SF名文句・迷文句第284集

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「なんだそりゃ?別に詫びることなんて一つもねえだろ。お前も俺もダチを助けるために全力で戦った!そんでお前が勝った、ただそれだけじゃねえか!友情の真剣勝負ができるのはいい奴の証だ!」

 出典: 東映制作「仮面ライダーフォーゼ 32話『超・宇・宙・剣』」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 ゾディアーツスイッチの影響で昏睡状態になった親友の井石二郎を救うため、彼を救える能力を持つ山田竜守(アリエス・ゾディアーツ)と手を組んだ朔田流星(仮面ライダーメテオ)は、前話で如月弦太朗(仮面ライダーフォーゼ)と対決し殺してしまう。その結果仮面ライダー部のメンバーからは激しく非難され、流星の協力者タチバナは勝手な行動に激怒してメテオの力を剥奪、眼を覚ました二郎も「自分がゾディアーツスイッチに手を出したせいで流星に迷惑をかけてしまった」という自責の念から再び昏睡状態になってしまう。
 全てを失い、自分が裏切ったのは弦太朗と友達になりたいと思う自分自身だったことを悟った流星はけじめをつけるために「仮面ライダーメテオ」ではなく「朔田流星」として囚われた仮面ライダー部を救いに行く。同じ頃、脱出に成功した歌星賢吾はタチバナのアドバイスをもとに最後のアストロスイッチ「コズミックスイッチ」を調整する。仲間との絆によって起動するコズミックスイッチの力で弦太朗は復活し、仮面ライダーフォーゼコズミックステイツとなってアリエス・ゾディアーツを倒した。
 台詞は復活して駆け付けた弦太朗と流星の会話。この会話の後、仮面ライダー部の面々も流星の奮闘を見たことと、殺された張本人が許していることから流星を再び受け入れた。

駄弁者:
 さわやかでたいへん結構なんですが、友情の勝負で命のやりとりをする「いい奴」は、あまり近くにはいてほしくないです(笑)。



「ガッパ、子供カワイイ。トテモカワイイ。ダカラ怒リマシタ。オ願イデス。ガッパノ子供、返シテクダサイ。ガッパノ親、怒ルノヤメマス」

 出典: 渡辺明原案・山崎巌&中西隆三脚本・野口晴康監督「大巨獣ガッパ」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 「いつまでも石原裕次郎や小林旭に頼ってられねぇよなぁ。うちらも東宝や大映みたいな怪獣映画ってやつ、作ってみるか!」と会社の幹部が言い出したかどうかは知らないが、日活がその長い歴史(東宝や大映よりも遥かに古い企業である)の中でたった一本だけ制作した怪獣映画より。
 南海の孤島オベリスク島の火山噴火により、島の巨大洞窟を封印していた石像が崩壊した。災いを恐れる島民たちの忠告もきかず、黒崎(演・川地民夫)や殿岡(演・小高雄二)らは洞窟の奥深くへ入り、直径2メートル余りの卵を発見。その卵から、鳥とも恐竜ともつかない奇妙な動物が孵化した。彼等はその動物を日本に持ち帰ったが、調査旅行のスポンサーである出版社の社長が金儲けを企み、学術的資料としての発表を渋って極秘に飼育。見せ物にしようとしていた。やがて、その幼獣を奪われて怒り狂った父獣と母獣が島民たちを蹴散らし焼き尽くし、日本めざして飛んで来る。島民たちが恐れていた大いなる災い、伝説の大巨獣ガッパの怒りが爆発したのだった。
 上記投稿の文句は、島の少年サキ(演・町田政則)が山梨県の河口湖畔に陣取った自衛隊の移動司令部に駆けつけ、日本の大人たちに向けて吐いたカタコトの日本語による悲痛な訴え。ガッパの怒りで祖父と両親を喪い、ただ一人小舟で島を脱出し、そこへ偶然通りかかったアメリカ太平洋艦隊の潜水艦に拾われ、そのまま日本へ連れて行ってもらっての直訴である。遠い海の向こうの、見たこともない国の人々にまで及ぶ災いに、これほど真剣に心砕く少年があるだろうか。いや、ただ単に「怪獣の世界にも親子の愛情はある」ということを伝えたかっただけかも知れない。いずれにしろ、純粋な男の子だ。こういう少年が住む島は、いつまでも平和であってほしい。

駄弁者:
 健気さでは身長30センチの妖精に勝るかも知れませんが、どちらが観る人にウけるかとなると…(いや、オトコノコの方がいい!という人だっているか)。



待ってろよアンク、俺たちは必ずお前のいる「明日」へ行く!

