SF名文句・迷文句第135集

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そしてピー助はつれていかれるね。
学者が研究のために解剖するか、
動物園で見せ物にされるか……
どっちにしても、ここはピー助にとってくらしにくい世界だよ。

 出典: 藤子・F・不二雄「ドラえもん のび太の恐竜」

紹介 :いやせん 様
HP :

コメント:
 のび太の恐竜2006を見てきた勢いで投稿させていただきます。リメイク版を見て、改めてドラえもんが一般映画としても十分に成立すると言う事を見せ付けられました。
この言葉はジュラシックパークを作った連中に聞かせてやりたい言葉ですね。
 ところでのび太君が見つけたピー助はフタバスズキリュウは厳密には恐竜ではなく首長竜です。スネ夫の知識の多さや後の映画で恐竜と翼竜を区別している事から「生きた恐竜を持ってくる」とスネ夫に約束したのび太君は結構危なかったようです。

駄弁者:
>ジュラシックパークを作った連中に…
 聞かせてやっても、むしろそういう考えになるのが当然と肯定されるんじゃないかと思います。個人のペットとして独占するなんてとんでもない、と。
 …たしかにピー助に暮らしにくい世界なんだろうなあ。



「もうだめだ」と兄が言った。
 清水剛はパソコンの画面を見て考え込んだ。兄は深夜の深酒でてらてらと汗を浮かべて光っている。「たかが会社のことじゃないか」剛は布団から体を起こして、パジャマを直した。「くよくよしすぎだよ」

 出典: ブルース・スターリング「招き猫」(小川隆訳)  『タクラマカン』に収録

紹介 :カザール 様
HP :

コメント:
 ハヤカワ文庫『タクラマカン』収録第一篇の冒頭部分。
 この文章を呼んで表紙を見返しました。何か別の本を買ってしまったのかと思って。確かに青背、翻訳SFでした。
 既成観念がどつきまわされる感覚を味わったことです。

駄弁者:
 日本びいきのスターリングが、SFマガジン掲載のために書き下ろした短編(原題もManeki Neko)より。
 ポケコンの指示による「贈物」ネットワークにより、居心地のよい社会を築いている日本・東京。清水剛は外出中、見知らぬ日系人の女性から覚えのない嫌疑を受け、人質にとられてしまう…。
 ご投稿を機会に読み返してみました。さらっと軽く描かれていますが、「贈物」のネットワークから外れた人間に、小さな悪意の「贈物」が降り積もって、その人を追いつめていくというのには、なかなかに恐いものがあると思います。
 ご投稿の名文句に出てくる兄さんは、直接話に絡まないように見えて、実はラストをまとめてくれるおいしい役だったりします。



昔、ぼくもオヤジにこっぴどくしかられてうらんだこともあったが…。 今になって、オヤジの気持ちがわかるような気もするんだ。

 出典: 藤子・F・不二雄「のび太の息子が家出した」  「ドラえもん」36巻に収録

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
もうひとつ、こんどは大人になったのび太の話から投稿します。
 ある日、のび太の元にのび太の子供、ノビスケがやってきます。彼は、父親(大人になったのび太)に怒られて家出してきたのです。ノビスケの行動に気が休まらないのび太はノビスケの父親、大人になった自分自身に会いに行き苦情をいうのですが、彼は彼で自分の経験からノビスケを気遣ってきつい言葉をぶつけたのでした。
 投稿した台詞は、大人になったのび太が(ああややこしい)ノビスケをしかる理由をいったあとのもので、いつの時代も親が子供を気遣うのはおなじだと思わせる台詞です。のび太も親としての自覚を持つまでに成長したんですね。一巻のアルバムにあった写真と顔が違うのは人間として成長したという証ということで(笑)。

駄弁者:
 昔々、「大人になってからしか分からないこともある」と言われてずいぶん反発を覚えたような記憶が。今では「ああ、このことだったのかな」と、ときどき感じています。
 その代わり子供のときに分かっていたことが、今では分からなくなっている、ということもあるのでしょうが。



「おとなって、かわいそうだね。」
「どうして?」
「自分より大きなものがいないもの。
 よりかかってあまえたりしかってくれる人がいないんだもの」
「そういう考えかたもあるか」

