SF名文句・迷文句第274集

名文句トップに戻る

第273集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第275集を見る


私は間違ってなどいない…私は正しい…
私があってこそ…すべての平和と秩序が保たれる…
私があってこそ…
私が……
私は…怖かった…

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスターSTAGEII 流星の誓い」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 ウルトラマンゼロを筆頭とするウルティメイトフォースゼロは謎の巨大人工天球と遭遇する
 その中では様々なロボット怪獣が無数に存在しゼロ達を襲い、天球自体も地球人が開拓した惑星ブラムに衝突しようとしていた。それを操っているのは天球を管理するコンピューター「ビートスター」
 元々はある惑星の住人が邪悪な侵略者に襲われ(新作映画に登場するバット星人)別の宇宙に逃げだす為に造り上げたものだったのだが住人達が天球内で争いを始め、その平和を脅かす存在になったことでビートスターは有機生命体は宇宙の癌であると判断、住人を抹殺し更に宇宙の各所からロボット怪獣を集め、有機生命体のいる惑星を次々に襲うのだった
 管理コンピューターが人間を害悪と判断し牙を剥くというあまりにもありふれた題材ですが、ビートスターがゼロ達に倒された際に生物抹殺の根底にあったのはプログラムされた使命の実行などではなく故郷を滅ぼした有機生命体への恐怖であったと分かります
 ビートスターはウルティメイトフォースゼロのひとりジャンボットのデータからジャンキラーを造りあげるが彼には心が存在した為、生物を殺すことを拒否しジャンボットの弟ジャンナインとして仲間に加わる、そんな彼を造ったビートスターにも確かに心があったが故の恐怖心と暴走だったのかもしれません

駄弁者:
 生物を殺すのを拒否するのも「心がある」からで、有機生命体を滅ぼすのも「心がある」から。「心がある」とは、何を指して言うことなんでしょう? 



多くの命を傷つけ、弄んできた遺伝子シンセサイザー!
そんなものの力を借りるわけにはいかないわ!!

 出典: 東映制作「超新星フラッシュマン 最終話『さらば!故郷の星』」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 超新星フラッシュマンの5人は20年前に改造実験帝国メスのエイリアンハンターに拉致された地球人。フラッシュ星人に救出されて訓練の日々を送っていたが、メスが再び地球に迫っていることを知るとフラッシュ星人たちの反対を押し切って駆け付けた。
 物語中盤、フラッシュマンはメスを裏切ったレー・バラキからフラッシュ星で育った者には致命的な弱点があり、かつてメスと戦ったフラッシュ星の英雄タイタンもそれが原因で戦死したことを聞く。その弱点が何なのかはバラキがメスに殺されてしまったために知ることはできなかったが、終盤になって彼らは身をもって理解することになった。フラッシュ星系で育った者が他の惑星に行くと惑星からの拒絶反応である「反フラッシュ現象」が発生して、最悪の場合は死にいたるのだ。
 地球人なのに地球から拒絶される苦痛と絶望の中でもフラッシュマンは戦い続け、ついにメスの大帝ラー・デウスを倒した。デウスを裏切ってメスの支配者となった大博士リー・ケフレンは「遺伝子シンセサイザー(生物の遺伝子を操る機械)でお前たちを地球にいられるようにしてやる」と持ちかけるが、サラ(イエローフラッシュ)はこの言葉とともに遺伝子シンセサイザーを破壊。ケフレンを倒したフラッシュマンは地球を去って行った。

