SF名文句・迷文句第70集

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第69集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第71集を見る


圧力に屈し悪を見逃す警察官などクソくらえですわ
人命よりも大事な規則などインプットされておりません!
この件が片づいてから裁判でも再デバッグでも受けますわ
では失礼!

 出典: かねこしんや画・山本剛原作「超高機動警察 おまかせ!!ヴァーミリオン」

紹介 :営々 様
HP :

コメント:
 PD(ロボット警官)部隊に配属された新型PD少女ヴァーミリオンと人間の婦警アカネの成長と活躍を描いた漫画です。
 上層部からの圧力でなかなか逮捕できなかった悪役にアカネをさらわれてしまい、落ち込むヴァーミィ。そこへ先輩PDルージュ(外見は長髪のお姉さんタイプ)が一喝! 救出作戦に誘います。「勝手な行動するな」と止める上役にルージュが答えたのが上の台詞。
 警察物ではお約束な台詞ですが、そこがまた良いんですよね。言われた上司も「俺のキャリアもここまでか」とか言いながら武器を貸し出したりしますし。

駄弁者:
 この場合アシモフ・ロボットは関係なさそうなんですが、しかしこの言葉はロボット工学三原則の第一条にちょうど則っているなあ、と。



詰問されたら、我々はこう言えばいい。我々の飼っているのは、絶滅に瀕している動物ではなく、すでに絶滅した動物なのだと。生態学者達にこう言ってやるだけのためにも、恐竜を飼う価値がある。

 出典: ロバート・マッシュ「恐竜の飼いかた教えます」(別役実訳)

紹介 :営々 様
HP :

コメント:
 恐竜や翼竜をペットとして飼う方法を詳しく記したロングセラー本です。
 「はじめに」より、恐竜を飼う理由として、「生態学者に絶滅に瀕した動物を飼っちゃダメと言われる心配がないから」とカマしている一説です。
 かようにイギリス流ユーモアに溢れた作品ですが、原著が'83年なせいか、日本では気温や土地の関係で飼えなさそうなのが多いのが残念。新版出ないかなぁ。

駄弁者:
 図書館で借りてみました。恐竜の飼い方そのものもさることながら、それにかこつけた皮肉なユーモアがメインのような…。  「お勧めできない恐竜」にプテラノドンが上がっていますが、イラストにある白い体毛の生えたプテラはなかなか格好いいので飼ってみたいです。



世界に冠たるドイツ国

 出典: ジェリー・ユルスマン「エリアンダー・Mの犯罪」(小尾芙佐訳)

紹介 :NAL 様
HP :

コメント:
人類が月に第一歩を記した時の一声。
アームストロング船長の方がまだセンスがあるなあ。

駄弁者:
 どうせならこっちですか。けっきょく自分の国かい、と言いたくなりますが。
 出典は…1983年、主人公は祖母のエリアンダーが70年前にウィーンで見ず知らずの青年画家を射殺していたことを知る。動機は不明、だが父の遺品の中にあったある書物にその鍵が…という平行世界もの。画家の名前は、言わなくても分かりますよね。



「人間は脱出しなくてはならないのよ」リーナはいう。
「人間は闘わなくてはならず、自分の置かれた条件を支配しようと努めなくてはならない。かりにそうすることによって、より悪い消滅の道をたどったとしても、それもやはり人間の運命なんだわ」

 出典: バリー・N・マルツバーグ「ローマという名の島宇宙」(浅倉久志訳) 「スターシップ」に収録

紹介 :針男 様
HP :

コメント:
 主人公リーナが死者の代表者に対しての台詞。
 内容はブラックホールから脱出する話ですが、解説にもメタSFと書かれており、会話間に作者の説明が同居して非常につかみ所のない作品となってます。
 死者が諦観を悟った者、生者がそれを否定する者として描かれているのが前向きで好きです。

駄弁者:
 再読してみました。物語の筋を途中まで書いてみては、「これではサイエンス・フィクションにならない」「こんなやり方ではうまくゆくはずがない」と言って否定して見せる、皮肉の利いた作品でしたね。ご投稿の名文句についても「ここが泣かせどころなのだ」などと作者の意図を種明かししてますし。
 ちなみにこれを収録している新潮文庫の「スターシップ」は、姉妹編の「スペースマン」とともに宇宙SFをあつめたアンソロジー。定番から異色作まで粒よりの作品集ですが、例によって品切れ入手難。



