SF名文句・迷文句第270集

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地球から誘拐されるのは俺たちだけでたくさんだ!
これ以上人々を誘拐することなど絶対に許さない!!

 出典: 東映制作「超新星フラッシュマン 第16話『人間ミニミニ作戦』」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 改造実験帝国メスの優秀なエイリアンハンターであり、20年前にフラッシュマンの5人を誘拐した男サー・カウラーが地球に飛来。彼が連れている獣戦士ザ・ズコンダにフラッシュキングは破壊され、フラッシュマンも重傷を負ってしまう。
 カウラーはフラッシュマンが死んだと判断、人々を縮小カプセルで捕獲する作戦を実行する。そこに現れたジン(レッドフラッシュ)が叫んだのが投稿の台詞。

駄弁者:
 2時間スペシャルなどで宇宙人のアブダクト事件の番組をやっていたのはこの頃だっただろうかと考えてしまったんですが、もっとシリアスで中国残留孤児が背景になってたんですね。



あー 雪姉ちゃん 月姉ちゃん
なにしてんの
え 花ちゃんの学校に妖怪が
でも花ちゃんは私 じゃないか
んじゃ スリーシスターズ復活といきますか
有言実行 じゃなくて
忍者戦隊カクレンジャー
おしおき三姉妹(シスターズ)

 出典: 東映制作「忍者戦隊カクレンジャー」

紹介 :黒ピーボ 様
HP :

コメント:
35話予告です
この回は予告の段階から スタッフのお遊びがはいっていました。

駄弁者:
 168集以来、ごぶさたしております。出典もご投稿の元ネタもSFとはだいぶ遠ざかっていますが、お久しぶりなのでご祝儀で(なんかもう今さらですし)。
 シュシュトリアンとかポワトリンとか妙なタイトルだけが印象に残る特撮、そういえばあったなあ…。



実は、吸血鬼ドラキュラはミドリムシの子孫なのである。

 出典: 武村政春「ろくろ首の首はなぜ伸びるのか」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 なぜ吸血鬼は、太陽を浴びると灰と化してしまうのか?
 それは体内に含まれる大量の葉緑素が酸素を大量に生み出し、炎を上げる暇もなく燃え尽きてしまうからだ。ルーマニアのドラキュラ研究家、ユージン・キラウシェスク博士の研究内容を解析した著者はこう結論づける。
 伝説の生物(鵺、ろくろ首、ケンタウロス、モスラ等16種)の可能性を細胞生物学の見地から論じた「生物学的ジョーク」(著者)でまとめた一冊。著者は三重大学生命科学研究支援センターの研究員。上記のドラキュラ研究家だけではなく、架空の酵素などをでっち上げて論じています。
「鼻行類」(H・シュテンプケ)の向こうを張った作品が2005年の日本で刊行されていたとは気がつかなかった。鼻行類だけでなく平行植物にも敬意を表しています。
 レポートの締めくくりが「更なる研究を待ちたい」等で終わっているのが残念と言えるかも知れません。

駄弁者:
 光合成ができるはずなのに血を吸わなければ生きていけなくなった理由も研究してほしいです。
 しかしミドリムシの子孫…鞭毛がアホ毛になって進化した吸血鬼のイラストが、探せば出てくるんじゃないだろうか。



「見解の相違ですね。悲しい事です。あなたのように他者の価値観を理解しようとしない人間がいるから戦争は無くならない」
「フリル付きワンピースで起こる戦争など無いッ!」

 出典: 橘公司「蒼穹のカルマ」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 正体不明の怪物・空獣(エア)と戦う少女騎士・駆真の活躍を描いたSFライトノベルからの名文句です。
 ある日駆真に空獣警戒の緊急任務が言い渡されますが、彼女はそれを即座に拒否します。というのもその日は駆真の最愛の姪・有紗の授業参観で、行われるダンスの発表を絶対に見たいためでした。
 相手の価値観への無理解が争いの一因(それも主要な)である事は否定できませんが……。

駄弁者:
>その日は駆真の最愛の姪・有紗の授業参観で〜
 …ええーっと、下のご投稿のようなスタンスを徹底すると、このお姉さんにたどり着くんでしょうか。これはこれで…快感?



