SF名文句・迷文句第312集

名文句トップに戻る

第311集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第313集を見る


オサムもう昔とちがうんだよ 今の世界で明日やろうと言ってたら何もできやしない
子どもだと言うことでもう誰も大目には見てはくれないんだよ
明日ここが開いてももう生存者は生きていないかもしれない
今日やるんだ今しかないんだ今日これを必ず開けるんだ!!

 出典: ひらまつつとむ「飛ぶ教室 『傷だらけの勇者たちの巻』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 核投下後から約一ヵ月半、本格的な冬到来前に三日間限定で他のシェルターの生存者を探す旅に出た主人公オサムと生徒達のリーダーサトル。
 あるシェルターでは食糧をめぐっての壮絶な殺し合いの形跡を見つけ、あるシェルターは核爆発で飛ばされてきた鉄筋コンクリート柱で扉が破壊され生存者は絶望的という状況でたどり着いた第7シェルターで生存者からの信号を受け取った二人。
 土砂や瓦礫を掘り起こして出てきた扉は核爆発の熱で半ば溶接された状態になっており人間の力で開けるのは不可能、オサム達は移動に用いていた原付バイクで開ける事を試みますが何度やってもビクともしません。
 「もう今日はやめよう 明日考えよう明日――」傷だらけのサトルの姿を見かねてそう提案するオサム、それに対して投稿の台詞を答えるサトル…その言葉に勇気づけられたオサムとサトルはついに扉をこじ開け生存者達と対面します。
 ですがその決意と覚悟もむなしく、そこでさらなる悲劇に二人は遭遇する事になるのです…。

駄弁者:
 「明日やれることは今日やるな」と言って隙あらばサボろうとするどこぞの学校司書にとっては、耳が痛いこと痛いこと。



「…パーツが分かれてない!
 これは…耳?
 ネジ穴がない!」

 出典: コナミデジタルエンタテイメント原作・菊池康仁監督・竹内利光脚本「武装神姫 第8話『ある日どこかで』」

紹介 :SYNK 様
HP :

コメント:
初投稿です。宜しくお願いいたします。
 玩具やゲームなど、多岐にわたり展開された『武装神姫』のアニメ版よりの引用です。
 人間のパートナーとして存在する小型の少女型ロボット「神姫」。
 その神姫であり、アニメの主人公の一人であるアンが人間になってしまい…というのが本エピソードの内容なのですが、彼女が人間の姿になって初めて驚いたのがコレ。
 人間の姿を模していながら、機械的な関節のパーツ分割が描かれている神姫ならではの台詞と思います。

駄弁者:
 薬で小型ロボットが大きくなったりネジや関節パーツが変化する理屈については…夢オチで回避?



「海はまだまだ不思議な世界です。一角クジラだって、今までに見つかったものより5倍も10倍も大きいものがいないとは誰にも言いきれないのですよ。ただ誰もまだ発見していないというだけの事かもしれないのです」

 出典: ジュール・ベルヌ「海底二万里」(今西助行訳)

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 以前准教授さんが投稿した、海洋SFからの名文句です。  大西洋を航行中の客船・スコシア号の船腹部分に発生した原因不明の大破は、世界的なニュースとなりました。  そんな時、ネブラスカ地方の学術探検を終えたフランスの海洋学者・アロンナクスはこの事故に対する意見を求められ、イッカクとの衝突ではないかという推測を発表します。  それに対しある記者は破損部分に開いた穴の大きさからアロンナクスに疑問を述べ、それへの返答が今回の名文句です。  以前可児歳蔵さんが「『見た事もない』ような事象があるから、『見た事もない』という言葉があるのだ」という名文句を投稿されましたが、それを知る者がいないとしてもそれが存在する可能性を考えておくのは様々な面で重要な事だと思います。

駄弁者:
 実際の原因は一角クジラではなかったのですが、だからと言ってご投稿の言葉が否定されるわけではないですしね。
 確認されたものより5倍大きなイッカクとなると…シロナガスクジラ級の大きさになりますね。遭遇したら驚異も脅威もノーチラス号並です。



神様なんておらんよ、運命がいるだけじゃ、人間を憎んでおる運命というヤツがな。運命、いや因果律というヤツは人間を憎んでおる。人間の存在する世界の因果律は、どんな世界でも必ず滅亡へと向かうようにセットされておるのじゃ。その世界を一つでも滅亡の淵から救うのが我々機構の役目なのじゃ