 出典: 藤子・F・不二雄「パパもあまえんぼ」  「ドラえもん」16巻に収録

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 この頃、ちょっとハマっている「ドラえもん」から投稿します。ある晩、酔っ払って帰って来たパパを助け起こそうとしたのび太にパパは「子どものくせに親にむかって」と暴言を吐きます。そこでのび太は、パパの親、おばあちゃんに叱ってもらうことにします。タイムマシンを使って、十年前の世界にパパを連れてきて、死んでしまったおばあちゃんに会わせます。
 投稿した台詞は、のび太のパパとおばあちゃんが「再会」している間にドラえもんとのび太が交わした台詞なんですが、小学生の時に読んだときは、のび太同様「そんなもんか」と思ったのですがのび太よりのび太のパパに年齢が近くなると、ドラえもんの台詞の意味がよくわかるようになります。
 大人になって読み返してみると、「ドラえもん」の台詞は含蓄が深いものが結構あり、なかなか読ませます。

駄弁者:
 このおばあちゃんは甘えさせてくる人ですが…。甘えられる人がいないことより、叱ってくれる人がいないことの方に、より不安を感じたりしません?



「いわゆる超自我とか共同無意識とか言われるものの一種、って言われてるんだけど――人間関係の仲介役として自然に作られた“公平な第三者”というわけね。昔だったら神様とか国とかがそういう存在だったんだけど、現代社会は宗教や共同体の力が昔ほど強くなくて、その反面社会的なストレスは大きいから、その反動として“クラスにいる、誰でもない人”みたいな人が存在させられてしまうというわけ」

 出典: 古橋秀之「出席番号0番」  短篇集『ある日、爆弾がおちてきて』に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 「三年A組出席番号0番・日渡千晶は、いわゆる憑依人格というやつで、自分の肉体を持っていないものだから、クラスメイトの体を日替わりで借りている。毎朝、A組の生徒(男女問わず)の誰かしらの中に、日渡の記憶と性格が現れ、彼または彼女はその日一日、日渡千晶として行動するのだ。」
 ……そんな訳で「例の作家」(現代SF最強の秘密兵器)の「例の短篇」へのオマージュなのですが。
 SF考証的には、元ネタよりももっともらしい説明?
BGM:「ループ」坂本真綾

駄弁者:
 例の作家の例の短編はこちら
>超自我とか共同無意識
 4つ下のUFOと同じ理屈なわけですね…。
 けどそうなると、みんなが卒業したときその人格はどうなるんでしょう?(やっぱり現物読んでみるか)



我々は、これだけの戦力を持ってる。
石田三成にとっても、徳川家康にとっても、
のどから手が出るほど欲しいくらいの軍隊だろ。

 出典: 半村良原作・石原武龍脚本「戦国自衛隊関ヶ原の戦い」

紹介 :いせやん 様
HP :

コメント:
 近年自衛隊が映画での地位をどんどん上げて来ていますが、この作品では今となっては懐かしくも感じられるヘナチョコ自衛隊が健在です。
 しかし実際の自衛隊はF−15、イージス艦、最新鋭重戦車を備えた文字通り軍隊ですよね。
 ちなみにこの名言ですが色々と改良が出来そうです。
「アメリカにとっても、ソビエトにとっても、喉から手が出るほど欲しい軍隊だろ」とか。他にも「アメリカ、中国版」とかちょっと古く「イギリス、ドイツ版」とか。

駄弁者:
>のどから手が出るほど欲しいくらいの軍隊
 たしかに関ヶ原一回限りと考えれば…。ただ、長期的に維持できないとバレたら、三成も家康も使い捨てにするんじゃないかと思えます。このへんのことも考えないと。



日頃より、ソニー製品をご愛用いただきまして、誠にありがとうございます。
下記に記載いたしました液晶プロジェクションテレビ〈ブラビア〉「KDF-42E1000/50E1000」におきましてソフトウェアの不具合により、電源オンまたはオフができないなどの症状が確認されております。
症状改善のために放送ダウンロード機能を利用したソフトウェアの修正を、2月13日(月)より実施しますのでご案内いたします。 お客様にはご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申しあげます。