「へえ、お話がどう進むかがとうにわかっているんだったら、なぜわたしが読んであげなきゃいけないのかしら?」
「だって、聞きたいんだもん!」

 出典: テッド・チャン「あなたの人生の物語」(公手成幸訳) 同名短編集に収録

紹介 :司書の駄弁者
HP :ここ

コメント:
 お話をせがむ子とその母の、なんでもない会話。しかし物語の中でこの会話に当たったとき、絶対違った感慨を持つことでしょう。
 異星人とのファーストコンタクトに参加し、彼らの全く異質な言語に取り組むうち、女性言語学者の認識に驚くべき変容が…
 アイディアとスタイルが密接にリンクした、傑作との評価もなるほどと頷かされる作品です。



ワームホールは、生きることの最も基本的な真実を具現化している。人は未来を見ることができない。人は過去を変えられない。生きるとはすなわち、闇の中へ走っていくことである。だからわたしはここにいる。

 出典: グレッグ・イーガン「闇の中へ」(山岸真訳) 「しあわせの理由」に収録

紹介 :司書の駄弁者
HP :ここ

コメント:
 物質も光も、外方向への移動がごく短距離をのぞいて一切できないというワームホール内に突入して、救出活動に携わる主人公。外からこのワームホールに入ったが最後あと戻りはできないし、中から外へ光が来ないということは自分の向かっている先を予測することもできない。この奇妙な世界に主人公は、人生のアナロジーを見ているわけです。
 読後駄弁でも書きましたが、人が普段から無意識にやっていることを特異な状況下で具現化してみせるのは、イーガンの作品の、というかSFの面白さのひとつだと思います。



A JAMILA(1960-1993)
ICI DORT CE GUERRIER QUI S'EST SACRIFIE EN QUETE D'IDEAL
POUR L'HUMANITE AINSI QUE POUR LE PROGRES SCIENTIFIQUE

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマン『故郷は地球』」

紹介 :ヘボ 様
HP :

コメント:
 東京で開かれることになった国際平和会議が何者かによって妨害を受けていた。それが宇宙から来た見えないロケットによるものだと気づいた科学特捜隊は、イデ隊員の発明によってその撃墜に成功する。
 ロケットから現れた怪獣を見た科特隊パリ本部のムッシュ・アランはつぶやく。「ジャミラ……!」
 そしてアランの口から明かされる怪獣についての驚くべき真相(多分知らない方はいないかと思いますが一応ネタバレになりますので内緒ということで)。
 ウルトラマンによってジャミラは倒され、国際平和会議は盛大に開催された。科特隊によって会場の一角に建てられた碑。イデはその前でずっとたたずんでいたのだった。
”人類の夢と、科学の発展のために死んだ戦士の魂、ここに眠る”
 確かにそりゃあそうかもしれないが…
 というわけで、棲星怪獣ジャミラです。出演者からの評価も高い作品です。こういう話がちょこっとあると、番組全体のイメージが引き締まっていいですね。
 ウルトラマンという番組を傑作たらしめている一因であると私は考えています。こういう話ばかりでは見るのもつらいでしょうが。

駄弁者:
 ネタバレせずにコメントするのは難しい…。他のエピソードよりインパクトもあったし、まだ小さかった私は非常に怖がったような覚えがあります。
 それにしても「A JAMILA(1960-1993)」って。ウルトラマンの時代設定、90年代だったんですか?



この宇宙にオレに関係ない人間なんか一人もいねーんだ

 出典: 幸村誠「プラネテス」

紹介 :がんま 様
HP :
http://www.zaurus.mydns.jp/

コメント:
 ハチマキが同僚のロアルとボーの喧嘩を止めようとするも、「関係ねぇだろ」、「ひっこんでな」に怒ったハチマキが無理矢理割り込んだ時の台詞。同時に二人の拳を受けるも、(顔が見事なまでに変形してます)笑顔で言う辺りが、ほんとにバカっす(笑)

駄弁者:
 単行本にはないセリフで、時期的にアニメからのかな?と思ったのですが、雑誌の最新話からでしたね。人類初の木星到着を間近にしたクルーたちのエピソード。
 単行本1,2巻あたりと比較すると、ハチマキも成長したなあ…。ただ自分の吐いた名文句を、殴られて失神した後きっちり忘れているあたり、相変わらずのキャラでもあります。



あとは勇気だけだ!

