のある世界(夢)にいるのに、この血みどろの戦争の続く月に目覚めさせることに意味があるのかといったことを問われて、彼は答えます。生きることは遊ぶことだから、どんなとこにも面白いことは見つけられると。すると、彼女はそんなに簡単なものなのかと訊く。それに返してのせりふ。
 どうにも説明がわかりにくいですね。も、いいや。(放棄←殴)
 文句だけをみると、えらく楽天的なうえ説教くさい気もしますけども、製作者に『人生は遊び』と教育された月面探査ロボットシーマスくん(うさぎ)にとっては、当然の事実です。
 そして彼はそれを実践して、半永久的に、月面を探査し、記録し続けるのです。

駄弁者:
 でも半永久的に一つのことを面白いと思い続けているロボットは、自分で言ったセリフの半分以下しか実現できていないんじゃないか…などと思って返信のときにそう書いたら、りんごさんから再度のコメント。
−−−(引用)−−−
 でっかく言うと、その通りなんですが、彼は月を探査すること、が面白いのではないのです。
 シーマスは、探査する、というただ単一なもののなか、例えば、石ひとつをみて、それは宇宙から落ちてきたのか、それとも誰かがここに放り投げていったのか、その背景には何があるんだろうか、というふうに、月という基本的に何の変化もない世界にドラマをみつけなくちゃいけない、と教育されました。そして、見つけた面白いことを色々書いて本にしろと。人は死んでも、その本は残るから。
 そのために、月の砂から紙を作る機能をつけられています。月の探査、というよりも、その探査のなかでの経験や行動、感動に重きがあるのです。
 あらゆるとこから、面白いものを見つけ出す、それが遊び=生きること。
なので彼は、秘密や謎が大好きで、好奇心いっぱいです。
−−−(引用ここまで)−−−
 すいません、読まずにコメントしてる私の不見識です、いつもながら。



今を大事にしろ。…
紹介 :上田直之 様 → 第37集


「I'm looking forward to it. Or should I say backward ?」

 出典: 「スタートレック・ヴォイジャー」

紹介 :上田直之 様
HP :

コメント:
 エピソードの名称は忘れてしまいましたが、キャプテン・ジェンウェイとセブン・オブ・ナインが、未来の時空艦Relativityから過去にもどるとき、セブンがキャプテンに言った言葉です。日本語では確か「楽しみにしている。過去にもどることになるのかな?」と訳されていたと記憶しています。ボーグであったセブンの特徴が、ユーモアを交えて、うまく表現されていると思います。

駄弁者:
 これは、日本語訳はちょっと失敗してますね。…というよりうまくやりようがないのでお茶を濁したという感じがします。
ここは「前途に期待だ。…いや後途か?」というあたりでどうでしょう。



思い出は言葉や映像じゃない。活字でいうところの行間にあるものだ。

 出典: コナミ制作「メタルギアソリッド」

紹介 :おおた 様
HP :

コメント:
 今回もメタルギアからです。このゲームはセーブする時、メイ・リンという人に通信をしてセーブしてもらうという設定になっています。この時いろいろ格言等を教えてくれますが、ゲーム終盤近くで「思い出も保存しておく」というメイ・リンにスネークが返した台詞です。この後こういう会話に続きました。
 「デジタルで保存できないものなんて」「いま俺が考えていることがわかるか?」「言葉にしてくれなきゃわからないわ」「そうだ、それが思い出だ」大雑把ですがこんな感じです。

駄弁者:
 うまいこと言いますねえ。同じ事実についての思い出でも人によって異なっていたり、言葉や映像に表現したとたんに頭にあったものとは違ってしまうような気になったりするのも、「行間」ゆえのこと。
 なお、おおたさんからは他にも3点同作品から投稿していただきましたが、私が一番気に入ったこの名文句を選んで掲載させていただきました。



Agent Smith「You are empty」
Neo「So are you」

 出典: ウォシャウスキー兄弟監督・脚本「MATRIX」

紹介 :でんち 様
HP :

コメント:
 ブレッド・タイム(弾丸の雨を体を捻って避ける様をスローモーションで見せるアレ)の映像で有名な映画『MATRIX』からです。
台詞は、地下鉄ホームでエージェント・スミスとネオがジャンプ中に撃ちあい互いの頭に銃を突きつけながら地面に落ちたときの会話。
映像の "互いに弾を撃ち尽くした" という表面上の意味。それと、人が仮想現実の管理データにプログラムに過ぎないというエージェント・スミスの言と監視プログラムであるエージェントも同じだろうと言うネオとの言外の会話。加えて、どちらもまだ empty であって救世主(英語では One)なんかではない、とのストーリー上の各キャラの説明。そんなところがこの短い会話に含まれている、というのは持ち上げすぎですか :-)
 映像が目立って話題になった MATRIX ですが、(特に英語での)会話に含まれる言葉遊びはかなりのものだと思います。

