SF名文句・迷文句第129集

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第三号「マンは考えるさ。だが推量の90%はまちがいだ!我々は彼の推論の10%の真実をみつけるためにデータを分析してるんだ」
第三号「マンは誰より早く結論にたどりつくが、もっと確率を上げてくれるか我々の数をふやしてくれんと…いやはやもう、忙しいったら…!」
マーリー「…クローンではないのですね?」
第三号「マンのようなクローンが三人いてみろ、あてのない推量が三倍に増えるだけじゃないか!」
第三号「くだらん質問で対話のボルテージを上げんでくれ。出んでもいい涙が出る」
マーリー「涙?」
第三号「財団の予算を発掘用にぶんどるとき、わしだって泣いて訴える必要があるんだよ」

 出典: 萩尾望都「銀の三角」

紹介 :春休船 様
HP :

コメント:
 使えるネタの吟味と編集に詰まった時〜…ふと部屋の片隅を見る。新たに使えるネタ発見。(笑)
 古代民族音楽の権威、ブール博士。マーリーはある調査の為に彼を捜して居たが、多様な行動範囲を持つ彼と会えた時、そこに居たのは彼の代理ロボット第三号だった。代理ロボット達は、ブール本人(人間=マン)の発掘調査を肩代わりして、資料を集め、データを吟味して居たのである。
 投稿の文句は、そのロボットの愚痴(?)ですが、ハイテクの塊なロボットが(見た目は人間と同じと言え)人の感情に訴える泣き落としまでするとは!漫画故に絵が付いてるので説得力倍増。(笑)
 本筋の端をかする位のエピソードですが。こういう細部がしっかりしてると、全体が良く見えます。(^^)
 …あ〜、読んでない方の為に(要らない)補足をしときます。生憎とブール博士は見た目初老のオジサンです。残念ながら、美少女や美女じゃあ御座いません。(爆)

駄弁者:
 発想をひとりの天才が担当して、その吟味を多くのロボットが遂行する…というのはなかなか合理的な方法じゃないかと思いますが、振り回される吟味担当にしてみればグチの一つも出ようというもの。
>財団の予算を発掘用にぶんどるとき…
 泣いて訴えて予算がとれるとは、なんと寛大な財務担当でしょうか。そんな方が自治体にいたら、毎年の資料費に悩まなくてすむものを…。



君みたいな美人にそばに居られたんじゃ、気が散ってしょうがねえやな。
じゃあな!

 出典: 国際映画社「銀河旋風ブライガー」

紹介 :KAWA 様
HP :

コメント:
 初めまして。
 ちょくちょく覗かせていただいてましたが、今回は初めて投稿させていただきました。
 フッと名台詞が頻繁に登場する本作の中で最も好きなキャラ、「跳ばし屋・ボウイー」ことスティーブン・ボウイーの台詞を選んでみました。
 第9話「激走・土星ラリー」にて、かつての恋人に再び別れを告げる際に放った言葉、一度は言ってみたい台詞です。

駄弁者:
 はじめまして。ようこそいらっしゃいました。
>一度は言ってみたい台詞
 確実に二度と会うことがない人には言ってみるのもいいかも知れませんが…。その後ふと出会ってしまったりすると、なかなかにこっぱずかしいセリフなんじゃないかと。



すくなくとも私は、これほどすぐれた発想をもとに、これほど良心的に製作され、これほど広く愛された番組が、それほど簡単に思い出の名画集入りしてしまうとは信じたくない。
同じようにそれを信じない人びとからの手紙が、私の手もとに、一千八百九十八通もあるのだ。

 出典: ジェイムズ・ブリッシュ「宇宙大作戦 二重人間スポック!」(斎藤伯好訳)

紹介 :kenji 様
HP :

コメント:
 説明は不要でしょう。
 これは「宇宙大作戦」の終了時点での文章ですが、「スタートレック エンタープライズ」が終わった現時点でも言いたい。
 「スタートレックは続くと信じる」と。

駄弁者:
 …無かろうと思っていた映画の第11作目の話も出てきていることですしね(トム・ハンクスが出演するという話も…?)。
 ご投稿の文句は、スタートレックのノヴェライズを担当したブリッシュが、自身のオリジナルST小説の前書きに寄せたもの。この言葉どおりスタートレック伝説はむしろここからが本番。各地のローカル局で再放送され、ついには劇場映画化、新シリーズへ…と続くわけです。
 オリジナルのハードSFではなく、STのノヴェライズで有名になってしまったブリッシュは、複雑な感情をもっていたんじゃないかと想像したりもするんですが。
 ちなみに出典作品は、転送装置の事故でスポック副長が二人になってしまう…というもの。人間が転送されるということについてちょっと踏み込んだ考察をしていて、ST小説としてはひと味違ったものになってました。



外見は普通の本だが、中身は赤じゃないか!

