SF名文句・迷文句第315集

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やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 出典: ジェフリー・ブラウン「ダース・ヴェイダーとプリンセス・レイア」(とみながあきこ訳)

紹介 :冬寂堂 様
HP :

コメント:
 シスの暗黒卿ダース・ヴェイダーは、反乱同盟軍の英雄たちを滅ぼし、銀河帝国を治めるかたわら愛らしい少女から反抗期のティーンエイジャーへと成長する娘のレイアを育てなければならない…。はい以前投稿したダース・ヴェイダーとルーク(4才)の続編から投稿します。今回、レイア姫はティーンエイジャーになっています。皿洗いをするように叱る暗黒卿、一緒に行ったダンスホールでゴーゴーを踊って嫌がられる暗黒卿、バレエを一緒に観に行って、途中で寝てしまう暗黒卿。だけど、やっぱり娘はお父さんが大好きなのでした。投稿した台詞は、ハン・ソロとレイア姫とのキスシーンを見たダース・ヴェイダー魂の叫び。やれやれ、そんなことを父親の前でしたら、暗黒卿ならずとも カーボン冷凍されても文句は言えないですな。ちなみにこの話の中でレイア姫がイウォーク族をかばうシーンがあるのですが、そんなにみんな嫌いか、イウォーク族…。

駄弁者:
>カーボン冷凍されても文句は言えない
 親父的には、冷凍した馬の骨をやすりにかけて粉にして、タトゥイーンの砂漠に散らしてしまっても文句はいえない(笑)。
>そんなにみんな嫌いか、イウォーク族…。
 皆殺しにみんな賛同するぐらいですから。ひょっとしたらジャージャーの次ぐらいに嫌われてるんじゃないか…。



ことしもまたごいっしょに九億四千万キロメートルの宇宙旅行をいたしましょう。
これは地球が太陽のまわりを一周する距離です。
速度は秒速二十九・七キロメートル。マッハ九十三。安全です。
他の乗客たちがごたごたをおこさないよう祈りましょう。

 出典: 星新一「思考の麻痺」  『きまぐれ博物誌』に収録

紹介 :陸ドム 様
HP :

コメント:
 最近知ったんでこれをば。
 なんでも星さんが出した年賀状の文面だとか。
 う〜ん、今の時代から見ても色褪せない文章だなぁ…
 いやほんと、こういうのを思いつく人ってすごいわ

駄弁者:
 こちらで立ち読みできました。
 マッハ93で動いているのに、身をまかせきっていると誰も安全性を気にしなくなってしまう。そのうち社会や戦争の危険性にも…。三億円事件の話が出ているあたり、時代を感じますね。
 ちなみに安全性を危惧する宇宙人は、いたみたいですよ?スピードを問題にしているわけではなさそうですが。



「人の記憶は強く脆い、そしてまた残酷であり優しい」

 出典: 田村直己監督・小林靖子脚本「仮面ライダー電王 40話『チェンジ・イマジン・ワールド』」

紹介 :猫玉 様
HP :
http://ameblo.jp/puneko

コメント:
 時の電車とともに未来人のエネルギー体が変貌した怪人イマジンと戦い、時を護る仮面ライダー電王より。
 本作に於いては人間の記憶が時間を構成し、記憶が消えない限り消滅したものは復活できるものの、反面曖昧だとあっという間に消えてなくなるという設定で、電王と同様の戦士ゼロノスこと桜井侑斗は他人の自分自身の記憶を消費して変身し戦う、その記憶がすべて失われたら自らの存在が消滅するというリスクを負いながら。
 そんな侑斗は敵により過去の世界で殺害され、消滅したものの、どうにか復活、使える記憶が少なくなり赤錆のような強化フォーム(ゼロフォーム)に変身できるようになる。そんな彼の運命になぞらえたかのようなラストナレーションで、少し長いバージョンをナレーションの石丸氏演じる時の電車デンライナーのオーナーが同話の台詞で語ってはいるのですが、簡潔な方を選びました。
 あと、原作の石ノ森先生は故人で、本作に於いては名前のみなので、「著者」の欄には入れていません。

駄弁者:
>人間の記憶が時間を構成し…
 つまり、多くの人間がある人を「強い」「生きている」と記憶し続けて入れば、たとえ過去の世界で敵より弱くて殺されたりしていても、未来の世界では強く生きていられるし、その逆もあり得るということ…? 面白いけど、TVのヒーローものとしてはちょっとややこしい設定のような気が。



