SF名文句・迷文句第191集

名文句トップに戻る

第190集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第192集を見る


このろくでもない、すばらしき世界

 出典: 「サントリー缶コーヒー「BOSS」CM」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 トミー・リー・ジョーンズ扮する宇宙人が地球について調査すると称して、日本各地を色々な立場で回ってゆきます(あるときはカラオケボックスの店員、ある時はビジネスマン、ある時は長距離トラックの運転手)。そして最後にこの台詞で締めくくります。
 なんともいいようがなく、まとまった台詞。これに何か解説を付け加えるのは蛇足という物でしょう。

駄弁者:
 八代亜紀に涙しメイド喫茶のオムライスに萌える、なかなかキャパの広い宇宙人です。けど仲間の調査員がケトラーとかこりん星人というのは…。



爆裂的に、鎮圧せよ!!!

 出典: テレビ愛知ほか製作「トミカヒーローズ レスキューフォース」

紹介 :新伴仙司 様
HP :

コメント:
 温さの世界を極めたとも言われる、『30年前創られた作品ならそれなりの傑作』こと、『トミカヒーローズ レスキューフォース』から、その主題歌にも歌われた決め台詞です。
 世界観を揺るがす『超災害』が発生するとレスキューフォースの出番だ。最新兵器を満載したトミカのレスキュービークルで、あらゆる人々を救うのだ!『超災害』って何だかわからないとかレスキューのくせに新兵器ってナンだよ(劇中でも時々平気で“兵器”って呼んでるぞ)とか、言いたいことはありますが、久しぶりに見た本格的ワンダバ(けれんみ溢れる発進シーン)は見ごたえがあります。
 これまでの『災害対策救助組織ヒーローモノ』は、主な敵が『災害』であるために、余り威勢のよい言葉が使えないという欠点がありました。元祖『災害(以下略)』作品『サンダーバード』でも、見せ場の出撃場面で「さあみんな出発だ」なんて気の抜けた台詞が採用されたりしていました(原語版では「サンダーバーズ・ア・ゴウ!」)。
 その意味では確かに決め台詞が決め台詞らしくなっていて、発想もスゴイ、スゴイとは思うんですが…。
  「爆裂的に鎮圧せよ!」
 …言葉の意味はわからないが、スゴイ自信だ!

駄弁者:
 目の前でこれを言われたら、「災害対策する側が爆裂したらいかんやろ」とか思わず、つい高揚してしまうに違いないです。
 トミカには小さいころ随分お世話になりましたが…フツーの車ではもうやっていけなくなってるんでしょうか。



人の恋路を邪魔する奴はぁ、馬に蹴られて地獄に堕ちろぅ!

 出典: 富野由悠季原作・今川泰宏監督「機動武闘伝Gガンダム」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 Gガンからの迷台詞が1つも無いというのは、この作品に対する侮辱です、ええ。
シュバルツ・ブルーダーこと兄キョウジ・カッシュを犠牲にしてついにデビルガンダムの破壊に成功したドモン。しかし、デビルガンダムは機能を停止しただけで、新しい核があれば、再起動できる。新しい核として選ばれたのは、ドモンの公私に渡るパートナーであるレイン・ミカムラ。レインを取り込んで地上から軌道上に向かうデビルガンダムを追うドモンの前に立ちふさがったデビルガンダム四天王の1、ウォルターガンダムを一撃で破壊してしまうのだった。
しかもですね、ご丁寧に、ドモンの乗るゴッドガンダムはモビルホース風雲再起という馬型のロボットに乗っていて(中には馬が乗っている)、馬の後ろ足でポコッと一蹴りでこのシーンに片を付けてしまうんですね。ここまでGガンを見ていれば大抵のことには驚かないものですが、このシーンには、こいつらやっちゃったよ的な衝撃を受けてしまいました。
 同じラブストーリーなのに、189集のガンダムXとはずいぶんと路線が違うもんです(私を想う人のところです)。

駄弁者:
 「名」は少しあるんですけどね…いや、「ラブラブ天驚拳」は迷なんじゃ?(台詞がというわけではないですが)。
 見てない私にとっては、モビルホースは乗員も馬だというのが結構オドロキです。