 出典: 鷹見一幸「時空のクロス・ロード ピクニックは終末に」

紹介 :へんな毒 様
HP :

コメント:
 ある日、卒業アルバムに載せる為写真撮影していた木梨幸水(きなし ゆきみず)は不思議な写真を撮ってしまう。その写真に写っていた不思議な爺さんにアルバイトをしないかと誘われ渡された時空転移が出来るモバイルのスイッチを押して着いた世界はABCウィルスという伝染病で壊滅しかかっている世界だった。セリフは、主人公が爺さんにバイトに誘われた際に彼の「神様に任せておけばいい」という思考を読んで答えたものですがこれだと因果律自体が神様のような気がするんですが…。 因みにABCウィルス(通称、三日熱と言われ、アトミック、バイオ、ケミカルの三つを合わせたぐらいの破壊力を持っているということで命名されたらしい)は、こちらの水疱瘡なんですが向こうの世界では一度も水疱瘡が流行らなかった為、耐性もワクチンもなく一定年齢以下の主に子供しか生き残っていないという状況になっています。

駄弁者:
 憎むなどと擬人化するなら、コメントでおっしゃっている通り神様と言おうが因果律と言おうが同じことかも知れません。
 しかしウィルスに対する免疫ができる前に滅亡の瀬戸際まで行ってしまうとは、どんな感染力の水疱瘡なんだか。侵略してきた火星人とは感染する広さや数が比べ物にならないだろうに。



「我々は川中博士の研究に一刻も早く追いつき、いの一番に全宇宙を征服するのだ」

 出典: 双葉十三郎、山中博原作「宇宙Gメン 第2話『盗まれた宇宙艇』」

紹介 :猫玉 様
HP :
http://ameblo.jp/puneko

コメント:
 日本のSFドラマで恐らく映像が現存する最古参(1963年)と思われる宇宙Gメンより。宇宙ロケットを建造し、宇宙進出を行うアンドロメダ島の川中博士と、その成果を奪って「宇宙征服」をたくらむデモン帝国の抗争を描いた作品で、宇宙Gメンというのは、危機に陥った時に登場する覆面ヒーローです。
 この台詞は川中研究所から脱出してきた女スパイのサラヤにデモン帝国の構成員が語る目的なのですが…、せいぜい月周辺ぐらいの制空権を先取りできる程度で宇宙征服ってのもどうかと思うんですが、何よりSFに「いの一番」という台詞は合わないよなと…。
 ちなみに、この作品具体的にどの話を誰が脚本を書いて演出したのか不明なので、原作者のみ書いてあります、脚本は大谷明、梶原雄一、高久進、山野利一のいづれかなんですけどね。

駄弁者:
 「全宇宙」というのは人間がすでに辿りついている全ての天体、ということなのでは。考えてみれば「世界征服!」も、人間が住めない高所や深海までは対象にしていないでしょうし…。



「ビーム・サーベルを使うぞ!」

 出典: 富野由悠季「機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 反連邦運動の動向を探る為スィート・ウォーターコロニーを調査していたアムロは謎の黒いMSの襲撃を受ける。それを取り押さえたアムロはその背後にシャアの気配を感じその場で彼の居場所を吐かせようとMSパイロットを脅す。
 台詞だけ見ると特に変わったところはないですが、この時アムロはMSを降りてハッチを開けた敵パイロットと対面しており、その手には人間サイズのビームサーベルが握られていた。こうなるとまんまライトセイバーですね、いやここは作者的に「イデオン」のレーザー剣や「エルガイム」のセイバーと言うべきか。私の知る限りだと人間用のビームサーベルが出てくるガンダムはこれだけですね(他にもあるかもしれませんけど)
 ちなみに宇宙空間でコレで手首なんかを切られるとビームの高熱で溶けたノーマルスーツの外皮がふさがって気密性が保持され殺してくれる方が楽だと思う拷問になるとか

駄弁者:
 出てこないことについて何か理由づけはされているんでしょうか? モビルスーツ用のサイズでないと十分な出力や持続力が期待できないとか…。
 ところで、もし一年戦争時代に人間サイズのビームサーベルが一般化してたら、シャアはア・バオア・クーでアムロに眉間を灼き貫かれておしまいでしたね。