「きみは、人間か」

 出典: 「マシンロボ クロノスの大逆襲 バンダイ マシンロボシリーズCM」

紹介 :W”MONSTER 様
HP :

コメント:
 玩具CMのキャッチコピーから。善悪に分かれて戦うロボット生命体の英雄群像劇アニメを再現するように、並び立ち激突するロボット玩具たち。そのCMのラストで、1体のロボット(おそらく主役を模した)の風にたゆたう涙にかぶさるのがこのコピーである。このCMの幕切れには、当時想像力が不足しつつも意味深なものを感じ取ったものである。何故問うのか?
 アニメの舞台となるクロノス星に生息するのはロボット生命体だけで、人間型(ヒューマノイド)はいても人間(ヒューマン)は生息していない。彼らと人間が出会うことはファーストコンタクトなのだ。
 CMの話に戻ると、件の涙するロボットは画面の真正面から「こちら側」に呼びかけている。そう、やがては玩具を手にするかもしれない幼い視聴者にである。玩具を欲し・手にするということは、「彼ら」と「我々」が感涙のファーストコンタクトを共有する出会いだったのだ!実にドラマチックな演出であったと改めてうならされる。
 ちなみに、筆者のファーストコンタクトは超合金がんばれ!!ロボコン(初代)。

駄弁者:
 玩具に覚えはありますが、ライバル企業の超ロボット生命体とごっちゃになっているかも…。
>実にドラマチックな演出であったと改めてうならされる
 演出をきっちり理解できなくても、テレビの向こうから語りかけられたら欲しくもなるか。
 私のファーストコンタクトは、たぶんタカラのミクロマンあたり(それか超合金のコンバトラーV)。



「今の発言は、『母親との生殖』、及び『神聖な排泄物』についての言及である」

 出典: Production I.G制作「翠星のガルガンティア 第1話『漂流者』」(訳)

紹介 :つかさ 様
HP :

コメント:
 遠い未来、人類銀河同盟のパイロットだったレドは、ある戦いでの予期せぬワープに巻き込まれ、辺境の未開惑星である地球に迷い込み、現住種族である地球人に機体ごと回収されてしまった。やむなく当地の少女を抱え込み人質にし、地球の船内を逃亡。その少女の悪態を翻訳した、機体AIの解説より。
 使用言語はまるで異なりますが、どうやら語彙は現在の地球とあまり変わりはないようで。ついでに言及しますが、一応意味は『Mother fucker!』、『Holy shit!!』。
 しかし仮にもヒロインがこんな言葉を言ってよいものか……

駄弁者:
 語彙は変わらないのかも知れませんが、AIが悪態と認識していないということは、語の含意はかなり変化しているおそれがあります。まあ悪態なんて、時代が同じでも文化が違えばピンとこないものがありますが。「鍍金されたガス排出」についての言及とか。



私はこれまで数え切れないほどの本を食べてきました。
でも…その本のどこにも、私の事なんか書いてなかった…一行も!一言も!!
喰い続けながら私はそれがたまらなく悔しかった…寂しかった。
一度でいいから、自分がヒーローになって大暴れする姿を載せたかったんです。

 出典: 扇澤延男脚本・岡本明久監督「機動刑事ジバン 23話『マンガを喰いすぎた怪物』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 最初に断っておきます、ザタンゴールドさんごめんなさい。
 これが掲載される頃は読書週間が近いはずなのでそれにちなんだ投稿をします。
 セントラルシティ署管内で書店や図書館から一冊残らず本が消滅するという怪事件が続発、文明の基盤である文字、それを読むための手段である本をこの世から消滅させ、人間を愚かにして文明を崩壊させようとするバイオロンの仕業でした。
 作戦遂行中、漫画家の星山の少女漫画の生原稿を食べたため腹痛を起こす尖兵ヤギノイド。怒るヤギノイドは自分のアジトに星山を拉致すると、特製電気イスに拘束して自分が主人公のSFアクション漫画を描くよう強制します。
 本部に連れ戻され、首領ドクター・ギバに尋問された際に動機――投稿の台詞――を語るヤギノイド。そんな彼を幹部マッドガルボはヒーロー――対ジバン用の捨て駒としての戦闘怪物――に改造する事を提案します。
 臆病で紙を喰らう事しか能がなく、戦闘員にも劣る戦闘力しか持たず(ジバンすらその弱さに呆れてしまった)守るべき正義や対象を持たずにただ『ヒーロー』に憬れてしまったバイオ怪物の哀れな異分子の辿る運命は…次回に続く。

