第183集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第185集を見る
密航者
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火浦功「スターライト☆だんでぃ」 『スターライト☆ぱ〜ふぇくと!』に収録
紹介 :歌鳥 様
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ユーモアだけは失うな!
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バリー・ソネンフェルド監督「ワイルド・ワイルド・ウエスト」
紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
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あたりまえだ。こわがられないようじゃセキュリティ・プログラムにはなれない
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エイミー・トムスン「ヴァーチャル・ガール」(田中一江訳)
紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
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「ですが御安心ください。独逸UCATの誇るSFは内部を自動クリーニングするので666年保証です」
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川上稔「AHEADシリーズ・終わりのクロニクル2」
紹介 :検索の渡り鳥 様
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「いや、実におもしろい。そういう意見をこそ、私達は採りあげたいのです。どうぞ、カメラを通して、視聴者の皆さんにその問題を提起してください。お願いいたします」
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かんべむさし「公共考査機構」
紹介 :垂直応力 様
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最後の審判のことやな。
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田中啓文「忘却の船に流れは光」
紹介 :TWR 様
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人は一年間に何人死ぬ?
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ジョン・コートニー・グリムウッド「サムサーラ・ジャンクション」(嶋田洋一訳)
紹介 :可児歳蔵 様
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H・E・C―――火力機関自動車(ヒート・エンジン・カー)は、当たり前だが、石油文明崩壊以降の産物である。
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神坂一「O・P・ハンター」
紹介 :陸ドム 様
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某月某日。石油が尽きた。
出典:
神坂一「O・P・ハンター」
紹介 :陸ドム 様
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Not actual aliens.
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バリー・ソネンフェルド監督「メン・イン・ブラック2」
紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
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「それじゃすべてはコンピュータが作った嘘の世界だっていうのか!」
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石黒昇監督「メガゾーン23」
紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
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「でも、ちがえばちがうほど、愛する人が美しくなるのです」
出典:
オラフ・ステープルドン「シリウス」(中村能三訳) 『世界SF全集 6』に収録
紹介 :冬寂堂 様
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新生児が何の役に立つか?
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フィリップ・K・ディック「高い城の男」(浅倉久志訳)
紹介 :TWR 様
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「きみはえらくヤン提督のことを尊敬してるけど、あの人のどこがいいのかね」
出典:
田中芳樹「銀河英雄伝説 外伝2 ユリアンのイゼルローン日記」
紹介 :Xbeta 様