 出典: ソニー株式会社の通知より

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 「これは夢ではない!現実に起こっている事だ!」
 と、いう訳で「今、そこにあるSF」シリーズです。
 クラーク先生が提唱した「人工衛星による通信」も、最初は荒唐無稽な夢でした。が、今では私用電話でさえ衛星経由が可能です。
 火星上でさえソフトのアップデートが出来る現在では、ソニータイマーの修復に宇宙から降ってくる電波を使うのは簡単なんでしょうけど、やはり目の前の機械と「宇宙」が繋がっているかと思うと結構なインパクトがあります。
 てことはPCにアンテナ付けて外に出しておけば勝手にバグ取りしてくれるってそれはWindows updateか。
 そのうち「違法な電波が降ってきて」色々な事が起こるんじゃないかな、と。はっ、士郎正宗の世界がすぐそこに!

駄弁者:
 たまにはこういうのも面白いと思いますので、まあ今回限りということで。
>そのうち「違法な電波が降ってきて」
 ウィルスの空気感染ならぬ電波感染…?



俺やお前が「科学」で物を考えるかわりに
ここでは「思想」で物を考える
酸素や元素やDNAと同じことだ
神様も妖も化物も
皆が「ある」と言えばたしかに「ある」んだ

 出典: 高山しのぶ「あまつき」

紹介 :MEs 様
HP :

コメント:
 はじめまして。あまりに膨大で、かつ珠玉の名台詞が多いこのページに、やっと投稿する機会が訪れたことを、嬉しく思います。
 主人公の六合鴇時は、日本史で赤点をとってしまい、その補習として、大江戸幕末巡回展という最新技術を利用した展示場の見学に参加することに。しかし、行き止まりのはずの道を通ってしまったことで、幕末の世界へと迷い込んでしまいます。
 最初はタイムスリップ物だと思ったんですが、話が展開するにつれてファンタジー色が漂ってきてしまい、ここへの投稿を迷いました。が、冒頭の最新技術(HMDとブルーシートを使い、実際の景色にリアルタイムでCG合成)がうまく表現されていることと、投稿する予定の台詞がとても科学的なので、思い切って投稿させていただきました。
 台詞は、同じように迷い込んだ篠ノ女が、主人公である六合と、芋からエタノールを抽出する時に言った台詞。この台詞の前に、こんな会話があります。
「それじゃあ聞くが鯨は魚か?」
「は? 哺乳類でしょ」
「じゃあ磨いたガラスは宝石か?」
「ガラスはガラスでしょ」
「そりゃどーしてだ」
「だってガラスは成分が宝石と違うし 鯨も哺乳類だし」
「うん 現代人ならそう答えるだろうな だが残念 その理屈はここじゃ通じない なぜならこの時代に電子顕微鏡は存在していないし 哺乳類っていう考え方もないからだ だから水中を泳ぐ鯨は大きな魚だし きれいな石ころは宝石なんだよ この問題の答えは環境によって変化するんだ」
 逆説的に酸素や元素も、我々が「科学」で考えて、皆が「ある」というから「ある」わけで。いつか環境が変化したとき、我々の常識も妖怪や宗教と同じ扱いをされてしまうかもしれません。

駄弁者:
 ご投稿の台詞は科学的というよりは、人類学的と言った方が当たっているかも知れないです(人類学も科学の一分野と言われれば「科学的」なんですが)。
 大学の講義で「事物に対する説明の手段という点では、科学も神話も同じ」と言っていたのと、ほぼ同様のことなんじゃないかと。



「集団幻視……UFOは、現代人が苦悶の末、ようやく生みだすことができた新しい神話なのよ」

 出典: 山田正紀「地球・精神分析記録」

紹介 :首くくり 様
HP :

コメント:
 集合的無意識の消滅による種の滅亡回避の為、神話をモチーフに作られた、悲哀・憎悪・愛・狂気を象徴する4体のロボット。
 その象徴する物により心に傷を負う4人の男女が、己の失われた尊厳を取り戻すべく、神を殺す戦いを開始する。やがて彼等は、悪夢のように変容した世界と、その奥にある真実に向き合う事に…
 セリフは、UFO目撃後に記憶喪失に陥った主人公に語り掛ける、女性精神科医の物。