駄弁者:
 よかった、読書週間前に掲載できました。
>少女漫画の生原稿を食べたため腹痛を起こす
 原稿の質が悪いと腹痛を起こすのかと思いましたが、それだったらその作者に自分主人公のマンガを描かせようとするのはおかしいよな…。



ダンサー「イヤねぇ。原子マグロだ放射能雨だ、その上今度はゴジラときたわ。もし東京にでもあがって来られたらどうするの?」
連れの男A「まず君なんか真っ先に狙われるクチだね」
ダンサー「やなこった。せっかく長崎の原爆から命拾いした大切な体なんだから」
連れの男B「あ〜ぁ、そろそろ疎開先でも探すか」
ダンサー「ねぇ、私にもどこか探しといてよ」
連れの男A「また疎開か。イヤだなぁ、全く……」

 出典: 香山滋原作・村田武雄&本多猪四郎脚本・本多猪四郎監督「ゴジラ」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 私ばかりでなく、これまでに多くの方々が名文句を投稿した昭和の『ゴジラ』第一作目。「さすがにもぉ無いだろう」と思っていたら、まだまだありました。唸らされるような台詞。
 調査団の報告により、存在が明らかとなったゴジラ。海中に潜むその大怪獣のせいで、既に船舶の被害は17隻に及んでいた。上記投稿の台詞は、ゴジラ関連の新聞記事を都電の車内で読んでいた男女の会話。脚本上の役名が「ダンサーと連れの男」となっているので、その記述にしたがって台詞割りを書いた。それにしても、「原子マグロ」や「放射能雨」といった単語が時代を偲ばせる。当時は「第五福竜丸事件」も記憶に新しい頃である。また、ダンサーの女性が「原爆から命拾いした」というのも、なにげにギョッとさせられる言葉だ。
 思い起こせば、この映画が作られた1954年当時はまだ敗戦から10年足らずの頃で、戦争を生き延びた人々が社会の第一線で働いていたのだった。それは映画を作っていたスタッフも同じことで、だからこそあの当時の『ゴジラ』には平成版のシリーズ作品には無い生々しいリアリティや、戦争の記録フィルムを見ているような薄ら寒さが感じられたのだと思う。私は或る年のSF大会で平成シリーズから喰い付いた若いゴジラファンと酒を飲みながらゴジラ談議にふけったことがあったが、その彼が「昭和のゴジラは地味で見ていられない」と言っていたのを記憶している。どこ見てんだ、テメェ!! ちゃんと戦後史を勉強し直してもう一度じっくり鑑賞しろや!!……と、その時に言い返せなかった自分が情けない。そんな思い出と共に、この台詞を投稿する。

駄弁者:
 視覚的な面で地味でも、シナリオや作品全体を包む雰囲気には、惨禍を体験した者の凄みが滲んでいるのでしょう。「見てられない」と言ったその若いファンの方も、二度の震災を経た現在なら、(幸か不幸か)別の感想を持っているかもしれません。



人間に作られた神様の孫のロボットはもっと不完全だったね。
紹介 :黒油 様 → 第314集


鉄人モンス「私は反対だ。我がテンタクルの科学力をもってすれば、世界の軍隊を敵に回しても決してひけはとらない!」
プロフェッサーK「わしの敵は、世界の軍隊ではない。世界の、子供たちだ! 子供たちから教育を奪うのだ!」

 出典: 石森正太郎原作・上原正三脚本「星雲仮面マシンマン 第1話『教科書真っ白事件』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 以前にも投稿のあったマシンマンから。
 子供が嫌いで子供をいじめることにのみ情熱を傾ける、悪の組織テンタクルを率いるマッドサイエンティスト、プロフェッサーK。今回の作戦は子供たちから教育を奪うべく、教科書や本を真っ白にしてしまうこと。ところが部下の鉄人モンスはそれに納得がいかない。彼は世界の軍隊を相手に大暴れをしたいのだが……。
 いやー、いいですねこのものすごい科学力をただ子供をいじめるためだけに無駄遣いするマッドサイエンティストって設定。天本さんのもう一つの代表作「殺人狂時代(岡本喜八監督)」の溝呂木博士も「無駄遣いするときこそ金は光り輝く」といってましたけど、こういう役を天本英世さん以外の誰が演じられるというのか(バイクロッサーのドクターQは一応ダイヤ目当てでしたから)。
 とはいうものの、教科書が消えちゃったら子供によっては喜んじゃうかも(笑)

駄弁者:
 軍隊ではなく子どもの教育を標的にするというのは、すごく遠大な計画だと思うんですが、なんでその手段が今現在の教科書の中身を消すという近視眼的なものになってしまうかな…。



選んだのはお前だろ?
パミル!!!
自分の行く道は自分にしか選べない!!
そしてその結果何が起こっても何を失ってもそれは自分が引き受けるしかないんだ!!!
俺たちはかつて何度もそれを思い知らされたはずじゃないか!!!!
それでもなお…
前に進んで行くしかないだろう…?
過去ではなく!!!
未来を見据えて生きていくしかないだろう!?