 出典: 石森章太郎「サイボーグ009・第5巻 ミュートスサイボーグ編」

紹介 :ぱる 様
HP :

コメント:
 はじめての投稿です。偶然このサイトさまを知って一日がかりで読ませていただきました。
 「サイボーグ009」からの引用っていくつかありましたが、私個人としてはこれこそが最大級の名文句です。
 能力が圧倒的に違うミュートスサイボーグのアポロン(もちろんアポロンの方が断然有利な状態)からお前には加速装置のほかにあとどのような能力があるのだと聞かれて答えた009のセリフです。
 当時(30年以上前)小学生だった私はここを読んで「なんてかっこいいんだっ!」と感動したのを覚えています。
 当然のようにこの名文句が載ってるとばかり思いましたが、載っていないので投稿しました。

駄弁者:
 私は「勇気」などの類の言葉に対してはどうも斜に構えてしまうクセがあって、「さすがサイボーグだけあって、勇気も装置なのか」といういらんツッコミをしてしまいたくなるのですが。
 しかし危地に立っている人間自身が「勇気だけ」をもって立ち向かうというシーンには、やはり拍手をおくらないと。



第一話「風よ、雲よ、太陽よ、心有らば教えてくれ…何故此の世に生まれたのだ…」

最終回「僕は、生まれて来て良かった…」

 出典: 八手三郎原作「超人機メタルダー」

紹介 :sengoku 様
HP :

コメント:
 初めまして、メタルヒーローの傑作。「超人機メタルダー」より名台詞を。
 太平洋戦争末期に密かに制作された超人機メタルダー。戦後50年が過ぎ、制作者古賀博士の手によって覚醒された。古賀博士は、自らの命を以て、「超人機メタルダー」=「剣 流星」に戦うべき敵「ネロス帝国」を示す。しかし、覚醒したばかりのメタルダーは闘う術を知らない。ネロスの軍団員にいいようにあしらわれるメタルダー。ついには、崖の下へ落とされる。傷つきながらも一命を取り留めた(?)メタルダーは、崖をよじ登り、一人、自らの存在意義を問いただす。
 最終回、遂に帝王ネロスを傷つきながらも倒したメタルダー。しかし、エネルギーの制御装置を破壊されてしまい、このままでは地球さえも破壊しかねない暴走を起こしてしまう。止めるには、エネルギー源を破壊すること。それは、超人機としての機能の停止。二度と人間体に戻れない。人間社会に戻れないことを意味する。剣 流星=メタルダーの親友、北 八荒は、号泣しながら、メタルダーの超重力エネルギー発生装置を破壊する。
 あれから十数年、多くの人に望まれつつもメタルダー未だ復活せず。

駄弁者:
 ご投稿の名文句そのものよりも、第1話と最終話を並べて一組の名文句とする見方が面白いと思いました。
 第一話の言葉は、太平洋末期に製作されたというだけあって、さだまさしの「防人の詩」っぽいですが(こっちは日露戦争のだけど)。



「あんたマゾーンの親戚を食ってるんだとしたらどうするかね?」
「ワイは食う時は食う事だけ考えるねん。うまい このイモは実にうまい」
「マゾーンは手に負えん相手にケンカ売っとるんではないかとワシは思うのう」

 出典: 松本零士「宇宙海賊キャプテンハーロック」

紹介 :へかあて 様
HP :

コメント:
 敵対している宇宙種族マゾーンが植物から進化した生命体だということを知ったヤッタランとドクターゼロの会話です。
 やっぱり人間は『そのリンゴ お父さんにかじられて痛いって泣いてるよ』と言われても 肉や野菜を食べるもんですよね。だとしたらマゾーンはやっぱり 一番タチの悪い生物にケンカ売ってると思います

駄弁者:
>植物から進化した生命体
そういえば、女王の名前は「ラフレシア」でしたよね。
 しかしまあアルカディア号の面々は別として、植物にも知的生命体がいると知ったら悩んでしまうベジタリアンはいるかも…。



頭の中を数字と戦略だけにしろ。
大切な者たちの顔も声も 思い浮かべるな
たとえ非情だと思ってもだ。
激しすぎるノイズは全てを滅ぼす。
それが俺がこの百年の間に学んだ事だ。

 出典: 高橋哲哉監督/脚本・モノリスソフト製作「ゼノサーガ」

紹介 :スカイファイア 様
HP :

