SF名文句・迷文句第275集

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天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。
聞け!悪人ども!俺は正義の戦士!
仮面ライダーストロンガー!

 出典: 石森正太郎原作・東映制作「仮面ライダーストロンガー」

紹介 :sengoku 様
HP :

コメント:
 「仮面ライダーストロンガー」で城茂を、「超神ビビューン」で月村圭を演じた俳優の、荒木しげる氏が亡くなられました。
 荒木氏は、仮面ライダー、ウルトラマン、メタルヒーローと、多くの特撮番組に出演された方です。
 投稿の台詞は、城茂登場シーンの、名乗り口上です。
 まだ、掲載が無い様なので、投稿しました。

駄弁者:
 芸名の「しげる=茂」は、ストロンガーの城茂からとったとのこと。
 私が見た覚えのある番組では…「超神ビビューン」もこの方だったんですね。



「ヤマトマンはもう動けないんだ……。危機一髪僕が勝ったんだ……。何という闘志だ……。動けなくなったというのに攻撃の姿勢を崩さないとは……。もう1発攻撃をくらっていたら僕の負けだった……。凄い奴だったよ、ヤマトマン。今までの中では最強だった……。お前がミスターXの手先でなければ友達になれただろうに……」

 出典: 池原しげと「ロックマン6」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 以前にも投稿した、漫画版ロックマンからの名文句です。
 日本の基地を統率する8大ボスの1人・ヤマトマンに挑戦したロックマンでしたが、圧倒的な戦闘力の前に窮地に陥ります。
 現時点で最大の威力を持つ特殊武器での連続攻撃にも全く怯む様子の無いヤマトマンに一時は戦意を喪失しかけたロックマンでしたが、その時奇妙な事に武器を構えたまま攻撃しなくなりました。
 実はその時既にヤマトマンは立ち往生していて、際どい所で勝利したロックマンはヤマトマンの健闘を称えつつ基地を後にするのでした。

駄弁者:
 名前は「ベンケイマン」にしとけばよかったのに。



「まるで、見えない軍隊に侵略されている様なものだ……」

 出典: 伊藤和典脚本・金子修介監督「ガメラ2 レギオン襲来」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 『警察・自衛隊・対策本部の名珍言集』第27回目は、平成ガメラ映画の中でも特に評価の高い作品より。
 北海道の恵庭に落下した巨大隕石にまぎれて、宇宙昆虫と宇宙植物が渡来した。昆虫と植物は共生関係にあり、しかも昆虫は電波の発信源にたかって攻撃する習性を持っていた。宇宙昆虫は群れをなして行動する全長3メートルの兵隊、30メートルの翅付き飛行型、そして140メートルを超える女王型の三種が確認されており、「レギオン」と名付けられた。レギオンは恵庭から札幌、そして仙台へと、より電波の過密な都市を狙って組織的に生活圏を広げていく。しかも女王レギオンは地中深く掘り進む能力を持ち、いつでも兵隊を産むことが出来る。このままでは東京が危ない……!
 上記投稿の台詞は、主人公の穂波と渡良瀬(水野美紀&永島敏行)が提案するレギオン対策に向けて吐いた、陸上自衛隊東部方面隊総監部幕僚・佐竹一等陸佐(長谷川初範)の正直な感想。この直後に一呼吸置いて「小型の兵隊が来るのか、巨大な奴が来るのかもわからない」といった意味の言葉が続くが、それは省略した。以前に投稿した『放射能X』のメドフォード博士の台詞(第212集)と同様、人類の存亡を賭けた戦いの始まりを短い言葉で言い表した、うすら寒い名文句である。