駄弁者:
 1978年の星雲賞受賞作品。この作品も神との対立が軸になるんですな…。
 UFOが新しい神話というのは、たしかユングでしたか。「精神分析記録」の題に合わせて、各章の題も「徴候分析 悲哀」「既往症分析 憎悪」「無意識分析 愛」「連想分析 狂気」「総合診断 激情」と凝ったものになってます。



ぶっちゃけた話、
魂一個につき総予算が三千万円

 出典: 藤子・F・不二雄「メフィスト惨歌」  同名短編集(藤子・F・不二雄SF短篇集2)に収録

紹介 :いせやん 様
HP :

コメント:
 地獄で働くさえない悪魔メフィストの、おそらくSF史上最もぶっちゃけた名言です。
 まあ確かに言われてみれば悪魔が主に扱う依頼って言うのは費用に換算すると結構安価なのが少なくない気もしなくありません。それを考えると三千万円で十分なのかも……。
 まあこんな事を客に言ってる時点で魂ブローカーとしてのメフィストの出世は遠そうですね。

駄弁者:
 人間が契約書をたてにとって悪魔を利用する話でしたよね…うろ覚えですが。
>総予算三千万
 この作品が初めて出た1979〜80年なら、年末ジャンボ宝くじの1等賞金がそれぐらいだったんじゃないでしょうか。平凡な人間がイメージできる金額の上限?



「あなたはまだやることがあるでしょう!!この戦争で!!戦争で死んでいった者達は、世界が救われると思ったから死んでいったんです。僕もあなたを信じますから!!」
「君のような若者が命を落としてそれで世界が救われると思っているのか…(中略)…新しい時代を創るのは老人ではない!!」

 出典: 富野由悠季「機動戦士Zガンダム」

紹介 :WLUG 様
HP :

コメント:
 Zガンダムから一つ。
 舞台はグリプス戦役と呼ばれる戦争の最終決戦の時です。
 なんというか、深い言葉だなぁと思い印象に残ったから投稿しました。これを見てると実際に戦争で死んでいった人たちは何を思っていたのかなぁなどと思います。

駄弁者:
 ご投稿の前後を切りつめたのでちょっと分かりづらくなってしまいまたが、カミーユとクワトロ・バジーナ(=シャア)との会話より。
 ガンダムの登場人物は(私の知っている範囲では)理念で戦争をやっている人が多いように思えるのですが、実際のところはどうなのかなあ、と。世界が救われるために死に赴くという人は少ないんじゃないかと思います。



これが、科学者としての、最後の仕事だァー!

 出典: 栗津順原作・脚本・監督「惑星大怪獣ネガドン」

紹介 :あい 様
HP :

コメント:
 実写は一切使用していない、と言う謳い文句の、フルCG自主制作怪獣映画から。
 昭和百年。火星テラフォーミング計画によって、宇宙怪獣ネガドンがめざめてしまう。
 それをたおすため、防衛軍は、10年前に実験中の事故で娘を失い、隠棲していた、伝説のロボット工学博士、楢崎龍一に協力を求めた…
 この台詞は、楢崎が、人間型汎用歩行重機(要するに巨大ロボ)「MI-6(ミロク)二号機」のドリルパンチ(笑)でもって、ネガドンに特攻するときのもの。
 それにしても、自主制作で、ここまでみごとに、昭和の特撮テイストを出しているのは、すごい。しかも、フルCGと言うのだから、その労力たるや頭が下がりますね。
 もちろん、ポスターにも書いてあるように、総天然色。セピア風味にフィルムノイズまで表現。芸が細かい(笑)

駄弁者:
 今年(2006年)の正月にNALさんや加藤隆史さん、こじまさんとオフ会やったときに、この作品のポスターを見たおぼえがあります。…フルCGだったのか。
 ずっと前の名文句のコメントで「着ぐるみの背中のファスナーまで忠実に再現した全編フルCG大作」と冗談で言ってましたが、それも夢じゃないなあ。