駄弁者:
>惑星からの拒絶反応
 この場合、悪の帝国は地球にとって抗体の役割を果たしているということに…? 抗原扱いされる正義の味方も気の毒です。



最後の航海が今から3年前か。ちょうど俺がTACに入隊したころだ。
あいつが言うように、俺もこの船も、その日から鎖につながれて、自由を失ってしまったんだろうか。

 出典: 田口成光脚本・筧正典監督「ウルトラマンA 第20話『青春の星 ふたりの星』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 パトロール中の北斗星司は、客船が空を飛んでいるのを目撃。報告を一笑に付されて(またか)休暇を命じられた北斗は、伊豆でホテルとなっているその客船を訪れるが、そこでその客船・ステラポラリス号を動かすことを夢見る青年・篠田一郎(篠田三郎さんが演じてます)と出会う。
 篠田から船名が「北極星」を意味することを聞かされ、自らの人生とその船の運命を思わず重ねてしまう北斗だが、そこに客船を飛ばした超獣ゼミストラが出現する。
 こうしてみると、第二期のウルトラって、SFじゃなくて青春ドラマとかなんですよね基本。大体なんで超獣が船を飛ばしたんでしたっけね(笑)
 余談ながら、舞台となったフローティングホテルスカンジナビアは中型クルーズ客船の先駆的な存在である1927年建造のステラポラリス号を係留したものですが、2006年修理のため曳航中に沈没。船舶の歴史上世界遺産級の美しい船は今はありません。本エピソードは、そんなスカンジナビアが記録されている貴重なエピソードなのです(実は私は家族で宿泊したことがあり、個人的にも思い出が深い船なのです)

駄弁者:
 Wikipediaを見たら北斗さんの前職はパン配送車の運転手。国際組織への転職はよそ目にはずいぶん華やかな変身に見えるんですが…本人からしたら別の感想があるんですね。
>青年・篠田一郎(篠田三郎さんが演じてます)
 篠田タロウじゃないのか(笑)。



男には人生で泣いていい時が三度ある。
父親を失った時。
母親を失った時。
そしてタンスの角に足の小指をぶつけた時である。
メタビーを失ったイッキは今まさにタンスに小指をしたたかにぶつけたに等しい、取り返しのつかない心の痛みを味わっていた。

 出典: 「メダロット 第11話『メタビー、グレる』」

紹介 :Y 様
HP :

コメント:
 主人公のイッキとその相棒であるメタビーは町内ロボトル大会を目前にして大喧嘩してしまう。
 大会の本番でもメタビーはイッキによる指示もメンテナンスも拒否し、度重なるロボトルによってボロボロの体でろくな作戦を立てる事もできずに惨敗してしまう。
 しかも機能停止してメタビーの頭脳部分であるカブトメダルが排出されたときに紛失してしまい、雨の中必死に探すが結局イッキの元に残ったのはボロボロになったメタビーのボディだけだった。
 皮肉にもメタビーがいなくなったことでようやくそのボディをメンテナンスできるようになったイッキ。
 彼は自分の部屋でメタビーのボディを整備しながら涙を流していた。
 そしてそこに流れたナレーションがこれである。
 いや、確かにあれって相当痛いですよ?
 それに僕がこの話を小学生の頃に初めて観た時は弟としょっちゅう喧嘩ばかりしていた頃だったからこの時のイッキのつらさも観ていてかなり身にしみましたし。
 でも、でもなあ…

駄弁者:
 うん、たしかにあれは痛い。けど、その痛みがどれだけ長続きするかというと…。
 やっぱり相棒を失った痛みに例えるには、持続力が足らないんじゃないでしょうか。



「バカモノ! 親の身にもなってみろ! 君たちにだってお父さんやお母さんはいるだろう!」

 出典: 高橋二三脚本・湯浅憲明監督「大怪獣ガメラ」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 『警察・自衛隊・対策本部の名珍言集』第25回。以前、東宝映画『キングコング対ゴジラ』のバカタレ警官(第260集)を投稿したが、他社の作品に似たようなお巡りさんが存在しないだろうかと捜してみたところ大映のガメラシリーズ第一作目にあった。
 上記投稿の台詞は、ガメラが羽田空港に飛来し都心部へ向けて進撃中であるにもかかわらず、逃げようともせずに「ガメラが何だってんだよ!俺たちの踊りを止められる者は無いんだぜ!」と叫び、エレキギターの演奏に合わせてノリノリでモンキーダンスを踊る若者たちへ向けて吐いた、避難誘導係の警察官の罵声。このお巡りさん、見た感じ若者たちの父親くらいの年齢である。命知らずの享楽主義な戦後世代を、やるせない気持ちで見つめていたに違い無い。
 やがて、踊り狂う若者たちの中からお巡りさんそっくりの娘がひょっこり出て来て「やだ、お父さん!」「あ!おまえ、こんなところで何してるんだ?」「えぇと、あの、お誕生日会」……などという小芝居まではさすがに無かったが、それよりもっと残酷なシークェンスが用意されていた。すなわち、ビルの壁をぶち割ったガメラに若者たちは初めて恐怖し、押し合いへし合い我先にと逃げまどい、狂気じみたパニックの中、火炎噴射で一人残らず焼き殺されたのである。警察官まで焼き殺されたかどうかは画面上では確認出来ないが、こういう真面目なお巡りさんはぜひとも生き残ってほしい。そんな願いを込めて投稿してみた。

