SF名文句・迷文句第82集

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「体制に対する民衆の信頼をえるには、ふたつのものがあればよい。公平な裁判と、同じく公平な税制度。ただそれだけだ」

 出典: 田中芳樹「銀河英雄伝説 3 雌伏篇」

紹介 :scorpions 様
HP :

コメント:
 将来、ラインハルト名語録なる物が編纂されるとしたら必ず入るであろう一言。
 まことにごもっとも、彼の言う通りで、誰にでも理解できる基本だと思いますが、個人的には「平等なチャンス」も入れて頂きたい。と考えるのは贅沢でしょうか。あぁ、こんな「わかってる」人に統治してもらえれば……、ってのは諸刃の剣ですね(笑)
 まぁ、世の為政者の殆どがこれを成し遂げようと頑張っているのでしょうから(笑)、「それが出来りゃぁ苦労はしねぇ」ってなもんでしょうが、我が国の現状を鑑みると「こんな基本すらも忘れてるんだろうなぁ、彼らは」と、溜息を吐きたくなります。
 こんな基本すらも忘れ去って、政治屋ごっこをしてる場合じゃないんですがね。
 まぁ、一番の責任は国民に有る事を忘れちゃいけませんが。

駄弁者:
 問題はなにをどうすれば公平なのかという基準が人によって違うことでしょう。税ひとつとってみても、全ての人が同額を納めるのが公平なのか、持ってる人はそのぶん多く納めるのが公平なのか。
 とりあえずラインハルトの場合は当面の敵に門閥貴族という、大多数の目から見て不公平な存在があったから問題を単純化できたわけですが。
 そういう貴族層も、歴史的な敵国だった自由惑星同盟も征服してしまった後、体制の求心力をどこにおくのかがローエングラム朝の課題じゃないかなあ、と。



学者として最高の望みは、まさに講義しつつ死ぬことであり、
いまその望みがはたされようとしていることは、無上の幸福であります……

 出典: 小松左京「復活の日」

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 人類が静かにしかし急速に滅亡しつつある時、ある学者が今まで続けていた文明史についてのラジオ講義を平常どおり始めます。
 その冒頭にこの様な事を言っているのですが、その内容は次第に現代社会に対する呪詛にとって変わられ、結局講義は終わる。
 その後の「悪魔の球ころがし」の方も興味がありますが、ここが一番の山場と言う思いもあります。
 両方あるからこそ小松さん、と言う話も聞いた事がありますが。

駄弁者:
>学者として最高の望みは、まさに講義しつつ死ぬこと
 …そうなんでしょうか?
私は在学中、「学生さえいなけりゃ大学もいいとこなんだが」とかいう呟きを聞いたような気が。(いや、講義をあんまり聞かない学生ばかりだったから矛盾はないのか?)



なんていうかさ……
待つことだけは得意ワザだから
ねえちゃん

本気で待っちゃうよ

 出典: 芦奈野ひとし「ヨコハマ買い出し紀行 109話 潮端の子」

紹介 :御宗銀砂 様
HP :
http://homepage1.nifty.com/mimune/

コメント:
 ゆったりと衰退する未来の世界。
 ちっちゃかったタカヒロも大人になり、自分のやりたいことを求めて、バスに乗って遠くの国に行ってしまう。「また来るよ」というタカヒロへの、アルファさんの言葉から。
 そりゃ、アルファさんはロボットの人で、何年も帰ってこないオーナーをそれこそずっと待ち続けてる人なわけで、だからって得意ワザと言われても困るわけで.その上がっと抱きつかれたりした日にゃ、もうこりゃ観念するしかないわけで。
 悠久の時を生きるロボットというSF的な郷愁と、タカヒロうらやましいぞ!という思いが交錯する、名台詞であります。

駄弁者:
 この作品は年をとらないロボットが主人公なのに(というかそれだからこそ?)、作品内の時の流れを感じさせてくれるものになってます。まさに「時間の流れはみんなに1個ずつあってとまらない」



「…神が自分の味方だと証明したとでも思ってる?
 あんたが証明したのは、自分の自信のなさだけなんだよ」

 出典: グレッグ・イーガン「道徳的ウイルス学者」(山岸真訳)