 出典: 坂本浩一監督・小林靖子脚本「仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 ある日地球の各地に隕石が墜ちる、その衝撃で次元の歪みが産まれそこから謎の仮面ライダーが出現し戦いを求めて暴れる。 その仮面ライダーの名は「ポセイドン」、40年後の未来で人を襲う怪物に対抗する「仮面ライダーアクア」に変身する者として選ばれた少年、湊ミハルがその力を使いこなせなかったため未来で新たに開発されたコアメダルの力を上乗せした姿、だが「オーズ」最終回にて真木博士と共に異次元に消えた大量のメダルが時空を超えて40年後に現れポセイドンの中に入り込み、メダルが意志を持ちミハルの身体を乗っ取ってしまい戦いを求めてこの時代にやってきたのだった。
 映司は本体のメダルが割れたアンクを蘇らせるために古代のメダルを生み出した文明の遺跡調査に協力しつつ世界を旅していたがその知らせを受け帰国。だが空港で映司を待っていたのは消滅した筈のアンクだった…映司はアンクと協力しポセイドンの体内からメダルを奪い再びオーズに変身し、ミハルを助け出し分離したポセイドンと戦う。
 戦いが終わり、ミハルは未来へ帰っていく。しかし同時にアンクも姿を消していた…実はアンクも次元の歪みを通って未来から来ていたのだった
「つまりさ、俺たちが頑張ればこのメダルが元に戻っていつかの明日にまたアンクに会えるって訳さ」
 映司はいつかまたアンクと再会出来る日を目指して「明日」のパンツを持って今日を一歩づつ進んでいく。

駄弁者:
 いっそのこと隕石の落ちなかった未来へ向かって歪んでしまえば、仮面ライダーともアンクとも出会わない代わりに、世界にとっては平和でいいんじゃないかという気もしますが…。



「いったいぜんたいやつはなにをしているのだ?」李ユアンはたずね、気化する海の高空からリモートが送ってくる映像を映したスクリーンの列を指さした。
「海を干上がらせているのです」カーは言い、地中海の海盆全体をとらえた端のスクリーンを指さした。
…(中略)…
李ユアンは仰天して目をむいた「しかし『なぜ』こんなことを?」
「なぜなら、彼には可能だからです」
ナン・ホーが静かに答えた。

 出典: デイヴィッド・ウィングローヴ「白い月、赤い竜 (チョンクオ風雲録12)」(野村芳夫訳)

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 李ユアンの窮地を救うべく、アフリカから援軍が送られるが、それはある人物の時間稼ぎのためであった。
 かつて姿を消したディヴォアが冥王星植民地から帰還したのだ(チョンクオは太陽系内の開発は許していたようです)。彼は冥王星からの輸送船とアフリカ、オルドヴァイ渓谷で製造された人造人間4000万体に自分の外見と思考をコピーした軍隊をもって、ヨーロッパを急襲する。
 敵の敵は味方、とばかりに手を組んだ李ユアンとシュテファン・レーマンであったが、コンピューターネットワークをディヴォアに乗っ取られて傍観することしかできない。
 その間に地中海を封鎖したディヴォア軍は多数の航空機に搭載されたレーザーで地中海を砲撃する。
注:リモートというのは遠隔操作できる手のひらサイズの無人偵察機です。
 もはや全てが桁違いです。4000万体の人造人間、それらを用いてボスポラス・ジブラルタル両海峡だけでなく、河川・運河を封鎖し、軍隊を陸送するために地中海を消滅させる。
全てが示威というよりも、勝ちの見えた戦いの退屈しのぎのいやがらせ。自軍全てを移動させるだけの航空機を持っていながらこの振る舞い。さらにオルドヴァイ渓谷は人類文明発祥の地とも言われているので念の入ったことです。
 しかし、4000万体の自分の顔に取り囲まれても平気なところを見ると、ディヴォアは想像を絶したナルシスト?
 また、このレーザー攻撃によりヨーロッパ全域で大規模な暴風雨が発生しているところをみると、コロニーレーザーによる地球砲撃(258集)はオーバーキルな感じがしますね。