メダロット博士「バカ者!ロケットパンチこそ巨大ロボットの魂じゃ!」
イッキ「はぁ?」
アリカ「…博士?もしかして趣味で作ってない?」
イッキ「趣味以外の何物でもないって」

 出典: ほるまりん原作・テレビ東京制作「メダロット 最終回『史上最大のロボトル』」

紹介 :s 様
HP :

コメント:
ヘベレケのプリミティベビーに対し、スミロドナッドを乗せたままの左手を発射したGメタビー。
それを見たイッキ達とメダロット博士の会話。
KBTの武装?リボルバーとサブマシンガンとハンノーダンの三つだけ。
つーか190集の某投稿、小学生のころに魂とは同世代の臭ひがプンプンとry

駄弁者:
 順番とばしですが、まとめて片づけておきます。
 趣味とかロマンとか美学とか、巨大ロボット(とその武器)にはいろいろ詰まってます。



メダロット博士「こんなこともあろうかと、わしが密かに開発していた、ジャイアントメタビーじゃ!」
メタビー「作るなよ、あんなモン!」
カリン「叔父様、負けず嫌いだから…」

 出典: ほるまりん原作・テレビ東京制作「メダロット 最終回『史上最大のロボトル』」

紹介 :s 様
HP :

コメント:
「メダロット、それはテクノロジーが生み出した、まったく新しいロボットである。ティンペットと呼ばれる基本フレームに、人工知能メダルを搭載、更に様々な能力のパーツを合体させることによって、無限の能力を引き出すことができるのだ!」
(TVアニメ版冒頭ナレーション)
名言メーカー、ヒヨコ売りのオッチャンの次は、メダロット博士驚異の研究。
 最終回、悪の科学者、Drヘベレケは、超巨大メダロット「プリミティベビー」で決戦を挑んできた。
大きさが違いすぎて手も足も出ないメタビー達。
その時、メダロット社ビルが割れて、超巨大なメタビーが姿を現した!…という場面の会話。
 ニコニコに本編がうpられてるので、気になる人は見てみるといいだろう。

駄弁者:
 戦いの規模が「史上最大」ではなくて、ロボットのガタイが史上最大なわけか。



愛でて良し、食べて良しね。

 出典: ディズニー・ジャパン/ジーニーズアニメーションスタジオ制作「ファイアボール 第1話『その水棲生物を見よ』」

紹介 :屋良一 様
HP :

コメント:
 この程、ディズニーチャンネルで第一期が放映終了したディズニーのフル3Dアニメーション作品から。
第一話「その水棲生物を見よ」より、主人公ドロッセルお嬢様による、イルカの記録映像を見ての感想。
 言うまでもありませんが、アメリカ資本による日本製アニメ作品です。
 ちなみに、執事のゲデヒトニスによりますと、かっては地球で二番目に頭の良い生き物だったそうです。
「人間は?」「三番目で御座います、お嬢様。」

駄弁者:
 順番だともう少し後になるのですが、まとめて掲載させていただきます。
 アメリカ資本で敢えて言うところに意義がある…んでしょうか?
>「人間は?」「三番目で御座います、お嬢様。」
 きっと味の方は三番目よりずっと下だったんだろうと思います。
 話のオチがイルカと何にも関係がないというのが、いい脱力具合でした。



「例えるなら、食事中にやにわ咳き込み、ご飯粒が鼻の方に入った時」
「はい」
「鼻の方から出そうと努力いたしますものの、忘れた頃に出てくるのは、決まって口の方からでございます」
「わかるわ」
「痛し痒しでございます」

 出典: ディズニー・ジャパン/ジーニーズアニメーションスタジオ制作「ファイアボール 第2話『9:25』」

紹介 :クライン 様
HP :

コメント:
 順番が逆になってしまいましたがファイアボールよりもう一つ
 ドロッセルお嬢様と、執事ゲデヒトニスとの会話より
 目にゴミが入ったため、ゲデヒトニスがマスクをしたらしいのですが、正直、その容姿でそんなことを力説されても説得力が……
 余談ですが、タイトルの「9:25」は時刻ではなく「第9章25節」という意味だそうです

駄弁者:
 前のご投稿ではモロに日本(縦書き)なのに、聖書ネタもあるんですね。
 ヨハネ福音書9章25節「わたしには一つわかっていることがあります。盲目であったわたしが、今は見えるということです」
 けど見えてないんですが、ゲデヒトニス。