紹介 :Nob 様
HP :

コメント:
 同性愛者や不義のセックスを行う者を死に至らしめるウイルスを発明したマッドサイエンティストにある娼婦が浴びせる言葉。「大義」を振りかざして戦争をする人たちに聞かせてあげたい。

駄弁者:
 最後の最後でマッドサイエンティストが気付く大ポカは泣き笑いものでした。
>〜聞かせてあげたい。
 聞かせてあげても、この科学者のように自分の正気を犠牲にしても過ちを認めない可能性も…。



世界中が理解できる方法と言語と表現で、われわれの勇気とプライドを示しつづけること
それが次の時代を生きるみなさんの役目です…

 出典: 村上龍「五分後の世界」

紹介 :Nob 様
HP :

コメント:
 戦争が終わらなかった世界の教科書に載っていた文章。
 目から鱗でした。

駄弁者:
 「世界中が理解できる方法と言語と表現で」というのが非常な難所ですね。
 自爆テロなんかも「勇気とプライド」の示し方のひとつではあるんでしょうが、決してそれが世界中で理解されるとは思えない。



愛は負けても、親切は勝つ。

 出典: カート・ヴォネガット「ジェイルバード」(浅倉久志訳)

紹介 :Nob 様
HP :

コメント:
 ヴォネガットは名文句だらけです。

駄弁者:
 ウォーターゲート事件の巻き添えを食って囚人(ジェイルバード)となった主人公。出所した彼を待っていたのは…。
 聞きようによってはちょっと利己的な含みもある「愛」より、「親切」が勝つと言ってくれると嬉しくなってきます。
キリスト教に対しての皮肉なんでしょうけどね。



「…人、それを○○と言う!!」
「何者だ!!」
「お前達に名乗る名前はない!!」

 出典: テレビ東京・葦プロダクション「マシンロボ −クロノスの大逆襲−」

紹介 :おおた 様
HP :

コメント:
弱い相手はもう飽きた等、やたらと挑戦的なOPの歌詞が印象深いマシンロボより。
マシン生命体の星・クロノス星にあるという永遠の命をもたらすハイリビード。ハイリビードを狙う悪の軍団ギャンドラー。彼らに立ち向かうは宇宙最強の武術「天空宙心拳」の継承者ロム・ストールとその一行。
ストーリー的には水戸黄門みたいな感じでしたね。
この台詞はロムの決め台詞。
毎回毎回、計っていたとしか思えないタイミングで「待てぃ!!」と叫び登場し、やたらと詩的な口上を述べ、「人、それを○○と言う」と締めくくり、「誰だ!!」と問われれば、「お前達に名乗る名前はない!!」と冷たくあしらう…
そうかこれがヒーローというものか!!
計らなくても絶好のタイミングで現れ、いつでもどこでもスラスラと淀みなく口上を述べられ、問われても名乗らない…そして、でたらめに強い。
では自分も一つ…
たとえどのような絶望の中でも、希望を湧き上がらせる響きがある。
いかな巨悪にも屈することのない勇気を与える言葉がある。
人、それを名台詞という!!
お前達に名乗る名前は…ごめんなさい、調子に乗ってました。

駄弁者:
>お前たちに名乗る名前は…
 名乗らないと載りませんよ?(笑)
 問われても名乗らないが、問われないと名乗りたくなってくるというのがパターンなんですが。



「でも、今度こそ。」と火の鳥は思う。「今度こそ信じたい」
「今度の人類こそ、きっとどこかで間違いに気が付いて……」
「生命を正しく使ってくれるようになるだろう」と……

 出典: 手塚治虫「火の鳥 未来編」

紹介 :J.J 様
HP :

コメント:
 NHKでの連続アニメ化を記念して火の鳥から。宇宙創生の時代から生き続ける超生命体「火の鳥」が物語の最後にして最初の場面でしたモノローグから。永劫の時の中で生命と文明の興亡を見つめ続けてきた彼女が。かつて滅亡した生物達と文明を悲しみつつ、新しい人類の誕生に新たな希望を見出す場面。
 今度の人類が火の鳥の言う「間違いに気が付くこと」を祈りつつ。
 クリア・エーテル