駄弁者:
 人海戦術による力技とは、中華世界の側がやるイメージなんですが(コードウェイナー・スミス「人びとが降った日」(『第81Q戦争』に収録)とか)、こちらは白人のディヴォアがやってるんですねえ…。
>コロニーレーザーによる地球砲撃
 木星からの超長距離攻撃と、航空機から小出力でも至近からの大量攻撃、どっちが環境に影響を与えるんでしょう。



オレはやだね 全員皆殺しにしてやるんだ
この放射能まみれの街 人間どもが死都と呼ぶこの世の果て…
世界中がこうなりゃいいんだ そうでもしねぇと…
オレの電気が収まらねぇ

 出典: 井上智徳「COPPELION 『Mission.20 人形』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 コッペリオンは近い将来突然死する。
 『保険係』のリーダー成瀬にこの事実を伝え、共に人間達への復讐を呼びかける『掃除係』の小津歌音。
 そんな歌音に「生き物はみんな死ぬ それだけの話や」と答え、残された時間全てを東京の生存者救出に使う事を静かに、けど淀みなく宣言する成瀬。
 一瞬の沈黙の後、投稿の台詞を吐いて放電を開始(小津歌音の特殊能力は殺傷レベルの高圧電流を発生させる発電能力。また1km以内の生物の体内イオンを感知、生物の生死人間とコッペリオンとの判別も可能。)戦闘態勢に入る歌音…。
「全員皆殺し」という馬から落馬する的な表現がご愛嬌ですが、「オレの電気が収まらねぇ」という表現が妙に気に入ったものですから。
 そして彼女の体内を常に駆け巡る電流が痛覚をはじめとした身体の感覚を麻痺させている事、その事実が自分が痛みを感じる事すらできない『人形』だという考えに囚われる原因になっている事、東京が放射線や放射性物質で汚染される事になったのも大勢の人間が『電気』を欲しがった事が発端であり、原発事故から20年たった現在『電気』を求めて再び原子力発電による電力確保に乗り出す世界各国に対する怒りの言葉としてはこれ以上のものはないと思います。
 最後にもうすこし後の歌音の台詞から
「こんな空っぽの廃墟が…これがオレらの生きる世界だってのか…?
 お断りだアア―――!!」

駄弁者:
>『電気』を求めて再び原子力発電による〜
 そんなに電気がほしけりゃくれてやる、その身で受け取れ…というところでしょうか。



「世界がひっくり返っている。この世でたしかなものはきみだけだ。きみだけが唯一ーぼくを地上につなぎ止めてくれる」

 出典: ダイアナ・ガバルドン「遥かなる時のこだまIII」(加藤洋子訳)

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 主人公の甥で、米国独立戦争に米国兵として参加したヤング・イアンが、巻末近くで米国軍医の妹である彼女に告げた愛の科白です。彼の一族の多くは英国軍に参加しており、一族相撃の悲劇を起こしています。主人公のジェイミーに至っては、隠し子のウィリアムが英国軍士官となっており、サラトガの戦いの前後に親子で銃撃戦を行う羽目になっています。
 世界がひっくり返っている、としか言いようのない状況にあって、最愛の女性だけが確かなものに思える。いい愛の告白だな、と思います。

駄弁者:
 お兄さんが世界をひっくり返している一味のようですから、そう言われるとつなぎとめている方も辛いことでしょう。



打球は軌道を変えてライトスタンドへ!
よけて下さい自己責任です!!

 出典: 竹山祐右「サムライリーガーズ PHASE 01『士魂 海を渡る』」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 今回も変わり物を。
 自分が読んで唖然となった文句です。
『サムライリーガーズ』は超人的な身体能力を持った選手がメジャーボールというベースボールを基礎にしたスポーツをする話で様々な魔球や打技が出てきます。
 使える道具が[外部に動力のある物]以外は認められているため刀型や鞭型のバットを振るうという面白い姿に。
 メジャーボールは一国に一球団のルールがあり主人公のチームは日本チーム。
 今回の文句はピッチャー返しがピッチャーの額に当たったあと跳ね返りライトスタンドに飛んでったのに対する放送の警告です。
 なお、メジャーボールがどれほど危険かというと、
ピッチャーがピッチャー返しを受けた所勢いを殺しきれずフェンスに激突して死んでしまうことがあるほど危険です。
 この後、試合が衝撃的すぎて観客が気絶する回もあるんですがそれも自己責任と言っただけで終わります。