 出典: 森田崇・中村浩二郎シナリオ「機動戦士ガンダム クライマックス U.C.−紡がれし血統−2 PERIOD10 紡がれし血統きずな)

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 今回はガンダムから。
 この作品はPS2用ゲームソフト機動戦士ガンダム クライマックスU.C.のコミカライズ。
 このゲームはガンダムの一年戦争からF91のコスモ・バビロニア建国戦争まで戦い抜くものです。(途中子供に代替わりしますが)
 さて文句についてですが、第二次ネオ・ジオン抗争のさなかかつての部下に戦場であった主人公が現状を嘆いてる元部下に叱咤したものです。

駄弁者:
 ごもっとも、としか言いようのない名文句ですが、分かってても嘆きや愚痴は出るもんです。
 どのような現状を嘆いているのか分かりませんが、戦争に関わるものとなると、自分で選んだ覚えもない運命を背負わされることだって多いように思います。



最後の戦闘が行われたとおぼしい町や村や地方の数は、数千に『限定』される。

 出典: カレル・チャペック「絶対製造工場」(飯島周訳)

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 1944年2月12日から1953年秋まで行われた炭素原子炉を巡る世界戦争では、次々に参戦国が脱落し、各地で200年にわたって予言されていたように、白樺の木の下で13人の兵士達が戦闘を放棄することで終結する。
 筆者は白樺に関連する地名から、その終結地を特定しようと試みる。
 『限定』して数千ですからね。新聞連載小説なんで、新聞社の手を借りて地名をピックアップしたのかも知れませんが、これはなんと言ったらいいものやら。読者としては付き合いかねる。 『スペイン旅行記』(恒文社/ちくま文庫)でも男女に対する呼びかけの同義語・類義語で読者を圧倒してくれましたけど、これに比べればかわいいもんで。
 作中に登場する地名は以下の通り。
 チェコ語で白樺を意味する「ブジーザ」に関連する地名として、ブジェザニ、ブジェゼネツ、ブジェフラト、ブジェズィー(24カ所)、ブジェズィナ(13カ所)、ブジェノヴェス、ブジェズィンカ(4カ所)、ブジェズィンキ、ブジェズィニ(3カ所)、ブジェスカ(4カ所)、ブジェスコ、ブジェズナー(2カ所)、ブジェズニツェ(5カ所)、ブジェズニーク、ブジェズノ(10カ所)、ブジェゾヴァー(11カ所)ブジェゾヴェー・ホリ、ブジェゾヴィツェ(6カ所)、ブジェゾヴィーク、ブジェズーフキ、ブジェゾルビなど多数。
 ドイツ語では「ビルケ」に関連して、ビルケンベルグ、ビルケンハイト、ビルケンハンマー、ビルキフト等。
 英語ではバーケンヘッド、バーケナム、バーチ等。
 仏語ではブーレンヴィーユ、ブーレ等。
 今ならともかく、この時代は活字を拾ってたはずなのですけど、「ブジェ」の活字が品切れにならなかったんでしょうかね。疲れたー。

駄弁者:
 さすがに東洋の「パイホア」「シラカバ」まではカバーしてないでしょうが(日本の地名では意外と少ないです。大きいところで「白樺湖」ぐらい?)。データベースなどがない時代だと、集めるのが大変だったでしょうね。



余力を残して戦うのは 死にゆく者に対して失礼だったな
だが私が本気を出した以上……
仙人界は今日滅亡する!!

