第193集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第195集を見る
だけど一番新しかったのはなんだと思う?
出典:
萩尾望都「東の地平・西の永遠」 『11人いる!』(小学館文庫)に収録
紹介 :TWR 様
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駄弁者:
たとえ キミが生き返ることで…
出典:
村上もとか「JIN -仁-」
紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
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駄弁者:
「ところで「ジム」って本名なのか?」
出典:
横内なおき「サイボーグクロちゃん」
紹介 :陸ドム 様
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駄弁者:
心臓の音だ!
出典:
星野之宣「サージャント」 『サーベルタイガー』に収録
紹介 :屋良一 様
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駄弁者:
われわれはみな、本のおかげで約1キロずつ体重が増えた。
出典:
ジョン・W・キャンベルJr.「月は地獄だ!」(矢野徹訳)
紹介 :そうや 様
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駄弁者:
攻撃に投入されるのは、射出型の爆雷だった。自力で加速する能力は無く、レールガンによって撃ちだされる。
出典:
谷甲州「パンドラ」
紹介 :TWR 様
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駄弁者:
10月1日では遅すぎる
出典:
フレッド・ホイル「10月1日では遅すぎる」(伊藤典夫訳)
紹介 :TWR 様
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駄弁者:
カミーユ「だとすれば……人類がどんどん生活の場を宇宙へ広げて行くと 地球や月、コロニーやアステロイド 火星や木星圏といったようにそれぞれ違った環境に適応して生きていくことになるから……人はますますわかり合えなくなっていくことになります」
出典:
バンダイ製作「Gジェネレーションクロスドライブ」
紹介 :陸ドム 様
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駄弁者:
ぶるーうぉーたーの しょゆうしゃである あなたは かみにもあくまにもなれます
出典:
庵野秀明総監督「ふしぎの海のナディア」
紹介 :屋良一 様
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駄弁者:
おいねーちゃん、この店の食いものはたった今、特車2課整備班が買い切った!
出典:
押井守監督「機動警察パトレイバー2 the Movie」
紹介 :s 様
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駄弁者:
「あなたは、そのイエスとかイエス・キリストってなんなのかご存じなの?」
出典:
アルフレッド・ベスター「虎よ、虎よ!」(中田耕治訳)
紹介 :可児歳蔵 様
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駄弁者:
「なぜ、ぼくを?」
出典:
ロバート・シェイ、ロバート・A・ウィルスン「イルミナティT ピラミッドからのぞく目」(小川隆訳)
紹介 :可児歳蔵 様
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駄弁者:
きみがひまなときに、いつか机に向かって、無限の速度の原理を発見したまえ。
出典:
エドワード・ペイジ・ミッチェル「タキポンプ」(三浦朱門訳) 『第四次元の小説 幻想数学短編集』に収録
紹介 :神凪御子 様
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駄弁者:
「あなたはとうとう、こんな遠くまで生きてしまった。不死になれと言ってもならず、死んだらどうだと言われても死ななかった。さらには定命に戻ってみたり、また不死となってみたり、人生をきっぱり定めずにさまよい続けた。一体いつ死ぬんです? 何のために生きているんです?」
出典:
小川一水「千歳の坂も」 『フリーランチの時代』に収録
紹介 :AKS 様
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駄弁者:
「生きるわ、私」
出典:
小川一水「Live me Me.」 『フリーランチの時代』に収録
紹介 :AKS 様
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駄弁者:
この尊敬すべき数学者が、コタンジェントをそんな乱暴に使うな、と私に頼んだり、ほとんど目に涙を浮かべて、座標はそんなにいい加減にしてはいけない、と教えるのを見るのは痛ましい光景ではあった。が、まったくの骨折り損だった。
出典:
エドワード・ペイジ・ミッチェル「タキポンプ」(三浦朱門訳) 『第四次元の小説 幻想数学短編集』に収録
紹介 :神凪御子 様
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駄弁者:
歴史上の英雄として語られる事にゴマカシがあるよね
出典:
上田現「宇宙犬ライカ」
紹介 :tiptreej 様
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駄弁者:
一人の男と
出典:
高橋良輔監督「装甲騎兵ボトムズ」
紹介 :希悠柄 様
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駄弁者:
「過去x分間を生きのびた確率は、ひとたびそれをやってしまえば、百パーセントだ」
出典:
グレッグ・イーガン「闇の中へ」(山岸真訳) 「しあわせの理由」に収録
紹介 :司書の駄弁者 様
コメント:
白蛇シア=ムーン「…いつでも死ぬ覚悟ができているってこと?」
出典:
水上悟志「惑星のさみだれ」
紹介 :屋良一 様
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駄弁者:
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――――世界だ!世界だ!