駄弁者:
 パワポケじゃくても野球なんですね(笑)。
 「自己責任」という言葉が出はじめた頃の…と思ったらつい最近の作品じゃないですか。いやなニュアンスで定着したもんだなあ。



このボールを「自動しかえしレーダー」がキャッチした!!
合計二十五発のミサイルが迫ってくる……。

 出典: 藤子不二雄「ドラえもん 『ペンシル・ミサイルと自動しかえしレーダー』」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 藤子御大の国民的漫画からの名文句です。
 ジャイアン達にいじめられたのび太はドラえもんにペンシル・ミサイルを出してもらいジャイアン達を攻撃しますが、2人に未使用のミサイルを盗まれてしまいます。
 盗まれたミサイルで脅迫されたのび太から助けを求められたドラえもんは不審な飛行物体に反応して自動的に迎撃する自動仕返しレーダーをミサイルに搭載しましたが、それも盗まれて搭載されてしまいます。
 どちらが先に発射しても双方ただでは済まないこの状況に、4人は発射ボタンを捨てて野球で遊ぶ事にしました。
 ……が、ジャイアンが打ったフライを自動仕返しレーダーが補足、4人が野球をしている空き地に向かってミサイルが全段発射されるのでした……。
 ……どう考えても戦争の構図です。

駄弁者:
 初出はまだ冷戦に終わりが見えなかった1982年。核戦争の風刺は多くの作品に見られますが、この「ドラえもん」のは分かりやすいだけに、見直してみると重い。



神を見るという能力はヒトが獲得したものに違いない。
ヒトという種が進化する過程で勝ち得た新しい能力なのだ。いや、逆に、神を見るものが進化競争を勝ち抜いてきたとも考えられる。
ヒトがここまで生き延びてきたのは、神を見るという形質が生き残り戦略に有利に働いたからではないか。 だが、それはなぜだ?

何故ヒトは神を必要としたのか?

 出典: 瀬名秀明「BRAIN VALLEY」

紹介 :アーサー・エリス 様
HP :

コメント:
 今なお賛否別れるであろうBRAIN VALLEYの最終盤より。
 最初に読んだ時は衝撃を受けたものです。「神」という一番科学から遠そうな存在を科学で解説してみせるとは!
 しかも、神を「人の能力」とは…。一見荒唐無稽に聞こえますが、本文を読んでいると不思議なほどすんなりと「ああ、そうかもな…」と思えてしまいます。
 その文章力とアイディアを形にする力は少し分けて欲しいw

駄弁者:
 現代となっては(とくに日本では)その形質は必ずしも有利に働かないと思うのですが、すでに「神」概念がミームと化して、見るための形質を持たない脳でも「神」は住まわってしまいます。



「どうしても君に会いたかったよ。君は娘の仇だからね」
「ホラーに憑依された人間は斬る。それが掟だ」
「誰が決めた掟だ?…では聞こう、君に斬られた者の家族はどうなる!?
 恋人は、友人は、父は、母は、取り残されたものたちの孤独は、悲しみは、痛みは一体どうなるんだ!
 罪無き者たちの慟哭が君には聞こえないのか!この…偽善者が!」