お前とお袋を見捨ててまで地球を救おうなんて立派な心構えは俺にはないぜ。人間ができてねえからな。

 出典: 高久進脚本「ブロッカー軍団IVマシーンブラスター 第12話『起て天平!宿命の鎖を斬れ!』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 火星と木星の間に存在した第5惑星崩壊時に地球に襲来、海底に潜んでいたモグール人が地上侵略を開始。かってモグールから地上に亡命してその野望を阻んだ科学者・ノストラーの資料から作られたマシーンブラスターを建造してモグールと戦おうとする国際防衛本部と由利博士だが、モグールの技術によるマシーンブラスターを動かすにはモグールの持つ特殊能力「エレパス」を備えた人間が必要となる。主人公・飛鳥天平は強いエレパス能力を持つため収監されていた川崎の少年院から拉致されてマシーンブラスターのパイロットにされ、彼らに反発しながらもモグールと戦うが……。
 この作品が好きだというとなぜか失笑されるんですよね(笑)それはともかく、モグールに母親に会わせてやるといわれ、またヒロインのユカを人質にとられて脅迫された天平は、心配してついてきたロボットのピコットとともにユカの救出作戦を立て、時間を稼ぐために服従するふりをします。そのときに自分に構わず戦ってというユカに対しての天平のセリフがこれ。
 某シンジくんのようなお坊ちゃんと違い、天平は少年院に収監されていた、筋金入りの一匹狼の不良少年です(不良っぽい主人公は多いが本当に少年院に入っていたのは島村ジョーと天平くらいです)。非情の決断を下す人は確かに「人間ができている」人でしょうけどそこには確実に負の側面があるわけで、世間的にはある意味ワルである天平に「正しい人」を皮肉ったこういうセリフを吐かせたセンスが面白いと思いました。

駄弁者:
 最近は、非情の決断をするにしろ肉親の情をとるにしろ、その負の側面への葛藤を描く方に力が入りがちな気がします。「深みのあるドラマ」としてはそれがいいんでしょうが、ご投稿のセリフのように明快に断じてしまうのも、これはこれで快感。



へんな感じ なんかアタシ達悪者みたいじゃん

 出典: 東映製作「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 かつてゴレンジャーと戦って敗れた黒十字総統の生まれ変わり黒十字王がスーパー戦隊とそれを応援する人々への復讐の為に復活する
 ゴーカイジャーの持つレンジャーキーを奪いゴレンジャーからシンケンジャーまでの176人の戦隊をもの言わぬ傀儡として実体化させゴーカイジャーとゴセイジャーに差し向ける
 豪快な海賊や星を護る天使も今まで地球を守ってきた戦隊の勢ぞろいを相手にまるでこちらが悪役かのような気分に
 世の中多数派が正しく見えるものです…なんて教訓ではなく2大戦隊は歴代戦隊の悪用を許すまいとレンジャーキーを取り戻す為に戦うのでした。

駄弁者:
 たまには相手の立場にたって考えてみよう…なんて教訓でもないか(笑)。
>黒十字総統の生まれ変わり黒十字王が…
 あのヒトデのおじさん、そんなにえらかったのか。