 出典: DAICON FILM(現ガイナックス)「愛国戦隊大日本」

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 本屋さんでふと手にした本、なんと全ページが赤い本だった!
 赤が何を示すのかピンとこない人もいるかもしれません。(一応説明すると、共産主義のイメージカラーです。)
 同人作品ですが、吹き出すSF魂が痛い位に心に突き刺さる(…ウソは言ってないな多分)作品です。これがなかったら「ナディア」も「エヴァンゲリオン」も無かったでしょう(ホントか?)。
 ちなみに私はこれの主題歌を担当教官の前で歌ってしまい、「そういうヤツだったのか」と認識された事があります。

 まぁ「こんな仮面ライダー俺は認めない」とか「ウルトラマンはこうでなければならない」とか言う人達に是非見てもらいたい作品ですねこれ。
 「こういうのが見たかったんでしょ?」というオーラが吹き出しています。(俺はこういうのが見たい!ていうオーラかも知れない。)
 どんな特撮(ていうか娯楽作品)でも、一皮剥けば「どうですぅ?面白かったですかぁ?(って筒井康隆か俺は)」って事なんですよね。
 そういった意味でも大変貴重な作品ですが、今のコアな人達ってこういう事やらないのかな?

駄弁者:
 すいません、ピンとこない人が多いのではないかと思って…。私も主題曲(「もしも日本が弱ければ〜」)の歌詞しか知らないんですが。
>「こういうのが見たかったんでしょ?」というオーラ
 そういうオーラがあからさまに出すぎてしまうと、かえって反発をくらってしまうような気もします。



「あれはUFOだ。誰が何と言おうとUFOであることに間違いはない」
彼はそれから気がついて、北川に尋ねた。
「ねえ大林さん、いや北川先生。UFOっていうのは未確認飛行物体のことでしょ。確認しちまったら、アイデンティファイドだから、IFOって言うの?」
「そんなこと、僕の知ったことか」

 出典: 高齋正「SF作家見るべからず」  「透け透けカメラ」に収録

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 SF作家の富田有垣とUFO研究家の北川弘(本名大林勝)がUFOを目撃した際の会話です。
 この「透け透けカメラ」(と続編の「UFOカメラ」)は、写真機雑誌に連載された短編集です。が、作品にSF作家が多数登場します。卑弥呼宇宙人説を小説にしかけている富田有垣(うーん)や、宇宙軍大元帥こと野口昌広(!)や、川松左東(ベタですがな)という人達が「写真」をテーマに、いろいろな話を展開していきます。
 で、これらを読むと「うんうん、この人ならこんな事言うだろ」って所がたくさんあります。でも富田さんて、こんな冷静な人なんでしょうか?

駄弁者:
…たしかに「間違いはない」んだったら、「未確認」飛行物体ではないですな。
「UFOは存在するか?」という問いに「『未確認飛行物体』なんだから幻であれ何であれ、現象は存在する」と答えることの、これは裏返しということになるかと。



携帯・ネット・デスクトップ・ノートブック 無い生活はもう信じられない
けれども昔の人は立派さ 8bitで月まで飛んだよ
…(中略)…
2003年4月7日に 未来のロボが生まれなくても
2112年9月3日は まだまだ分からないのさ

 出典: Sham.Studio.(MOSAIC.WAV(作詞:柏森進))「電気の恋人」

紹介 :SNT 様
HP :

コメント:
 ただの電波ソングと侮る無かれ。プログラマーにとっては感涙ものです。

紹介 :ていおんか 様
HP :

コメント:
 歌詞はこちら。ショートバージョンですけどね。
「キミは何テラバイト?」「ギリギリ科学少女ふぉるしぃ」もそうですが、MOSAIC.WAVの曲は「科学と未来」を歌ったものが多いですな。
「20世紀ヒューマノイド」や「光のエレメント〜for ”We Love AKIBA-POP”〜」なんかは「こんな未来でいいの?」というような疑問を投げかけるものでしたが、この曲は未来へ純粋な希望を投じるもので、また泣けますね。
 子どものころ、ドラえもんが誕生するまでがんばって長生きしようとずっと考えていたのを思い出します。