コメント:
 ども、はじめまして。スカイファイアという、しがないSFファンッス。
 毎度、楽しく読ませてもらっていますが、ここらでいっちょ初投稿してみようと思いました。
 初投稿は、SFRPGゼノサーガ(モノリスソフト)から、サイボーグ・ジギーのセリフです。
 彼はテロリストに妻子を殺され、百年前に自殺をした元警官で、ライフリサイクル法という死者の再利用計画によって、「軽い気持ちで献体に参加したら」戦闘用サイボーグとして復活させられました。そして、二度目の「死」を願い常に危険な任務に赴くのです。
 上のセリフは、物語後半、敵に彼が護衛するはずの少女を奪還しようと、先走る仲間を制止し、その仲間から「そこまでドライに徹しきるコツはなんなのか」と尋ねられたときの答えです。
 彼にとって百年間は何の価値もなかったことがわかります。
 ちなみにその仲間からは「人間を数字に置き換えるようなっちまったらオシマイだぜ、サイボーグ。」と返されていますが…
 また彼は、死んだはずの自分がもう一度「死ぬ」ために、生前の記憶=ノイズの消去を願うのですが、そんな彼の姿はなんとも切ないです。
 あ、声優は、「Xメン」のウルヴァリン役やニコラスケイジ役などで有名な江原さんです。

駄弁者:
 こういう風に口にする人間(…じゃないのか)は、多分そうしないと非情になれない性格なのだろうと思います。「ノイズ」の消去を願うあたりもその表れではないでしょうか。



その日銀河は──
銀河は風にそよいでいた

 出典: 長谷川裕一「マップス」

紹介 :Mr.Spock 様
HP :

コメント:
 どうしても迷文句のほうが多い(?)長谷川作品ですが、その中からマップスの感動のエンディングを。本編を読んで無いと解りにくいかもしれませんがなかなかにくい演出になってます。
 ちなみにエーテルがそよいだわけではありません(笑)。
 では長寿と繁栄を。

駄弁者:
>エーテルがそよいだわけではありません
 じゃあ、重力波嵐とか、いっそ昔懐かしの宇宙気流とか。



立派な武将になりたくて剣術に打ち込んだのじゃ!!
連戦連勝!!二刀流を編み出し船島での決闘で佐々木小次郎にも打ち勝ちその名は日本国中にとどろいた!!
なのに…なのに!!
36〜にもなって浪人者(むしょく)でござるよぉ

 出典: 長谷川裕一「クロノアイズ」

紹介 :Mr.Spock 様
HP :

コメント:
 作品中に出てきた宮本武蔵の心の叫び(?)です。日本一の剣豪の、大河ドラマの主役のイメージが…でも確かに人生50年の時代に36才で定職無しは辛いかも(現代でも辛いか?)。
 この後に主人公も言ってますが、本人でないとわからない悩みってあるもんですね。
 では長寿と繁栄を。

駄弁者:
 大河ドラマの武蔵は、巌流島の回だけ視聴率が大幅アップしたとか(戦国三英傑の場合は本能寺だけアップするそうな)。400年後の人気では当時の武蔵は浮かばれないなあ…。



何もせずにいたずらに十月危機ばかりわめいているだけだ。わめくだけでは何も事態は改善されなあい!

 出典: 椎名誠「日本読書公社」 短編集「蚊」に収録

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 日本読書公社なる公社によって全ての本は事前に検閲を受け、許可を取らねばならない時代。
 公社の技術局の中でも最も重要でない通称「ゾッキ本屋」に勤務する潤目良平は、同僚の吉見沢と営業局勤務の諸越と共に今日も飲んだくれて公社の批判を繰り返します。
 この頃の公社は大幅に数が増えて来た「闇本」の一斉摘発に乗り出そうとしていて、三人のこの日の議題は公社の強硬取り締まり路線についてでした。
 三人は上記のセリフの他にも「民衆の声に冷静に耳を傾けるべきだ」「押し寄せる欲望と批判を誰も気が付こうとしていない」「何を行い何を目標にし何を問題としているのか直ちに眺め直してもらいたい」等とキツイことを言っていますが、これ今の高級官僚さん達に言ったら怒髪天を突くんじゃないでしょうか。

駄弁者:
 そんな公社が存在する世界は当然願い下げだけど、本を読むのが仕事という公社の仕事には惹かれるものが…。司書なのに最近あまり本を扱ってないしなあ。
>今の高級官僚さん達に言ったら…
 怒るうちは、まだ見込みがあるというものです。



首領、これはどういうことなのです

 出典: 「仮面ライダー 第79話『地獄大使!!恐怖の正体?』」

紹介 :水谷秋夫 様
HP :