駄弁者:
 はじめまして(…だったかと思いますが)。
 「マトリックス」をみたのは私はだいぶ遅くて、去年の夏ぐらいでした。正直、映像ばっかりに気を取られてセリフは皆目覚えてなかったりして…。
 字幕ではどう訳されていたのかが、ちょっと気になりますね。



艦長日誌 宇宙暦9529.1
 エンタープライズを指揮するのもこれが最後だ。この艦と、その歴史は次の乗組員が受け継ぐ。
 我々は未来を彼らの手に預ける。我々の旅を引き継ぎ、彼らは勇気をもって未知の領域に踏み入り、人類未踏の地に足跡を残すだろう。

 出典: レナード・ニモイ製作総指揮・ニコラス・メイヤー監督「スタートレック6・未知の世界」

紹介 :出羽 様
HP :

コメント:
 「宇宙大作戦」のオープニングナレーションを投稿された方がいたので。
 カーク率いるエンタープライズの物語、いわゆるオリジナルシリーズはカークのこの日誌で幕を閉じます。シリーズも長く続けば節目が出来ますが、スタートレックとしては初めて次期シリーズとの節目になった台詞です。映画公開が米国ではちょうどTNGのTVシリーズが始まった頃でもあり、TNGのオープニングナレーションと呼応するような台詞になっているのがにくいところですね。

駄弁者:
 宇宙連邦と長年敵対してきたクリンゴン帝国が、衛星プラクシスの崩壊を機に和平を申し出た。和平会議のエスコート役に選ばれたのは<エンタープライズ>。かつて息子(…隠し子だけど)をクリンゴンに殺されたカーク船長は和平に不満を隠し切れないが、なんとか任務をこなそうと努力していた。だが和平に赴いたクリンゴン首相が何者かに暗殺され、殺害の罪をきせられたカークは流刑星ルーラ・ペンテに送られる…。
 東西冷戦が終結した世相をもろに反映したストーリーではありましたが、元祖スタートレックのフィナーレを飾るにふさわしい出来でした。私は映画4作目「故郷への長い道」についでこれが好きですね。
 ご投稿のナレーションのあと、エンディングでシャトナー、ニモイをはじめとするキャストのサインが次々と描き出されていくファンサービスが泣かせてくれました。
 TNGも次辺りで映画のラストじゃないかと思うのですが…。



「…三人いれば勝てると思ったのか?」

 出典: 岩明均「寄生獣」第8巻

紹介 :新崎みこと 様
HP :
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/8597/

コメント:
 同じく田村玲子の台詞です。このキャラ、作品自体のテーマを背負っているだけでなく、こういうやたらとかっこいい場面にも登場しているのがいい。
 広川市長と並んで、寄生獣の最大のキーパーソンではないでしょうか。

駄弁者:
 つい先日、古本屋で全巻揃いを買って読みました。
 第1巻めを見て「ありゃ、ただのエコロジーネタ?」と思ってしまったのですが、ラストでは見事にその印象をぬぐい去ってくれました。
 …たしかに田村玲子が一番いいキャラクターですね。ミギーもいいですけど。
 ご投稿は、自分を殺そうとする同類の寄生生物に囲まれた彼女が、不敵に言い放つセリフ。
 このシーンで、田村玲子が「寄生獣」たちに人間のような個性が生まれつつあることを指摘しているのも面白かったです。



「この前、人間のマネをして鏡の前で大声で笑ってみた…
 なかなか…気分が良かったぞ…」

 出典: 岩明均「寄生獣」第8巻

紹介 :新崎みこと 様
HP :
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/8597/

コメント:
 ややお久しぶりに投稿させて頂きます。
 今回は漫画「寄生獣」から。有名な漫画ですので詳しくは述べませんが、読んだことのない方には一読をお勧めします。慣れるまでちょっと気持ち悪いかも知れませんが(^^;
 奇妙な立場にあるキャラクター・田村玲子の、最期の台詞です。このシーン周辺の彼女の台詞は、全て名台詞揃いではないかと思います。 …既出じゃなきゃいいんですが(^^;

駄弁者:
 明らかに人間とは異なった倫理観、行動基準をもっている一方、「自分たちはどこから来てどこへ行くのか」を考え続け、最後は子どもを守って死ぬという「人間的」な行動を見せる彼女。「異質さ」とは何かを考えさせられるキャラクターでした。



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