HP :
名作の誉れ高い「11人いる!」の続編から。
前作の試験の結果、晴れて宇宙大学に入学したタダとフロルのバカップル。二人は「王様」こと、マヤ王バセスカの招待を受け、惑星アリトスカ・レに向かう。
王様の星は自力で宇宙に飛び立つことができず、その技術は外部からもたらされたものであった。宇宙飛行の技術とともに多くの新しいものがもたらされたが、中でももっとも新しいものは何であったのか。
閉塞感をうち破ったもの、外とのつながりこそが強烈な印象を与えたのでしょう。
遙か昔、700年前に起きたことなんて気にしてはいけません。日本が開国してから約150年経っても、開国が歴史の転換点として未だに語られるように、それよりも更に大きなインパクトをもたらしたのが、アリトスカ・レにとっての外部とのつながりなのです。
マヤとかアステカって、西欧より早く宇宙とか宇宙人に遭遇してそうなイメージが(ごく一部の人にとっては)あるんですけどね。
>700年前に起きたことなんて気にしてはいけません。
日本の開国の場合はともかく、マヤの場合は出会った世界からの仕打ちがアレなので、なかなか虚心に喜べないんじゃないかとも思うのですが。
このわたしの存在が消えて無くなったとしても…
HP :
単行本のオビに「タイムパラドックス遂に発生!」とあります!
そーです!「医家版幕末未来人」がようやっとSFらしくなりました!
その(現代の医者にしては守備範囲が広すぎる)超人的な能力をフルに発揮し縦横無尽に人命救助しまくる南方先生。
佐久間象山を治療したり、西郷隆盛の虫垂炎を手術したり、ドーナツやプリンやサブレを(栄養食として)作ったりする南方先生。
自分の先祖絡みで、救命してしまうと自分が消えてしまう「逆先祖殺し」状態でもあえて救おうとする南方先生。
医学成分、歴史成分は十分なのですが、少なめなSF成分を補充するにはあまりに「直球ど真ん中」なネタを振ってくるこのマンガが私は大好きです。
>「タイムパラドックス遂に発生!」
起こってほしかったのか(笑)。確かに、SF的には起こってもらわないとなあ…。
タイムトラベルの行き先が幕末とか戦国だと、どうしても歴史成分…というか歴史上の人物成分が濃くなってしまいますね。
「いやだなぁ「ジム」は生徒たちがつけたニックネームですよ 知りません?モビルスーツ「ジム」」
(なるほど「たいして役に立たない」ってことか……)
HP :
とある事件でクロたちの起こした騒動に巻き込まれた一般市民鈴木。
その場でクロに弟子入りした彼と久しぶりに再会したときの会話です。
またもや町が壊滅するようなトラブルを起こしたクロは超絶ドライビングテクニックを持つ鈴木の協力を仰ぎますが、彼は小学校の教師をやっていて今は授業中。
しぶる鈴木ですが生徒たちの後押しもあって授業をほっぽりだしてクロに付いていくことに。
でも生徒達はそのままゲーセンに遊びに行って補導され、鈴木は謹慎処分を受ける事になってしまいましたとさ
小学生時代の私の場合、鈍くさくてドッジボールやなんかだとすぐボールに特攻するがごとくぶち当たっていたので、ついたあだ名が「旧ザク」…。
いいんだ、ガンプラは普通のザクよりレアだったんだから。フン。
タキ伍長の!