「武力行使が認められるのは防衛出動の場合に限られている!」

 出典: 伊藤和典脚本・金子修介監督「ガメラ・大怪獣空中決戦」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 『警察・自衛隊・対策本部の名珍言集』第19回。一部の特撮映画ファンをして「ついに東宝の『ゴジラ』を超えたか」とまで言わしめた、平成ガメラ映画より。
 五島列島に出現した肉食性の怪鳥ギャオス(この時点での大きさはプテラノドンと同じ程度)の捕獲作戦が、対策本部で立案された。福岡ドーム(現・Yahooドーム)に家畜の肉をばらまいてギャオスをおびき寄せ、ドームの屋根を閉鎖して閉じ込めたところを麻酔銃で眠らせる。その実行には陸上自衛隊が動員された。が、そこへ更に巨大な生物が海から上陸し、福岡市内を突き進んでドームを目指す。この巨大生物こそガメラだった訳だが、そのガメラに対し、何故か自衛隊は一発も撃たない。ガメラの最初の遭遇者であり海上保安庁巡視船航海士である主人公・米森良成(演・伊原剛志)は、攻撃せずに後退する自衛隊に向けて「攻撃を!」と訴えるが聞き入れて貰えなかった。その時の捕獲作戦指揮本部副官の回答が、上記投稿の台詞。県知事または内閣総理大臣から正式な防衛出動要請が出て、ミッションの変更が無い限り、彼等は石ころを拾って投げることすら出来ないのだった。
 なんとも融通の利かない、お役所仕事である。しかし、現地での指揮系統の混乱や情報の錯綜を防ぐには必要なシステムなのだろう。それは理屈として解るのだが、このやり方、確実に対策の「後手後手まわり」を招来する。事実、映画の劇中でも万全の防衛体制が整った頃には、充分に成長したギャオスとガメラが既に空中戦を展開していた。割と柔軟に動き回る東宝映画の自衛隊に比べると若干頼り無いが、本物の自衛隊はむしろこっちに近い性質なのかも知れない。こういうリアリティが、平成ガメラ映画の魅力だったりする。

駄弁者:
 麻生幾の作品(SFに非ず)をはじめとして、自衛隊のこの手の融通のきかなさはよくネタにされますね。
 たまりかねて勝手に発砲した自衛官が、後に公的には弾劾されるも一部で英雄扱いされる…という、どっかで見たような展開になるんじゃないかと思うんですが。



確かに、よく落っこったけどよ。
けど、皆生きて帰ってきたじゃねぇか。帰ってこさせたじゃねぇか。

 出典: 谷崎あきら脚本「ウルトラマンメビウス 第15話『不死鳥の砦』」

紹介 :陸ドム 様
HP :

コメント:
 整備長アライソの台詞から。
 ジェットビートルにはじまり、歴代の防衛チームの戦闘機の整備を手がけてきたアライソ。
 彼にとっては全て我が子のようなもの。そんな万感の思いを込めての言葉です。

駄弁者:
 前のご投稿の続きですね。歴代チームの戦闘機を整備って、元祖から何年という設定なんだろう…というか、シリーズ全部同じ世界線上の話なんだ?
>皆生きて帰ってきたじゃねぇか
 最初の一人がその点非常に危うかったんじゃないかと…。



「なるほど──わかったわ──彼のことをもっと教えて。ハンサム? 大柄? たくましい? 彼が死んだら残念に思うかもしれない」
「年は十八。主な趣味は蒐集だ」せせら笑うように、「動物学も愛好している。卓越した動物学者だ。名前はアバークロンビー伯爵。彼は」──身振りで上を示し──「アバークロンビー・ステーションを所有している」
 ジャンは目を見はり、ついで力なく笑い声をあげた。
「百万ドルを稼ぐのは簡単じゃないわね……アバークロンビー伯爵……」
「おじけづいたか?」
「起きているときは平気。でも、悪夢を見そう」