コメント:
 ショッカー最高幹部でありながら自分の知らない改造人間が暗躍しているのを知り、組織に嫌気がさした地獄大使はショッカーを裏切り、仮面ライダーにショッカーの作戦を通報する。それが首領に露見し、部下の戦闘員に捕らわれて鎖でぐるぐる巻きにされてしまったときの地獄大使の科白。  その後、地獄大使の処刑、ライダーが地獄大使を救出、実は処刑は狂言で、と続きますが、これがショッカー最後の作戦になります。この後、首領はショッカーを解体し、アフリカのゲルダム団と統合されてゲル・ショッカーが誕生。  えっと、つまり、強力なライバル企業のおかげで売り上げが伸びないのに業を煮やした会社オーナーが、外資と手を組んで生え抜き社員を幹部以下全員リストラしたってことか。嫌な話だなあ。

駄弁者:
 ご投稿の文句はいまいち何が名なのか分かりませんが、水谷さんの「えっと、つまり〜」以下は名解釈だなあ、と。



「何なら、小型の爆弾でもぶち込んで反応を見たら……」
…(中略)…
「あんたは、たおれたビルの瓦礫の下に、まだ生きのこっている人間がいるのかどうかをしらべるのに、瓦礫の間に機関銃をぶっぱなすのか?トニイ……」

 出典: 小松左京「首都消失」

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 これは、東京に覆い被さった「雲」の上を調査のために飛んで「雲」から攻撃を受け、ぼろぼろになった米軍電子偵察機が厚木基地に降りた後の乗組員の会話です。
 確かにそう言う考え方のように聞こえますが、この後上官に叱られたのは2人共でした。

駄弁者:
 作品執筆当時の米軍ではまだ叱られる行動だったわけですね。今は知りませんが…。



「せかいせえふくなんてそんないつでもできるコトわざわざ望むわけないだろ」

 出典: 大野安之「That'sイズミコ オカワリ」

紹介 :御宗銀砂 様
HP :
http://homepage1.nifty.com/mimune/

コメント:
 常軌を逸したマッドサイエンティスト、イズミコさんの台詞から。
 ホームレスで公園住まいの割には優雅な暮らしぶり。人外の存在に人間の男の子の姿を与えてメイドに使い、気まぐれとひまつぶしの発明に超科学を駆使するイズミコさん。ひょっとして数ある強豪さしおいて、史上最強のマッドサイエンティストかも。

駄弁者:
 マッドサイエンティスト2連発。こっちは樽の中でアレクサンダーをいなしたディオゲネスを彷彿と…させないか。



猪上年夫「私は医者だ!趣味で人体実験はやっても、悪事の片棒をかつぐことは医者の良心が許さん!」

 出典: 安永航一郎「県立地球防衛軍『ひとりぼっちのインド人』」

紹介 :出羽 様
HP :

コメント:
 ここでいう人体実験には、交通事故の被害者を八千馬力のサイボーグに勝手に改造するようなことを含みます。しかしそんな博士も、悪の組織”電柱組”への協力は自らの良心に従って決然と拒絶し、人質に取られた自分の娘を改造する振りをして逃げ出す計画を立てます。ところが、目の前に無抵抗の素材があれば腕が疼くのが科学者の性というものなのか、つい調子に乗って演技のはずのサイボーグ改造をしっかり実行してしまうのでした。
 そう、マッドサイエンティストとは意図的に悪事を働く科学者のことではなく、己の欲望を誠実に希求した結果がはた迷惑な科学者のことを言うのですね。
 ところで、作者コメントによるとこの猪上教授は某医大の実在のお医者さんがモデルだそうです。どこまでが”実在”でどこから”まんが”だったのか、この20年間気にならなかった日はありません。

駄弁者:
 同じ「私は医者だ!」でも、続きがえらい差ですな…(これを引き合い出すこと、予想されてたでしょう?)。
 種痘をはじめたジェンナーあたりも、あるいは自分の発案を実験せずにはおれない科学者の性が動機?



「大好きな人がいるの 守りたい人がいるの……その人の笑顔が見たいんだ……」

 出典: SCEI製作「WILD ARMS 2nd IGNITION」

紹介 :テレサ 様
HP :

コメント:
 WA2のリルカ・エレニアックからの台詞です。
「へいき、へっちゃらっ!」が口癖の元気なコですが、いつも元気なだけこういう健気な台詞がジンときます。

駄弁者:
 こちらはまた、ストレートな言葉。
 私、こういうまっすぐすぎるキャラだと、読んだりプレイしていて負けてしまって感情移入できなくなるんですよね(岩本隆雄の「星虫」とか)…。



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