駄弁者:
 『放射能X』のほうも社会性昆虫が敵でしたね。やっぱり普通に凶暴な怪獣より、組織的に行動する大群のほうが脅威に感じるものなんでしょうか。



「幼なじみ、二十歳過ぎれば、赤の他人」

 出典: 中谷栄太「おとーさんといっしょ! 3」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 作品の本筋には関係ない迷文句になりますが。
 主人公の幼馴染が、主人公にアプローチするのを見た主人公の養女(?)の科白です。養女といっても、諸般の事情から主人公が最近になって面倒を見出したばかりで、年齢的にもそう離れておらず、何としても自分の彼氏にしようと彼女もアプローチしているので、幼馴染も恋のライバルの1人なわけです。それを聞いて、幼馴染はあたふたしてしまうのですが。確かに、二十歳過ぎても主人公が幼馴染のアプローチに反応しない、というのは、負けが見えつつありますね。主人公が鈍感なだけだ、と幼馴染は信じたいのでしょうが、それは望みがないと思いますよ、と微笑んでしまいました。

駄弁者:
 珪素生物が支配する地で「運び屋」をしていた主人公が、荷物の珪素少女に懐かれてしまう…というライトノベル。
>「幼なじみ、二十歳過ぎれば、赤の他人」
 いっそ最初から赤の他人だった方が脈があったのでは。
…それにしてもそこまで鈍感な男と、二十歳すぎるまでアプローチを続ける幼馴染と、炭素生物に懐く珪素生物と、どれが一番存在する可能性が高いだろう(笑)。



飴玉と鞭、人間共の心は二つの方法を使えば自由に支配できる。

 出典: 上原正三脚本・樋口弘美監督「シルバー仮面 第六回『さすらいびとの荒野』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 僕だって特撮ファンなんだ。というわけで何故か近所のTSUTAYAに全巻揃っていたシルバー仮面から。
 父を殺され、自宅を焼かれ、あちこち放浪したあげく海岸で野宿、マグカップに注いだ雑煮をすすりながら新年を迎えた春日兄弟。
 自分達の体内の光子ロケットの秘密を解き明かすため父の旧知の南条博士―南条式光子ロケットを研究開発していたが完成前に宇宙人に殺され現在は息子の隼人が研究を受け継いでいる―の研究所を訪れた彼らは光子ロケットの実験の失敗に遭遇、シルバー仮面に変身して救助活動を行う光二は部屋の中で何者かの気配を感じます。
 春日兄弟にトゲトゲしく応対し、今度こそ実験を成功させるから今夜尋ねて来いと追い返す隼人。
 一人きりになった隼人の前に現れる気配の正体ゴルゴン星人。
 小さい頃からキチガイ博士の息子として妹共々いじめられ友達も出来なかった隼人。
(研究所を訪れた春日兄弟は近所の人間に荒らされた南条博士の墓を目の当たりにしている。)そんな彼は自分達兄妹を苦しめ不幸にしてきた科学に復讐するため南条式光子ロケットを完成させてゴルゴン星人に売り飛ばす契約を結んでいたのです。
 失敗ばかりの隼人に今度実験に失敗したら彼を殺して春日兄弟から光子ロケットを買うと宣告、春日兄弟は自分と違って光子ロケツトを売らないと答える隼人に金額を倍にして断れば殺すと脅すと言った後、投稿の台詞を続けるゴルゴン星人。
特撮の侵略者は軍人とは思えない連中が数多くいますが、このゴルゴン星人はさしずめ自称ビジネスマンのマルボウ寄りのならず者という雰囲気が強くあります。
 それにしてもあながち間違っていないのが何というか…僕がゴジリストさんなら『こんな侵略者はイヤだ!』に絶対上げていた事でしょう。

駄弁者:
 私は、べつに特撮ファンではないんですが。
>飴玉と鞭
 地球人に限らず生物一般に通じる方法なんじゃないでしょうか。ただ少なくとも地球人については、その二つの方法をいかに配分するかが難しいのですが…。



クロはおもった
「なんて いい人たちに飼われてるんだろう」と…
…(中略)…
クロはおもった
「なんてつごうのいい人たちに飼われてるんだろう」と…

 出典: 横内なおき「サイボーグクロちゃん 第1話『史上最強猫誕生!』」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 何故か最近セレクション本が出たクロちゃんからの投稿で。(2012年1月23日発売)
 これは記念すべき第1話の落ちです。
 最初の文句の後クロの飼い主である老人夫婦に着ているぬいぐるみのタグが見つかります。
 ですがそれに書かれている『MADE IN CHINA』を見た二人はクロを中国人と思いそれを聞いたクロの感想が後半の文句です。
 ほぼ同じだけどたった4文字で全く違う意味になってます。