──目閉じたら 見えるよ
白山の顔見えるもん
ハッキリと

 出典: 岡本一広「toranslucent 彼女は半透明」

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 演劇部に所属する白山さんがかかっている透明病は謎の多い病気だ。発病の原因も治療の方法もまったくわかっていないそのかわり「透明であること」以外は健康にまったく問題はない。ただ、だんだんと透明部分が広がり、最後には完全に透明になってしまう。珍しいけれど、社会的に認められ、健康保険すら利く病気だ。
 徐々に透明になることに不安を感じながらもクラスメートたちと日々を過ごしていた彼女でしたが、夏休みがあけ、秋になった頃、完全に透明になってしまった。彼女は学校に来なくなってしまいます。同じクラスの唯見くんはそんな彼女が気になってお見舞いに行くのですが──。投稿した台詞は、この後完全に透明になった彼女を抱きしめて唯見くんが言う台詞なんですが、正直読んでてちょっと照れくさいこういう台詞が結構出てきます。それでも、登場人物たちの一生懸命さのおかげか意外と場面に合っています。ぜひとも一度読んで欲しい一冊です。

駄弁者:
 透明人間の話というと、透明になると何が可能になるか…がメインになりそうなもの。透明であることを「病気」として、存在不安とからめて書くのは、ありそうで意外とないのかも知れません。



すべての機械に求められるのは性能ではなくて信頼性だ。

 出典: 鷹見一幸「でたまか アウトニア王国人類戦記録4 群青黎明編」

紹介 :OTO 様
HP :

コメント:
 このHPがきっかけで読み始めた「でたまか」シリーズも3部13巻+短編集2巻でついに終わりを迎えました。すべて読み終えたときに、面白かったと同時にもう続きはないとさびしく感じました。(正直まだまだ書き足りていない登場人物がたくさんいると思います。もっとあの人達の物語を・・・)
 文句は艦隊司令官が新理論のエンジン(原理がよく解明されていない)を使って発進する前に、副官が言った言葉です。 新機軸というのは、どんなトラブルを内包しているかわからないからだそうです。
 実際、どんなときでも動いてくれる信頼性を持っている機械は、本当にありがたいものです。(現在、現実で機械の製作等をやっていてそう感じます。)

駄弁者:
 完結したんですか。そう言えば私は第1部を読んだきりで止まっているなあ。話の区切りとしてはもう次の部まで読んだ方がよさそうなのですが。
>性能ではなくて信頼性
 製作ではなく運用する側ですが、やはり最新機能よりも稼働率のほうが重要なんでして。



バトルオペレーションセット、
イン!

 出典: カプコン製作「ロックマンエクゼ」

紹介 :いせやん 様
HP :

コメント:
 カプコン製作のコンピューターゲーム、ロックマンエグゼシリーズからの名言です。主人公の熱斗が上の段の部分を言ってロックマンが「イン!」と続きます。
 このゲームってやってる事は荒唐無稽な部分も多いのですが、ちょっとした設定に結構リアルな部分が多いのでSF認定しました。一定のレベルにならないと海外の電脳世界に行けない理由が「海外のインターネットは治安が悪くコンピューターウイルスが強力だから」と言うのには結構感心させられましたね。

駄弁者:
>海外のインターネットは治安が悪く…
 理想的には現実世界の国境とは別次元であるはずの(あってほしい)電脳世界に国内/海外の差があるというのは、未来世界の設定としては興が殺がれるという気もするのですが。



奴らの円盤で、宇宙に飛び出し母船に乗り込むしかないでしょう、場所はここ。
このドックらしい所から進入して、コンピューターウイルスを移し、ついでに爆発物も仕掛けて置きます。
それでしばらくは宇宙船のシールドが消える。
どの位の時間かは分かりませんがそのすきにこちらから攻撃を仕掛ける。
どんな攻撃を仕掛けるかは、プロの、皆さんにお任せします。

 出典: ローランド・エメリッヒ監督・脚本「インデペンデンスデイ」(平田勝茂訳)

紹介 :いせやん 様
HP :

コメント:
 小さな友人に頼らない宇宙人撃退プランです。(第54集参照)
 これに反対してクビになった卑劣漢の国防長官も可哀想な人ですよね……ちなみに最後の一行の間がいい感じです。
 この映画自体はSFとしての最低限の筋は通してますし最後はまさに「ヨッ、いいぞいいぞ大統領!」で盛り上がりますしいい映画だと思います。ただ、巨大宇宙船を撃ち落とすのって主砲を撃たれるのと同じくらいの被害が地上に有ると思うのは自分だけでしょうか……