 出典: 雨宮慶太原作・総監督「牙狼−GARO− 第21話『魔弾』」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 陰我と呼ばれる闇に寄生し、陰我を持つオブジェをゲートにして人間の世界にやってくる魔界の住人ホラー。ホラーから人類を守るための戦士が魔戒騎士である。彼らは魔戒剣と呼ばれる剣を持ち、厳しい修練によって生身でもホラーと戦える身体能力を身につけているが、人間に憑依したホラーを浄化するときや強敵と戦うときには鎧を召還して身に纏いさらに強力な騎士となる。ただし、鎧は99.9秒しか身につけている事はできず、それを過ぎると肉体を鎧に食われてしまう。
 かつてホラー・モロクに憑依され、冴島鋼牙(黄金騎士牙狼)が浄化のために斬った神須川美理。その父親、神須川祐樹は撃たれた者にホラーを憑依させる弾丸「魔弾」と拳銃を入手し、多くの人間にホラーを憑依させた上で鋼牙を呼び出した。鋼牙はホラー達が所持している拳銃に苦戦しながらも、彼らを指揮しているホラー・ボナファルツを浄化する。だが、ボナファルツが憑依していたのは神須川ではなく栩野という男の死体であり、鋼牙は鎧を脱いだところを背後から神須川に撃たれてしまった(鋼牙は魔戒騎士なので魔弾の効果はなく、純粋な弾丸となる)。その直後の会話。
 この会話の後、神須川は封印されていたホラー・モロクを自身に憑衣させた。その結果堪え難い苦痛を味わう事になり、鋼牙は美理を苦痛から救ったのだと理解する。最後は感謝の言葉と共に斬られるのだった。

駄弁者:
 設定などからはSFと感じられないのですが…雨宮慶太の作品だしなあ。
 「それが掟だ」というあたり、ホラーの憑依に苦痛が伴わなかったとしても斬っていたと思われるので、最後の感謝はそぐわないのでは。
>「ホラーに憑依された人間は斬る。それが掟だ」
 すみません。一瞬、(「今日の早川さん」の)早川さんが帆立さんに言っているのをイメージしてしまいました。



「それで大尉、型番は何なんですか?メイの話だと凄くいいらしいですけど」
「凄くいい?えぇ、まぁ、そうね。凄くいい機体なのは間違いないわね。ズゴックEは」
「ズゴックE!?あっ、凄くいい、じゃなくてズゴックEだったのか」

 出典: 林譲治「機動戦記ガンダム戦記Lost War Chronicl2」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 PS2ソフト「ガンダム戦記」のノベライズより
 補給されるMSの型番を問い合わせた整備員から機体は「すごくいい」と言われチンプンカンプンのパイロット達、実際支給された機体を確認したら「ズゴックE」と言ってたのを聞き違えたのだった。
…あんたら何語で会話してるんですか?
 それは置いといて宇宙世紀の言語ってどうなっているんでしょう、この前までコロニーに住んでいた人が地球のあらゆる地域の人と普通に会話してるしやっぱり統一されてるんでしょうが。設定とかあるんでしょうか
「ジオン訛り」とかは出てきますが

駄弁者:
>…あんたら何語で会話してるんですか?
 まあまあ、宇宙人でも使っている言葉なんですから。
 何語なのかはおくとして、宇宙への移民が始まって80年前後、ジオン公国のあるサイド3ができたのがそのすぐ後だったとしても、特有の訛りというのは発生するものなんでしょうか。百科事典には百年単位の年数が必要らしいことが書かれていますし、地球や他のコロニーとの交流も、昔の地球上よりずっと多かっただろうと思うのですが…。



「しんのすけ殿が大人になった時、ひとつプレゼントを進呈しよう」
「え〜〜、そんな先〜〜?」
「ふっふっふっ、そうかな? 意外に、すぐかもしれんぞ」

 出典: 臼井儀人原作・増井壮一監督・こぐれ京脚本「映画クレヨンしんちゃん 嵐をよぶ! オラと宇宙のプリンセス」

紹介 :TOM 様
HP :

コメント:
 最新作、姪っ子のお伴で観て参りました(笑)
 まともにしんちゃんの映画を見るのはこれが初めてだったんですが、なかなかおもしろかったですね〜〜
 妹のひまわりちゃんに、楽しみにしてたプリンを盗み食いされたのを、「お兄ちゃんでしょ、ガマンしなさい」と言われて「妹なんかいらないぞ〜〜」と叫ぶしんちゃんに、妙に共感してしまったりw
 投稿の台詞は、ラスト近くでの、しんちゃんと今回の敵役(?)ゴロネスキー大王との会話です。
 でも、20年たっても子供のままなんですけどね〜〜w

駄弁者:
 作者の事故死があった後も人気は衰えませんね。映画化20周年記念作品ですか。テレビ化されて子育て層の非難ごうごうだった頃は、サザエさんやドラえもん、ちびまる子ちゃんの域に迫るとは思いませんでした。



