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祖母の家を解体してみたところ、床下から大量のフロイトが出てきた。
問い返されると思うのであらかじめ繰り返しておけば、発見されたのはフロイトで、しかも大量に出現した。フロイトという名の何か他のものでしたなんて言い逃れることはしない。フロイトという姓のフロイトであって、名をジグムント。
強面だ。
出典: 円城塔「Self-Reference ENGINE」
コメント:
内容の要約が難しいので、帯に書かれた飛浩隆氏の紹介を引用します。
「〈ソラリスの海〉が実は単一の生命ではなく無数の固体からなっていて、しかもその境界線で海同士がわけのわからぬ会話を交わしていたとする。本書は、そんな波間から吊り上げた会話の断片集といってよい。」
いや、ほんとにそんな話でして、その断片というのが「母親のおなかの中にいたときに、未来から銃弾を食らった少女」とか「雑多なものが滅多矢鱈に生えてくる家」とか「未来方向に急速旋回したら自分自身に攻撃しそうになる」とか「アルファ・ケンタウリ星人を名乗る好々爺めいた人物が、巨大知性体群をのっとってファースト・コンタクトしてくる」とか、ことごとくバカ話です。
駄弁者:
たしかに強面ですねえ…あの顔は。
私もまったく同じところを自前投稿したいと思ってました。全編とって狐に頬をつままれっぱなしの一冊でしたが、とぼけた味ではこのエピソードは一頭地を抜いていると思います。
驚くにしろ困るにしろ、ピントがずれまくっている一家の面々がまた楽しい。