駄弁者:
 プログラマーにはなりませんでしたが、歌われているコンピューターとの(BASICとの)出会いは自分にも覚えがあるなあ…。
>2112年9月3日は〜
 さて、あのネコ型ロボットをつくるには、何ビットのコンピュータがいるのやら。



「究極の……機体なのか」
「違う。最強だ」

 出典: はままさのり「青の騎士ベルゼルガ物語 絶叫の騎士」

紹介 :首くくり 様
HP :

コメント:
 人型装甲兵器ATの、最終にして最強の機体「テスタロッサ」を前にした男たちの会話。

駄弁者:
「違う。至高だ」とか言ってたら、間違いなくパロディの餌食にされていたことでしょう。



「ではいくぞっ。地球征服組、出動っ!」

 出典: 高城響「かがやけっ! ヒーローマン」

紹介 :首くくり 様
HP :

コメント:
 異次元より、一クラスまとめて地球征服にやってきた地球征服組出動の掛け声。
 知る人ぞ知るロボットアニメ「エルドランシリーズ」の逆パロディであり、校舎が変形する巨大ロボット「地球征服王」も当然あります。

駄弁者:
 出典はマンガかと思ってたんですが、小説なんですね…ログアウト冒険文庫、1995年の作品。
 異次元からきた小学校6年がクラスを挙げて地球征服。夏休みの自由研究では人間採集なんかやるのかも知れない。



「表紙を見ただけで、書物の価値をきめなさるな」

 出典: レイ・ブラッドベリ「華氏四五一度」(宇野利泰訳)

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 特にSFは、と自戒を込めて呟いてみたり。
 ひいては「もう僕はあれほど好きだった本屋通いをやめてしまったんだ。(中略)でも、倦きたんじゃないんだ、本屋にいくという行為が目的化しているのに気がついたんだ。こんなまぬけなことってないよな、大思想・大思潮にあこがれていたのに」(BGM参照)てな事にならないようにしたいものです。
BGM:「定め」エレファントカシマシ

駄弁者:
 カバー絵に左右されがちな私も、その過ちは犯していますね…。
 禁書が焼き捨てられるのに対抗して、書物の内容をまるまる暗記することでそれを残そうとする人々。主人公がみた彼らの表情は輝かしいものではなく、年老いて疲れきったものだった…。ご投稿のセリフは、そんな「読者」の表情を窺う主人公に向かって、ひとりが穏やかに言ったもの。
 人間の顔、外見という「表紙」で判断してしまうという意味でも、過ちを犯していることが多いかも。



見たか!?瞬間質量7,000エクサトンの疑似ブラックホールだ!去れアルカンフェル!“事象の地平”の彼方へ!!

 出典: 高屋良樹「強殖装甲ガイバー」

紹介 :神代御子 様
HP :

コメント:
 トンデモ数値第二弾は強殖装甲ガイバーより、獣神将ギュオーの必殺技から。
 ギュオーの能力は全身に配置されたグラビティ・ポイントによる重力制御。そのすべてを連携させると、擬似的ではありますがブラックホールを生成できるという凄まじいもの。その質量は驚くなかれエクサ(10の18乗)の領域に達しています。
 しかもほっておくと成長を続け、最終的には生成者にも中和できない本物のブラックホールになるというおまけつき。
 むろん、惑星上で使用する技ではありません。

駄弁者:
 地球の重さはおよそ6×10の21乗トンだそうから…
地球 :6000000000000000000000
必殺技:7000000000000000000000
 地球よりも少し(たったの1,000エクサトン)重い程度なんで、ブラックホールとしては役者不足なんですけどね(惑星上で使用できないことに変わりはないけど)。



あれが今回の目玉、ファイアーミラーです。
合成ダイヤモンドで作られた鏡、従来の一万倍の耐性と反射力を持った鏡で、ゴジラの熱線があれを直撃すると一万倍になって反射します。

 出典: 大森一樹監督「ゴジラVSビオランテ」

紹介 :神代御子 様
HP :

コメント:
 世のSF作品は数あれど、切っても切れないものが数値の存在。基本的には「○○の○○倍だ」などと使って威力のすごさを示すのが一般的です。というわけでSF作品のトンデモ数値からの最初の投稿はこれ。
 ゴジラに対抗するために開発された対G兵器、スーパーX2。前回のスーパーXの欠点を克服し、さらに新兵器ファイアーミラーを搭載しているのですが、このミラー、ゴジラの放射火炎を一万倍にしてはね返すというトンデモぶり。
 二倍や三倍(ときどき五倍があるかな)の反射はあっても、一万倍とはまた思い切ったことをやってくれるものです。さすがは匠の国日本かと思いきや、二、三回熱線を反射しただけでミラーが溶け、修復不能というオチが。
 自分らで作っておいて修復できんのかい!