 出典: ジャック・ヴァンス「アバークロンビー・ステーション」(中村融訳)  SFマガジン’93年3月号に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 孤児のジャンが応募した100万ドルの仕事。それはアバークロンビー伯爵と結婚し、不治の病だという伯爵の死後に、その遺産を雇い主のフォゼリンゲイ氏に100万ドルで売り渡すというものだった。ジャンは報酬を200万ドルに上げることを認めさせ、メイドとしてアバークロンビー・ステーションに潜りこむ。
 作者にしては珍しく、うら若き乙女が主人公。あらすじだけならラノベ原作のアニメにでもありそうな感じですが、ヴァンス作品がそんな展開になるはずもなく、ヒロインの向かう先は「黒死館」か「成層圏魔城」といった感じの「人外魔境」です。
BGM:「My Secret」水野佐彩

駄弁者:
 読んでないですねえ…。国書刊行会から予定されているヴァンス・コレクションに入らないかな。
>ラノベ原作のアニメにでもありそうな感じですが
 伯爵が蒐集しているのが獣耳の美少女か否かが分かれ目かも知れない(笑)。



問題は、彼らが、乗員による支配を、本気で悪と考えていないことなのだ。

 出典: ラリイ・ニーヴン「地球からの贈り物」(小隅黎訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 惑星マウント・ルッキッザットは地球からの入植によって成り立っている星。
 しかし、地表は有毒ガスで覆われ、「山頂平原」と呼ばれる惑星一の高峰の頂上にしか居住可能な土地はなく、宇宙船の乗員たちは特権階級として、移民階級を支配するのみならず、自らの長寿のために移民階級の臓器を使用していたのだ。
 そんなときに体制に反旗を翻し、自殺したおじを持つマシュー・ケリーに解放グループ<地球の子ら>が接触してくる。しかしその頃、「地球からの贈り物」がやってくる。しかしそれは、乗員階級たちの支配をゆるがすものだったのだ…。
 投稿した台詞は支配階級の重鎮、ミラード・パートレットが<地球の子ら>のリーダーに彼らの運動がなぜ大規模なものに発展しないかを説明した台詞の冒頭から。
 実は、臓器バンクの恩恵を受けているのは乗員階級だけではなかったのです。しかるべき資格と料金を支払えば、移民階級でも臓器バンクの使用は可能となっているのです。
 確かにこれはうまい手ですよね、条件付きとはいえ自分たちの命にかかわることなのですから。自分が臓器バンクの部品にならない限りは、ね。

駄弁者:
 「ノウン・スペース」ものだ、久しぶり。だいぶ前に読んだので話をほとんど忘れていました(臓器移植ものの短編「ジグソー・マン」と混同してたり)。
>確かにこれはうまい手ですよね
 アメリカの奴隷制度でも、解放された黒人奴隷が自身も奴隷所有者になるケースがあったそうです。差別対象のごく一部を既得権に取り込むのは、普遍的に有効なんでしょう(狙ってやったのだとしたら悪辣…)。



<母なる教会>の権威は、神の権威だ。何世紀もの激しい戦いを通じて勝ち取られたものだ。教会の布告に武力の裏付けがなかった昔のやり方に戻ろうとすることは、すなわち<大分派戦争>の狂気の再来を招くことであり、城壁の外にいる軍団を生み出したような嘘や異端の考えがはびこることに任せることにほかならない。

 出典: デイヴィッド・ウェーバー「反逆者の月 3」(中村仁美訳)

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
「教会」が主人公達との偽りの和平交渉を行おうとする際に、使節団の1人が「教会」も変わらねばならないのでは、と訴えるのですが、それに対する大僧正の内心の想いです。だから、「教会」の判断は常に正しいものである、とされねばならず、「教会」に対する反抗(主人公達の行動)は問答無用で武力弾圧され、参加者は全員死刑にされねばならないのです。自らに正義があると考える人の恐ろしさは、数々の作品で描かれてきましたが、狂信もここまで来ると、本当に言葉を無くしてしまいます。

駄弁者:
 既存の秩序を重要視しているのだと考えれば、独善的ではあるものの、狂信とはちょっと違うのではないでしょうか(ご投稿の文句だけ見てのことですが…)。相手を単に狂信と断じてしまうのは「自らに正義があると考える」のとベクトルが逆なだけで同じ行いなのでは?