「失礼をお許しください、お嬢様。私このままでは非常に、頭が高い」
「そうね」
「そのずの位置の高さたるや、ざじずぜぞが、ずざじぜぞになる始末」
「縦書きね」

 出典: ディズニー・ジャパン/ジーニーズアニメーションスタジオ制作「ファイアボール 第5話『前頭葉の悪魔』」

紹介 :クライン 様
HP :

コメント:
いかにも遠い未来、ありふれた惑星にて―――
人類の抵抗により、ロボットによる貴族政治が終焉を迎えようとしていた。
世界から隔離された屋敷を舞台に、フリューゲル公爵の娘ドロッセル、そして、その執事ゲデヒトニス、
2体のロボットによる他愛ない日常会話が始まる(公式サイト紹介文より)
 執事であるゲデヒトニスの調子がおかしくなってしまい、その原因を探るため、ドロッセルがゲデヒトニスの『頭』を覗こうとする一連のシーンより。
 ゲデヒトニスは重機のような巨体で、普段は足をたたんだ状態でドロッセルと視線を合わせているのですが、今回は直立したまま戻れなくなっているため、ドロッセルが登るための階段を用意することに。
 階段を登りながらのやり取り
「頭が高い」の説明としては斬新……なのでしょうか?

駄弁者:
 1話2分弱なので、楽に見られました。紹介文の前半分そっちのけの、脱力系の笑いがなんとも妙なテイスト。
>ざじずぜぞが、ずざじぜぞになる始末
 人類と言語体系が違う(と別の話で言っていたのに)、縦書きなんだ…



俺は生まれ変わった!
もう負け犬じゃない!

 出典: 掛札昌裕脚本・冨田義治監督「超人機メタルダー 第8話『さらばバーロック!鉄仮面の秘密』」

紹介 :かんきち 様
HP :

コメント:
 帝王ゴッドネロスの正体を探るため、かつて古賀博士の助手を務めていた大田博士を訪ねてきたメタルダー。しかし、博士はネロス帝国のモンスター軍団に誘拐されてしまいます。軽闘士ヘドグロス、激闘士ザケムボー、爆闘士ダムネンの三体による集中攻撃に苦戦するメタルダー。そこに現れて、一瞬にして三体のモンスターを蹴散らしたのは、ヨロイ軍団の鎖鎌使い・雄闘バーロックでした。卑怯な行為を嫌うバーロックは独断で博士を救い出してメタルダーと正々堂々と戦うことを約束します。かつて十種競技の選手だったバーロックは、オリンピックの代表に選ばれるために、どうしても勝てなかったライバルの飲料に薬物を混入してドーピングの汚名を着せて蹴落とし、自殺に追いやってしまいました。そのことを深く恥じた彼は、それ以後は二度と卑怯な行為はしないと誓ったのです。約束どおり博士を救い出し、メタルダーに一騎打ちを挑むバーロック。レーザーアームで仮面を割られて素顔をさらした彼は、メタルダーが直前で攻撃を止めたことを悟り、潔く負けを認めます。メタルダーと博士を逃がすため、自ら囮となり、機甲軍団の砲撃に散っていったバーロックが最期に叫んだのが投稿の台詞です。

駄弁者:
 こちらの方が上司だったら、きれいに死なせてはもらえなかったんじゃあ…。



アメリカ人が、地球最後の世紀に学んだように、情報の自由な流通だけが圧政に対抗できる安全弁である。
…(中略)…
情報へのアクセスを妨害する者に気をつけるが良い。その者は密かにあなたを支配しようと企んでいるにちがいない。
──コミッショナー プラヴィン・ラル、「司書の序文」

 出典: シド・マイヤー製作「アルファ・ケンタウリ」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 このゲームの名文句は党派のリーダ−の紹介にもありますので、ひとつご紹介しましょう。
 この言葉を発したプラヴィン・ラル氏は、移民宇宙船「ユニティ」の船医であり、新世界に国連の権威を打ちたてようとする官僚主義者です。
 ゲーム中と公式HPでは翻訳が異なるのですが、今回はHPの表記に準じます(ゲーム中ではこの文章は理事長プラヴィン・ラル、国連人権宣言となっています)。皆さんに見ていただきたいですし、何よりこのサイトにふさわしいタイトルでしょう。
 しかし、21世紀のアメリカで、情報規制が進んでいるのは皮肉ですねぇ(2008年7月、アメリカ政府は盗聴に協力した企業に免責を与える法案を成立させました)。