駄弁者:
 原作は2作目がこの「未来編」でしたが、NHKアニメの方はラストにこれをもってくるようです。時系列にそうのかと思ったら、黎明編の次に25世紀が舞台の「復活編」が入っているので、そうでもなさそう。



「先祖は常に子孫を志願させるものだ――良かれ、悪しかれ、知的生物の権利だと?事情を納得した上での同意だと?知的生物連合は法の上に法を作り、権利などという大きな幻想を創り出すのに忙しくて、第一の指導原理――つまり、われわれの能力の開発をほとんど見失っている。決して挑戦をしない種族は、決して生き残る力を開発できない!」

 出典: フランク・ハーバート「ドサディ実験星」(岡部宏之訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 もうひとつ〈ジャンプドア〉シリーズから投稿します。リストに記載されず、位置も不明のこの惑星に知的生物連合に属するゴワチン連邦が大勢の人間とゴワチン人を送り込み、何か実験をしているという、主人公のジョージ・X・マッキーは、このドサディ実験星の謎を探るため、単身乗り込んでいく。というもので、投稿した台詞は志願したとはいえ知的生命体を実験に使ったことに対する台詞なんですが、最初に読んだときにはなんて自分勝手な台詞なのかと思ったのですが、私たちだって、身近なところで自分の子供を教育して、いい学校に行かせることで、生き残る力を開発しているといえるのかもしれない最近では思うのですが。

駄弁者:
 挑戦して生き残る力を開発できた種(そして子供)についてはご投稿の文句が通用するのですが、当然そうはならなかった種(そして子供)もいるわけで…。そういう存在に別の選択肢を示せるのかどうかがゴワチンなり知的生物連合なり(親なり周囲の人間なり)の課題なのでは。



「知的生物の種、彼らは無限を求める?」
「もちろん、求めるさ!」
「なぜ?」
「みんなそうじゃないか?」
「しかし、きみたちが道をあけてやらなければならない他の種は、どうなる?きみたちは進化を信じない?」

 出典: フランク・ハーバート「鞭打たれる星」(岡部宏之訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 「デューン」シリーズで有名なフランク・ハーバートのもうひとつの代表作「ジャンプドア」シリーズから投稿します。 全宇宙のどんなところにも移動できるS眼ジャンプドア。この技術を提供する謎の種族カレバンの最後の一人がある女性との契約によって鞭打たれることから全人類に危機が訪れようとしている、サボタージュ局のジョージ・X・マッキーは、その危機を回避するためカレバンとコミュニケーションを図ろうとするのだが…。という筋で、主人公マッキーとカレバンとのコミュニケーションを縦軸にジャンプドアの秘密、カレバンの護衛なども絡む、サスペンスフルなつくりになっています。投稿した台詞はジャンプドアの危険性を人々に知らせなかったことを非難したマッキーとカレバンの台詞から、しかしこのカレバンという存在、非常に難解です。歯医者を理解するのに、「噛む」という行為が分からなかったりするのですから、こんな存在とコミュニケーションをとらなきゃならない主人公の苦労がよくわかります。

駄弁者:
 種が自らの無限を求めるということは、すなわち進化を否定するということになるんでしょうか。
 「ジャンプドア」シリーズ2作、数年前に創元で復刊されたんですが、また入手難になってますね…。復刊当時に消えていた「デューン」の方が、今は手に入りますが。



「だいじょうぶ わかっているさ チャーリー!」

 出典: フレドリック・ブラウン原作・波津彬子漫画「ミミズ天使」  「フレドリック・ブラウンは二度死ぬ」に収録

紹介 :Happy Heads 様
HP :

コメント:
 オチの台詞を引用しようと思ったのですが、ネタバレになってはまずいのでこの台詞にしました。
 これもちょっとマズいかも知れません(^^;
 この本は、坂田靖子、橋本多佳子、波津彬子の3人がフレドリック・ブラウンの短編の漫画化を競作するという豪華なものでした。
 特に「ミミズ天使」の小粋さに当時やられたのですが、ずいぶん後になってから原作を読み返し、このオチは波津さんが独自に追加したのだと気付いて、更に「やられた〜!!」と思ったものです。
 最近講談社文庫で復刊されましたが、今読み返してみると状況がぶり返したのだと思えてしまうのは、うがち過ぎでしょうか。