生き物は… 生き物はみんな死ぬ それだけの話や
…(中略)…
出陣式の朝…二度と大阪には戻れん…何故かそう感じた
きっと…あたしのDNAはこうなることを知ってたんやと思う
だったらこの東京で…この街で精一杯生きれば…
…あたしはそれでいい

 出典: 井上智徳「COPPELION 『Mission.20 人形』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 連続殺人鬼のDNAから誕生した、趣味は弱いものイジメと小動物の虐待というコッペリオン中1,2を争う性格破綻者、『掃除係』の小津歌音と小津詩音。
 突如成瀬や国家に背を向け、かつての自衛隊第一師団への協力(第一師団の目的はお台場原発跡地に大量に残された高レベル放射性廃棄物を開放して、世界中に放射性物質による汚染を拡げるというものなので、コッペリオンの協力は不可欠だった。)を表明する小津姉妹。
 説得を図る『保険係』リーダー成瀬に対して歌音が語った衝撃の事実、それは自分達コッペリオンは『使い捨てカイロ』の様に『もみくちゃにされた挙句、温もりが消えたら捨てられる』つまり全員突然死するという前提に作られた消耗品に過ぎないというもの(『掃除係』の東京での初仕事は自分達や『保険係』より先に東京に派遣されて突然死したコッペリオンの遺体の埋葬である事が後に明らかにされます)でした。
 成瀬に自分達への協力を勧める歌音、小津姉妹に死ぬような目にあわされた『三鷹組』の面々すら同情を禁じえない中、いつになく静かな眼差しで投稿の台詞を返す成瀬。
 もちろん成瀬も平気なわけではありません、後に黒澤遥人(歌音は彼と三島教頭の会話からコッペリオンが突然死する事実を知った)泣きじゃくりながら自分達があとどれくらい生きられるか知りたい、一人でも多くの命を救いたいから時間が欲しいと訴えているのですから。
 人間達の勝手な思惑で作られ、自分達が使い捨ての実験台にすぎないという事実を知らされてもなお『生命』を奪うのではなく救う事を選ぶ成瀬。
 そんな彼女の前に一瞬言葉をなくした歌音が返した言葉は…次回に続く。

駄弁者:
 私は人の性格には遺伝よりも環境を重視したいほうで、弱い者いじめの趣味が殺人鬼のDNAのみによるとも思いませんし、「DNAはこうなることを知ってた」というのにもつい言葉を返したくなってしまうのですが…。しかし彼らの運命には同情を禁じえませんし、成瀬の言葉には称賛の念を覚えます。



きっと会える。すべての道はローマに通じているのだから

 出典: 武内英樹監督・武藤将吾脚本「テルマエ・ロマエ」

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 「テルマエ・ロマエ」映画化記念で投稿します。あらすじとしては原作にほぼ忠実で、違うところと言えば、オリジナルキャラクターの山越真実がからんでくるぐらいで、一話完結の物語の何本かをうまくまとめあげていたと思います。投稿した台詞は物語のラスト近く、反乱鎮圧のために出征したローマ軍兵士を癒す為のオンドル小屋を作ったルシウスと山越真実の別れの場面でルシウスが言った台詞から。う〜んかっこいい!ちなみにこの台詞。山越が出版社に持ち込んだ漫画のラストにも書かれているのですが、そっちはあんまり阿部ちゃんに似てなかったなぁ(笑)

駄弁者:
 思えば1巻が出たころこの作品を紹介してくださったのは冬寂堂さんでした。
 マンガの方は、次巻ぐらいが終わりどきだとおもうのですが、映画がなかなか好評のようでどうなるでしょうか。
>すべての道はローマに通じている
 この作品だと、通じているのは道じゃなくて風呂の底じゃないかと…。



いいよ、恋愛歴イコール相手の年齢のあたしが相談に乗ってあげようじゃない

 出典: 逢空万太「這いよれ!ニャル子さん8」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 最初、読み飛ばしていたのですが、後で読み返して、おい、と突っ込んでしまいました。相手の年齢と恋愛歴がイコールということは、相手が新生児の時から恋していたということではないですか。いわゆる○リコンにも程があるでしょう。更にその相手が同性であることが、この後、明かされるのですが。
 邪神じゃなかった宇宙人の恋愛に口を挟むのは野暮の極みかもしれませんが、物事には限度があるでしょう、と思うと共に、こんな「あたし」に恋愛相談を持ちかけるのは絶対に間違いでしょう、と思わざるをえませんでした。少なくとも私は絶対に恋愛相談をこの宇宙人にはしたくはありません。(なお、この宇宙人に恋愛相談を持ちかけたのは、別の宇宙人です。)