 出典: 藤崎竜「封神演義」

紹介 :アーサー・エリス 様
HP :

コメント:
 1990年代後半のジャンプを支えた、中国の史実をベースにした古典小説をベースにした作品より。あらすじだけ聞くと「SFじゃなくね?」と思うかもしれませんが、中盤辺りから様々なSF的要素が搭乗し最終的には「封神演義の皮をかぶったSF漫画」になっていきます。
 今から約3000年前の中国。大国・殷の王朝時代。悪しき仙女・妲己を皇后に迎えてからこれまで模範的な王であった紂王は抜け殻と化し、殷は妲己にいいように操られ荒廃していった。仙人界・崑崙山の教主元始天尊はこれを見かねて、殷を打倒し新たな王朝を作り上げ、地上に蔓延る悪の仙道を一掃する計画「封神計画」を発動させる。 その実行役として元始天尊は弟子の太公望を地上界へと送り出し、太公望は打倒妲己の為に持ち前の頭脳を生かして仲間を集めていく。
 しかし計画は殷の太師・聞仲の介入によって狂い始め、ついには後に「仙界大戦」と呼ばれる、崑崙山と金鰲島、仙人界最大の2つの勢力の決戦へと傾いていくのだった…。
 今回のセリフの主は殷の太師にして本作最強クラスの道士・聞仲。金鰲島の三強とまで言われた彼は圧倒的な力で、殷を打倒し新たな王朝を興そうとする太公望たちの前に立ちふさがります。
この聞仲が強いこと強いこと。ジャンプの悪役といえば吉良吉影、志々雄真実、ラオウ、クロコダイルなど様々な名前を挙げる人がいると思いますが、個人的にはジャンプの悪役といえば彼を推したいです。
 何がすごいって、聞仲は単純に力で主人公たちを圧倒しているのです。悪役にも色々います。策略を巡らせて主人公を陥れる者、特異な能力で翻弄する者。でも聞仲は小細工なしの単純な力で、最初から最後まで主人公チームを圧倒し続けるのです。その武器はスーパー宝貝・超強力な鞭「禁鞭」一振りのみ!
そう、味方サイドの「物体の分子結合や原子配列を自由にコントロール」「自分の見てきたあらゆる人物に変化でき、能力もコピーできる」「全身火器の宝貝人間」といった反則じみた能力を持つ人々を、ただ強い鞭だけで叩き伏せるのです。その力、まさに圧倒的。
 セリフは仙界大戦の最終盤、崑崙山最強の道士「崑崙十二仙」と太公望たちに包囲された聞仲のセリフ。一度は太公望の奇策で傷を負った聞仲でしたが、十二仙が攻撃を仕掛けるとともにその本気を開放し、禁鞭の一撃で十二仙の二人を打ち据え、太公望が援護ではなった風のバリアを突き抜けて倒してしまいます。そして崑崙最強クラスの道士がただの一撃で倒されたことに戦慄する太公望たちを前にこの一言。絶望感半端ないです。
 その後十二仙は聞仲を撃破すべく捨て身の包囲攻撃をかけるのですが、全員が禁鞭の一振りの前に死亡、最後の最後で肉薄した十二仙の一人・普賢真人が命を賭けた自爆(小規模な核爆発)を食らわせることでダメージは負うものの、それでも健在とその強さを読者にまざまざと見せつけます。

駄弁者:
 だいぶ前に同じ作品から一度ご投稿いただいてますね。
 私は原作の方しか読んでないのですが、那咤(字が違うんだが…これが一番近い)とか楊センとか便利すぎる能力をもった人がゾロゾロいて(でも主人公の太公望は役に立たない)、意味SFと親和性が高い感じがしました。



「あ、流れ星! ……どうかフォルテさん達の分も長生きできますように」
「――この後、ミルフィーユさんが400年の人生を全うした事は……言うまでもありませんよね」

 出典: 玉井☆豪脚本「ギャラクシーエンジェルA 第13話Bパート『押しまくり★おしるこ』」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 以前にも投稿した、SFコメディアニメからの名文句です。
 今回エンジェル隊が回収したのはボタン型のロストテクノロジー。
 偶然押してしまったミルフィーユ・ノーマッド・ヴァニラの元に以前から欲しがっていた物が届いた事から、押せば欲しい物が手に入ると知って色めき立つフォルテ・ミント・蘭花。
 しかしそれは引き換えに寿命が縮むという危険な代物でした。
 しばし躊躇する3人でしたが、意を決して自分達の願いのためにボタンを押し……即死してしまいました。
 今回の名文句は、基地の窓から見えた流れ星に願い事を言うミルフィーユの台詞と、それを植えた上官・ウォルコットのモノローグです。
 この作品には投げっぱなしオチが多いのですが、メインキャラ5人中3人が死んで終わりというとんでもない結末でこの回は終わるのでした……。