駄弁者:
 主人公が釣餌のミミズをとろうとすると、突然ミミズに羽がはえ、天使のように飛んでいった。さらに中国の銀貨が小ガモに変わり、アルカリ粉末がルーマニア銅貨に…。いったいなにがどうなっているのか…?
 作品そのものより森下一仁「思考する物語」でSFのエッセンスの実例として挙げられていたことが記憶に新しいです(もろにネタバレしているので、読もうとしている人は注意)。



犬を卑しみ、さげすみ、犬をぶち、犬を殺す人間は、ついには、人間をも、格付け、さげすみ、ぶち、殺すようになります。
…(中略)…
犬は、人間よりすぐれているから尊敬されるのではなくて、犬は、あるがままにおいて尊敬されるべき存在、その存在を尊重されるべきだから、尊重すべきなのです。
―決して、犬に服従するとか、人間より犬の方を尊敬しろといっているのではありません。犬は人間と、平等の存在としての尊敬をはらわれるべきだ、といっているのです。

 出典: 小松左京「継ぐのは誰か?」

紹介 :いっち 様
HP :

コメント:
 こんにちは、2回目の投稿です。またもや小松左京から。
 「賢者」ヒンディ・ナハティガルの台詞で、地味といえば地味ですが非常に好きな部分です。
 本当に、自分より上とか下とかいう見方だけでなく、自分と異なる思想や文化を平等な存在として尊敬する度量を持ちたいものだと思います。
 どっかの国の大統領にこの度量があったら、イラクはこんな泥沼化していないのではないかとも思いますねぇ。
 「犬を卑しみ、…」あたりの言葉は、昨今の小学生惨殺事件の犯人が、その前に小動物を殺していた、という話ともダブります。
 そんなこんなで、ちょっと味のある台詞だと思っているんですが、いかがでしょうか。

駄弁者:
 捕虜虐待の報道があった後では、よけいに重みが出てきてしまってますねえ…。
 ところで、イスラム教では犬は宗教的に嫌われているので、例えでも引き合いに出すのはまずいかも。



「血の流れは、こころとは無関係だと思うな」

 出典: 菊地秀行「魔剣街」

紹介 :田村@俊夫 様
HP :

コメント:
 魔界都市「新宿」から秋せつらの言葉です。
 普段、ダブルブッキングなど決してしない新宿1のマンサーチャーが、思わず依頼を受けてしまったときの文句です。
 シリーズ物を読んでる人なら、なにか口元を緩ませるような読了感が残る台詞でした。

駄弁者:
 すいません。シリーズ全然読んでいないのでコメントがなんとも。もう少し説明をいただけると嬉しいかな、と。



「英雄など、酒場に行けばいくらでもいる。その反対に、歯医者の治療台にはひとりもいない。まぁ、その程度のものだろう、というのさ」

 出典: 田中芳樹「銀河英雄伝説外伝1 星を砕く者」

紹介 :scorpions 様
HP :

コメント:
 こん○○は、始めまして。波乗りのはてに辿り着きました。
 一日かけて先程全投稿を読み終わりました。良いコンテンツですね、面白いし勉強になります。全体の3割〜4割位しか知りませんでしたねぇ、公休一日潰した価値は有りました。僭越ながら当方も投稿に参加させて頂きたくキーを叩いています。
 よろしければこれからもたびたび御邪魔させて頂ければ幸いに思います。
 では、投稿の一つ目はここの皆様も数多く取り上げておられる「銀河英雄伝説」から。本編ではなく、外伝の1巻からです。どなたも取り上げられておられない様なので。
 第三次ティアマト会戦で、敗軍の列を立て直しつつ帰還する中で、ウランフ提督の「ウィレム・ホーランドも英雄になりそこねたようですな」という言葉に対する、ビュコック提督の言葉です。
 実際にはビュコックのオリジナルではなく、ヤンが士官学校生だった時の言葉のようですが、この時には思い出されることは有りませんでした。ウランフの賛同は得られましたが。
 それにしても「銀河英雄伝説」は名言・迷言の宝庫ですねぇ。これなども英雄という者の一面を端的に表していると思いますが、まぁ、英雄と呼ばれる者が育ってなる物だとすれば、誰もが酒場の英雄から始まるわけで、生まれついての英雄などという胡散臭いものよりはよほど信頼が置けると思うのですが……。個人的にはずっと酒場の英雄しか必要とされない世界の方が望ましいと思いますがどうでしょうか。
 今回はこのくらいで。それではまた。