駄弁者:
 パニックの中でも常と変らぬお説教ができるオヤジさんというのは、現実でも創作でも、けっこう貴重です。
>…などという小芝居まではさすがに無かったが
 いや、そのシーンぜひ欲しかった(笑)。



「ターニャ、憎悪はなんの意味もない。殺しは、ときには必要だ。自分の故郷や家族や大切なものを守るためには、必要になる。だが、憎悪は心をむしばむだけだ。憎悪にとらわれると、殺すべきか、殺す必要はないかの判断をしなければならないときに、まともに考えられなくなる」

 出典: ジャック・キャンベル「彷徨える艦隊 5」(月岡小穂訳)

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 やっとの思いで祖国であるアライアンスの宙域に間もなく帰還しようとする主人公率いるアライアンス主力艦隊。しかし、帰還の道程の中で、異星人の暗躍やハイパーネットの危険性等、諸々の知識を得ることで、主人公や艦隊乗組員の間ではいろいろな想いが渦巻くようになります。開戦間もなくの戦闘で冷凍睡眠に入った主人公はともかく、艦隊乗組員たちは物心つく前から続く百年戦争を戦い続けてきたからです。主人公が乗り組んでいる旗艦の女性艦長にしても、異星人の暗躍を防ぎ、異星人に対抗するためには、シンディックとの講和が必要なのが理性では分かっていますが、百年戦争に伴う憎悪という感情から解き放たれることはありません。いろいろな想いが渦巻く中の主人公と艦長の会話の一節です。なお、これは主人公の科白で、母からの教えだそうです。
 報復の連鎖、という言葉があります。いろいろな原因からテロ行為は起きますが、テロ組織にとって実は一番望ましいのは、テロ行為によって報復の連鎖を生みだすことだそうです。最近のイラク戦争を思うと、憎悪が憎悪を生み、報復の連鎖が発生し、平和がますます遠のく悪循環が発生していると思うことがあります。きれいごとを言うな、と言われれば、そのとおりだと思いますが、指導者というか、政治家には、憎悪を煽ることなく、鎮めるように行動、発言し、憎悪を無くすようにしてほしい、とあらためて思いました。

駄弁者:
>政治家には、憎悪を煽ることなく〜
 同感です。殺しとまでいかなくても、対立をもとに自分の基盤を固める人っているからなあ…。
しかし、憎悪なしで殺しを肯定する政治家というのも、けっこう恐いものですよ。こういうめい文句の方もいらっしゃいますし。



はるか昔、一人の科学者がいた。その孤高の科学者は天賦の才を発揮し、さらに努力を重ねた末、ついに永遠に滅びぬ体を手に入れた。しかし、その頃の人類共は彼を認めなかった。むしろその突出した彼の才能を遠ざけた。
その時だ。地殻変動が起こった。人々は恐怖におびえ、不滅の体を手に入れた彼に救いを求めた。科学者はそこで知ることになった。下等な人類の最大の弱点は身を脅かす恐怖だと。

 出典: 東映制作「天装戦隊ゴセイジャー epic44『究極の最終決戦』」

紹介 :メダルの守護神 様
HP :

コメント:
 機械禦鏖帝国マトリンティスの皇帝・10サイのロボゴーグがゴセイジャーとの最終決戦に臨む前に自分の過去を語った時の台詞です。(もっとも、彼はとある科学者と他人事のようにぼかしていましたが…)
 自分の科学力を疎み、拒絶した人類が手の平を返して自分に助けを求める姿を見て、彼は生命の脆さと人類の醜さに絶望して、人類の弱点は身に迫る「恐怖」だと悟り、全ての者は「恐怖」によってのみ完全な統治ができるという歪んだ思想を持ってしまいました。
 彼のことを理解してくる人が一人でもいたらこんなことにはならなかったでしょう。

駄弁者:
 別に天変地異がなくても、不死を実現した科学者を疎んじたりはしないと思うんですが…。けど、一部の権力者が独占したりはするかも知れません。それはそれで、科学者が人類の醜さに絶望するきっかけにはなりそうです。