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私は宇宙を盗みたいのではない。奪いたいのだ。
出典:
田中芳樹「銀河英雄伝説 雌伏編」
紹介 :Xbeta 様
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俺は逃げる。
出典:
佐藤大輔「レッドサンブラッククロス 死線の太平洋」
紹介 :可児歳蔵 様
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これで、来年度のわれわれの予算はゼロだな。
出典:
大河原孝夫監督・大森一樹脚本「ゴジラVSデストロイア」
紹介 :可児歳蔵 様
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たのむからおれの忠告を聞いて、「重力が衰えるとき」を買え。この小説はスケートをはいた蜘蛛のようにクレージーな、とてつもない傑作だ。これほどいってもわからないなら、こっちにも考えがある。お前の子供らと飼い犬はわれわれが預かった。今すぐこの本を買って読み、舌を巻いて感嘆せよ。さもなくば……。
出典:
ハーラン・エリスン「G・A・エフィンジャー『重力が衰えるとき』推薦文」(浅倉久志訳)
紹介 :TWR 様
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一番星は、幸せな人間にしか見えないと言われているんだ
出典:
上原正三脚本・本多猪四郎監督「帰ってきたウルトラマン 第2話『タッコング大逆襲』」
紹介 :水谷秋夫 様
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「気象庁を舐めるなあ! …(中略)… 一人でも多くの人間を災害から救うのが、気象庁職員の務めだ! 人間原理だか何だか、そんなこと知ったことか! 怪獣災害は防ぐ! 防いでみせる!」
出典:
山本弘「MM9」
紹介 :サトチ 様
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駄弁者:
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HP :http://members.jcom.home.ne.jp/songbird-x/
1984年より始まった「スターライト・シリーズ」3部作、最近(といっても2006年)になっておまけつきで一冊にまとまりました。っていうか最近の火浦せんせーの本はこんなんばっかしなんですが、ファンは一体どうすれば良いんでしょうか。
──地球連邦宇宙開発公団開拓者擁護局、通称『センター』のエージェント、鳴海甲介は、緊急事態(ジャガイモが枯れた)によって休暇を中断させられ、辺境の星ブライトサイドへ向かいます。その宇宙船の中で、甲介は密航者を発見し……。
なりそこないハードボイルドの甲介・自称ボギーと、(当初は)謎の女子高生・ジギー。この二人のコンビが、世界征服を企む悪人ビランデルと秘密結社ブラックハンドを相手に大暴れする、どたばた活劇。その発端部分より投稿させていただきます。
言うまでもなく、例のあの小説のパロディです。この数行後には
”甲介の生まれるはるか以前には、密航者は理由の如何を問わず、船外に遺棄していた時代もあったそうだ”
なんて文章もありまして、これだから火浦せんせーの作品は油断ができません。
「例のあの小説」以来、そういう方程式が成立してしまった…。
「お茶の間“方程式”劇場」という作品も書いていらっしゃるそうで。SF作家としては一度や二度は茶化したい、もとい題材にしたいネタなんでしょうか。
HP :
そーです!マッドサイエンチストたる者、片肺と脾臓と膀胱をなくそうが(普通死んでます)、下半身をなくそうが(普通死んでます)、広げれば10メートルの小腸をなくそうが(普通死んでます)、イチモツをなくそうが(普通死にたくなります)、ユーモアだけはなくしてはいけません!って普通死んでますよラブレス博士。
そんな事はさておき
「MIB」のほかに、ソネンフェルド監督×ウィル・スミスの映画があったなと棚を一睨み。ありました「ワイルド・ワイルド・ウエスト」。
いわゆる「スチームパンク」ってヤツですよねこれ。動力蒸気機関だし。作る武器はみんなパンクだし。マッドサイエンチストは大活躍だし。
アメリカの人は…というかアメリカの小説や映画の登場人物は、生命の危機!というシーンでもジョークを言ってみたりして、ユーモアのセンスを発揮するのに命賭けてるように思えるときがあります。
HP :
いわゆる「キレる」ってやつですかね。「セキュリティ・プログラム」発動って。でも危機回避の為にリミッターをはずすのと理性をなくすのはだいぶ違うな(キレては危機回避になりそうもないし)。
でも「危機回避」したい時ってありますよね。「セキュリティ・プログラム」を発動させてその場から逃げるか「加速装置っ!」と叫んでその場から逃げるか(って古いなぁ)。
逃げるにしろ立ち向かうにしろ、自分で制御できなきゃセキュリティにならないです。「キレる」というのはその点、セキュリティ的には非常にマズい。
「ほほう、自動クリーニングなんて、そんな機能があったのか?」
「夜、することがないときに自分でパーツを外してブラシで丹念に」
HP :
川上稔シリーズから、独逸製戦闘用自動人形“Sainfrau(ザインフラウ)”通称「SF」が語る珍返答を投稿します。
自動クリーニング機能とは高性能な…でも『自分でパーツを外してブラシで丹念に』ってのが自動の真意とは…そこまで自分で出来る機能をハイテクというべきか、それとも自前のマニュアル作業でやらなきゃならないところをローテクというべきか…どっち??