ひとりじゃ宇宙には行けないんだよ!
いろんな役割があって助け合いながら行くんだ!

 出典: 竹内良輔原作・ミヤカワ将漫画「ST&RS 第1歩『メッセージ』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 主流にはなれないかわりに決して途切れることがないジャンプにおけるSF漫画。
 本当はひらまつつとむの『飛ぶ教室』等も投稿したいのですが、手元に単行本が無いのでこの少年版ライトスタッフと言うべき作品から投稿します。
 日本時間(+0900JST)2019年8月10日午後0時02分40秒、『冬の天の川』の方向から知的生命からのメッセージが届いた時間に人生最初の言葉「かせい・・・」を呟いた主人公白舟真帆(1歳3ヶ月)。
 並外れた知識と情熱を持つ宇宙マニアとして成長し、15歳になった彼は周囲の失笑を受けながらも宇宙学校に入学を申し込みます。
 彼のお目付け役として説明会に同行し、結果的に自身も入学を申し込む事になった幼なじみ星原めぐるは宇宙に関して人並み外れた知識と情熱を持つ真帆とそれに加えて明晰な頭脳を併せ持つ同級生宙地渡(この2人は入学説明会のプラネタリウムの太陽系の座標がわざと正確な位置からずらしてある事に自力で気づく事ができた)と違って何ら突出した部分がないためこれから始まる入学試験に対して不安をもらします。
 そんな彼女にむかって真っ直ぐな眼差しで真帆が語りかけたのが投稿の台詞。
「船長がいて 操縦する人がいて ロケットを作る人がいて 打ち上げる人がいて」
「必要なのはただひとつ宇宙に行きたい気持ちだよ!」
 物語が進むにつれて常人にはない非凡な才能を発揮していく一方でこんな熱い言葉をさらりと吐いてみせるこの主人公が2035年7月7日の火星でどのような生命体とどのような出会いを果たすのか(気がついたらジャンプの後ろの方に掲載されている…)
 連載を見守っていきたいであります。

駄弁者:
 少年ジャンプはもう10年以上見ていないような(最後に見たのはるろ剣連載してた頃?)…今はこんなストレートな宇宙ものもあるんですね。
>「船長がいて 操縦する人がいて ロケットを作る人がいて 打ち上げる人がいて」
 そのロケットを作る人のちょっと屈折した心の叫びも、めい文句にはあるんですが。少年、宇宙へ行く人を助ける役割に回ってもくさってはいけない。



梶「一つだけ方法があります」
北斗「どういう方法です?」
梶「メビウスの輪だよ」
ナレーション:メビウスの輪とは、たとえばここに1枚の紙がある。紙は必ず表と裏と2面あるものだが、しかしこうやってつなげば、表だけの一面になってしまうのだ。君たちもやってみたまえ。鉛筆で線を引いていけばわかる。なんとこの紙は表だけがあって裏がない紙になってしまったではないか。

 出典: 真船禎監督・脚本「ウルトラマンA 第23話『逆転!ゾフィ只今参上』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 ヤプールによって異次元に子供たちが連れ去られた。だが、ヤプールのいる異次元までどうやって行けばよいのか。だが、TACの兵器開発員の梶は、異次元に到達する方法があるという。志願する北斗だが、人間の複雑な構造にこの理論をあてはめれば場合によっては死の危険もあるのだ……。
 なんとなく子供のころはおー、と納得したような気もしますが、トポロジーをどう使ってどこがどうなったら異次元に行けるのかやっぱりわかりませんね(笑)「君たちもやってみたまえ」とかいわれてもどうせいちゅうねん。
 ちなみにナレーションは岸田森さんで、なんとなく岸田さんに言われると納得してしまったのかも。
 この兵器開発員の梶さん、後半ほとんど出番がありませんでしたが、ロケットの設計図を頭の中に叩きこんでいて地球を救ったりとSF特撮に欠かせない「何でもできちゃう専門不明の科学者」キャラで、さらにバキシムやヒッポリト星人相手では現場で奮戦したりと、隠れたTACの功労者でした。正直山中隊員なんかよりよっぽど役に立ってたんじゃないかこの人。