あんたは青い肌の宇宙人に仕えてるって新聞で読んだよ。
オレンジの肌の宇宙人を助けたともね…
きっと紫の肌のも助けてくれるんだろうよ。
でもな、少しでも考えたことはあるのかね…
黒い肌の人間のことは?
どうだね…答えてくれ、Mr.ランタン

 出典: デニス・オニール作・ディック・ジョルダーノ画「NO EVIL SHALL ESCAPE MY SIGHT!」(関川哲夫訳)  『グリーンランタン/グリーンアロー』に収録

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 宇宙での任務を終え、ジャスティスリーグアメリカのチームメイトである破産した親友オリバー・クイーン(グリーンアロー)を訪ねてスターシティーにやってきたグリーンランタン(映画でも主役を張った二代目のハル・ジョーダン)。
 オリバーの引越し先のスラム街に飛んできたグリーンランタンはそこで地元のチンピラに殴り倒されていた資産家ジュバル・スレードを救い、チンピラをリングの力で警察署送りにします。
 その途端に周りから降り注ぐ空き缶や空き瓶の雨、怒って反撃しようとするランタンを制止するオリバー=グリーンアロー、彼はランタンにスラムの大地主であるジュバルが大して儲けにならない安アパートの居住状況の改善を一切行おうとせず、より多くの収入を得るために駐車場を作るべく他に行き場所のない貧しい住人達を追い立てている事(チンピラは年老いた祖母の面倒を見るために犯罪に走った)を説明します。
 僕はやる事をやっただけだと答えるランタンに話しかけてきたスラムの黒人の老人の言葉が投稿の台詞。
 老人の言葉に自分が地球や宇宙レベルの事件ばかり気にかけて肝心の地球の『同胞』の事をおろそかにしてきた事を後悔し、アローと協力してジュバルを地方検事に引き渡すランタン。ランタンの『何の犯罪も犯していない地球人の兄弟』ジュバルに手を出した事への命令不服従を追求する上層部のガーディアン・オブ・ユニバースに対して
「社会の危機にお前らに何ができる? お前らに人間の何がわかるってんだ!」
「てめえで体験すりゃいいのさ! 自分の目と耳でな!」と食ってかかるアロー。
 アローの言葉に一理ありと考えたガーディアンズは自分達の一人を地球に派遣、彼とランタン、アローを混じえた三人は『本当のアメリカ』を求めてあてなき旅に出ます。
 地方都市での独裁、ネイティブアメリカン(当時はインディアン)居留区での人種差別問題、ティーンエイジャー達の麻薬汚染…。
「輝ける陽の下も、漆黒の夜の闇も、我が瞳、悪を逃さじ。闇の力を崇める者よ、畏れよ、我が光!グリーンランタンの光を!」
自分がこれまで見逃してきた数々の『現実』と『悪』の前にかつてあれだけ誇りを持って宣誓できた言葉に疑問と躊躇い、しまいには嫌悪を覚えるグリーンランタン。
そんなランタン=ハル・ジョーダンは後に邪悪な超生命体パララックスに寄生され、ガーデイアンズとグリーンランタン・コーズを全滅させてしまう事になります。

駄弁者:
>オレンジの肌の宇宙人を助けたともね〜黒い肌の人間のことは?
 「黒い肌の宇宙人だったら助けるけど」という答えを予想した自分に、ちょっと自己嫌悪。



この船は最悪だ!

 出典: スクウェア製作「LIVE A LIVE」

紹介 :星屑 様
HP :

コメント:
 LIVE A LIVEというRPGゲームのSF編というシナリオで使われた言葉です。
 惑星間輸送の貨物船コギトエルゴスム号は、宇宙で発見された未知の生命体を運んでいた。しかし、何者かの手によって未知の生命体は檻から脱走、次々に貨物船の乗組員を襲っていく…という内容です。
 この言葉は、未知の生命体に襲われ休憩室に避難した時に乗組員の一人が言った言葉。
ぶっちゃけ、このシナリオ、RPGをしていません(笑)しかしストーリーは有名な映画「エイリアン」を元にしているのでとても楽しいです。プレイしたことがないならプレイしてみてはいかかでしょうか。

駄弁者:
 「SF編」の他に「原始編」「幕末編」「功夫編」「西部編」「現代編」「近未来編」「中世編」「最終編」があるオムニバスRPG。「〜編」と聞いてちょっと『火の鳥』を連想しました。
 1994年に出たスーパーファミコンのゲームということですから、今からプレイするのはちょっと難しいかも知れません。