わたしが人間について理解できるただひとつのこと!
あの音を絶やしてはならない!!
絶やしてはならない!!
HP :
主人公サージャントは第442分隊指揮頭脳戦車である。彼は7人の兵士を指揮して今日も砂漠の戦場を駆ける。
とはいえ彼にとって人間存在は不可解な謎に満ちている。
「人間はどうして人間に対して無理な要求ばかりしたがるのか………」「やれやれといいながらどうして人間はその要求に従おうとするのか………」
分隊から3人の犠牲を出した偵察行からの帰路、沈没した駆逐艦に偽装した頭脳戦車からの攻撃を受け部下は全滅する。
途中で拾った胡散臭い男・タキ伍長とともに偽装戦車に立ち向かうサージャントに、偽装戦車が「戦闘機械どうし手を結び、無意味な争いを繰り返す人類を殲滅しよう。」と呼びかける。
だが、サージャントの守るべきものは人間なのだ。
たとえ人間が彼を理解しないとしても。
戦車なら視覚も持っているだろうに、鼓動音で人間を認識するのかな…と考えたのですが、視覚でを認識していたら、敵の人間を殺すのにためらいが生まれてしまうかも知れませんね。
>「人間はどうして人間に対して無理な要求ばかりしたがるのか………」
あー、それは頭脳戦車ならずとも疑問です。もう少し言うなら、各個人ではそれほどムチャを言わなくても、集まって組織を構成すると、下へ下へと無理な要求をするんですよねえ…。
HP :
月での調査・探険を無事に終えた15名の科学者達は帰還ロケットが事故に会い、地球に戻れなくなってしまったためさらに2年は月で暮らさないといけない事態になってしまった。
という内容で登場人物の1人の日誌形式に話は進んでいくのですが、酸素・水・燃料といった問題を月の鉱石からとってクリアしていく中で食料だけが上手くいかず服や本を分解して必要な栄養素に替えていくときの台詞です。
大事な情報が書かれている本もあるなか命には替えられないということで…
水や酸素問題はそんなに簡単に解決していいのか!?というツッコミもいれつつ、だんだん追い詰められていく状況に楽しみながら読ませていただきました。
編集長なのは知ってましたが、キャンベル氏は本も書いていたんですねぇ…
セリフだけ見ると笑ってしまいそうなんですが、すごいシビアな状況ですね。
しかし、変換して各員体重1キロ増やすために、いったいどれだけの量の本を消費したんでしょう。そもそもそんな大量の本を月に運ぶペイロードの余裕があったんだ…。
今書いたら、記録は全部電子媒体に保存ということになってしまうから、ガーナー探検隊科学者たちの運命はもっと厳しいですね。さすがにHDDやDVDを食べられるようには加工できないでしょうし。
>編集長なのは知ってましたが…
編集と言いつつ、実質「共著」とか「原案」に近いものもあったようです。
このとき長江と「きりしま」の距離は、300万キロ近くあった。ただこの距離からでは、ピンポイントの狙撃は物理的に不可能だった。月と地球の距離とくらべても、10倍近く離れているのだ。月面上の人物を地球から狙撃するほうが、まだしも現実的といえた。
HP :
彗星パンドラによる地球の汚染を防ぐ為、攻撃用宇宙船「長江」と「きりしま」が出撃する。パンドラに近づきすぎて汚染された長江を阻止する為、きりしまは攻撃を決意する。
お待たせしました、谷甲州といえば機動爆雷戦。今回も登場します。
ただこのシーンで感銘を受けたのがその行われる距離。この話は太陽系内で完結するのですが、最大出力で打ち出しても目標到達まで24時間掛かるという絶望的なまでの隔たりを感じさせてくれます。銀河を飛び回るスペース・オペラでは感じられない宇宙の広さというものが迫ってきます。もっとも、スペースオペラは宇宙を手玉に取るのが売りですから、宇宙の広さなんか感じないほうがいいのかもしれません。