そりゃ、どっちかと言うのならば「ハイテク」の方だろうと思いますが…。ハイテクの目指している方向があさってに飛んでるだけで。
HP :
一般市民が生出演して述べた意見に対し、視聴者が賛成/反対の投票を行う公共放送協会の番組『あなたの意見わたしの意見』。その実態は電波を通じての私刑を大衆の名のもとに行う人民裁判であった。
SF作品で未来予想がどうのこうのといったことはできるだけ言いたくないのですが、それでも本作での自分にあわない意見に対する視聴者の激烈な反応は、昨今の「炎上」や「祭り」を思い起こさずにはいられません。
YES/NOのみの単純な二分法の危険性は今も昔も関係ありません。大衆による世論操作・言論統制ということではナチスドイツという前例もあります。時代の空気に流されない冷静な視線をもつ、まずはそこからですね(難しいとは思いますが)。
この話では、裏で情報を操作している存在がいるようなのですが、ネットの場合、そこまではっきりとした黒幕がいない(…場合もある?)というのが、始末に悪いところじゃないかと…。
…(中略)…
俺らが生きてる間にその日が来るとは限らんやないか。
HP :
かつて世界は悪魔に滅ぼされた。主は五階層の閉鎖都市を創造し聖なる壁によって悪魔の侵入を食い止めたという(裏表紙のあらすじ)。
閉鎖都市の僧侶ブルーは、修学者ヘーゲルに救いの日の意義を説くと、ヘーゲルによって切り返されてしまう。
確かにそうなんですよね。仏教は生きている間には救われない(仏陀入滅から56億7千万年、弥勒が救いにやってくる)と最初から言っているのに、キリスト教は救いの日は近いと言い続けて、はや何年経った事やら(イスラム教については未調査)。
この作品は、エログロナンセンス満載なので、覚悟してお読み下さい。
エログロはともかく、この人のハナシだと、いつ「銀河帝国の弘法も筆の誤り」のようなベタなダジャレのオチが来るのかと気になって気になって…。
HP :
普仏戦争でフランスが勝利した世界の二十二世紀。
まず、舞台設定が飛んでるわけですが。
ハプスブルク朝メキシコ帝国の不法居留民で、元アングラスターの主人公アスクル・ボルハは汚れ仕事をしくじり、実質的権力者のローマ枢機卿から処刑と潜入工作の二択をせまられます。
その工作の舞台というのが、軌道上に浮かぶ宇宙ステーション「サムサーラ」。
難民、亡命チベット僧、国連軍の入り乱れるこの宇宙ステーションを地球環境そっくりに仕立てあげるにあたり、担当者がもっとも悩んだ問題は土壌でした。
その劇的な解決策が、当年とって七歳のダライ・ラマの発した、上のめい文句。
この話は他にもネタが満載で、あきらかにまだ全てを発見できていないと思うのですが、世界観が既に空前絶後。普仏戦争に負けるプロイセンというだけで、なぜか笑いが止まらないのは私だけでしょうか。
作者のグリムウッドはマルタに生まれて幼少時にアラビア語の方言を近しく聞き、子供時代をノルウェーやマレーシアで過ごしたとか。異国情緒が強烈な小説の作者だけあります。
余談ながら、この世界での日本企業の競争力は異常。
文字通り土に還るわけですな。さすが名前が「サムサーラ(輪廻)」だけのことはあります。
それにしても平行世界でもやっぱり亡命してるのか、ダライ・ラマ…。
乗員は、基本的に二名以上。ドライバーと、機関士と呼ばれる薪くべ係が必要である。
―――なぜ素直に『火力自動車』『薪くべ係』と呼ばないのか、その理由はいたって簡単。
かっこ悪いからである。
HP :
同作品より神坂節炸裂と言った感じの迷言を。
人間、どんな状態になろうとも格好を気にするものなんですねぇ…。
さすが、「レールガン:すごい武器。当たると痛い。」の人だ…。技術が進もうと後退しようと、スタンスは不動。
HP :