駄弁者:
 違う意味になるんじゃなくて「いい人」とは最初からそういう意味なんだ、という説も。
 よい子はママのお昼寝の邪魔をしない子、よい大人はつかまらずに大口の銀行預金をもてる人、よい飼い主は…飼い猫の怪しさに鈍感な人?



私は帰ってくる…
また必ずこの地球に帰ってくる

 出典: 東映製作「超新星フラッシュマン 最終話『さらば! 故郷の星』」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 5人の子供が改造実験帝国メスの実験材料の為に誘拐されるがフラッシュ星人に助けられ、フラッシュ星にて育てられるそして20年後メスが大規模な生命改造の実験場として地球を選んだことを察知した5人はフラッシュマンとして地球を守る為に故郷に帰還する
 メスの魔の手から地球を守りつつも自分たちの両親を捜すフラッシュマンだが重大な事実が明らかになる、フラッシュ星の人間もしくは長時間フラッシュ星で過ごした生物は「反フラッシュ現象」が起こり他の惑星の生物と触れあうと電撃がはしり、触った植物は枯れ、太陽光や水すら毒となってしまい最終的には死が訪れるのだった
 クライマックスにイエローフラッシュことサラの家族は協力者であった時村一家と判明するがメスを倒す為に最後の瞬間まで戦い、家族として邂逅することすらできずにタイムリミットを迎え彼らは地球を再び去らねばならなかった
フラッシュマンは宇宙船から離れゆく故郷にいつか本当に帰ってくる日がくることを誓うのでした
 メスを倒すも反フラッシュ現象に苦しみ立つことすらできなくなった5人がエンディングの歌詞の「この大地は俺たちのもの」と言わんばかりに荒野の土すら愛おしそうに抱く姿が一層悲壮感を際立たせていました

駄弁者:
>太陽光や水すら毒となってしまい…
 なかなか深刻な…。しかし太陽光はともかく、水も毒になるというのはどういう仕組みになるんでしょう。超純水でもダメ?



柳田さん、おっしゃることはよく分かります
でも僕は機動刑事ジバンとして行くのではありません
刑事、田村直人として行くのでもありません
僕は…まゆみちゃんの本当の兄として行きたいんです
苦しんでいるのを今見過ごしたら僕は一生後悔します
分かってください

 出典: 東映制作「機動刑事ジバン 第50話『二人を結ぶ点と線』」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 警視庁の秘密調査室統括責任者である柳田誠一の部屋からジバンのデータがに盗まれた。データがどの程度まで盗まれたのかを調べようとした田村直人(ジバン)は、データの中にあった五十嵐博士の言葉から、五十嵐まゆみが10年前に生き別れた自分の妹だと知る。10年前、両親とともに乗っていたバスがバイオロンに襲撃され、赤ん坊だったまゆみだけは利用価値がないと捨てられていたのだ。当時から柳田とともにバイオロンを追っていた五十嵐博士は廃棄されたアジトでまゆみを発見し、子供のいない息子夫婦に預けたのである。
 なぜ教えてくれなかったのかと詰め寄る直人に、柳田はまゆみの素性を調べたが分からなかったこと、直人が五十嵐博士と出会ってジバンになったのは運命の悪戯であること、五十嵐夫妻の心情を考えると言い出せなかったことを語る。直後、バイオロンから「捕らえているまゆみを返してほしかったら指定した場所に来い」と通信が届く。罠だから行くなと言う柳田に直人はこの言葉を返し、向かうのだった。

駄弁者:
 前に似たようなめい文句があったはず……ああ、「エクシードラフト」でした。
 この場合、妹だからというのは後付けの理由なのでは。肉親でなくてもヒーローとしては助けにいくところでしょう。