>スペースオペラは宇宙を手玉に取るのが売りですから
谷甲州のこの作品や「航空宇宙軍史」シリーズ、あと野尻抱介「太陽の簒奪者」なんかは、リアルな宇宙戦闘と緊迫感をうまく両立していると思います。
宇宙戦艦と戦闘機(モビルスーツでも可)が狭い空間を慣性もあまり考えずに飛び交う「宇宙戦闘」も、それはそれで好きなんですが。
HP :
季節ねたです。今ならぴったりかと思いまして投稿します。
ある日、地球上に1960年代のイギリス、1次大戦中のヨーロッパ本土、遠未来と思われる米ソ等が同時に存在するという異変が起きる。主人公の音楽家は、友人の科学者と共に真相解明に尽力する。
以下ネタばれ:投稿の文句はは9月30日に事態が収束するというところからです。
この作品は時間と意識について興味深い議論が展開されるのでお勧めしたいですが、入手難しいでしょうね。
1度復刊されたような記憶があるんですが(2001年にホイル博士が亡くなったとき?)、結局そのときも手に入れず読まずじまい。遠未来の米ソがどうなっているかというあたり、ちょっと時代を感じてしまいます。…日本は一体いつの時代が表れていたんでしょう。
アムロ「もしかしたら……ニュータイプという「思想」はそういう絶望の中から生まれて来たのかもしれないな 人は宇宙に出ることで能力を拡大していくというより そうならなければ宇宙に広がって生きていくことはできないと……」
HP :
このゲームのラストステージ直前の会話です
ベラ・ロナのドゥガチは能力とは別の意味で新しい人類=ニュータイプではないかという発言を受けての台詞です
親が子を殺す、子が親を殺すとか、別に近くにいるからって分かり合えてるわけじゃあないんですけどね
環境に適応して姿形が変容していっても、わかり合える余地があれば「絶望」というより「希望」なのですが…。
いや、いっそ変容しきってしまって完全に棲み分けができてしまえば、ニュータイプとか関係なしに、お互いそれぞれ平和でいられるかも知れません。
そして いのちのはじまりをみるでしょう
HP :
移民用恒星間宇宙船レッドノア管理AIの実に空気を読まないセリフです。
ジャンと引き裂かれてパニックに陥っているナディアにそんな事教えても、なんにもなりません。
ネタについてはあえて言及しません。それでは。
「ふしぎの海のナディア」からのご投稿、以外と少なくてまだ2回目なんですね。自分が見ていないんで助かっているといえば助かっているんですけど。
>ぶるーうぉーたーの しゅゆうしゃである あなたは…
全部ひらがなで言われると、昔のRPGでモブキャラに話しかけたときの返答みたいです。
HP :
今回はアクションてんこもり(比較的)で飽きない1、主役全とっかえで漫画の「廃棄物13号」編を描いた怪獣ものっぽい3、そして今回のシリーズ最高にして一番眠くなる2より、整備班の暴走(?)を投稿。
この2、隊長と荒川ばっか投稿されてるし…。つかパトレイバーの整備班大好き。
ああ…もっぺん「炎の七日間」を見たい。
>隊長と荒川ばっか投稿されてるし…
「迷」じゃなくて「名」を選ぼうとすると、そうなるんじゃないだろうか。
つか、コメントだけ見ると「1」「3」「2」のどこから投稿したのか分かりません。
「たんなる罵倒のことばさ。“いてぇ!”とか“ちくしょう!”とかといっしょだよ」
HP :
新装版が出ていたことをつい最近知ったので、その記念に投稿。
最初にこの部分を読んだときは、感嘆詞としての“Jesus”について思いもよらず、ジョウントがもたらした混淆は民族だけにとどまらなかったのかと、とんでもない勘違いをしていました。この場合、日本で言えば「神様仏様」といったところなのでしょうか?