駄弁者:
 無理せず100倍ぐらいに抑えておけば、もうちょっと長保ちしたんだろうか(何を1万倍にして反射していたのかよく分かりませんが)…?



子供達は今、謎の超人に憧れを込めこう呼んでいます。
ウルトラマン、と。

 出典: 小中和哉監督「ULTRAMAN THE MOVIE」

紹介 :いせやん 様
HP :
http://blogs.yahoo.co.jp/ekizotikkudoradora

コメント:
 現実問題この世界に初めて光の超人が現れたらウルトラマンの後にティガとかガイアとか付く事はまず無いでしょう。また言葉自体が象徴的、神格的なものになるでしょうしそういう意味でもリアルな映画だと思います。
 しかしこの言葉にはそれ以上の良さが有ると思います。配収を安定させたければ強力で派手な怪獣を数体出して過去のシリーズからウルトラマンを招待すればそれで済んだはずです。にもかかわらず子供向けの安定を捨て公的機関に協力を仰ぎ特撮も「子供だまし」に妥協せずCGも質に徹底した製作スタッフの映画だからこそこの名言は生まれたのだと思います。

駄弁者:
 確かに、「ウルトラマン」とは本人がそう名乗ったわけではないんですよね。よく似た別の特撮ヒーローが流行ってたら、その名前を冠されていたかも知れません。
 はて、この作品は現代日本が舞台になっているようなんですが、この日本では円谷プロは何を作っていたんだろう…。



戦艦同士の一騎打ちだ!

 出典: 田中芳樹原作「銀河英雄伝説」(OVA)

紹介 :人畜無益 様
HP :

コメント:
 惨敗が進行している真っ直中でせめて「滅びの美学」を完成させようと、艦’隊’戦が当たり前のこの世界で戦艦同士の一騎打ちを望むフレーゲル男爵………部下の迷惑も省みず。
 フレーゲル、ああフレーゲル。もしその艦が一人乗りでスパロボみたいな世界だったら、応じてくれる奴も十人や二十人は居ただろーに。絶対君、出て来る作品間違えてるよ………

駄弁者:
 小説の方を確認しましたが、セリフは出ていなかったので(同じことをやっている描写はある)、OVAとしました。分かり切っていても出典は書いといて下さいね。
>絶対君、出て来る作品間違えてるよ………
 宇宙戦艦の一騎打ちは、「わが青春のアルカディア」でキャプテン・ハーロックがやってたな…。まああっちに出たら決闘には応じてくれたかも知れませんが、美学を満足させる死に方は、やはりさせてもらえないでしょう。



「それは嘘だ …(中略)… ぼくはおまえの声を知っている、リクトルス、自分の声と同じくらいよく知っているぞ。いまのは嘘だ、それも小さな嘘じゃない、リクトルス、いまのはおまえの心の中心にまで食い込んでいる嘘だ、これがなぜ嘘なのか言ってみろ!」

 出典: オースン・スコット・カード「ソングマスター」(冬川亘訳)

紹介 :ごっぐ 様
HP :

コメント:
 はじめまして。
 このサイトを昨日知って60集ぐらいまで読んだ後で検索機能に気付き、この辺がどうやら入ってないようなので&カード成分が要求されてるっぽいので投稿してみました。
 このあとの弾劾シーンまで丸ごと名場面として投稿したい気分です。

駄弁者:
 皇帝ミカルの死後、ソングバード・アンセットはソングハウスへの帰郷を拒まれ、絶望のあまり歌を失ってしまった。帝位を簒奪したリクトルスによって地球の管理官という地位をあてがわれたアンセットは、友となったキャレンやジョジフの協力を得て、どうにか立ち直りつつあった。だが、とある事件からジョジフはリクトルスに捕らわれてしまう。彼を救うため皇帝と対面したアンセットは、自分をもっとも傷つけたのはソングハウスだという言葉に、嘘を感じとる。そして──。
 はじめまして。私にとっても、この言葉からはじまるシーンは作品全体で一番印象に残っているシーンです。セリフを確認するつもりが、しっかり読み返してしまいました。この後アンセットが再び歌うことになる「最後の歌」は凄絶の一言。