駄弁者:
 「メビウスの輪」を覚えたのは、ドラえもんの「空間ひんまげテープ」のエピソードでした。メビウスの輪状にしたテープをドアにくっつけると、どちらから何回ドアをくぐっても出口にしかならず、嫌な客を根負けさせて帰してしまうという話(だったと思う)。…異次元に行けるんじゃなくて、異次元から出てこれなくなりそうな気が。



志津香:なぜ……、みんなが幸せになる選択肢がないのでしょうね。
ラハブ:この世界はそれほど甘くはない。それだけですよ。

 出典: 矢野俊策/F.E.A.R.「ダブルクロスThe 3rd Editionリプレイ・ナイツ1 ナイトフォールダウン」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
A:矢野さんがドSなだけです。
 さて冗談はさておいて、11月に発売されたダブルクロス3rdの新リプレイシリーズから。
 このシリーズでは特殊部隊が世界各地に飛び事件を解決するというコンセプトの作品です。
 今回訪れたのは北欧の小国なんですが、このまま解決したところで被害は出るのが確実と分かってしまいました。
 だがこのまま放置しても被害が出るうえにそれ以前に研究で出た犠牲まで肯定してしまうという進むも地獄戻るも地獄という事態です。
 しかも黒幕は身内を犠牲にしてしまい自らは悪いことをしているとわかってなお進むしかしかないと覚悟しています。
 そのことがわかってPC達がどう行動するか相談した時志津香(プレイヤー:加納正顕)とラハブ(プレイヤー:田中天)の台詞です。
 矢野さんがGMするとわかっていたからキツイ状況出すと思っていたがここまでのを2本目に出すとは思いませんでした。
 この後PC1の強羅瑠璃(プレイヤー:若林直美[声優])が結論を出しますが良く出したと思います。

駄弁者:
 みんなが幸せになる選択肢がない状況というのは、現実でも珍しくないんでしょうが…。このラハブの達観を気取ったような物言いは、それでも聞きたくないものです。



社会主義はメイドスキー

 出典: 三木原慧一「クリムゾンバーニング」

紹介 :10-0 様
HP :

コメント:
 架空戦記「クリムゾンバーニング」における、作者いわく「唯一の息抜きにして、頭の痛い作中作」の題名。「クリムゾンバーニング」の作中世界では、レーニンたちがアメリカに亡命して革命を起こし、「アメリカ社会主義合衆国」を誕生させているのです…が、作者の分身たる与太な戦記作家が共産主義を笑い飛ばす怪作として書いたのが、この作品です。
 いわく「カール・マルクスがタイムマシンを手に入れてレーニンの前に現れ、メイドの陵辱が趣味であるという点で意気投合した二人は共産主義の理想を実現すべく、片っ端からうら若きメイドたちを犯していくのであった…」とか。最早無茶苦茶すぎて笑うしかないです。ただ、この作者はこれ以外にもあちこちに古今東西の様々な作品のパロディを潜ませているので、全体で見るとこいつは「作品の阿呆さ加減を底上げしている」形になっています。つまりこれが無くても十分阿呆なんです。いや、いい所も色々あるんですけどね、このシリーズ。
 余談ですが、作中でこれを書いた与太作家は左翼の襲撃を受けたあげく仕事に困って国策作家に転落する羽目になったという設定で話に関わってきます。

駄弁者:
 共産主義関係ないやん。
 国が違ったら、同じ人が「リンカーンがタイムマシンを手に入れてルーズベルトの前に現れ、児童労働者の虐待がが趣味であるという点で意気投合した二人は自由主義の理想を実現すべく、片っ端から幼い工夫を鞭打っていくのであった…」とか書いているに違いないです。