駄弁者:
 同じ「司書」という名を冠していても、序文と駄弁ではえらい違いです。
>アメリカ人が、地球最後の世紀に学んだように〜
 アルファ・ケンタウリ移住計画まで、あと半世紀の間に心を入れかえて学ぶのか(ローレンス・レッシグが大統領補佐官になるとか)、それとも反面教師として…



ケンイチくん、○○○にも必ず弱点があるはずだ。それをさがしてくるのだ!
ハイッ博士!

 出典: いしいひさいち「さがし屋ケンちゃんシリーズ」  『地底人の逆襲』に収録

紹介 :土佐衛門 様
HP :

コメント:
 毎回毎回ゴジラやらゴメラやらの怪獣に蹂躙される地球、博士はケンイチくんに怪獣の弱点を探してくるように命令し、ケンイチくんが無茶苦茶な結果を持って帰還するという繰り返し。しまいには弱点を言う前に殴っちゃったりして……。(○○○には毎回違う怪獣の名前が入ります)いしいひさいちの隠れた傑作です。

駄弁者:
 チャコちゃんは出てませんか? という話が通じるのは、私らの世代がほとんど最後でしょうが…。



その地底人の足元のその下のさらに地底の奥深く、はるかはるか地底の最深部の漆黒の闇のその中に/
この地底人民共和国の侵略をたくらむ世にも無気味な侵略者の一団があったのである。
そおっ! あのっ!最低人である!

 出典: いしいひさいち「SF巨編 死闘!! 地底人対最底人!」  『地底人の逆襲』に収録

紹介 :土佐衛門 様
HP :

コメント:
 日本SF史上もっとも情けない知的生命体、最低人。
 半開きのハンバーガーみたいな顔で、地底人に対する攻撃も上を向いて「あほーおっ! 」と叫ぶだけ……。初めて見た時には爆笑のカルチャーショックを受けました。
 いや、このマンガがこういうタイトルだったという事を知ってる人はあまりいないんじゃないかと。

駄弁者:
 朝日新聞連載の「ののちゃん」で作中作として地底人が出てきますが(いしいひさいち版スター・システム?)、彼らメインのもあったんですね。



私は半生を理想の戦闘集団作りに捧げてきた。そしていかなる技術も管理も優れた人的素材には敵わない事を知った。

 出典: 高橋良輔原作・監督 「装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント野望のルーツ 」

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 いわゆる「バカの壁」というヤツを実感した事はありますか?私はあります。
 「おバカタレント」そのままの、基本的な常識(というか技術的レベル)をクリアしていない「人的素材」を使用しなければならない苦労は、「しなくていい苦労」なんじゃなかろうか?と思うのであります。
 「1を聞いて10を知る」(つまり人の話を聞かない)でも困りますが、「優れた人的素材」が欲しい今日この頃なのです。

駄弁者:
 分かっているつもりになってそれ以上の情報を意識から遮断してしまうというのが、元ネタの「バカの壁」なんですが…。TEAM NORTH-MOAI(R)さんの頭痛のタネは、その壁以前の問題みたいですね。



目の二つある系の種族はあらかたやられました!

 出典: 長谷川裕一「マップス ネクストシート」

紹介 :木材 様
HP :

コメント:
 はじめまして。駄弁者様も読んでいるであろう(?)マップスネクストシートよりの投稿となります。
 さて、何にやられた? レーザー? レールガン? それとも爆弾? いいえ、地球人の描いた萌え絵にです。
 中性化しないと入れない宇宙大学惑星マナ・ヴィーナにおいて、主人公の親友金子君(中性)は仲間と一緒に大学側の敵に捕まってしまいそうになったところ、会った事もない人々によって助けられます。
 その人々とはその惑星のインターネットに流された金子君の萌え絵を見た多種多様な「目の二つある系の」宇宙人大学生(中性)の方々でした。
 めい文句はその騒動の広まり具合を知った大学のオペレーターの一言、というわけで。
 宇宙人は全部人型であるかそうでないかという二つがあると思いますが、前者だったらもっと大変なことになってたでしょうな。