SFの側面の一つに未来予測がある。と聞いたので13年前の短編からです。
以下全文を。
―――人類の文明が崩壊したのは、そう遠くない昔の事だった―――
―――文明崩壊の原因―――それは、前世紀のストーリーテラーや妄想家たちが予言したような、核戦争でもハルマゲドンでも宇宙人の襲来でもユダヤの陰謀でもなかった。
理由はいたって単純だった。
某月某日。石油が尽きた。
人類の文明が崩壊するには、それで十分だった。
石炭燃料の時代にすこし退化するだけ――ではすまされないほど、その時すでに人々は、石油資源に頼りまくっていた。
―――遠くないうちに石油が尽きる―――
いつの時代にも言われ続けていたことだったが、実際に尽きはじめると、さすがにパニックが起こった。――当たり前だが。
不足は買いだめをひき起こし、それがさらなる不足を生んだ。
時代の燃料に核を求める声は当然あったのだが、そういったことに必要な装備に切り替える暇もなく―――
いともあっさりと、石油は尽きた。
大変だったのがそのあとである。
便利に暮らしていた身のまわりから、石油に関連するものがいきなり尽きれば、一体どういうことになるか。
自家用車が使えないことなど、ごくごくささいな問題で、まず、電力の供給が乏しくなる。
流通は滞り、治安も衛生もままならなくなり、ガソリンや何やを求めて、各地で頻発する暴動。
かくて――人口は激減し、世界は一変した。
という導入から始まる物語で、主人公達はそんな時代にオイルプロダクツハンターと渾名される石油製品の宝探し屋です。
未来予測の話題で、まさか神坂一の作品が出てくるとは。
>石油に関連するものがいきなり尽きれば、一体どういうことになるか
一番のダメージは、プラスチック製品が作れなくなってしまうじゃないいでしょうか。
石油がなくなる話と言えば、洋ものSFではアンダースン&ビースン「終末のプロメテウス」というのがありました。原油を分解する人工微生物「プロメテウス」が暴走して、原油だけでなく石油製品をのきなみ分解してしまう話。こっちの話も後半は文明が崩壊して地域紛争やってましたね…。
(本物ではありません)
HP :
機密保持がザルなのか巧妙な工作なのかMIBの行動がテレビ番組になってます。その時のテロップですこれ。(番組名はMysteries in History)
極めて重要な情報です。純真な子供が信じたら大変です。ま、純真のまま「大きなお友達」になってしまった人は結構見受けられますが。
テロップひとつで何とかなってしまうほど、嘘っぽい奴らばっかりだもんなあ。
どうしても隠蔽しきれなくなったら、カメラに向けて例の「ぴか。」を…(TVごしに通用するのか知りませんが)。
「実際の時間はそれより5世紀は経っている」
HP :
いわゆるオリジナルビデオアニメの走り(というかメインストリーム)の作品です。
イメージ的には「ネガティブなマクロス」って所なんですが。
実は本当に名シーンだと思っているのは、軍がその「嘘の世界を作っている」コンピュータにハッキングしている時に表示された「Z80のアセンブラ」だったりします。「おぉ、メインフレームが8ビットかよ!」と当時仲間内で盛り上がったものです。
メガゾーン、通称「MZ23」。…ああ、MZシリーズなら、そりゃCPUはゼッパチでしょう(シャープが作ったのか!?)。
HP :
語り部の「私」は恋人 プラクシーの消息を知るために北ウェールズを訪れる。
彼女は、生理学者であった父親に関係のある「変わった義務」を果たしていた母親が病の床に伏した時、姿を消していたのでした。そしてようやく探し出した彼女からある秘密を打ち明けられる。それは、彼女の父親が残した研究成果、知性を持った犬である「シリウス」のことだったのです。