生徒の皆さん、ヘリコプターによる通学は校則違反です。速やかに止めてください。

 出典: 「メダロット(アニメ版) 第4話『伝説のメダロッター』」

紹介 :Y 様
HP :

コメント:
 ニコニコで動画の公式配信といつのまにかDVDボックスが発売されていたことを記念して。
 お金持ちの子供達が通う小学校として有名な花園学園に無敗のメダロッターがいるという噂を聞き、そこの生徒になりすまして(鞄に校章付けただけですが)潜入することになったイッキ達。
 しかし、そこは敷地内に遊園地やゴルフ場、さらには温泉までありナレーター曰く校門から校舎まで「道に慣れた者でもたっぷり三時間」との事。
 そんな花園学園で流れている校内放送がこれです。
 ちなみに後の展開を見ると馬車やリムジン(車検通るのか、というよりも車検に持って行くどころかまともに曲がれるのかすら疑問に思うほど長いですが)での通学は問題ないようですが、ヘリコプターだとさすがにヘリポートが混雑してしまったり緊急時に救急ヘリとかを飛ばせない危険があるから禁止されているのでしょうか。

駄弁者:
 一般家庭で毎日の通学に使うには安全面に難があるんじゃないでしょうか。固定翼機より操縦難しいみたいですし。
 しかし、21世紀にはエアカーとかイオノクラフトで学校に行く未来図があったというのに、ヘリさえ駄目とはなあ…。



2046年。強化ダンボールの発明によって世界の物流は革新的な進歩を遂げた。
あらゆる衝撃を吸収し、ほとんど無にしてしまう。
革命的な未来の箱が輸送手段の常識を覆したのだ。
しかし、その箱はやがてまったく別の目的で使われることになる。
ストリートで行われる少年たちの戦い。
ホビー用小型ロボット「LBX」を操る彼らの戦場はダンボールの中へと移っていった。
その四角い戦場で戦う小さな戦士たち。
人は彼らを「ダンボール戦機」と呼んだ。

 出典: レベルファイブ原作「ダンボール戦機」

紹介 :かずごん 様
HP :

コメント:
 初めまして。こちらをたまたま見つけて面白そうなので投稿させていただきます。
 ゲームを発端としてアニメ化・プラモデル化・漫画化・カードゲーム化を同時進行してメディアミックス展開されている、この作品のアニメの冒頭ナレーションです。
 ゲームはしてませんが、この説明はプラモデルの組立図に記載してある内容とは多少違っているようです。  冒頭ナレーションで「ダンボールの中へ」移っていったはずの小型ロボットの戦場ですがアニメではあっさりその箱を飛び出してあちこちで戦いが行われています。
 もともとこの強化ダンボールの高い衝撃吸収力がそのままでは破壊力もある危険なおもちゃであったLBXの技の衝撃を吸収することから戦場に選ばれたはずなんですけど。
 さて、大きな社会貢献となる世紀の大発明の末路が子供のおもちゃ道具というのは技術者として喜ぶべきか悲しむべきか。
 自分がその立場なら喜ばしいことですが、心中は複雑でしょうね。

駄弁者:
>心中は複雑でしょうね
 「楽しい遊んでもらえたら本望や」と割り切ってくれることを望みます。
 とはいえSF作家の先生がたに強化ダンボールの利用法を募集したら、面白いアイディアをいろいろ出してくれそうな気もします。『ふわふわの泉』の野尻抱介氏ですとか。
 …ところで、この強化ダンボールはどうやって加工するんでしょう。



黒いが腐っているわけじゃない
味は最高だ
違うか?