駄弁者:
 このロストテクノロジーで長寿を願ったらどうなるんでしょう。願いと代価で差し引きゼロ、というのが一番ありそうですが、それじゃ面白くない。



「おおぉぉ、美しい!! 地球はまさに美の宝庫だぁ!!」

 出典: いながききよたか&山本あかり脚本 入江悠監督「NEO ULTRA Q 第3話『宇宙(そら)から来たビジネスマン』」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 駄弁者様が「とりあえず気になります」とコメントされていた(第304集)ヴァルカヌス星人登場のエピソードより。
 地球の価値観・倫理観では「醜い心」とされる極度のコンプレックス、嫉妬心、猜疑心、私利私欲の為の嘘といったもの、いわゆる「マイナスの感情エネルギー」がヴァルカヌス星では「美しいもの」として珍重され、そうした心を持つ知的生物を売買することがビジネスとして成立していた。或る日、地球にやって来たヴァルカヌス星人は一人の孤独な若い女性に接近する。その女性は背が高くスタイルも抜群だが顔だけがオカチメンコさんで大きな痣もあり、いつも帽子・サングラス・マスクの三点セットで顔を隠して外を歩き、「恋愛も就職もうまくいかないのはこの顔のせいだ」とまで思い込み、ひねくれた性格になっていた。星人はその女性の望むとおり(地球でいう)美しい顔を与え、その代わりに「時が来れば宇宙へ連れて帰る」という契約を交わす。契約した女性は美人モデルとして成功したが、自身を取り巻く環境や対人関係の激変に空虚なものを覚え、益々ひねくれた性格になっていく。しかし、それこそがヴァルカヌス星人の企む「美の養殖」であり、市場開拓でもあるのだった。
 ヴァルカヌス星人は決して侵略者ではないが、長く滞在されると地球の人間が次々に誘拐されて売り飛ばされてしまう。「醜い心の人間なんかこの世から居なくなってもかまわないじゃないか」という考えに捉われて一瞬揺れ動いた主人公たちだったが、そういう考えこそが醜いのだと気付き、ヤシマ教授の発明した特殊な装置を都内各所に点在する「負のパワースポット」に設置して「その土地にやどるマイナスエネルギー」を集め、ヴァルカヌス星人に無償提供することにした。つまり代替品を与えて帰ってもらうという交渉である。で、上記投稿の文句だが、これは黒いドロドロの液体となってボトルに詰められた「土地のマイナスエネルギー」を見た時の、ヴァルカヌス星人の歓喜の叫び。
 まぁねぇ……「醜い心も清い心もひっくるめて、それが人間くささなんだ」というテーマは伝わってくるんですよ、一応。でも、なんだか素直じゃないんだよなぁ、この宇宙人。むしろものすごく悪趣味なセンスしてるくせに青く輝く地球を見て素直に「美しい」と溜め息をもらす『宇宙からのメッセージ』に登場したガバナス帝国の連中のほうが、よっぽど好感が持てる気がする……。

駄弁者:
 視覚的な美的感覚は地球人と似ていて、倫理的なものだけがズレているんですかね。
>極度のコンプレックス、嫉妬心、猜疑心、私利私欲の為の嘘
 そいういのを描いた作品は文学を中心に山ほどあると思うので、「天然モノでないとダメ」というんじゃなければ共存が可能なような気が。



「これが数千年間人間が食べてきた米か」
「ああ…うめえだろ」

 出典: 市野龍一監督・林民夫脚本「超星艦隊セイザーX 弟7話『追憶・1960』」

紹介 :猫玉 様
HP :
http://ameblo.jp/puneko

コメント:
 超星神シリーズ三作目より、宇宙海賊と集めると願いが叶うドラゴン○ールのようなコスモカプセルの争奪戦を行う作品なのですが、物語の前史として語られた話で、西暦2500年から宇宙海賊の配下シャークは時を越えてコスモカプセル捜索に1960年の地球へ来たものの、宇宙船が壊れ帰れなくなったところにエンジニアの若者宗二郎が現れ、壊れた宇宙船に興味を持ち二人で修理を始める。何ヶ月も修理を続け非常食だけで食いつないでいたものの飽きたので近所の農家で米を譲ってもらい白飯を食べるシャークと宗二郎の会話です。
 尚、シャークは2500年へ帰還後に宇宙海賊に反旗を翻し、宗二郎の孫の時代に起こる宇宙か遺族の侵略を阻止する為若者達を送るのですが、それは後の話。

駄弁者:
 名文句とコメントだけだと、シャークが未来世界で反旗を翻したのは、米の飯を食べたいがために思えてしまうのですが(笑)。



『お茶汲みはロボットの本分です!』

 出典: 星空めてお「ファイヤーガール 1『虚惑星の魔法使い』上巻」

紹介 :W”MONSTER 様
HP :

コメント:
 容姿以外はおしなべて残念な高校生ヒロインが、適性を見込まれて新惑星を調査する探検部に入部する同人ライトノベルより(一般入手できます)。
 「ゴーレム」呼ばわりされると怒るというロボットキャラクターが、茶道部コンテストにエントリーした際のコメントより。そうか、和製ロボットの原点は「茶運び人形」なんですなあ。

駄弁者:
 淹れるよりも運ぶ方が本務ですね。
 「はわわー」なんてコケてるやつは(古い)和製ロボットの風上にもおけない。



「ふくらはぎのくびれ」です!!