ノイズばっかりのメモリを、
なんとか整理してみたらな、次のようなことがわかったんだと。
 0、自分は最新世代の電子精神である。(信頼度2%)
 1、自分には恋人がいた。(信頼度20%)
 2、かつて大戦「真偽の黄昏」に参戦したことがある。(信頼度41%)
 3、強力でユニークな武器を持っていたが失ってしまった。(信頼度50%)
 4、自分の名前はゼノン。(信頼度97%)
 5、自分の最も古い記憶は、丘の上で真っ赤な夕焼けを背にそびえ立つ巨大な樹である(信頼度100%)

 出典: ポーン製作「ゴーストブリッド」(フリーソフト)

紹介 :in-ex 様
HP :

コメント:
 ポーンさんの製作したフリーのシューティング「ゴーストブリッド」から
先日、投稿したのはかなりいい加減なものだったので今度はまともなのを。
 人類の情報文化の極致と言われたネットワークに与えられた名前はすでに無く、人類の生存圏全土に広がって以来、ただ『ネットワーク』とだけ呼ばれ続けている。
 人間自体はまだ生存しているが、一度文明が著しく後退したため、人間達は旧言語や電子機械を理解できなくなり、ネットワークから離れてしまった。そんな世界で繰り広げられる、ネットワークに生きネットワークに死ぬ電子精神たちの物語
 ストーリーは面をクリアするごとに、おじいさんが昔ばなしを語るようにすすんでいきます。
 上記の投稿したものは、序盤で殺されてしまった主人公が仮想精神ルートオブルーツによって蘇生させられた際、自分のメモリを見直してみると色々な情報が抜け落ちてしまっていた。その時の一文です
 この人の作品はアクの強い文章が特徴的で、それにハマれるかどうかが作品を楽しめるか否かの境目でしょう。
 ゲーム自体は作業的だったり異常に難しかったりする場合もあるのでキツかったら「easy game」などを使ってデータを改竄した方がいいかもしれません
 他の作品では『少女と囚人のジレンマ』がオススメです。三本目の剣は拾いましょう

駄弁者:
 とりあえずダウンロードしてプレイしてみました。ステージ0は楽勝で、ご投稿の文句も見ることができたんですが、次でドカン。微妙に慣性がかかっている操作感が面白いですが…おそらく「作業的」な部分さえクリアできない私のウデではストーリーを楽しむ域にはちょっと遠いです。
 なお、これの前にご投稿いただいた「怒首領蜂 大往生」からの迷文句は保留させていただきました。いい加減とは言いませんが、あんまりSF関係無さそうでしたし…。



子供と子供が喧嘩する! 男と女が喧嘩する! 家と家とが喧嘩する!
紹介 :かんきち 様 → 第94集


あのね、UGMってのは人事で、80ってのは天命なんだ。

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマン80 第37話『恐れていたバルタン星人の動物園作戦』」

紹介 :かんきち 様
HP :

コメント:
 UGM基地を見学に来た子供に、なぜウルトラマン80はUGMが負けそうにならないと現れないのかと聞かれて、イトウ・チーフが捻り出した答えです。苦し紛れにしては的を得ていると思います。以下は矢的猛隊員の補足説明。
 「人事を尽くして天命を待つ。UGMだって、さっき君達が見たとおり一生懸命なんだ。つまり人間としてやれるだけの事はやって、後は運を天に任す。戦いというのは、いや、戦いだけではなく、私達の生活全部がそうなのかもしれないね」 つーか、サブタイトルが意味不明です。誰が恐れていたんだよ。
 宇宙忍者バルタン星人(5代目)が80を拉致して宇宙の動物園で見世物にしようと企む話です。

駄弁者:
 だいぶ前にいただいたご投稿のコメントで、ウルトラマンは全力を尽くした人類に与えられる、『奇跡』だというのがありましたが、今回の名文句はそれがそのままセリフに表れています。
 ただちょっとニュアンスが違うように思えるのは、天命が顕れることを前提にして人事を尽くしているように聞こえてしまうこと…。



神がやらなきゃ人がやる。

 出典: 押井守監督「機動警察パトレイバーTHE MOVIE 2」

紹介 :TAKA 様
HP :