でも私は気に入らないわ。人質作戦なんて卑怯よ。
でも、飛鳥天平のことだもの、このまま大人しく引き下がるようなまねはしないわよ。ひょっとしたらここを嗅ぎ付けてくるかも。

 出典: 山本優脚本・安濃高志演出「ブロッカー軍団IVマシーンブラスター 第36話『恐怖!死の谷の脱走』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 モグールの新女王ヘルサンドラは、捕虜になった際に彼女を人質にしてモグールを屈服させようとする防衛本部に反発した天平に助けられてから、彼を戦士として認め、好意に近い感情を持ち始めていました。そのころ、防衛本部の艦船が襲撃されるが、なぜか防衛本部はマシーンブラスターの行動にストップをかけます。その理由が、防衛本部の高官が家族をモグールに人質に取られ脅迫されているためと知った天平たちマシーンブラスターの隊員は旧知の情報部員・カミソリの安こと大野安兵衛の協力で救出作戦を開始します。
 そのころヘルサンドラは……、卑怯な作戦がお気に召さず背中向けて不貞寝してました(笑)で、思わず天平が来ることを期待してしまって部下にあきれられてしまうのがこのセリフ。あくまで「マシーンブラスター」じゃなくて飛鳥天平なのがポイントですな。ヘルサンドラは今なら結構な萌えキャラで描かれてたんだろうなあ、この点は時代に先駆けていたのかも(笑)
 とはいうもののこの二人、もちろんハッピーエンドになるわけもなく……。続きは次回の投稿で。

駄弁者:
>ヘルサンドラは今なら結構な萌えキャラで描かれてたんだろうなあ
 わ、わたしは飛鳥天平のことなんか待ってなかったんだからねっ! 作戦が気に入らなかっただけなんだからっ!
…とか?



「メビウス、あなたの幸せは何?」
「私の幸せ……そんなものはプログラムされていない。だがあえて言うならば唯一管理できなかったプリキュア、お前達を消し去る事だ!」

 出典: 前川淳脚本「フレッシュプリキュア! 第50話『笑顔がいっぱい!みんなで幸せゲットだよ!!』」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 以前にも投稿した、プリキュアシリーズ第6作からの名文句です。
 最終決戦において、メビウスは凄まじいまでの力でプリキュア達を圧倒しますが、それでもプリキュア達と以前はメビウスの配下だったラビリンスの人々の奮闘で次第に形勢を逆転させていきます。
 追い詰められたメビウスはプリキュア達を道連れにしようと自爆装置を作動させますが、すんでの所で失敗に終わります。  人間の愚かさ・弱さから生み出されたために人間を否定するメビウスと、愚かさ・弱さを認めながらもそれを克服できる人間を肯定するプリキュア。
 以前「……だが尊い技術も……、必ず悪用する奴らが出てくるもんだ……」という名文句を投稿しましたが、実際本来のメビウスを生み出したコンピューターをはじめとする様々な技術・発明のほとんどが人々の幸せのために作られたはずのものなのですが……。

駄弁者:
 「私の幸せは、お前達を消し去ることだ!」の直後に「みんなで幸せゲットだよ!!」のタイトルを見てしまうと、主人公たちが倒れ伏す中で幸せな高笑いをあげている悪役を想像して、なんかブラックな笑いがこみ上げてしまうのですが。



よくもここまできたものだ。
貴様等は私の全てを奪ってしまった。
これは許されざる反逆行為といえよう。
この最終鬼畜兵器をもって
貴様等の罪に私自ら処罰を与える。
死ぬがよい。