「どうでもいいわ。ニューヨークを見たら何もかもどうでもよく思えてきたの。ダン、横に座って。あなたが欲しい。」
「僕にも君が必要だ。」
「そうじゃなくて、今あなたが欲しいの。あの人達は死んだのよ。もう喧嘩することも、愛し合うこともできないのよ…生きてるって凄い事なのね。本当に素敵なのね。」
「ローリー、どうして欲しいんだい?」
「抱いて、愛して。生きてるうちに私を愛して。ほら、これを取って顔を見せて…あなたを味わいたいの、匂いを嗅ぎたいの。命があるうちに。これは何の匂い?何の香りなの?」
「ノスタルジア。」

 出典: アラン・ムーア作・デイブ・ギボンズ画「ウォッチメン」(石川裕人ほか訳)

紹介 :スラッカン・サル・ソロ 様
HP :

コメント:
 事件の黒幕によって引き起こされた大惨事によって100万人の命が失われ、それと引き換えに米ソは和解し人類は核戦争の危機から解放されました。平和が壊れ核戦争の危機が再燃するのを承知の上で、正義を貫き真相を世界に公表するか、それとも妥協して平和を守るか。黒幕から突きつけられたこの二者択一に対し、二代目ナイトオウル(ダン・ドライバーグ)と二代目シルクスペクター(ローリー・ジュスペクツィク)の二人が選んだのは後者、「妥協」でした。名文句は、その選択の後、二人がお互いを求め、愛し合い、慰め合うシーンでの二人の会話です。
 二人の選択と行動は、あくまで妥協を拒否し死を前にしても自らの正義を貫いたロールシャッハと比較されて、「日和見主義者」「へたれ」等、散々な評価を受けています。私も最初に読んだ頃はロールシャッハの最期が強烈で、二人は正直どうでもいい存在でした。しかし何度も読み返す内に、二人に対する評価が段々と上がってきました。
 決して、二人は黒幕の考えに賛同したわけではありません。特にニューヨークの惨状を直接その目で見たシルクスペクターにとって、彼を罰しない事はとても耐え難い物だったに違いありません。しかし、尊い命を守るために尊い命の犠牲によって生まれた平和を守らなければならない、その不条理な現実を受け入れ、たとえどんなに情けなく惨めでも生きていく(「ノスタルジア」とは黒幕の会社が販売している香水の名前。黒幕の作りだした平和の中で二人が生きていくことの暗喩)。それはある意味「死」よりも辛い選択ではないでしょうか。
 こうして見ると、あくまで自分の正義を貫き死んでいったロールシャッハの方こそ、現実を受け入れる事ができず死に逃避した「弱者」だったのではないか、という気さえしてきます。

駄弁者:
 ナイトオウルは登場人物の中でもっとも平凡な常識人で、あこがれはしないけど共感できるキャラクターでした。苛烈な純粋さをもったロールシャッハや、人間を超越してしまったDr.マンハッタンとはまた違った魅力があったと思います。



「あなたは宇宙に出て行かなくても、ここに来る人から知識を学び、ここで十分に成長できるんだ。」
「さらにその知識を、他の人に与える役割を担っている。」

 出典: 「まんが宇宙大作戦 『不思議の星のアリス(Once Upon a Planet)』」

紹介 :W”MONSTER 様
HP :

コメント:
 スタートレックのアニメシリーズから。実写オリジナルシリーズの「おかしなおかしな遊園惑星」の続編です。人間の思考を読み取り、空想や記憶のレプリカを作って楽しませる遊園惑星。そのコンピュータが宇宙船のクルーを船という機械の奴隷とカン違い。奴隷に奉仕する自分はなんやねん、バカらしねん!いっちょ宇宙出たろやないかい!とエンタープライズ号を乗っ取ろうとするお話。
 上記はコンピュータを説得するカークたちの台詞より。観光地であるここは情報発信基地でもありますよと代替え案で言いくるめたわけです。ネットでいうとWikipediaのようなものですか。
 しかしなあ…ネットだって何でもあるというわけやないですし、行ってみないとわからないということはままあるわけで…。カークたちは「じゃあ君ら何で宇宙探検するん?」て聞かれたら反論でけたんかなあ…。

駄弁者:
 アニメシリーズはカバーしてなかったので、続編があったとは初めて知りました。前エピソードでカークやマッコイが想像で出したのが、昔の彼女とかキャバレーのねえちゃんだったことを思えば、コンピュータがもっとましな奉仕先を探そうと思うのも不思議はないです。
>空想や記憶のレプリカを作って楽しませる遊園惑星
 この経験が後にホロデッキの航宙艦配備につながった、ということはないでしょうけど。