 出典: トニーたけざき「トニーたけざきのガンダム漫画 『ガンダムの強さの秘密!?の巻』」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
決戦を控えたア・バオア・クーにてキシリアはシャアを呼び出し質問する。
「肩にキャノン砲がついてるからガンキャノン…下半身がタンクだからガンタンク…
―で ガンダムの「ダム」とはなんだ?」
答えに困ったシャアは苦し紛れに投稿の台詞で応える。「ダム」の形状、質量、中の秘密メカがガンダムの強さの秘密と言う(内心で大丈夫か俺!?とうろたえ、アルテイシアの幻影も何言ってるのにいさーんと呼びかける)
それを聞いたキシリアはジオンMSには「ダム」が不足しており、「ダム」が少量あるビグザムは多少は長持ちしたと勝手に納得しシャアを下がらせる。
そして技術責任者に繋ぎMSの足を「ダム」のあるものに作り替えさせようとするも間に合うハズもなく、ジオングは足がないまま出撃したとさ(なんじゃそりゃ)

駄弁者:
 見なおしてみたら、グフあたりには比較的「ダム」がある感じなんですが…たしかに強敵でした。
 そういえば、シャアの乗機には、ダムがついてないものが多い?



チーフディレクターの熱意は凄かった。「とにかく『ワンダバ』合いますから入れてください!鼻で歌って実証済みですから!」鼻で!?譜面を書くのは私だ!しかしその熱意は止められない、そう、ヤマト2199はスタッフ全員の熱意から紡ぎ出されている!!

 出典: 宮川彬良「ヤマト音楽団大式典2012」

紹介 :人外魔境地底獣国 様
HP :

コメント:
 ワンダバのお話をもう一つ。「ヤマト2199」に使用されている音楽の多くは宮川彬良氏が先代(宮川泰氏)の手による1作目の劇伴を再現したもの(楽譜が現存していないため耳コピして楽譜を起こしたという労作)なのですが、その中でアレンジが際立っているのが、航空隊発艦シーンで使われた「コスモタイガー」です。
 お分かりのように新たに「ワンダバコーラス」が加えられることになったのですが、その経緯を2012年11月10日開催された式典にて彬良先生が明かされたのでした。さらにこのあと、「今度冬木透先生のところに菓子折りを持っていきましょう」と付け加えていました。

駄弁者:
 ニコニコ動画で「ワンダバ」付きバージョンと無しバージョンの比較をやっているのがあったので聞いてみました。確かに合ってます。
 でもヤマトの艦載機BGMは「ブラックタイガー」のほうが緊迫感があって好き。



愛している人に生きていて欲しいと願うなら。
最初に言わなければならなかったのだ。
行かないで欲しい、と。

 出典: 浜松春日「ルーントルーパーズ」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 PKF活動で海外へ赴くことなった海上自衛隊の艦船5隻は乗り込んでいた陸上自衛隊員や乗組員諸共異世界のファンタジー世界に召喚されました。自衛隊員達は現世界へ帰還するために悪戦苦闘するという設定の小説です(現在も進行中)。
 召喚された自衛隊員達は早速マリースア南海連合王国とフィボルグ継承帝国との全面戦争に巻き込まれ、マリースアの民間人保護のために参戦する羽目になります。そうした中で主人公(?)の久世三尉はマリースアの飛行軽甲戦士団長のカルダと知り合うのですが、彼女には戦場に自ら志願して赴く婚約者に対し、武運を祈ると言ってしまい、その結果、婚約者を戦場で失った過去がありました。久世三尉は逆にPKFに志願したことで恋人に振られた過去があり、久世三尉は流れの中でつい過去のことをカルダに話してしまうのですが、そのことを聞いたカルダの想いが上記の科白です。時と場によるでしょうが、婚約者と2人きりの場で、婚約者に(戦場に)行かないで欲しいと言うのは自然な感情ではないでしょうか。久世三尉の彼女はそれを言えたのに、私は言えなかった。私は卑怯で、偽善者だったとカルダは更に想いを続けるのですが。あの時にカルダがそう言えていたら、本当にカルダは婚約者と結婚して幸せな家庭を築けたかもと思うと切ない思いに包まれました。