投稿した台詞は、プラクシーが寄宿学校に行くために別れの言葉から。これを読んだあとで、ラストシーンを読むと泣けます。この二人(?)が本当に深く結びついていたのだと言うことがわかって…。
数年前にハヤカワ文庫版が復刊されたときに読みました。こんないい話が品切れ重版未定になっていたのか、と思ったものです。
序盤に出てくるご投稿のセリフとラストシーンの間には、無邪気に聞こえるこのセリフからは窺えない、苦さと葛藤もありましたが……それを含めて、味のある作品でした。
HP :
二次大戦は枢軸側の勝利に終わり、アメリカ東海岸はドイツ、西海岸は日本が占領し、中部がかろうじてアメリカ自治領として生き残っていた。
サンフランシスコ通商代表団の田上信輔はプラスチック加工技術導入のため、中立国スウェーデンのビジネスマン、バイネスと会話する。
この台詞は物語のすじとは関係ないのですが、印象に残りました。
確かに新生児は今すぐには役に立ちません。あくまでも未来に期待されているのです。
言われてみれば当たり前のことなんですが、ショッキングな台詞でした。その後、ジョナサン・スイフト流の利用法を知ってもっとショックを受けたのは別の話(ねたばれ:若い内に食肉市場に出せば、高く売れるかもよ)。
少子化に悩む現代日本には、受け入れられない台詞でしょうね。
そういえばディックは、生後堕胎が認められている社会を舞台にした「まだ人間じゃない」を書いた人でした。
>少子化に悩む現代日本…
そのうち日本は途上国から新生児を輸入するようになるんじゃないか、とふと考えてしまいました。スウィフト流ではなく、未来の労働力(納税力?)として…。
…(中略)…
「なまけ者のところです」
HP :
電車で読んでいて不覚にもクスクス笑ってしまった箇所。
これはユリアンが学校の先生との会話で、こう答えたところ先生は「不愉快そうだった」とのこと。
笑えるポイントが多いという点では、「外伝2」は他の巻に勝ってますね。
無精ではヤン提督におさおさ遅れをとっていないはずなんですが、ユリアンのような弟子にもグリーンヒル大尉のような美人にも縁がありません。世の中うまくいかないもんです。
HP :
第8次イゼルローン攻防戦(ガイエスブルク移動要塞の作戦)の時、帝国宰相ラインハルト(当時)と参謀長オーベルシュタイン上級大将との会話から。
この作戦が失敗に終わりそうなこと、また無能な帝国の技術大将シャフトについての会話の中だったかと思います。
このセリフは、ラインハルトがただの覇者でないことを示していると自分は思いますが如何。
シャフトを切り捨てようとするラインハルトに対し、オーベルシュタインは汚れた手駒でも何かの役に立つ、と反論する。それに対するラインハルトの言葉。
こういう気質を持ちながらも、相反する主義をもつオーベルシュタインを終始重く用いたラインハルトの人材登用にも目を向
けるべきではないかと。
あとはまかせた。
HP :
パナマを奪取した大ドイツ帝国の潜水艦が、各地でうようよしている太平洋航路。そこを通る輸送船団を守るべく、真田忠道中将は関係各局にどなりこみ、船団に軽空母や駆逐艦などの増援をつけさせました。
やりくちはともかく、問題はその後です。
なんと彼は、増援の条件として、護衛部隊を航路の半分で折り返させると口約束をしていました。あたりまえですが部隊は反転せず、ただでさえ艦艇不足や真田の性格にイラついていた連合艦隊司令長官の山口多聞は激怒。電話で「いまから行く」と告げられた副官の報告に、真田はすぐさま対応を固めますが……。
ちなみに彼の仇名は“太閤さん”。逃げ足に関しては秀吉というより信長、とは副官の評です。
猛将ぶりと苦労ぶりは、架空作品でもかわりませんか、山口提督。
>逃げ足に関しては秀吉というより信長
この場合、副官の立場が金ヶ崎の秀吉…?