駄弁者:
 読んでますよ。実のところ「マップス」を読んだのはごく最近のことなのですが(貸してくれたんどらもえさん、最近いらっしゃいませんがお元気ですかねぇ…)。
 「目の二つある系の種族は」と限定されているあたり、SF好きの読者をくすぐるのが上手いところです。複眼もちとか視覚をもたない種族だって山ほどいるでしょうし。
>親友金子君(中性)
 中性になると煩悩に向けられていた脳の部分が有効活用できて大天才に(でも萌え絵は描く)。主人公をはじめ周囲の人間には不評なようですが、読む側としては再登場を期待したいところです。



セブン「ケータイは投げるモノではなぁ〜い!?」

 出典: 三池崇史監督「ケータイ捜査官7」

紹介 :一志 様
HP :

コメント:
 ある日、普通の高校生がサイバー犯罪を取り締まる秘密機関のエージェントに!?その新番組予告(第一話)より
 正直、この台詞でこの番組を見ることを決めたと、言っても過言ではありません(笑 それ以外にも僕の大好きな変形、ロボット、というネタがあったのも理由ですが)
 そして、主人公ケイタとセブンの友情(王道だなぁ(笑)
 そんな訳でみなさんケータイの取り扱いは丁寧に(投げて渡したり、なるべく落としたりしないように。(^^ゞ)

駄弁者:
 あ、実写なんですね。公式サイトのセブンの変形がおもしろくて、つい繰り返して見てしまいました。
 セブンのカラーは銀色ですが、これを見てその昔あった黄金戦士を連想したのは、(世代によるけど)私だけじゃないと思います。



命は宝だと……? ならば、この俺様の命、貴様の手に渡してなるものか!! ヌハハハハ!!

 出典: サンライズ製作・谷田部勝義監督 「勇者エクスカイザー 最終話『本当の宝物』」

紹介 :神凪御子 様
HP :

コメント:
 エクスカイザーの敵、宇宙海賊ガイスター。
 彼らは地球の「宝」を狙って暗躍し(「宝」と言っても物質的なものだけでなく、技術や心情的なものでも標的にします)、それを阻止しようとする、宇宙警察カイザーズとの攻防戦がストーリーの大元。
 今回はガイスターの御頭ダイノガイストの、「宝」に関わる名台詞。
 最終話、ダイノガイストはエクスカイザーの友人コウタを人質にとって挑発してきます。
「そんなにこのガキが大事か」と聞くダイノガイストに、「どんなに小さくとも、命は宝だ! たとえそれが、貴様のような悪党の命であっても」と返すエクスカイザー。
 そして壮絶な一騎打ちの果てに、ダイノガイストは一敗地にまみれます。
「ひとおもいに殺せ」と覚悟を決めるダイノガイストに対し、あくまで刑法に則って彼を逮捕しようとするエクスカイザー。
 そんな一瞬の隙をつき逃走するダイノガイストなのですが、行き先はなんと太陽。
 今まで手に入れることのできなかった「宝」をすでに手に入れていた事を悟ったダイノガイストは、自ら太陽に突っ込み自害して果てるのです。
 この名台詞はエクスカイザーという番組の趣旨を最も顕著に表しているものだと、私は思っています。

駄弁者:
 こういう悪役なりにある意味理屈の通った言葉は、変に改心されるより聞いていて気分がいいもんです(実在の悪人だとそうも言ってられませんが)。



我ら 風に根を生み 空に根を張り 時に根を紡いで人とならん 我も根の一節とていかな時を見 空を聞き風を嗅がんや

 出典: 米村孝一郎「MISSING GATE」

紹介 :旗本タイツ男 様
HP :

コメント:
 三人の主人公のひとり、ボチャード・ラックマンの占いの言葉より。彼は民族レベルで意識と記憶を共有している者たちの末裔です。彼に決定的な死が訪れる前に祖先たちに情報面から体を再生させらるため冗談抜きに不死身の肉体を持っていますが、その特性を知ったワトソンに散々酷い目に遭わされてきた事もあり、彼自身は自身の存在を呪っている節があります。彼が未来を知る事ができるのは占いではなく、過去からの同胞たちのネットワークによる朧げでも確度の高い未来予測なのでしょう。ラックマン自身はその名の通り幸運に守られているようですがワトソンが絡むと運に見放されるようです。「ああ神様…お願いです俺をこのまま死なせてください」それでも死ねません。不憫。