駄弁者:
 この邪神じゃなかった宇宙人は、生まれてすぐ繁殖可能な種なのかも。恋愛相談をするなら、せめて同じ生物種に持ちかけましょう。



 人間というのは不思議なもので、確定したはずの過去に「別の解釈可能性」があり、そのとき「別の選択肢を取った場合の私」というものがありえたと思うと、なぜか他人に優しくなって、生きる勇気がわいてくるんです。
…(中略)…
 なぜ、タイムトラベルをすると、善人になるのでしょう?
 考えれば当たり前です。
 自分の過去を見れば、「どうして自分がこんな人間になってしまったか」その来歴がわかるからです。
…(中略)…
 同じように、「今の私」の可変性を否定し、この先もずっと同じ人間であり続けようとする者には希望も自由もないことが告知されます。

 出典: 内田樹「うほほいシネクラブ 街場の映画論」

紹介 :汗(はん) 様
HP :

コメント:
 『日本辺境論』で有名な学者、内田樹(たつる)氏の映画評論集(文春新書)。
 著者の持論に、欧米人は「おのれの人生を凝縮した時間のうちに幻視することによって「回心」を経験する」ような物語が好きだ、というものがあります。著者はそれを「クリスマス・キャロルもの」とよび、映画『エターナル・サンシャイン』や映画『サマータイムマシン・ブルース』(これは和製ですが)もそれにあたると言います。
 じつは引用の前段は『エターナル・サンシャイン』評から、中段・後段は『サマータイムマシン・ブルース』評からのものです。
 『エターナル・サンシャイン』の主人公は、恋人と仲違いして恋人との記憶を消去する手術を受けたとき、その記憶が走馬灯のように去来するうちに、忘れたいという意志に変化が起こります。
 『サマータイムマシン・ブルース』の主人公は、タイムトラベルのドタバタを経て、今のままでは自分の希望するハッピーエンドはありえないと気づきます。彼はそれを変えることができるかどうかに思いをめぐらせます。
 タイムトラベルを利用して過去や未来を変えるのはある意味、反則ですが、過去を振り返ったり未来を知ったりしたのちに、現在に立って現在を変えようとする努力は、否定されるものではありません。物語の終わりに、そうしようとする主人公を見るのは、心地よいものです。
 …それにしても、「希望も自由も」ありませんか。「どうして自分がこんな人間になってしまったか」は、タイムトラベルをするまでもなく分かっているつもりですが、「同じ人間であり続け」たくはないけど「あり続け」るしかないと思っていては「夢も希望もない」となると、大きな軌道修正が必要になります。ハードル高いなぁ。でも、正論だなぁ。耳が痛い。

駄弁者:
 日本人も同じような物語は好きだと思います。ただ「回心」よりは今まで気づかなかった幸せに改めて気づく、という方向が好まれる…かな?
>「同じ人間であり続け」たくはないけど〜
 より悪くなるかもしれない可変性を抑えて、能動的に「同じ人間であり続け」ていると考えられれば、夢はなくとも希望はありますよ。



戦士とは、日々においても 戦いにおいても
心に平和を忘れず 持てる力全てを惜しまず
諦めず振り返らず
また 仲間を信じ 苦難と悲しみは受け入れる
全ては星を守るために

 出典: 東映制作「星獣戦隊ギンガマン 第29章『闇の商人』」

紹介 :黒ピーボ 様
HP :

コメント:
 配信されているのをみて投稿しました
 これは星祭り(キンガの森のお祭り)で星獣剣の戦士が誓う言葉です。

駄弁者:
 「苦難と悲しみは受け入れる」のは難しいですが(前集の戦隊の言葉もありますし)、それ以上に「心に平和を忘れず」が難しいかも知れません。



決断は自分の選んだベスト!!