……来年度があれば、だが
HP :
スーパーXV二度目の出撃に際して、黒木特佐の台詞です。
彼が搭乗するのはビオランテ以来となるSXの三男ですが、このころ対ゴジラ戦はGフォースの専門で、自衛隊の手になるスーパーXVは核攻撃や放射能災害、大規模火災など、ゴジラ以外に対応するよう作られていました。
ところがゴジラに核爆発の危険性が高まり、火器をそろえていたGフォースが動けなくなるのですから、世の中わかりません。
このシーンではすでに一度出撃し、ゴジラを一度封じこめる大戦果でしたが、やはり万能にしてしまっただけあり、そう頻繁に動かせるしろものではないようです。
「来年度あれば」の言葉で、世界や日本が危機を迎えて「来年度」がなくなってしまう事態を想像するより先に、組織がなくなって「来年度」の心配をしなくてもよくなってしまう方を想像してしまいました。…小役人の発想だよなあ。
HP :
本書の解説に入っている、ハーラン・エリスンによる推薦文(アーバーハウス版)。あの喧嘩屋エリスンがベタぼめの大傑作、というほどではないような(いや、いい作品であるのは間違いないです)。
思うに、欧米文化にどっぷり浸かった人にとっては、作中のアラブ文化が新鮮だったのかも知れませんね。私にとっては、欧米もアラブも同様に異文化なのであまりインパクトが無かったのかも。それにしても、アメリカ人は必ず犬を飼うんでしょうかね。
ハーラン・エリスンが乱暴なことを言うと、結構効果がありそうです。
「スケートをはいた蜘蛛のよう」という表現に匹敵するほど、クレージーな作品という印象は、ないのですが。すごく面白い作品で、入手難なのが惜しまれるものではあります。
SFの推薦文と言えば、カードがソウヤーの「ゴールデン・フリース」を勧めるのに「この本は二冊買ったほうがいい。一冊は自分で読んで、とっておくために。もう一冊は、友だちにおしつけてこういうためのものだ。『こいつを読むんだ!いますぐ!』」と書いていましたが…。こっちはやはりエリスンに比べると、だいぶ大人しいです。
HP :
「ウルトラマン」の頃は素直だった私も、「帰ってきたウルトラマン」の頃になりますと素直ではなくなりました。
一番星が見える人は幸せ、というフレーズが引っかかるようになります。
なにかと忙しい夕方に、空をぼーっと見ている暇があるのなら、それが幸せというものなんでしょうかねと。
そう言えば一番星、もう何年も見ていませんね。
ウルトラマンで素直になれない迷文句というと、「西の空に明けの明星が輝くころ」のトンデモ系かと思ってしまったのですが。
一番星は確かに、私も長いこと見てません。わざわざ見にいったら「…幸せなやつだなあ」とか言われそうです。
HP :http://www2u.biglobe.ne.jp/~endo-c/
MMとは「モンスター・マグニチュード」の略。 日本を襲う「怪獣災害」への対応を任務とする気象庁特異生物対策課、通称「気特対」の活躍を描く、本格?怪獣SF。
マニアのニヤリとする小ネタがちりばめられた、怪獣もののパロディ小説……と思わせておいて、最後のオチでそれらは単なるパロディではなく、意味があったのだと、そうでなくてはならなかったのだということが明らかになる瞬間は圧巻。
しかしながら、その部分から名文句を抽出しようとするとどうしてもネタバレになるので(笑)著者山本弘氏のMM9解説サイトでの一言「これが愛なんだよ!!」をいただこうか……と思ったんですがやめて(^^;)こちらに。
登場人物中、一番「お役所」っぽい印象だった人物が、気特対本部を襲った「敵」に敢然と反撃し投げつけた一言。すべからく公務員としては、このぐらいの矜持を持ちたいもんです(笑)
……しかし、「(官公庁)を舐めるな!」ってこのセリフ、どこかで聞いたような気がするんですが……
>どこかで聞いたような気がするんですが……
前は厚生省でした。最近は言うより言われる機会の方が多くなってしまった言葉ですが…って、前でも同じこと言ってるし。
敵が分かりやすく目に見えていると、突っ張りようもあるんですけどね。敵が自分自身やその良心だと、とたんに弱くなってしまったり。
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