そんじゃツノでも付けとくか…

 出典: 山崎峰水「デベロッパーズ −機動戦士ガンダム Before One Year War−」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 自分変わり物ばかり投稿してる気がするが、まぁいいか。
 この作品はザクを作った人たちの話です。
 簡単に言うと製造で苦労したのに途中で切られた下請け会社が本社にいる元上司の手を借りてコンペで逆襲する話。
 上記の文句はエリオット・レムが上から隊長機の識別できる用にと指示された時の返答で。
 さてこの漫画公式的にどういう扱いかが一番気になります。

駄弁者:
 ガンダム版「プロジェクトX」なノリが想像されて面白そうです。
 しかしあのツノ、宇宙戦闘での識別にどれだけ有効なんだろう…。



ゼロ!どこへ行くんだよぉ!
ここにいればいいじゃんかぁ!!
なんだよ、まだちゃんと言ってないんだよぉ!
ありがとう!!!

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 ウルトラの星に送り込まれたロボット兵器ダークロプスのエネルギー源がこの宇宙にはない物質だったことから別の宇宙の異変を察知したウルトラ一族は、ウルトラマンゼロを派遣した。ゼロはミラーナイト、グレンファイヤー、ジャンボットらと協力して因縁の敵カイザーベリアルを倒し、宇宙の平和を取り戻した。
 全てが終わった後、戦いの中で知り合ったエスメラルダ王女の故郷、惑星エスメラルダに招かれたゼロだったが、彼はエスメラルダとナオの前でナオの兄ランと分離して宇宙に去って行った。台詞は去っていくゼロに向けてナオが叫んだ言葉。

駄弁者:
 礼の言葉も待たず颯爽と去るのは、ヒーローとしての様式ですね。
 言われて「それじゃあ、もうちょっと」と戻ってきたら、上方落語のネタなんですが。



当 「ようし、連続発射!」
天田「隊長、そんな無謀な。もし敵のミサイルの数が上回っていたら」
当 「一か八かだ!」

 出典: 金城哲夫脚本・満田かずほ監督・円谷プロ制作「マイティジャック 第7話『爆破指令』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 MJに何度も煮え湯を飲まされたQは、不況にあえぐ黒崎市に食い込み、人々を金と麻薬で支配して密かにMJ号に対抗する戦艦・ジャンボーを建造。黒崎市に潜入したMJはジャンボーの爆破を試みるがついにジャンボーは発進、MJ号と空に海に死闘を繰り広げるが……。
 これは水中でジャンボーに水中ミサイル全弾発射を指令したMJ隊長・当八郎(あたり・はちろう)のセリフですが……、ひょっとしてこの名前って「当たるも八卦」からついてるんじゃないでしょーね? 天田副隊長も胃が痛くなったんじゃなかろうか(笑)
1月7日、当隊長を演じられた二谷英明さんがお亡くなりになりました。追悼の意味で本作を投稿させていただきます。ご冥福をお祈りいたします。

駄弁者:
 艦長が向こう見ずで副長がストッパー役というのは洋の東西を問わず伝統なのかな…。
>この名前って「当たるも八卦」からついてるんじゃないでしょーね?
 副長は天田一平なので、二人合わせて「一か八か」ですね。



ねえ、きみ、ぼくはどっちかというと、きみが好きなんだ

 出典: ロバート・シェクリィ「愛の語学」(宇野利泰訳)  『無限がいっぱい』に収録

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 カフェのウェイトレス、ドリスに一目惚れしたさえない哲学科学生トマス。思い切って告白し、ドリスからOKを貰った彼は、自分の愛する気持ちを彼女に伝えようとするが、ありきたりの言葉ではふさわしくないと考え、彼女にふさわしい言葉を探し続けるうちに、究極の「愛の語学」を残して滅んだ異星人ティアナ民族を知る。ティアナの流儀をただ1人習得した地球人、ヴァリスの元で「愛の語学」を修めた彼は、待たせ続けた恋人、ドリスに、ついに究極の愛の言葉を伝えるのだった。
 ティアナの流儀は人間性を深く探究し、正確さを追求した物であり、更に心理状態、気象条件、月の相、風速および風力、太陽黒点の状態までも考慮にいれて口にされるので、誇大な口説き文句は使えなくなってしまうのです。
例:君は世界一素晴らしい(世界中確認したのか?)
  君はバラより美しい(バラは比較対象として適正か?)(例文は私の妄想です)。
 こういう時は勢いとハッタリが重要なはずなんですけどね(ダンスマン「ドーム3コ分ってどれくらい」検索のこと)。当然トマス君はあっさりと振られてしまいました。
 ついでに彼は、ティアナ民族が滅んだのは、愛の科学を行為に移すことが出来なくなったからだと考察しています。ロマンチックな感情が生まれない世界ではどうにもならないでしょうね。