 出典: 佐藤竜雄脚本「モーレツ宇宙海賊」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 他の人がモーレツを投稿してたのと明日モーレツのイベントに行くので記念に投稿を。
 女子高の練習船であるオデッサII世に電子戦されてるとわかって反撃しようと選択したときの茉莉香の独白です。
 茉莉香自身は電子戦をしたことが無いのにここまできっぱり決断できるのは漢らしい。(女です)
 なお、その場にいるのは当直をしている電子戦素人の二人だけです。
 自分なら無理だろうなぁ。

駄弁者:
 アニメで電子戦というと地味そうなイメージなんですが、そのあたりの演出はどうだったんでしょうか。



「勉強には来るがね。しかしわしの後を継ごうとする者はおらんよ」
「なぜですか?」
「そりゃあ決まっとるだろ。金にならんからだよ。学生の多くは科学で金と名声を得ようとしておる。がしかしいくら小さな動物を見つけても、まったく金にはならん。それどころか『そんな事知ってどうするんですか?』なんて質問をされた事もあるよ。わしの研究はただひたすら顕微鏡を覗く事。多くの時間と永遠の根気、それにお金もかかる。こんな事誰が好んでするものか」 「……じゃあ、じゃあなぜレーウェンフックさんはこの研究を続けているんですか?」
「そりゃあ決まってるだろ。面白いからだ!!」

 出典: 小野寺浩二「超時空眼鏡史メビウスジャンパー」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 何度か投稿した、萌えと歴史のめがねっ娘漫画からの名文句です。
 今回南雲博士一行が訪ねたのは、レンズ繋がりで顕微鏡で偉大な発見をしたアントニー・ファン・レーウェンフック。
 独学でオリジナルの顕微鏡を開発、極小・高性能のレンズを研磨する技術を磨いてきたレーウェンフックに感心しきりの硝子でしたが、学生達が技術の継承者になりたがらないという事を聞かされます。
 それでもレーウェンフックは、知的好奇心のために研究を続けているのでした。
 現代の日本でもすぐに利益の出ない研究に対し冷淡な態度を取っている所を見ると、レーウェンフックの時代からあまり意識が変わっていないように思えてなりません……。

駄弁者:
 さすがに顕微鏡で萌えはないと思うんですが…いや、あるのか?
 研究に金を出す側が、利益の出ない研究に冷淡なのはありそうな話だと思いますが、研究する側まで金と名声が全てになってしまってはダメですね(まったく気にしないのもダメなんでしょうが)。



死にたくない…ゴーゴーファイブがそう思っちゃいけないの!?

 出典: 東映制作「救急戦隊ゴーゴーファイブ 第34話『死 さもなくば 破滅』」

紹介 :アーサー・エリス 様
HP :

コメント:
 スーパーヒーロー大戦放映記念に一つ…この投稿が乗る頃には凄い季節外れになっているでしょうが。
 花粉サイマ獣・バイラによってその身体に植物を植え付けられたゴーゴーファイブの五人。その植物はゴーゴーファイブへの着装を不可能にし、その上数時間以内に周囲へと致死性の花粉をばらまく厄介なシロモノだった。
 様々な手段を尽くし植物を取り除こうとするものの、植物は肉体との一体化が進んでおり、不用意に取り除くことはできない。花粉により人々を犠牲にしない方法は、ただひとつ。ゴーゴーファイブと共に植物を焼きつくす、それだけであった。
 長兄の纏は、自分たちを犠牲に地球を守ることを選択。しかし妹のマツリは死への恐ろしさから纏の決断に反対してしまう…。
 あたり前のことなんですが、勇敢に戦うヒーローだって死ぬのが恐いわけじゃない…という事が再確認できる一言。特にこのゴーゴーファイブではその手のシリアスな状況が多かった気がします。このシリアスさは他の戦隊ではなかなか味わえません。
 「死を恐れないヒーロー」「一見、死を恐れないようにも見えるヒーロー」も多いわけですが…実際のところは彼らが異常なんですよね。ウォッチメンのあの人といい、正義の味方というのはやはりどこか壊れていなければ務まらないのかもしれません。

駄弁者:
 おっしゃる通り季節外れの掲載になってしまいました。すみません。
>ウォッチメンのあの人といい
 『ウォッチメン』のヒーローたちは、それぞれ色んな壊れ方をしていましたが、それに比べれば日本のヒーローたちは健全な人たちが主流なようで何よりです。



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