コメント:
 声優が竹中直人ゆえに声と台詞で、妙な説得力があります。
 汎用性もあると思います。

駄弁者:
 お久しぶりです。またご投稿をいただけて嬉しいです。
>竹中直人ゆえに…
 確かにあの人には独特の迫力がありますしねえ…。
 前後のセリフからするとここで言われているのは、天にまします「神様」とは別のものを指しているようなのですが。



「義体は髪の毛だ」
「そのココロは?」
「散髪の度に別れを惜しむな」

 出典: 相田裕「GUNSLINGERGIRL」

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 私は洗髪の度に別れを惜しんでますけど。
そんな事はさておき。
 さして絵がうまいわけじゃないし、筋立てが際立っているでもなく、SF濃度も薄いけれど、なんとなく気になっているマンガです。
「私的な恨みを公的に晴らす」のが実にイタリア的ですね。独特な「暗さ」も。
 上記のセリフは担当官同士の会話ですが、寿命の短い義体に入れ込んでいる上司に対しての皮肉にも聞こえます。

駄弁者:
 私もこの頃惜しむようになってきて。量も太さも問題ないのに、なぜか戦線が後退している気が…いや、さておくんでしたね。
 義体も髪の毛ぐらい量があれば切り捨てるのに痛みは感じないのでしょうが。いや、量があっても色や伸び方が様々な髪の毛だったら、中には惜しくなるものも出てくるか。



俺はもう迷わない。
戦うことが罪なら、俺が背負ってやる!

 出典: 石森プロ制作「仮面ライダー555」

紹介 :海並童寿 様
HP :

コメント:
 なんかあれだけではあんまりだと思ったので(笑)、迷わない方も一つ。
 オルフェノクとの戦闘で怪我をした巧を少女が助けてくれるのですが、実はこの少女もオルフェノク。その彼女が、絡んできたチンピラどもから巧をかばい、正体がばれるのを承知でオルフェノクの力でチンピラを屠るのを見て、巧は、オルフェノクといえど無目的無差別に殺戮を行っているわけではない──その本質はかつて人間だった頃と(ということは、普通の人間とも)さして違うものではないということに改めて気付き、しばらく戦意を失ってしまいます。
 しかし、手に入れた力の甘美な誘惑や、自らを人としての死に至らしめた世界への憎悪……そういった負の感情が、オルフェノクの心をともすれば破壊と殺戮へ駆り立てるのも事実。そうして暴れ回る一人のオルフェノクを目の当たりにして、巧はこの台詞と共に再びファイズギアを装着する……のですが。この後なんだかんだで最終回までにあと2度ほど迷いまくってます巧くん。迷うだけの理由は一応あるんですけどね。
 「戦う相手も(良きにつけ悪しきにつけ)人間と同様の精神を持った存在」、(若干ネタバレですが)「ライダーも『怪人』も本質は同類」というテーマは旧ライダーシリーズのそれと共通するものだと思うのですが、それを平成ライダーの中では案外ちゃんと扱い得ている作品だったりもするんですね、これが > 555

駄弁者:
 組織に入って職業として戦っているなら、社会や秩序のためとか、そこまで立派でなくても家族や生活のためとか、感情とは別のところで自分を納得させる道があるのですが、個人で戦うにはそういうわけにもいかず…。
 仮面ライダーは悪の組織にひとりで(…とはいかなくても少人数で)立ち向かうことが魅力ですが、実のところ「悪」よりそれに対する側のほうが、組織を必要としているのかも、と思います。



…これから私達の記憶を消すのでしょう。
タイムパトロールは…そうするものでしょうから。

 出典: 長谷川裕一「クロノアイズ グランサー」

紹介 :JunK 様
HP :

コメント:
 第54集にも同じエピソードからの名文句がありますが、もう一点。
 過去の世界(のコミケ会場・笑)で、自分の両親を時空犯罪に巻き込むハメになってしまった主人公・タイキたち。
 …正確には、タイムパトロール組織「クロノアイズ」からはみ出して活動しているんですが、両親には「タイムパトロール」ということにしたようです。
 で、事件をすべて解決した(将来の)息子にタイキの父が言ったのがこれ。コミケで某赤い大佐のコスプレをしてた程の人ですから、こういう「お約束」は弁えていたのでしょう。
 時空犯罪に巻き込むなら、20世紀後半以降のSFマニアに限る?

駄弁者:
 最近は、未来が変わっても「平行する別の時間線」に遷るだけだからOK、というほうが多いようなので、記憶を消されることには文句が出るかもしれません。
 …そういう考えだと、時空犯罪に巻き込まれるより、自分が時空犯罪の主犯になりそうですが。



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