かならずなにかをまとめあげてみせる。
学者は単なるまちがいに理論をじゃまさせるわけにはいかないんだ。

 出典: チャイナ・ミエヴィル「言語都市」(内田昌之訳)

紹介 :可児歳蔵 様
HP :

コメント:
 都市というものに並々ならぬ執念を抱いている様子のミエヴィルから。
 言語の比較研究でつまづいた主人公の彼氏サイルの言葉です。まことにもっともな名文句なのですが、ぐうの音も出ない新事実にぶち当たった時はそれに対応できる新しい理論の方が必要になってくるわけで、そのあたりの見極めも重要ということでしょうか。

駄弁者:
 2つの口から同時発話してそれ以外の音声は言語として認識できず、また構造上真実しか話すことができないアリエカ人。彼らに対する地球人の大使は、植民都市「エンバシータウン」で特別に養成された地球人ペアが任につくのが常だったが、今度初めて外星からのペアが派遣されてきた。だが、その新任大使が話すアリエカ語が原因で、アリエカ人とエンバシータウンは大混乱に陥ることに……というもの。面白いけどかなり理屈がややこしい話でした。
 ご投稿のセリフを発するサウルはアリエカ語の研究者で、主人公とは対立する立場になります。なにかをまとめあげる熱意はいいのですが、それが高じて宗教がかってしまったのが誤りの元ですかねぇ。でも、私としてはちょっと共感できるところもある人でした。



「あんたはもうなんか一言では言えないわ」
「空は飛んで怪光線を出して巨大化したり この世を魔界にかえたり体真ッ二ツでお茶立てたり」
「何が起きた未来!!」

 出典: 平野耕太「ドリフターズ 第36話[ゴールデン タイムラバー]」

紹介 :因 様
HP :

コメント:
 他にも女体化させたり、首相にしたり、甘党にしたり、放火魔にしたりetc…色々やらせています…
 ノブ様、未来の人間が無茶ばかりさせて御免なさい。

駄弁者:
 単行本しか読んでないので、このくだりはまだ知らないなあ…。
>女体化させたり、首相にしたり、甘党にしたり、放火魔にしたり
 女体化して浅井長政に恋するのと、戴冠せる両性具有になるのとでは、どちらが不本意だろう。まあ女体化は信長に限ったことではなさそうですが。
 挙げられてる信長ネタはだいたいわかったつもりですが…最初の巨大化云々を除いて。『NOVA9』に収録されてた田中啓文「本能寺の大変」?じゃないだろうなあ。



ルービック「わたしは強い男が好き…。それもあなたのように、超人的な強さの男が…(中略)…そしてこの鋼鉄のような胸に抱かれてみたかった…」
コブラ「ベッドの上じゃいつだって強いところを見せてやるぜ」

 出典: 寺沢武一「コブラ」

紹介 : TWR 様
HP :

コメント:
 某宇宙軍の撃墜王(17集)に捧げる一言。比べちゃかわいそうかも知れませんが。
 傭兵部隊「地獄の十字軍」の襲撃に巻き込まれ、時限爆弾を打ち込まれたコブラは、解除方法を求めて「十字軍」に入隊するが、身元を明かされ、人格破壊用の感覚遮断タンクに入れられる。廃人同様になったコブラを惜しんで、「十字軍」ルービック中佐は、ベッドに横たわるコブラに身を寄せる。
 いやもうね、かっこいいの一言ですよ。さらにセリフを裏打ちするだけの実力もあるし。「コブラ」と「ルパン三世」があれば、かっこいい男のセリフは一通り覚えられるんじゃないでしょうか。
 コブラが人格を破壊されなかったのは、呼吸音や鼓動をロックとして捉えていたからだという説明がまた素晴らしい。彼の体内は8ビートで溢れてるそうで。
 個人的にはコブラにはロックよりもビッグバンド・ジャズが似合いそうですけどね。
 ここは間をとって、ブライアン・セッツァー・オーケストラを掛けてみましょうか。

駄弁者:
>某宇宙軍の撃墜王に捧げる
 疲れたぐらいで女付きを断るようじゃまだまだ…?
 ポプランならいざ知らず、私なんぞがコブラとルパンに倣って男のセリフを覚えても、使う機会がありませんがな。



2つじゃねえ!
天高のみんなと、XVUの思い、俺の全てのダチが一つになったパワーなんだ!
人間を切り捨てようとするお前達が、俺たちの絆に敵うわけがねえんだ!!