 出典: 石ノ森章太郎原作・坂本浩一監督・長谷川圭一脚本「仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 風都警察署超常犯罪捜査課課長の照井竜(仮面ライダーアクセル)は、ドーパントによる連続スリ殺害事件の捜査中に葛木葵という女性スリと出会う。彼女はガイアメモリ強化アダプターを数日前にスッており、その持ち主であるコマンダー・ドーパントによって時限爆弾を仕掛けられてしまう。照井は彼女がアダプターをスリの元締めに売ったことを聞き出し、取り返すために共に向かう。
 食事中だった元締めは、葵の父もスリだったことから「お前はピータンのようにまっ黒な存在だ。白くなれるなんて思わん事だな」と罵倒する。それを聞いた照井が元締めの口にピータンを押し込んで言ったのが投稿の台詞。

駄弁者:
 元締めはスリならスリらしい筋の通し方をしろと言いたかったのでは? ピータンならば黒いままでうまい方法を考えろと。



誰かが、世界はもう終わりだと言っていました
でも私たちは楽しく暮らしています
第1121号要塞 この時告げの砦で――

 出典: A-1 Pictures制作「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」

紹介 :あかうはや 様
HP :

コメント:
 はじめて投稿させていただきます。
 はるか未来、「悪魔」もしくは「天使」と呼ばれる物との戦いによって大地は荒廃し、海からは魚が消え、幾つもの国と言語が消滅した。そして、現代世界が半ばおとぎ話となり、世界も国も人種も、今とは全く異なる状況になった世界。
 主人公空深彼方(ソラミカナタ)は幼い頃にトランペットを持った女性兵士と出会い、軍へ入ればトランペットが吹けると勘違いをしたまま軍へ入隊しました。そしてその悪魔から街の人々を命をかけて救った5人の少女「炎の乙女」の伝説が残る国境の街セーズへ喇叭手・通信士として配属されます。
 この名文句は作中の台詞ではなくこのソラノヲトという作品のキャッチコピーとして使われました。
 世界は滅びに向かっていても今日を精一杯楽しんで生きる、この作品のテーマの一つであり、主人公カナタの性格を良くあらわしたものだと個人的には思っています。

駄弁者:
 ラッパにあこがれて軍隊に入るって、明治大正なんかだと実話でありそうですね。そういう導入で日常系の話にしてしまうあたりが、現代日本の…たぶん幸せなところなんだと思います。



『悪の心』がぎゃくにおれを強くしたんだ!!
そんなものに負けちゃいけないという『心』がおれを強くした!!
…おれはこれで…人間と同じになった…!!だがそれとひきかえにおれは……
…これから永久に『悪』と『良心』のこころの戦いに苦しめられるだろう……

 出典: 石ノ森章太郎「人造人間キカイダー」(漫画版)

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 今回は漫画版のキカイダーより
 ギル=ハカイダーに捕らわれたジローは悪の命令にも従う『服従回路』を組みこまれる
 しかし在処が分からずそのままとなっていた不完全な『良心回路』と反発しあい彼は友人を騙し、強力な武装をためらうことなく使い、兄弟や人間(ハカイダー)をも殺してでも悪と戦おうとする人と同じ「心」を持ったロボットになった
完全な良心回路によって人の心を持とうとしたジローだったが様々な出会いと旅路の果て当初望んでいたものとは違う形で人の心を得る
 しかし人の心を持った彼を待っていたのは新たな苦しみと孤独であった。
 全くの余談ですが私は以前に島本和彦先生のラジオにてキカイダー特集が組まれた際、OVAのこのシーンの音声と共に漫画版最終回の解説を聴き、聞こえてくる苦しみを堪えるような芝居と重厚なストーリーに魅かれ漫画版キカイダーと出会いました。

駄弁者:
 ただの人間だったら「悪」と「良心」双方と適当に折り合いをつける(島本和彦的に言えば心の中に棚を作る)こともできるでしょうが、人造人間の「回路」は真っ正直に対決しないとならない。人間と同じになったどころか、ある意味越えてしまっていると思えます。



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