 出典: CAVE製作「怒首領蜂(どどんぱち)」

紹介 :さるたに 様
HP :
http://d.hatena.ne.jp/Sarutani/

コメント:
 シリーズ最新作『怒首領蜂最大往生』が発表されたばかりということで、シューティングゲーム業界に一大転機をもたらした傑作『怒首領蜂』から、最終鬼畜兵器と対峙したプレイヤーへ対する「首領」ことシュバルリッツ・ロンゲーナ大佐からの処刑宣言を投稿させていただきます。
「ご苦労だった…と言いたいところだが、君等には消えてもらう。
(中略)これからは私の最強の特別戦闘部隊をもって君等を抹殺するので
よ ろ し く。」
 優秀な戦果を挙げた者だけに与えられる「首領」の言葉で幕を開ける二周目は、当時の有名アーケードゲーム誌をして「気合で避けろ」と攻略を放棄させた高難易度。それでも最終面を突破した剛の者をも叩きのめした「最終鬼畜兵器・蜂」、そして真ボス「火蜂(ひばち)」の壮絶極まる弾幕と共に伝説となったのが、この「死ぬがよい」なる名(迷?)文句でありました。
 これは後にシリーズを代表する定番セリフになったのですが、こうしたインパクト満点な言語センスのせいで、「首領」が自らの軍隊を互いに殺し合わせる戦争を引き起こした真相などのシリアスさが陰に隠れてしまったあたり、言葉選びにおけるバランス感覚の重要さを再認識させられます。

駄弁者:
 そこまで高難易度だったなら、ストーリー上はともかく、プレイヤーにとってはこのセリフが賛辞に聞こえるのでは。



「砲撃中止!砲撃中止!こちら司令部!どこの命令で砲撃してるんだ?!」

 出典: 馬淵薫脚本・本多猪四郎監督「フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 『警察・自衛隊・対策本部の名珍言集』第26回。これまでに何回か投稿した『サンダ対ガイラ』より。
 暗い海中に身を潜めていた緑色の巨人は深夜に船を襲って人間を喰い、日照量の少ない曇天なら昼でも上陸して市街や農村の人間または家畜を喰う。国民の生命財産を守るべく、自衛隊は重火器部隊による大規模な巨人要撃作戦を展開。サーチライトで徐々に巨人を作戦区域へ誘導していく。が、その時、手違いが起きた。山中で巨人にばったり出くわした普通科隊(昔で言う「歩兵隊」)の隊員が反射的に機関銃を発砲し、それが合図にでもなったかの様に、各隊が一斉に発砲を始めてしまったのである。怒った巨人は国道沿いの重火器陣地に突進し、戦車や大砲を抱え上げて丘の斜面や付近の農家に叩きつける。それでも各隊は怯まず、銃声砲声が鳴り止むことは無かった。上記投稿の台詞は、その偶発的砲撃戦を止めさせる為に発した、現地司令部からの無線による緊急命令である。
 東宝の怪獣映画・SF映画に出てくる自衛隊は、負けることはあっても間違いを犯すことはほとんど無かった。本作品以前の失敗例としては、ゴジラを感電死させようとしてうっかり許容量以上まで電圧を上げ、結果的に自分たちの手で電線を焼き切ってしまったこと(『モスラ対ゴジラ』)が一度あった程度である。また、本作品以後では、あの『ゴジラ対ヘドラ』の超マヌケな電極板によるヘドラ乾燥作戦くらいだろうか……て、ちょっと待てよ。合計三回もあるじゃないか! やっぱりマヌケなのか? 昭和の東宝自衛隊。

駄弁者:
 これは名(迷)文句というには、あまりにそのまんますぎる通信内容じゃないでしょうか…。そりゃあこういう事態で司令部がひねったことを言うのはリアリティがないのかも知れませんが。
>ちょっと待てよ。合計三回もあるじゃないか
 三回のうち二回は電気関係ということは、電気を使った作戦は鬼門ということでは。



では暗殺してはいかがです

 出典: 「白い月、赤い竜(チョンクオ風雲録12)」(野村芳夫訳)