 出典: 東映制作「仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 「ウルトラマンメビウス」から始まった過去ヒーローの復活。東映でも「仮面ライダーディケイド」で過去の仮面ライダーが、「海賊戦隊ゴーカイジャー」でスーパー戦隊が復活した。さらに「ゴーカイジャーvsギャバン」で宇宙刑事ギャバンが復活、「ギャバンTHE MOVIE」でギャバン、シャリバン、シャイダーの二代目が現れる。さらに最近では「MOVIE大戦アルティメイタム」でアクマイザー3、ポワトリン、イナズマンのリバイバルキャラクターが登場、公開中の「スーパーヒーロー大戦Z」エンディングではキカイダーの復活が示唆されている。本作にも宇宙鉄人キョーダインと大鉄人17のリバイバルキャラクターが登場した。
 天ノ川学園高校仮面ライダー部。学園の生徒や教師がゾディアーツスイッチを押して変身するゾディアーツと戦う非公式の部活である。ある日、彼らに外宇宙技術開発機構オスト・レガシーの本部長秘書が接触してきた。人類を敵視する宇宙鉄人から地球を守るために協力してほしいと言うのだ。部員達は快諾し、謎の女性インガ・ブリンクと彼女が連れている宇宙鉄人ブラックナイトの妨害を受けながらも、意思を持つ衛星兵器XVUの破壊に向かう。
 無事XVUの内部を爆破した部員達。だが、それは罠だった。実は本部長と本部長秘書こそが宇宙鉄人グランダインとスカイダインだったのだ。かつて、自我を獲得した彼らは生みの親のブリンク博士を殺害した。だが、博士は最後の力を振り絞ってグランダインとスカイダインの能力制限装置を起動していた。部員達が破壊したのはその装置だったのである。  本来の力を取り戻し、XVUも掌握したキョーダインは地球に攻撃を行うと宣言。如月弦太朗(仮面ライダーフォーゼ)と朔田流星(仮面ライダーメテオ)は部員達を逃がして自分達は宇宙鉄人に挑むが、敗北してしまう。XVUのAIに助けられ、彼と友情を交わした弦太朗は、フォーゼコズミックステイツのワープ能力を全開にしてXVUを静止軌道上から月面に運ぶ事で攻撃を阻止する。だが、無理が祟って40のアストロスイッチが全て破損。変身不能になった弦太朗をキョーダインから守るために朔田流星が変身して立ち向かうも、劣勢になってしまう。
 XVUは仮面ライダー部の月面基地ラビットハッチに新たなスイッチの図面を送る。それを作るには膨大なコズミックエナジーが必要であり、弦太朗を強く想う人間達が40のスイッチを同時に押さなければ確保できない。部員達は学園を駆けずり回り、かつてゾディアーツとして戦った者や、事件に関わった者など、弦太朗と友情を結んだ者達にスイッチを渡していく。彼らの協力で新たなるスイッチ「メテオフュージョンスイッチ」が誕生した。
 歌星賢吾からメテオフージョンスイッチを渡された弦太朗は、フォーゼとメテオの能力を併せ持つ(そのためメテオは変身解除されてしまう)仮面ライダーフォーゼメテオフュージョンステイツに変身。「二つの力を合わせたところで何も変わらない」と嘲笑うキョーダインを圧倒する。驚くキョーダインにフォーゼは投稿の台詞を叫ぶのだった。

駄弁者:
 コメントに出てくるリバイバルキャラの中で、一つだけあまり懐かしさを感じない美少女仮面がいます(笑)。
 それにしてもキョーダイン、敵なんだ…。他ならぬこの兄弟が「二つの力」を嘲笑っちゃいけないような気がするんですが。



紙の書類だ。これが古代中国人の手で発明されてから四〇〇〇年ちかく経過しているが、人類は文字を記述するのにこれ以上のものをついに発明できなかった。

 出典: 田中芳樹「銀河英雄伝説 1 黎明篇」

紹介 :JunK 様
HP :