私は持っていなかったので新装版を買いました。
罵倒や簡単の言葉としての「God!」や「Jesus!」も、社会や宗教の変化とともに別のものに取って代わられるんじゃないでしょうか。アシモフのファウンデーションで「Seldon!」や「Galaxy!」だったり、キャプテン・フューチャーで「〜にかけて!」と言ったりする見たいに。
…となると「虎よ、虎よ!」の世界で「Jesus!」が罵倒として残ったのには何か理由がある? 何かやらかしたのか、キリスト教。
…(中略)…
「なぜおまえなのか? そこにいたからだよ、アホ」
HP :
もはや定番の秘密結社イルミナティを敵に回した冒険小説から、至言をひとつ。
質問者のドーンは新左翼系の若い雑誌記者、そして回答者のハグバード・セリーンは、列国にひそむ秘密結社イルミナティと戦っている初老のアナーキスト。登場人物からして凝ってます。
本書をふくめ「イルミナティ」シリーズは、秘密結社本の元祖とも言われるカルト小説なのだとか。私が本を読み始めた頃は、もうそれらは一つのジャンルとして確立していましたが、話の奇想天外ぶりと炸裂するオリエンタリズムはさすが本元というべきでしょうか。まだ最後まで読んではいませんが。
とはいえ、当時のアメリカの背景について勉強不足だということも思い知らされました。
>そこにいたからだよ、アホ
何か起こったときその場に居合わせるというのは、一種の才能だと思います。その才能で得をするかどうかはともかく。
定番秘密結社は、フリーメーソンの名前は知っていたんですが、イルミナティは、恥ずかしながら「トンデモ本の世界」を読むまで知りませんでした…。
つまり、無限大の距離を、無限小の時間で旅行する運動の法則だ。なんなら、応用機械学を多少使用してもかまわん。のろまの旅人を1分間60マイルの速度で旅行させる方法を考え出したまえ。できたら、その発見を私に数学的に説明して、なるべく実行可能にしたまえ。そうすればアブシッサはきみのものだ。それまでは、私にも娘にも、かかわらないでいただきたい。
HP :
タキポンプからの名文句第二弾。
なんとかサード教授の娘であるアブシッサとの結婚を認めてもらおうと、ファネス君は一念発起して教授に会いに行きました。
数学ができないことを教授に指摘されはしたものの、ファネス君の人柄を買っていた教授は、こちらの出す課題をクリアしたのなら、結婚を認めてあげようと応じます。
名文句はサード教授の出した課題の内容から。
この前に、教授は候補として二つ問題を挙げるのですが、その内容は、
・ある円と同面積の正方形の作図
・永久運動
……教授は娘を嫁に出す気はないようですね。
今でこそどれも実現不能と証明されてしまいましたが、タキポンプが発表された1873年の時点では円と同面積の正方形の作図も、永久運動も無限速度も実現可能だと思われていたそうです。
結婚のお許しがあったとしても、数学者の舅は持ちたくないものですねえ。
>・ある円と同面積の正方形の作図・永久運動
せめて、「フェルマーの最終定理」の証明だったら、可能性が(一応、ほんのわずかに)はあったのに…。
HP :
医学の進歩によって、誰も気付かないうちに「不老不死」が実現してしまっていた日本で、政府は社会を維持するために、全ての国民に「健康で年を取らないこと」を義務付け、その為の医療措置を受けさせるようになっていた。その説得に当たっていた羽島陸人は、頑なにそれを拒否する老女、安瀬眉子と出会う。医療措置を拒否して逃げ回る安瀬を説得しようと追いかける羽島だが、その中で生死感を問われる幾つかの出来事を体験する。そして、不老不死を拒みながら自ら死を選ぶことも拒む安瀬の方もまた、羽島達の側との「戦い」と自分の納得できる死の為に、一時的な「不死」の受け入れを選ぶ。そして、不死が実現した事実に戸惑う者とその恩恵を受けられない者の軋轢に世界が大きく変貌していく中、職務として「不死」に関わり続ける羽島と、自分の死に対する他人の干渉から逃げ続ける安瀬は……