駄弁者:
 はじめまして。せっかくお休みのところをお目よごしでしたが、これからもどうぞよろしく。
>歯医者の治療台
 アガサ・クリスティによると「どんな人間でも自分がひどくみじめに見える場所」なんだそうです。大の歯医者恐怖症である私にしてみれば、泰然とそこにおれる人間はそうとう英雄的に思えるのですが…。
 「酒場の英雄しか必要とされない世界の方が望ましい」というのには、まったく同感です。



「そんなバカな…。ニ十二世紀の最新式石ヤリの電撃が通じないとは。」
「これは二十三世紀の最新式だぞ。」
「残念、一世紀負けたか!!」

 出典: 藤子・F・不二雄「大長編ドラえもん・のび太の日本誕生」

紹介 :御影渦音 様
HP :
http://members.ytv.home.ne.jp/egakim_k/index.html

コメント:
 タイムトラベラーどうしがかち合えば、こんな事も起こります。技術の進歩って凄いですねえ……(笑)
 初めて読んだ当時は、じゃあ、この後に出て来るT.P.本部は一体何世紀にあるんだろう、と真剣に悩んでしまいました。

駄弁者:
 今回はドラえもんネタ多いです。
 一世紀の差は「残念!」どころで済まないと思うのですが…M16とエンフィールド銃ぐらい違うはず。
 それとも22世紀以降は技術発展がスピードダウンしてしまうのでしょうか。



「君たちの先祖も、ほんの何万年か前まではそうして暮らしてきたではないか!」

 出典: 藤子・F・不二雄「ドラえもん・のび太と雲の王国」

紹介 :J.J 様
HP :

コメント:
 劇場版のドラえもんから。地上人の環境破壊によって人口の減少に苦しめられる天上人が大洪水によって地上人の文明を滅亡させようとする中。(文明の恩恵が)何も無くなった世界で生きていけと言うのか?と問い詰めるスネ夫に対して天上人の議員らしき人物(もしくは科学者?)が言ったセリフ。相手(異文明)の歴史や文化、その背景を無視ししまくった屈指の暴言。
「俺達にもう一度、サルになれって言うのかよ?ふざけやがって!」(byジャイアン)
いや、全くその通り。
[形式や組成はともかく文明を奉ずる知性体相手に公式の場でこんな事言ったら戦争確実だよなぁ…]

駄弁者:
 天上人の「ほんの何万年か前」はどうだったんでしょうね。「君たちがサルだった頃から文明を築いていた」というなら、その間何万年も彼らは進歩しなかったというわけで、それはそれで情けない。



「イチ! 僕たちと一緒に21世紀に帰ろう!」

 出典: 藤子・F・不二雄原作・芝山努監督「ドラえもん のび太のワンニャン時空伝」

紹介 :TOM 様
HP :

コメント:
 ラスト近く、宇宙に飛び立とうとするイチに向かって、のび太くんが叫んだセリフ。
 そうかぁ〜〜、のび太くんが住んでるところも21世紀になっちゃったんだったと、今更ながら実感してしまいました(ホントに今更ですが(汗))
 “21世紀”というのは、子供のころには“未来”と同義語だったんですが、なってみると、ドラえもんもサザエさんも続いてるんですよねぇ(笑)
 この調子で行くと、もう100年たっても『ドラえもん』は続いてそうな気がするんですが、そうなると『22世紀から来た、未来のネコ型ロボット』という名乗りはどうなるんだろうなどということを考えさせられてしまったセリフなのでした。