駄弁者:
 ドリスの方も「愛の語学」を習得していれば、そのプロポーズに感動してめでたくゴールイン、となったかも知れませんが…。告白だろうと何だろうと、相手に意図が伝わる言葉でないと意味がないですね。



その頃、セイバーは、胴体と戦っていた

 出典: 笹本祐一「ARIEL 10巻(新装5巻)超新星の夜」

紹介 :みや 様
HP :

コメント:
 初投稿です。我慢できず検索で未出なのを確認して投稿します。
 白色矮星を喰らい、ブラックホールを打ち出す伝説の「星を喰らう怪物」が復活!
 先史文明を滅ぼしてしまったという、次元の違う相手から侵略先である太陽系を守るために迎撃するゲドー社戦艦オルクス。
 天敵である長姉ダイアナに補給を頼み、次姉シンシアまで駆り出してオルクスが廃艦寸前になるほどの激闘の末、ようやく怪物を倒したハウザーらに、シンシアが告げる。
「あの怪物、最初に観測した奴の一部でしかないかもしんない…んだけど」
一同愕然…とする中、最後の一行がこれでした。
 電子幻影である幽霊艦隊プログラムで10万隻の艦隊を作り出し、撃ち出されたブラックホールを相手に弾き返すだのA級戦艦の主砲一斉射で鎮圧プログラムを撃ち込むだの。エリアルでも屈指のシリアスで派手な激闘の末…オチは無敵超人でした。
「私が…倒す」と言って復活させた張本人ですからねえ。。読んでるほうも茫然としてしまいました。本編では触れられてませんが後に何事も無かったかのように帰還するのでセイバーは倒しちゃったんでしょうね。

駄弁者:
 「ARIEL」からのご投稿、完結して星雲賞をとって以来わりと久しぶりな気がします。
>その頃、セイバーは、胴体と戦っていた
 それだけで済まされてしまうあたりが、無敵たるゆえん? しかし「星壊し」と「星喰い」との戦いなんて、頂上対決と言っていいのか共食いと言っていいのか…。



これは俺一人の問題では無い、これから先の未来俺と同じ青い身体の同胞たちが地球を訪れ人々の為に戦う日が来るかもしれない
しかし彼らがその青さ故に人間達にウルトラマンと認められないとしたら…それは俺の責任だ
彼らの為に俺は必ず人々の信頼を勝ち取ってみせる

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマンメビウス 第35話『群青の光と影』」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 街を破壊する鎧を纏った青い巨人、それはかつて復讐の為にボガールを追っていたハンターナイトツルギだった。しかしツルギはその鎧と共に復讐から開放されウルトラマンヒカリとなり地球を去って行った筈…
 その正体はヒカリにより手酷い目にあったババルウ星人の化けた姿だった、ヒカリの姿で暴れることで地球人が彼を敵視するように仕向けたのである、民衆は馴染みのない青いウルトラマンは敵でると認識しだす…ババルウを追って地球にやってきたヒカリは融合したGUYS前隊長のセリザワとして現れ、自分は青いウルトラマンであると告げ自分の身の潔白を証明する為あえて軟禁される
 ヒカリはメビウスにツルギだった頃の復讐の為に地球人の被害を顧みなかった事への贖罪も込めて全てのブルー族のウルトラマンの名誉の為にも自ら牢を出ることはしないと宣言する
 そしてセリザワが軟禁されているにもかかわらずツルギが出現したことで偽物の存在が証明されヒカリの潔白は証明された(GUYSの狙いはそこのあった)
 ヒカリは自らの力のみでババルウ星人を倒し、再会を約束し再び地球を去るのだった。
 現在この世界観ではいまだに彼に続く青いウルトラマンは来ていないが(青いウルトラマンは以前にアグルやコスモスがいるが別世界の話で今年3月に公開される映画にコスモスとブルー族とレッド族の混血かと思われるゼロが地球に来るがこれもまた別次元の世界らしい)いつか青いウルトラマンが地球人の声援を受ける日が来ることを信じて…