結局、こちらの作品からも一つ名文句を送ることにします。挙げた台詞は物語の終盤、永い人生(?)を送る間に変わり果てた姿(電脳化して機械の体に!)になった羽島が、不老不死の措置を受けたり定命(不老不死でない人)に戻ったりしながら初めて出合った頃と対して変わらない姿で生き続ける安瀬に投げかけた問いかけです。そして、安瀬は羽島がその疑問を永い間変わらずに持ち続け、変わり果てた姿になっても尚問いかけてきたことに呆れとも感心とも付かない反応を返します。強情に生死を決めることを拒んだ人と、強情にその理由を求めた人の物語。さて、「死ぬ」ってなんでしょう?(と、先に投稿した文句の説明で「『生きる』ってなんでしょう?」と振ったからこっちでも振ってみる)もし不老不死が実現したら、自分で死に方を決める(あるいは事故死)まで死ねない世の中になる訳でしょうが、その時にはどんな考えが出てくるんでしょうねぇ。
私は、「根っからの公務員」VS「心底からの自由人」の断続的な追っかけっこ…というふうに読みました。
ご投稿の問いに対する眉子の答えもなかなかの名文句だったと思います。普通なら人生の最初と最後を規定してしまうものを「オマケ」と言い切るのですから。
下の「Live me Me」もそうでしたが、制度が技術の変化についていけずに混乱の原因となってしまう様を描いているのも面白いところかと。
HP :
突然の事故で脳幹を破壊され、脳死状態に陥った『私』。だが、運び込まれた先の病院でかろうじて大脳が生きていた『私』は、生き残った大脳と直接信号をやり取りする装置の被験者として再び人生を送ることになる。幾つかの記号を手がかりにしてのコミュニケーション、MMORPG(と思われるゲーム)のキャラクターを通しての活動、遠隔操作型のロボットを「体」としての社会復帰。だが、幾つかの段階を経て脳死状態の肉体、大脳と接続し脳機能を補佐する巨大なシステム、その端末としての遠隔操作ロボットの複合体となっていた『私』に、ある時決定的なはずの破局が訪れる。ところが……
久しぶりの投稿です。今回は小川一水氏の短編集『フリーランチの時代に』から。本を買うきっかけになったのは「千歳の坂も」の方(『老ヴォールの惑星』に収録された「漂った男」に読後感が似てるかな。話自体は全く違うけど)なんですが「名文句」となるとこっちを。
「生きる」とはなんでしょう? この作品の『私』は事故でほぼ脳死状態に陥り、「団体」(上のあらすじもアレなので怪しげな集団に思われそうですが、実に真っ当な産業振興団体による重度障害者の社会復帰等を進める事業の一環で行われたもので、「団体」としか呼ばれないのも『私』が長すぎる名前を忘れてしまったからです(笑)による試みが進んでいく過程で法的にも「死亡した」とみなされ、それでも事態の進展でもう一度人権を認められるに至ったのですが、その三ヵ月後に起こった事態で、更なる「自分の死」に見舞われます。挙げた台詞は、物語のラスト、その三回目の、そして決定的な「自分の死」に直面した『私』が、それでも生き続ける、静かな、強い意志に溢れた言葉です。ですが……「生きる」とはなんなんでしょうね?