駄弁者:
 たしかに今さらなんですが、気持ちはすごくよく分かります。
 ドラえもんは、たしか今年で映画化25周年でしたね。第1作「のび太の恐竜」は親に連れて行ってもらって、泣いたなあ…。
 私はさすがに100年は保たないだろうと思いますが、保ったとしても、鉄腕アトムのことを考えれば「22世紀」が問題になることは多分ないでしょう。「ドラえもん生誕記念」で24時間スペシャルができるかも知れませんが(年月日は特定されていたんでしたっけ?)。



「約束する。明日また、きっと会いにくるよ」

 出典: 藤子・F・不二雄原作・芝山努監督「ドラえもん のび太のワンニャン時空伝」

紹介 :TOM 様
HP :

コメント:
 昨日映画館で見たキリなので、若干違うかも(汗)
 のび太と野良犬“イチ”との間で交わされたこの約束が果たされるには、3億年の時を超えなければならないのでした。
 タイムマシンが絡むと、話がややこしくなるけど、おもしろいなぁ♪
 それにしても野良犬の“イチ”は、のび太くんに拾われたばっかりに、スゴイ数奇な運命を辿ってしまったな〜〜

駄弁者:
 川でおぼれていた子犬イチを助けたのび太は、裏山が捨てられた犬や猫でいっぱいになっているのを知る。タイムマシンで人間のまだいない3億年前にイチたちを連れていったのび太は「進化退化放射線源」をあてて犬猫たちに言葉を教え、彼らが自分たちの力で生きていけるようにしたのだが、その帰路…。
 犬猫を3億年前に連れて行くのはいいとして(いいのか?)、なにも進化させなくてもなあ…。
 なお公式HPでは「イチ、約束するよ。明日、必ずくるからね」となっていましたが、それが作品でそのまま使われた言葉かどうかがわかりませんので、ご投稿のまま載せておきます。



むっ、むう! さすがに学生は対応する力がすごい。あんなわけのわからないものとでも戦うことができる。おそらく若者には未知の分野がまだまだひかえているという思いがあるから、まるっきり未知なものにも対応しうるのだ。おそらくこれから学ぶ三角関数やベクトル等と同じ未知なる次元にあの宇宙人がいるにすぎんのだ。だが…これは大人には無理だ。大人は俺みたいにこうやって腰を抜かす以外にないのだ。理解不可能のものに出会ったときには見なかった事にするしか…

 出典: 島本和彦「無謀キャプテン」

紹介 :朝の銀狐 様
HP :

コメント:
 そして下のセリフに対する一つの答え(?)。
 一応状況はと言いますと、自分の生徒が突如現れた宇宙人と格闘を始めたのを見た先生のセリフです。ギャグっぽいセリフに一つの真理が内在している!…のか?

駄弁者:
 この先生も、三角関数やベクトルと宇宙人を併置した発想ができるぶん大したものですが…。
 大人に難しいのはなにがあり得る「未知」で、なにがあり得ない「未知」なのかについての先入観を越えることだと思います。



「パパ見てー。ネコが盆踊り踊ってるよー!」
「ああ。そんな気がするが、パパには見る勇気がないよ」

 出典: 横内なおき「サイボーグクロちゃん」

紹介 :朝の銀狐 様
HP :

コメント:
 誰も覚えていないであろう前回の宣言に思いっきり挫折した久々の投稿です。
 物語の紹介ですが、まあサイボーグになって二足歩行人語使用可能になった黒猫が仲間達とドタバタやるギャグマンガです。
 セリフの内容ですが、キャンプに来てキャンプファイヤーをしている主人公御一行を目撃した名も無い親子の会話です。漂流教室はじめ、「子供の対応能力」と「大人の頭の堅さ」をテーマにおいた作品はSFに限らずいくつもありますが、そういった物を一コマのギャグに押し込めたセンスに感じるトコロがあったので投稿いたしました。

駄弁者:
 すいません、「前回の宣言」は私もまったく忘れておりました。
>パパには見る勇気がないよ
 見る勇気がないと告白している段階でじゅうぶん立派なもんです。見えていても見えない、あるいは「あれは盆踊りのように見えるが、ネコの習性として別な解釈がある」と合理化してしまう方が多いんじゃないでしょうか。



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