駄弁者:
 よくご投稿いただいていた『ゲート』と似た感じの世界観?
 カルダの世界は、全面戦争をしていても出征する軍人に「行かないで欲しい」と言いたければ言える世界だったでしょうか。「武運を祈る」と言わなければならないような社会的「空気」があったのかも。



そうですね。死後、約十時間ですから、昨晩というところでしょうな

 出典: 星新一「ゆきとどいた生活」  『ボッコちゃん』に収録

紹介 :トオコ・モリエ 様
HP :

コメント:
 SFは、センス・オブ・ワンダーだ、ってことで。
 今月のテーマは「死と新生」。で、日本のSF御三家の一人である星新一の作品から。
 テール氏は独身のサラリーマン。でも彼は私生活において指一本動かさなくてもいい「ゆきとどいた生活」を送っていた。だが、ある日……。投稿の文句は、この作品の締めの文句で急死したテール氏の検死をした医師の言葉です。まーた「こんな何でもない文句を投稿すんじゃねー」というヤジが飛んできそうですが、でも、なんか寂しい文章だとは思われませんか、皆さん?もし自分が死んでも誰にもみとってもらえず、一晩放っておかれると思ったら……。ま、こういう「孤独死」というのが珍しくはない、現実の社会ではありますが、でも、やっぱりなー。
 それにしても、「部屋の住人に万一のことがあったときに、どこかへ連絡をする」という機能が付いていない「『ゆきとどいた生活』のできる部屋」って……看板に偽りあり、ですね。

駄弁者:
 死ぬときに一人にならないようにすることも大切ですが、一人で死ぬかも知れない可能性を認めたうえで、そのための態勢を整えておくことも必要なんじゃないかな〜と思います。



大昔から人間は、どう分けるかでもめてきた。
誰もが自分の分け前ばかり気にして、周りの事など気にも留めない
皆の目を覚ます事ができるのは、私欲に走らない特別な人間だけだ
己を捨て、高き理想に仕える人間だけだ

 出典: ポール・ディニ脚本・アレックス・ロス画「スーパーマン:ピース・オン・アース」(石川裕人訳)

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 クリスマスイヴの晩、メトロポリスにモミの木を運んでクリスマスツリーへと飾りつける毎年恒例の行事を終えたスーパーマンは、熱狂した観衆に踏み潰されそうになっていた家出少女を保護します。
 欠食状態の彼女の看護を知り合いの救済伝道院に任せ、後日取材の名目で同伝道院を訪れたクラーク・ケントに少女の素性を語った後「たとえスーパーマンでも全員は救えないのよ、残念ながらね」続ける伝道院主宰者レベッカ。
「この時、貧しき者の願いに耳に傾けてこそ…富の喜びは、さらにその輝きを増す」
 ディケンズの言葉を思い出しながら、ホームレスを無視してクリスマスを謳歌する人々を複雑な気分で眺めるクラーク…デイリープラネットのクリスマスパーティーを抜け出し、社にある飢餓や貧困への記事や資料を読みあさった彼は養父ジョナサンの言葉――投稿の台詞――を思い出し、スーパーマンとしてホワイトハウスに赴き国内にある余剰穀物を世界中の飢餓と貧困に苦しむ地域に提供する事への許可を求めます。
 「地球はそこに住むすべての生き物を養えるようにできている。今だって、人間の数は結構なものだが、食べ物が足らなくなるような事はない」(ここから投稿の台詞へと続く)あくまで田舎の一農園の経営者兼農夫にすぎないにもかかわらず、それゆえに地球や世界の本質というものを正しく理解していた賢き父ジョナサン。何故クラーク・ケントが最強最高の能力を持ちながらとことん善人として育つ事ができたのか、これら投稿の台詞を見直すと大いに納得できます。
 地球の飢餓と貧困にわずかな休息をもたらさんとするクラークの戦いの行く末は…これは読んでからのお楽しみ。

駄弁者:
 H・I・Tさんのご投稿がきっかけで読んだ『レッドサン』にそのまま繋がりそうな(そしてスーパーマンの理想が悲劇を生みそうな)展開を想像しますが…。
>地球はそこに住むすべての生き物を養えるようにできている
 …本当に?



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