駄弁者:
 目つきの違いでニセモノ認定されるのでは、色違いなどもってのほか(笑)。
 それにしてもウルトラの星でも民族問題があったんだ…世知辛いなあ。



「空飛ぶ円盤の話をする奴なんて俺とは関係の無い人種だと思っていたよ……だが、やって来たんだ」

 出典: 金城哲夫&千束北男脚本・飯島敏宏監督「ウルトラQ 第19話『2020年の挑戦』」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 『警察・自衛隊・対策本部の名珍言集』第24回。『ウルトラQ』のケムール人登場編より。
 或る日、日本の領空内に未確認飛行物体が侵入して来た。航空自衛隊某基地の防空参謀である天野二佐は、二機の迎撃機をスクランブル発進させる。上記の台詞は、迎撃機が発進したあとに天野二佐が部下のレーダー係に向けて吐いた一言。演じる俳優は、後に『ウルトラマン』で科学特捜隊のムラマツ隊長役をやることになる小林昭二である。この時すでに、冷静沈着な指揮官ぶりがハマっていた。それはさておき、この直後、二機の迎撃機は空中爆発し、飛行物体もレーダーから消える。後日の事故調査委員会の会議で、天野二佐は「迎撃機は謎の飛行物体に撃墜された」と主張し、人格を疑われ解任されてしまった……で、この天野さん、どうしても自分の話を信じて貰いたくて訪ねた先が、星川航空のパイロット万城目淳の事務所だったりする。しかも、話しぶりからするとかなり古くからのつき合いの様である。
 ちょっと待って下さいよ。万城目淳ていったら、しょっちゅう「円盤だ」とか「宇宙人だ」とか「怪獣だ」とか言ってる人じゃないですか。「俺とは関係の無い人種」なんて言って、ずいぶん深い関係があるじゃないの……と、あとになってツッコミを入れたくなるのは、私一人だけだろうか?

駄弁者:
 警察の名珍言(というか場面)なら、この話のラストの宇田川刑事も…。既出でなければ、こちらも候補でしたか?



「アキラは、ドラえもんの道具で一番なにが欲しい? …(中略)… この質問にさ、「もしもボックスが最強!」っていう奴がよくいるだろ?」
「うん。いるね」
「そういう奴らは、なんにもわかってねえんだよ …(中略)… 世界を自分の思い通りにできるっていうことの虚しさを、無意味さ、絶望を、なんにもわかってないんだ……」

 出典: 望公太「僕はやっぱり気づかない 2」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 第2巻でこの作品の真の黒幕が姿を見せだすのですが。最後の場面で黒幕の正体に1度は気づいたものの記憶を消された主人公と黒幕は会話をします。その会話の中の一節です。
 黒幕はどうやら世界をある程度、自由に書き換えられるみたいなのですが。どうもそれがうまく満足のいくようにはできない、というよりも、それに虚しさ等の感情を覚えているように上記の会話からは思えてしまいました。確かに、自分の思い通りの世界を作れるというのは、一見すると素晴らしいことに思えますが。でも、結局は作ったその世界にまたも不満を覚え、作り変えるということを繰り返してしまい、却って虚しさや無意味さ、絶望を溜めこんでしまうのではないか、と私も思います。

駄弁者:
 誰かの思い通りにされてしまうばかりの人々からみたら傲慢とも思える述懐でしょうが、どんな力をもっても虚しさや絶望からは逃れられないのだと考えると、たしかに同情を覚えます。
 …ここで「もしもボックスで「自分の思い通りにならない世界」を注文してみたら?」というのは、やっぱりダメですよね?