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 アフリカからの援軍を得て、体勢の立て直しをはかったものの、反乱軍に押され続ける李ユアン。ある日、彼の大臣の1人が、反乱軍と通じていることが発覚する。排除(処刑)しなければならないが、理由もなく排除すれば縁故が反発し、理由を明らかにすれば民心が動揺する。
 苦悩する李ユアンに、皇后であるペイ・コンが出した助け船とは…。
 頭の冴えを買われて帝室に迎えられたペイ・コンの面目躍如たる一言。今まではユアンを支える場面が多かったので、切れ者という感じはありませんでした。
 女性の方が決断力があるというのは本当かも知れません。更に反乱軍に暗殺されたとでっち上げ、国葬にすれば民心を勝ち取ることが出来るという政府高官まで出る始末。宮廷政治の恐ろしさが伝わる一幕でした。

駄弁者:
 ちょっとレディ・マクベスな雰囲気が。
 以前のめい文句ではちょっとアレなセリフで登場してしまった皇后陛下ですが、政治的には女傑ですね。



『信用はするが確認する』
これが宇宙でのルールだ!!

 出典: 竹内良輔原作・ミヨカワ将漫画「ST&RS 第5歩『月面』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 宇宙学校入学最終試験のため、閉鎖環境内試験用モジュール『SLEEPING MONOLITH-スリーピングモノリス-』に二週間寝泊りする事になった白舟真帆ら宇宙学校受験生。
 次の試験、遠隔操作ロボットラビット1(地球からの指令電波が届くまで1.5秒、反応が月から返ってくるまで1.5秒、合計3秒のタイムラグが発生する)による月面の廃施設『ホテルストームからの物資搬出』に際してまず内部確認のため施設内部を走り回る深海・フィッツジェラルド・嵐、彼のラビット1に装着するアタッチメントを選んだら知らせろという指示に反感を示す同班のマルカに対し「だからといってリーダーが確認しないということはない」という発言の後に投稿の台詞を続ける深海。
「宇宙じゃ物の管理は徹底されている!」
「ネジひとつでもIDが与えられているんだ!」
「『確認』は宇宙の基本だ!!できない奴はチームに不要!!」
 こう言って同室になった真帆への挨拶もそこそこに自分の名札シール(低年齢用)を渡して所持品全てに名前を書くよう指示してきた深海、両親が共に宇宙飛行士であるが故にいつか宇宙に旅立つために心身を鍛え上げ(深海はSLEEPING MONOLITHに入って早速行われた各種能力試験で総合一位をとっている)「リーダーは最も困難なことに立ち向かう義務がある」と断言する男のシンプルすぎる程のシンプルな信条は宇宙のみならず地上でも十分通用するものがあります。
 実際月での試験終了後に発生した予想外のトラブルも、深海の「確認が基本」という言葉を他の受験生が覚えていて実行したおかげで切り抜けられたのですから。

駄弁者:
 「想定外を想定」した対策とは、こういうことが出発点なのかも。



メテオか……
私の宇宙に落ちてきた、招かれざる隕石だ。
…(中略)…
想定しないことが起こるのも、また宇宙の真理だ。未知の事象は観察し、考察し、その上で判断すればいい。

 出典: 東映制作「仮面ライダーフォーゼ 第18話『弦・流・対・決』」

紹介 :メダルの守護神 様
HP :

コメント:
 天ノ川学園高校の理事長であり、ゾディアーツの親玉でもある我望光明が、仮面ライダーメテオが出現したことを知った時の台詞です。
 世の中には想定外の事態が発生するのは日常茶飯事であり、それに対しても徹底的に調べることが大切であるということを改めて実感しました。

駄弁者:
 言っていることは至極もっともなんですが…。想定しないことが起こるときって、たいてい観察・考察をする余裕がないんですよねえ…。
 勤務校の図書館で『想定外を想定する』という本を入れたんですが、それを見た生徒いわく「想定できたら想定外じゃないって」。それもまた、ごもっとも(笑)。



「やめろーっ、やめろ、やめろ。愛だと、ふざけるな八卦ども。貴様等は遺伝子操作で俺が造り上げた一組のクローンだ。同じ受精卵に手を加えた、いわば貴様等は兄弟どころか同一人物。俺は貴様等の造物主にして冥王なのだ!」
「…それがどうしたと言うのだ。たとえ私達を造ったのがお前だとしても、私は生きてきた。そして虚無の日々の中で塞臥と出会い、戦士として尊敬し、愛した。私の意志でだ。お前にこの恋心まで否定させない!」
「それも全てプログラムに過ぎない」