コメント:
 銀英伝の初期には、名前のE式・W式とか、星系により公転・自転周期に差があることによる不都合などといったものを描写することで、未来SF的な舞台設定を読者に認識・納得させるような記述がそこかしこになされていましたが、これもそれらの一つだと思います。
 欧米の権威ある新聞や雑誌の苦境やkindleなど電子書籍の隆盛といった、現実世界でのここ5〜10年くらいの動きを見ていると、人類の1500〜1600年後にこうした感情(感傷?)が残っているのかと思う部分もあったりしますが(人類に1500〜1600年後があればの話ですが(笑))、一方で「先進国」と一応は言われているこの日本で、こういった旧来のメディアが比較的苦境に立たされておらず、新しい情報ツールが思いの外普及していない現状を見ると、「紙の書類」という伝統ある「文字を記述する」モノも必要な部分には残っていくのかな〜、と、上梓から30年以上経ったあとにこの名文句を読み返してみて思いました。

駄弁者:
 記述はともかく、流通や保管に要する手間やスペースを考えると、恒星間文明には不向きな気もするんですが…。ヤン提督はイゼルローン要塞に大量の蔵書を持ちこんでいた描写があったように思いますが、あれって結構ぜいたくな特権だったんじゃないでしょうか。



『宇宙は人間よりも、はるかに妖怪に適しているんだ』

 出典: 小松左京「飢えた宇宙」  同名短編集に収録 『結晶星団』にも収録

紹介 :NAL 様
HP :

コメント:
 恒星間航宙を冷凍睡眠で乗り切ろうとしてもがことごとく失敗した結果。
 こんなことを思いつく人が出てきたわけですが。
 ジョークだったのか、本気だったのかは、ネタが割れるので言えませんです。

駄弁者:
 どうしても近場で収録された本を入手できず(前の職場なら全集があるのですが)。
 ハルキ文庫の小松左京短編集、あるうちに買っておけばよかったなあ…。



「まだ、この知的生命体がどのような姿をしているかはわからないが、兎に角彼らはイエスの福音をまだ知らない」
「我々シックスハンドレットクラブが彼らを救わなくては」
「我々に必要なのは惑星間巡洋船を建造する資金です。宇宙船があればワームホールを通り抜け、栄光あるイエス・キリストの言葉を神なきエイリアンたちに伝える事が出来ます。今すぐ送金を、アーメン」

 出典: エリック・スタウ監督・トレイ・パーカー、パム・ブラディ脚本「サウスパーク 42話『宇宙戦士!腹ぺこマーヴィン』」

紹介 :猫玉 様
HP :
http://ameblo.jp/puneko

コメント:
 アメリカのアニメーション、サウスパークより。
 ある意味有名なこの作品、1話早々から宇宙人が尻にインプラントする話でSF話も多いんですが、勿論ここに出す以上SFです。
 エチオピアの少年マーヴィンは偶然異星人の恒星間宇宙船を手に入れ、カナダで以前知り合ったスタン達と合流し、適当に押したスイッチで宇宙船の母星マークラーへたどり着き、飢餓に苦しむ村人達をマークラーへ移住させようと地球に戻ると、宇宙船を狙うアメリカFBIとマーヴィンの村に布教していた宣教師の団体が待ち構えていた。そして宣教師の団体はマーヴィンの村の移住の阻止と更なる外宇宙への布教を目論むが…。
 件の台詞は宣教師の団体が宇宙船を購入する為の寄付をテレビ番組で募る場面より、多分元ネタの寄付を募る番組がアメリカにあるんでしょうねえ、寄付で大学も研究機関も成り立つお国柄ですから。そして、更にマーヴィンたちの宇宙船に敵わないとその度に寄付を集めてイオンビーム砲やバリヤーなどを装備していくという…。
 訳者は解らないので割愛しました。

駄弁者:
 アメリカのテレビ伝道師(テレヴァンジェリストというらしいです)が多額の寄付を集めるのは有名ですから。聖書原理主義的な人が多いような印象があるんですが(偏見?)、異星人の存在と聖書の文言にどう折り合いをつけるんでしょうね。



「地球の神々。あなたは安全ですか」
…(中略)…
「地球の神々、安全である事は地球の神々の義務です。安全でないのならば、あなたは地球の神々でないことになりますね。ZAPZAPZAP……」