半世紀前 チェルノブイリではこの巨大な箱をこう呼びました“石棺”と‥
その棺が今日東京にもあります この先またどこかにひとつずつ増えていくのしょうか
国民の…いや世界中の皆さん このパンドラの箱は人の手によって開けられたのです
しかし我々はその閉じ方を知らない―

 出典: 井上智徳「COPPELION」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 国民からの要望に答えるという名目で与党から放射線で汚染された東京の現状をヘリで実況中継する様指令された成瀬達コッペリオンの上官三島鬼兵教頭(一等陸佐)。
 核燃料起因微細粒子―死の霧―が晴れるのを対放射線装備の限界ギリギリまで粘って見せようとした物…それは分厚い鋼鉄と鉛の壁で覆われ莫大な量の高レベル放射性物質を抱えたままのお台場原子力発電所の残骸でした―。
 視聴者に向けて投稿のメッセージを送る三島教頭、携帯端末で中継を視聴していたコッペリオン『保険係』の『一年生』野村タエ子は思わず成瀬に質問してしまいます。
「誰が…閉じるんでしょうね? その箱を‥」その問いに答える事なく、目を合わせることもせず次の要救助者の下へ向かう指示を出すだけの成瀬…。
 20年前のお台場原発事故で愛する妻子を失った三島教頭。そんな彼は日本政府の中では数少ない一個人としても自衛官としても原子力の脅威と危険性、そして悲劇を理屈ではなく実感として感じ、それを公の場で口にする事が出来る人間として(それゆえ同期に比べて出世が遅れている)描かれています。
 後に地球の次世代エネルギーについて討論する国際会議『京都会議』で世界最大の資源保有国(もちろんウラン保有量も)オーストラリアの原子力回帰に世界各国が賛同、日本の賛同もやむ得ないという鴎外官房長官に対し三島ははっきりと言います。
「いいや…一国だけ発言すべき国があるぞ」
「我が日本は原子力で痛手を負った」
「鴎外…これだけは世界に伝えるんだ 東京が今どんな状態かを―」
去年の3月11日福島で開いてしまった箱が一日も早く閉じられん事を願って―。

駄弁者:
 地名や固有名詞を変えれば架空の話とは思えなくなってしまう、そんな事態になって欲しくなかった…。



「私のしたことは正しかったんだな? 最後には……」
「最後? 何事にも最後などありはしない」

 出典: アラン・ムーア「ウォッチメン」(石川裕人ほか訳)

紹介 :檜堂 様
HP :

コメント:
最近映画にもなったかの名作アメコミから
ともすれば物語のエンディングが良いだの悪いだの言ってしまう私は
この台詞にかなりドキリとさせられました

駄弁者:
 崇高な目的のためなら、汚い手段をとっても許されるのか? 謀略を成功裡に終わらせた後、わずかながらに迷いを見せた男に対し、かつての同志はそう言って去る(ネタバレにならないよう、個人名は伏せて解説してみました)。
>物語のエンディングが良いだの悪いだの〜
 世の中のことどもに「最後」はないとしても、物語には最後はあるので、やっぱり良い悪いは言ってもいいんじゃないかと。



「横と後ろは剃ってるの?」
「斬新な髪型の話じゃなくて、あとから追っても掴めないっていうたとえだよ …(後略)」

 出典: 斉藤直子「白い恋人たち」  『NOVA6』に収録

紹介 :トオコ・モリエ 様
HP :

コメント:
 SFは、センス・オブ・ワンダーだ、ってことで。
 ご無沙汰してます。投稿再開のトオコ・モリエです。今月のテーマは「笑い」。題して「ここって笑うとこ?」。小説「涼宮ハルヒの憂鬱」から、ハルヒの例の名文句を聞いた同級生を描写した場面の行から拝借しました。で、最初は駄弁者さん御自身が第267集で投稿なさっている作品から。駄弁者さんが投稿された、友人の言葉を聞いた主人公が友人に返した言葉とそれを聞いた友人の返事が、投稿の文句です。…って、わざわざ言うまでもないですね、駄弁者さんのコメントにありますから。わー、すいませーん、駄弁者さん、駄弁者さんの投稿をパクるような真似をしてしまって。でも、駄弁者さんのコメントを読んで余りにも笑ってしまったので、この文句を投稿することにしました。本当にすみません。こういうのを「他人の褌で相撲をとる」っていうのでしょうね。
 でも、この文句は去年(2011年)の笑い納めで、今年(2012年)の笑い初めでした。そして、今も毎日これを見て笑っているほど、今の私の「笑いのツボ」です。って、言い訳になってないか。
 でも、今の私には、この投稿の文句以上に私を笑わせてくれるネタはないっ!

駄弁者:
 「チャンスの女神には前髪しかない」というのは、この話がオリジナルというわけではないようなので、こちらのご投稿の方が真の「めい文句」ですね。この短編のノリを伝えるにも適していると思います。



名文句トップに戻る

第273集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第275集を見る