 出典: ちみもりを原作・平野俊弘監督「冥王計画ゼオライマー」

紹介 :首くくり 様
HP :

コメント:
 戦いが最終局面を迎えながら、愛憎劇を繰り広げる敵達の姿に喚く主人公。
 タイトルの『冥王計画』が示す通り、敵味方双方とも、既に死んでいる一人の男の世界を舞台にした狂気のゲームの設定通りにうごかされていた…
 台詞は、それを象徴するやり取りかと。
 しかし、改めて見ても、穴は多いながら名作ですよ、これ。

駄弁者:
 自分のクローンに対する感情って、愛憎というよりもっと単純に羞恥心だったりするんじゃないかと、ふと思いました。
 自分とまったく同じ人間が、自分と関係のない愛や恋を叫んでいるのを見るのは、かなり恥ずかしいんじゃないかと。



出たとこ勝負だ!

 出典: 打海文三「愚者と愚者 (下)ジェンダー・ファッカー・シスターズ」

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 応化時代(年号)から始まった内戦下の日本にあって、東京一円で急成長をとげたマフィア『パンプキン・ガールズ』。彼女たちの特徴は、基本的に若い女の子たちだけで構成されていることにあります。
 規律と言っていい規律はほとんどなし、戦闘参加は任意、カチコミ前の化粧お洒落は当たり前。そんな彼女たちを端的に示すのが、上に挙げた鬨の声なのかもしれません。

駄弁者:
 この「応化戦争期シリーズ」、著者が亡くなって未完なんですね。
 59歳は夭折ですが、もっと若い方だと思ってました。



任務(さだめ)

宇宙怪獣
地底怪獣
怪獣 いろいろ出たけれど
みんな みんな 我々が
この手で 葬り去ったのさ
お前たちの涙で
空はこんなに蒼い
辛い、辛い 任務(さだめ)の
嗚呼我ら 地球防衛隊 最高幹部

 出典: 河崎実監督「地球防衛少女イコちゃん」

紹介 :新伴仙司 様
HP :

コメント:
  パロディヒーロー作品の名セリフ、「地球防衛少女イコちゃん」より地球防衛隊LTDTのトビヤマ隊長が隊員コーラス隊をバックに唄う劇中歌です。陶酔した表情のトビヤマ隊長の傍らで、黙然と目を閉じて歌に聴き入るタマオカ長官(中山昭二)の表情が印象的です。

駄弁者:
地球をかる〜く防衛しちゃってるわりにはコブシの効いた歌詞ですな。
>嗚呼我ら 地球防衛隊 最高幹部
 幹部と言われると、何か悪の側っぽい…。



「また、一緒に海へ行こう。今度は変身しないから。
 河原にも行こう。今度は上手に絵を描くから。
 草原もいい。今度は一緒に花輪を作ろう。
 今度は……」
「今度は……もう、ないのよ」
「ミツコ。死ぬのか?」
「ううん、生き続けるわ。あなたの、心の中で」
「心……とは、なんだ?」
「あなたに、残る、私への、気持」

 出典: 松野拓行脚本・田口清隆監督「THE LOVE」(円谷プロダクション制作「ウルトラゾーン」)