 出典: 逢空万太「這いよれ!ニャル子さん11」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 地球人の精神を守る幻夢境。そこを管理するのは「地球の神々」と呼称される惑星保護機構の職員達です。その職員を守るために幻夢境そのものの強度を強化すればよいではないかということで、惑星保護機構で開発を委託したHPLという新システムが幻夢境の大機関に組み込まれたのですが、その結果がどうなったかというと。
 大機関は上記の科白を発して、地球の神々を攻撃対象にしたのでした。元ネタのパラノイアからしてトチ狂った設定でしたが。大機関がトチ狂った代物と化すとは、どんな欠陥システムを惑星保護機構は開発したのかと。防衛システムが防衛すべき対象を攻撃するようになってはおしまいです。主人公ならずとも、頭を抱え込みたくなりました。結局はニャル子達の奮闘により大機関は破壊され、地球の神々は守られたのですが、惑星保護機構はもう少しまともになるべきではと思いました(ニャル子が正職員でアザトースが課長になれることからしてとても無理な話かもしれませんが)。

駄弁者:
 トラブルシューターがコンピューターと敵対するのは、「パラノイア」的にアリなんだろうか。
 ニャル子が幻夢郷にいる地球神々を守るというあたり、おおざっぱに原典準拠みたいですが……その名をもつシステムを破壊するのは、ある意味親殺しなのでは。



おい、まさか…
コウモリの服を着てるだけの普通の男か?
冗談にもほどがあるぞ!

 出典: ジェフ・ジョーンズ作・ジム・リー画「ジャスティス・リーグ:誕生」(高木亮訳)

紹介 :スラッカン・サル・ソロ 様
HP :

コメント:
 それは「スーパーヒーロー」という言葉がまだ無かった時代。世界各地に出現した人ならざる力を持つ「超人」の存在に人々は怯え、政府はその対策に頭を悩ませていた。
 そんなある日の夜、ゴッサム・シティの闇の騎士バットマンは、港に爆弾を仕掛けていた謎の怪物を追う途中、軍のヘリ部隊に発見され逆に追われる身となってしまう。さらに怪物の反撃を受け、危機に陥るバットマン。その時、緑色に光る消防車が現れ、怪物を突き飛ばした!
 バットマンの危機を救ったのは、異星人から与えられたパワーリングで戦う戦士、グリーンランタン(ハル・ジョーダン)だった。ランタンはリングの力でヘリ部隊の攻撃からバットマンを守るが、怪物はその隙をついて逃げ出してしまう。
 未知の地球外生命体を探してゴッサムに来たランタンは、バットマンと協力して怪物の行方を追う事に。バットマンとは初対面のランタンは、バットマンに対し、彼が当然持っているであろうスーパーパワーについて質問をする。飛行能力はあるのか?怪力は?しかし、バットマンの答えはいずれも「NO」
 そう、バットマンはランタンのようなスーパーパワーを持った超人ではない。コウモリのコスプレをしただけの只の人間だったのだ!この驚愕の事実(笑)を知ってしまったランタンのセリフがこちらです。
 やっぱり、アメコミの醍醐味と言えばクロスオーバー。異なったヒーロー同士が出会った時のカルチャーショックは実に面白いです。さらにこのセリフの直後、ランタンの指からパワーリングをこっそり奪って「お前は集中力が足りない」と、きっちり馬鹿にされたお返しをするバットマンがまたかっこいい。

駄弁者:
 服について言うなら、冗談にもほどがあるのはどっちもどっちなんですが。
 異星人や超能力者が標準になってしまうと、とんでもないマジボケをする超人も出てしまうので、その意味でも『常人の極限』バットマンは大切な存在なのかも知れません。



「フフ…。教皇になるためには、膨大な知識を要するからな…。例えば銀河の果ての膨張、光速度が全ての観測者に対して不変であること、時間は全ての観測者によって異なるということ。
…今俺たちのいる空間は切り離され光の速度で異次元を移動している
…つまりここでは時間それ自体が一定に機能しないということだ
もはやお前は、時間を意のままにできない。悪魔(メフィストフェレス)は退場だ」

 出典: 車田正美原作・手代木史織作画「聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話 第207話『鬼兄弟』」

紹介 :W”MONSTER 様
HP :