駄弁者:
 過去からの記憶の集積ではごく普通の未来は予測できても、スペースオペラの主人公に降りかかるような未来には対応できない…んじゃないでしょうか。



………この本を野田昌宏先生に捧げます。

 出典: 米村孝一郎「MISSING GATE」

紹介 :旗本タイツ男 様
HP :

コメント:
 各巻の表紙をめくった場所にあるタイトルページより。作品は野田元帥がご存命であった時に描き終えられましたが、今になって読み返すと感慨深いものがあります。

駄弁者:
 出典については以前のご投稿を参照のこと。
 NHKの人間大学で故(と付けなければならないのが残念)野田昌宏氏がこの作品を紹介したことがある、と書いているサイトがありました。
 捧げた方も捧げられた方も満足だったでしょうね。



「強敵どころじゃねぇ! 最強……いや、最凶だ! 知ってるか? ブルドーザーの九〇パーセントはクズなんだぜ? こいつがその残り一〇パーセントのクレイジーマシンなんだよ!」

 出典: 田中ロミオ「人類は衰退しました 3」

紹介 :山本弘 様
HP :
http://homepage3.nifty.com/hirorin/

コメント:
 久しぶりの投稿です。
 かつての人類が残した巨大都市の廃墟を探索にやって来て、迷子になってしまった主人公(名前不明)。彼女の目の前に、いきなり壁をぶち破り、ブルドーザーに乗って登場した謎の青年O太郎くん(仮名)。彼が自らカスタム化した「最強キルドーザー“ベヒモス”」を自慢して言うのがこの台詞。
 不覚にも本に突っ伏して笑ってしまいました。確かに海外SF作家でブルドーザーと言えばあの人しかおりません。
 他にもこの巻では、ゲストキャラのO太郎さんとP子さんの正体が、某SF映画へのオマージュになっております。しかし、2人ともずいぶん姿が変わったなあ……。

駄弁者:
 3が出たのを契機にずっと見かけなかった1巻も増刷されたので、晴れて3冊まとめて読めました。1、2巻と違って3は少しシリアス風味がありましたね(やっぱり妖精さんがいないと)。
>海外SF作家でブルドーザーと言えばあの人
 ご存じない方は、創元の短編集『地球の静止する日−SF映画原作傑作選』あたりをどうぞ。あと、ついでにこちらも。
>ゲストキャラのO太郎さんとP子さんの正体…
 ラスト近くのくだりは、自分で投稿したくなったのですが、解説するとどうしてもネタバレになってしまうので断念。



十九年前、ノア・レイモンドは最後のファンタジイ小説を書いてしまった。それ以来、四百を越す秀作が、彼の名のもとに発表されてきた。四百篇すべてが、彼のタイプライターから打ち出されてきた。だれも知らないのは、ノア・レイモンドがそれを書いたのではないことだった。書いたのはグレムリンだった。

 出典: ハーラン・エリスン「小人たちと働いて」(中村融訳)  ミステリマガジン’08年8月号に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 実在の作家(仮に「R・B」としておきましょうか)をモデルに、作家の創作の秘密にせまる一篇。
 1940年代に怪奇小説をパルプ雑誌に書き始め、50年代に詩的な連作短篇SFで認められ、「SFの抒情詩人」「ファンタジイの大家」「ポオの衣鉢を継ぐ幻想文学の第一人者」などと称されるR・Bには70年代、長いこと新作を発表しなかった一時期がありました。演劇や映画など、他分野の活動に熱中し、小説を書く余裕がなかった、というのが真相のようですが、当時はずいぶんとファンをやきもきさせ、エリスンもR・Bを心配して励まそうとした……というのが、本短篇(’77年発表)の成立事情のようです。
BGM:「空想無宿」フラワーカンパニーズ

駄弁者:
 じゃあR・B氏の、火星に行ったり本を燃やしたりする話もあるいは…? いや、あれは初期作品だから本人作か。
>他分野の活動に熱中し、小説を書く余裕がなかった
 ラストでノア・レイモンドが再び筆をとるのは、ある意味「他分野の活動」ですね(他分野というか異世界の活動っぽいですが)。



名文句トップに戻る

第190集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第192集を見る