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 病床の老婦人と、ザラブ星人の会話。
 このあと「少し、眠るわ」と言いのこし、彼女は目を閉じました。
 ……田舎道を歩く途中、墜落してゆく宇宙船を目撃、怪我を負って出てきたザラブ星人(声・関智一)に遭遇し、自宅にかくまうみつ子(演・丘みつ子)。
 みつ子と同居する事になり、一緒に畑を耕したり(なで肩(?)のせいで鍬をうまく担げない事にいらだち、指先から怪光線を出そうとするのがおかしい)、スケッチをしに川原へ赴いたり、草原で花の冠を編み、みつ子の亡夫の墓参りに付き合ったりしてすごすザラブ星人。
 だが、海岸を散歩していたある日、みつ子を喜ばせようと彼女の亡き夫(演・関智一)に変身し、怒らせてしまう。
「その姿で、その声で私を呼ばないで!」「あなたは……全然分かってない!」走り去るみつ子。立ちすくむザラブ星人。
 彼女との思い出の場所を、ひとり巡り歩き、夜になって家に戻ったザラブ星人は、家の中で倒れているみつ子を発見するのだった……。
 ……「ウルトラゾーン」は2011年10月から放映されている、ウルトラシリーズのバラエティ番組。「もしもこんな所に怪獣が現れたら……」をコンセプトに、「結構強めに揉んでくれると評判の、溜池山王のマッサージ店」に(客として)グドンやザラブ星人がやってきたり、「読者モデルもたくさん通う、中目黒の目黒川沿いから一本入ったところにある美容室」に、カリスマ美容師のマグマ星人とババルウ星人が働いていたりします。
 普段はこういったコントコーナー3本と、『怪獣English』や『怪獣漫才』といったミニコーナーで構成されているのですが、『THE LOVE』の回は30分丸々ドラマ一本でした。
なお、視聴者がいだくであろういくつかの疑問(「怪我をしているとはいえ、そう簡単に宇宙人を連れ帰るか普通?」とか)は、ラストシーンで明らかに。
(『THE LOVE』というタイトルの意味も。ただのダジャレじゃないんですよ)
BGM:「愛の夢 第3番変イ長調」リスト

駄弁者:
 ザラブ星人を主人公に泣ける話をつくるとは。
>ラストシーンで明らかに
 Wikipediaでネタバレを見てしまいました(元夫のザラブ星人と助けたザラブ星人の見分け、ちゃんとつくんだ…愛って強い)。



「…そう、ひとつ言い忘れてたわ。あんたが、デストロンを裏切って、償いを始めたときの、もう一つの、名前…」
…(中略)…
「俺は、ライダーマンだ。」

 出典: 石ノ森章太郎原作・村枝賢一漫画「仮面ライダーSPIRITS 『右腕の記憶』」

紹介 :みや 様
HP :

コメント:
 プルトンロケットを自爆させた後、記憶を失い南洋の島に流れ着いた結城丈二は、そこでインターポールの捜査員であるアンリと出会います。
 家族をデストロンに虐殺された、というアンリはかつてその科学者だった結城を決して許さないといい、共に島の住人と交流しながらも隔意を隠しません。
 そんな中、クローン体となっても結城を仇と狙うヨロイ元帥が現れ、島を襲います。
 アンリは、島民の少女が隠していた変身ヘルメットをもって窮地に陥った結城のもとに走り、ヨロイ元帥に身体を貫かれながら、彼を「変身」させます。
 その瞬間、結城の記憶が蘇り…というシーンのセリフです。
 TVシリーズでは今一つ情けない役回りだったライダーマンですが、他の方の投稿にもあったように、「SPIRITS」では非常に渋い役回りを演じています。その端緒となったのがこの変身シーンではないでしょうか。個人的には「SPIRITS」初期の屈指の変身シーンです。元々ライダーマンには変身ポーズがないので、お話を盛り上げるためだとは思いますが、逆光の中アンリの言葉を聞きながら変身する結城の姿には痺れました。
アンリと結城を慕う島の孤児の少女が初めてアンリをママ、結城をパパと呼び、
「パパ、やっつけちゃえ!」と叫ぶシーンも秀逸ですよ。
 10人中最弱でJUDOに無視されたりイレギュラーと呼ばれたりとSPIRITS内でも設定は悲惨なライダーマンですが、人気投票やったらおそらく上位に来るのではないでしょうか。

駄弁者:
 他の作品でもなかなかいい役回りでした。
 仮面ライダーごっこをやっていた頃ではライダーマンはいまいち人気がなかったような記憶がありますが、ファン歴が長くなるほど愛着のわくキャラでもあるんでしょうか。



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