コメント:
 「前の時代、内乱がなかったアテナ軍の聖戦」というIFを描いた、往年のバトル漫画のスピンオフより。原作では最強のライバルだった黄金聖闘士がもれなく味方というコンセプト。
 原作最強にあたる双子座の黄金聖闘士アスプロスと大一番を演じるは、聖戦の黒幕であり未来の改ざんを目論む「メフィストフェレス」の冥闘士・杳馬(ようま)。正体が(ネタバレ・時の神カイロス)とあって、これまた漫画界最強レベルの時間停止攻撃で一度は双子座を退場させるのですが…。
 アスプロスがリターンマッチで時間停止を無効化させての啖呵が上記の台詞。理屈はどうあれ「光速の体得」「異次元空間の操作」は、原作中に存在する事実。時代設定では相対性理論誕生前なのを、この作者は「教皇への昇進目的」というキャラ設定でつないで時間停止破りを組み上げてしまったのです。これぞ空想科学!
 エセ科学を畳みかける語り口もさることながら、最強の味方に見合った敵の構想、そしてそれに技量と知恵を束ねて勝つ王道の演出。スピンオフとはいえ、この作者の手腕あってのロングランだったのだと納得のクライマックスでした。

駄弁者:
 言ってることは相対性理論っぽくても、やってることは相対性理論じゃありえないような気がするんですが(笑)、ノリと勢いで説得されそうなのがすごい。



ハサウェイ、ちゃんと迎えてやるんだぞ…

 出典: 富野由悠季脚本・増尾隆幸監督「GUNDAM EVOLVE 5 RX-93 ν GUNDAM」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 ガンダムの「新たな映像表現」を目指して3DCG(一部を除く)で描かれるショートアニメシリーズ第5弾である「逆襲のシャア」の違う可能性
 自分にまとわりつくハサウェイのジェガンを撃墜してしまったクェス、彼の機体は遠くへと流されていく、アムロは分かり合おうとしないクェスを咎め、クェスは苛立ちをアムロにぶつけνガンダムとα・アジールは戦闘になる。クェスの周りや自分を傷つけてしまう不器用さを指摘しつつも彼女の持つ力の強さを感じるアムロ
 その時ハサウェイの「声」が聞こえ彼がまだ生きていることを悟る、「間に合うかな?」というクェスにα・アジールの推進力なら彼を助けられ、あとはその力の使い方次第だと語るアムロ、「後ろから撃ってもいいよ?」と嘯きながらも彼女は武装を捨て「信じてみる」とハサウェイを追いかけアムロはそれを見守るのだった。
 アムロの攻撃をしたり自分をガードするのではなく、相手を包み込み攻撃が自分に返ってくるようにして力の暴走を止めさせようとするようなフィン・ファンネルの使い方が印象的でした。

駄弁者:
 ご投稿とは逆にクェスを撃墜してしまったハサウェイの末路が「閃光のハサウェイ」のラストだったと思えば……。ハサウェイが撃墜されてた方が、二人にとってはいい未来につながったのかも。



「いいか! 俺たちスペースノイド、いや、ニュータイプは何のために戦ってるんだ!?オールドタイプから地球を宇宙を解放し、人類全体を、真のニュータイプとして覚醒させるためだろ!?
 その過渡期にには、古い価値観を捨て去ることも重要なんだっ!
 そしてっ! あれがっ!」
 びしぃ! と『アッグ』を指して、
「イロモノに見えるというのは古い価値観に囚われていることに他ならないっ!」

 出典: 神坂一「ジャブローの大地に」  『ガンダムNOVELS 閃光となった戦士たち』に収録

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 最近真面目なのばかり投稿してた気がするので、今回は迷のを。
 先週に続いて『ガンダムNOVELS』から。
 これはジャブロー降下作戦に参加するウィル・ラバン曹長が自分に回された新型機EMS−05『アッグ』について、メカニックに「どうみてもイロモノだし」呟き。
 それに対するメカニックの反論というか詭弁です。
 『アッグ』を革新的に感じるのがニュータイプの感性なら、自分はオールドタイプの感性で良いです。
 なお、このあとウィルは『アッグ』で出撃し、地面を掘り進みますが、岩盤に引っかかりオーバーヒート、ジャブロー降下作戦失敗二日後に中で泣いている所を連邦兵に保護じゃなかった救出され捕虜になり、収容所で終戦になります。
 ちなみに、公式に『アッグ』がジャブロー降下作戦に参戦記録がないのは最後の著者注によると、記録するまでもないと判断されたか、そっとしておこうと思われたかのどっちかだそうです。
 こんな作品もあるから『ガンダムNOVELS』の公式での扱いが気になります。

駄弁者:
 さすが『スレイヤーズ』の神坂先生だ…(笑)。
 前のご投稿で登場したヨッフムさんが聞いたら、泣いて喜びそうです。
 ちなみに件のアッグの革新的フォルムはこちら



名文句トップに戻る

第311集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第313集を見る