駄弁者:
 …と言いつつ、ラストを決めたのは素人じっちゃんのカミカゼアタックだったのですが。
>主砲を撃たれるのと同じくらいの被害が
 しかもアメリカだけでなく世界各地で落ちているし。



だが彼女とはそれ以来会っていない。
表面的なことにとらわれることなく
その奥の大切なもののために、
周囲からの信頼を得る努力を始めた彼女にとって、

当然、探偵など必要としないのである。

 出典: 東篤志「私立探偵レイモンド」

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 発掘シリーズ。
 ここ最近「ハードボイルド要素」が不足しているなぁ、と「深夜プラス1」などを再読(ちなみにあとがきは田中光二氏)。そういえばチャンドラやらハメットやらそんな名前のマンガがあったなと倉庫を発掘。
 ありました「私立探偵レイモンド」。そもそもハードボイルドは名セリフを言いたいが為に世界を構築しているところがあって、このマンガもやたらハードボイルドなモノローグで締めてました。
 マンガ自体は時間の流れをコントロールする機械やら物質の中を移動する超能力やら地中の異星人の宇宙船などが出てきますが、SFやハードボイルド要素は薄いんじゃないかなと。ていうか90年代サンデー系の色合いが濃い作品です。

駄弁者:
 サンデーに連載されていた近未来が舞台の探偵ものアクション。ただし主人公の特技は…女装?
>「ハードボイルド要素」
 私の場合、不足もなにもジャンル自体あまり読んでないしなあ。(レイモンド)・チャンドラーも未読だし、北方謙三は「三国志」しか読んでないし(これはこれでハードボイルド三国志と言えないこともないが)。



フッフッフッ、皆の前で私を撃つがいい。誰も私をヤプールだと信じていないぞ。
私を撃てばお前は子供達の信頼を裏切る事になる。

 出典: 市川森一脚本「ウルトラマンエース最終話『明日のエースは君だ!』」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 かつて自らが滅ぼしたサイモン星人(しかも子供)という“弱者”を装って子供たちに守ってもらい、裏では最強超獣ジャンボキングを操るという自作自演によるヤプールの復讐劇は特撮史上でも類を見ない辛辣的なものとなりました。
 北斗(ウルトラマンエース)にしか分からないようにテレパシーで話しかけるシーンなのですが、彼の苦悩、そして撃った事により子供たちに責められる姿は非常に痛々しかったです。

駄弁者:
 前後の状況はこちらでも。
 はて、このときヤプールは、エースが自分を撃てないと単純に考えていたんでしょうか。それとも、たとえ撃てたとしても、ウルトラマンから子供たちの信頼を奪うことができる…という二段構えだったのか。



「あーあーあー。ズームハルナサンを使ってこうだこうだこうだ。いまはじけます。もえています。カードでいいんだよう!」

 出典: 椎名誠「アド・バード」

紹介 :あぶとろ肉 様
HP :

コメント:
 主人公の二人が大都市マザーK市に着いた時のホログラフィーの広告の音声のひとつです。
 作品の雰囲気やマザーK市に人が誰も居らず、機械のみが正常に作動していた、ということもあってかなり不気味でした。

駄弁者:
 ズームハルナサンが何なのか、またカードで何がいいのか分からなくても、それがCMだってことはしっかり分かってしまいます。
 本当のCMの方も、音声だけだとわけわからんものがあるでしょうし、そういうのが廃墟にこだましてたらずいぶん不気味でしょうし…。



自由にするがよい。ここは自由惑星同盟だ。
(銀河帝国正当政府、ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ元帥)

 出典: 田中芳樹原作「銀河英雄伝説」(OVA)

紹介 :若葉 様
HP :

コメント:
 普通の人が普通に言う分には、特に感銘を受ける事ないセリフ。
 これを、専制国家で半世紀以上に渡って禄を食んできた、しかも少なからぬ苦労を重ねてきた名将が発する事に意義があるように思えてなりません。

駄弁者:
 小説版には、このセリフはなかったような。しかしずっと「叛乱軍」だった相手を初めて「自由惑星同盟」と呼んだとき、新鮮な感慨を覚えた…という描写があったと思います。最初から同盟の一員だった人間とは別の感想を、「自由」という言葉に感じるのかも知れません。



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