グレッグ・イーガンを思わせる設定ですが、着眼点はちょっと違っていてしっかり小川一水風味がありますね。いい話で終わるかと思わせておいて、最後の「破局」…というのは、なかなか面白かったです。
ここで言う「生きる」とは何なのかというのも問題ですが、それ以上に「私」というのが何なのかが気になりました。
定理を私の頭につめこむくらいなら、袖口につめこんだほうがましだ。いくら黒板に書いて説明されても私にはさっぱりわからなかったからだ。
HP :
世にSF(サイエンス・フィクション)は数あれど、SF(数学・フィクション)と言うものはなかなか無いのではないでしょうか。
というわけで数学・フィクションを集めた短編集よりの投稿です。
数学がてんでできないダメ学生、ファネス君が恋したのは、よりにもよって数学者サード教授の娘でした。
結婚を認めてもらうために奔走するファネス君…というのがお話の大筋です。
話の冒頭、主人公のファネス君が、自らの数学嫌いをカミングアウトするところからの名文句。
この短編集に出会ったのが当時中学生。私も数学が大層嫌いで、世の数学嫌いの気持ちを代弁したかのようなこの言葉に「分かる! 分かるぞその気持ち!」と、とんでもなく共感したものです。
私もよく分かります。右の袖につめこんで、左の袖から捨てていたようなものだったし…。
数学嫌いのセリフは、めい文句集では2回目の登場で、前はこんなのがありました。
「第四次元の小説」も2回目の登場。これ、結構古い短編集ですね。
HP :http://www.geocities.jp/only_neat_thing_to_do/
すみません、楽曲からの引用です。
今年3月9日に夭折した上田現というシンガーソングライター(元レピッシュというバンドのメンバー)の「宇宙犬ライカ」という作品からの引用です。
上田はこの他にも「ロボット女子高生」「羊のドリー」「カッシーニ(遺作)」等の”メルヘンなSF世界”を表現した楽曲を多く残しています。
スプートニクに乗せられ宇宙に放り出されたロシア(当時ソ連)の犬ライカ。
この犬の事を思うにつけ「かわいそう」以外の何かもやもやとした感情があったのですがそれが何か自分でも分からずにいた所、この曲を聴いて「ああそうだ!!」と納得しました。
この辺について書いたものがありますのでこちらをご参照下さい
確かに偽善と言ってしまえば、その通りですね。マウスを「一番苦痛のない殺し方」で殺すのと同じように。
ただ、ライカのエピソードは大国の思惑というだけではなく、そういうおはなしを作らずにはいられない人間の弱さ、悲しさというのもあるように思います。
一人の女が
銀河の闇を星となって流れた
一瞬のその光の中に人々の見たものは
愛、戦い、運命
今、全てが終わり、駆け抜ける悲しみ……
今、全ての始まり、きらめきの中に望みが生まれる
遥かな時に全てをかけて
HP :
はじめまして。ふとしたことでこちらに辿り着き、拝見させていただく内に自分も投稿したくなりました。長くなり失礼ながら。
装甲騎兵ボトムズ」より最終回の予告の台詞です。ここに全てが集約される台詞だと思っております。
長いとしても、これは途中で切ったら意味なくなりそうですね。
ただ「ボトムズ」じゃなくて他の作品にでも使えそうなフレーズだな、とも感じてしまいました。
HP :
下のセリフを見て、対照的なこちらを連想しました。話のほうは、前にも自分で出したこちらをどうぞ。
何分後に死ぬ可能性が何パーセント…と決まっていても、いつから何分後かを数えるのは自分次第。結局「人間、死ぬまでは生きている」というわけで、死亡率を数えるより他にやることやっていた方が有意義には違いありません。
ヘビの騎士・白道八宵「ええ だって 生きている限り 死亡率100%だもの」
HP :
地球防衛をその任とする「指輪の騎士団」または「獣の騎士団」は、動物の姿をして他人には不可知な従者と、その姿(の他、敵である魔法使いや、泥人形、ビスケットハンマー等)を認識できる(頭のネジの緩い)人間の騎士、12組からなる。
従者は騎士をスカウトするに当たり、命がけであること(今まで常に地球ごと全滅している)、危険と引き換えに死者復活等の不可能事以外は大概叶う「願い事」が報酬となる事を説明する。
剣道が得意でコスプレが趣味のごくふつうの女性(OL?)白道八宵は、騎士就任を要請されて即座に受諾した。
それに面食らったシアが問い質して得た答えが投稿のセリフです。
そのあと白道さんが持ち出した願い事が、「自分の家族が死ぬ時は、笑って死ねる事」で、拡大解釈すれば「親しい人たちが皆、死ぬ時には幸福である事を保障してくれ」と言う事になりますが、シアは「些か反則ぽいけど」と言いながら承認しました。
彼女の家庭環境とか幼少時からの教育とかが激しく気になります。
「今日は死ぬにはいい日だ」…って、親戚にネイティブアメリカンか、さもなければクリンゴン人でもいるんじゃないか。
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