SF名文句・迷文句第176集

名文句トップに戻る

第175集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第177集を見る


鎮まれ! こちらに居わすはミト王子なるぞ!

 出典: サンライズ制作「最強ロボ ダイオージャ」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 数多くの国家を統治する惑星国家エドンの跡継ぎであるエドワード・ミト王子が王家のしきたりに従い、お忍びで各惑星を視察して回る事になりましたが、それぞれの惑星では権力を振りかざして民衆をいじめる領主や金に汚い悪徳宇宙商人等による悪事が横行していました。
 ミト王子は腹心のデューク・スケード(スケさん)とバロン・カークス(カクさん)の二人と共にエドン王家が所有する巨大ロボ、ダイオージャで悪人退治に立ち上がるのでした。
 要するにロボットアニメに水戸黄門のテイストを取り入れた勧善懲悪な娯楽作です。
 ミト王子が搭乗するエースレッダー。 スケさんのアオイダー。 カクさんのコバルターの3体のロボットが合体するとダイオージャの胸にエドン王家の紋章が浮き出るという“印籠”もしっかり登場。
 今見ても結構面白いのではないかと。

紹介 :鳩野空次 様
HP :

コメント:
 「水戸黄門」シリーズ終幕を記念して…って、SF名言集のサイトで時代劇を記念して何とする!?…というツッコミが来そうですが、宇宙でロボだからギリギリSF…って事でご容赦頂きたいと思います。
 このアニメを知らない人も、初めて見る人も、この主題歌を聞けば、これがどんなアニメかすぐに分かる。主題を歌ってこそ主題歌、と考えるならば、この歌詞はある意味、主題歌の鑑と言えるでしょう。
 余談ながら、テレビ時代劇をネタにしたSFアニメとしては他に、“必殺”シリーズが元ネタの「銀河旋風ブライガー」や、「遠山桜宇宙帖 奴の名はゴールド」という珍作もあります。

駄弁者:
 「SF西遊記」があるなら「水戸黄門」もあるわけで。
 ロボットが最強というより、乗ってる主人公の立場が最高な気が。
 サンライズのサイトの作品紹介を見たんですが、第4話に出てくる悪役ゼニマンの乗るロボットの名が「ゼラズニイ」って…。なんでそんな雑魚っぽいところでその名前が出てくるんだ、とちょっと悲しくなりました。



きりきづんは まんなごはァすんずがで
はんなすづとこんごろはァ まっつぐで
おとげえとこんごろざすはァ かんだくて
くんづびるとれんぎはァ あつえんだちゃ

きりきりづんは まんなごはァすんでえで
ほぺたとゆんめはァ ふぐれでで
だんべとのんぞみはァ おつきくて
べちょことすりよはァ ねれでえんだちゃ

 出典: 井上ひさし「吉里吉里人」

紹介 :垂直応力 様
HP :

コメント:
 再びSF大賞から。
 東北の寒村が突然独立宣言した吉里吉里国、その国歌です。本文中に漢字交じりで出てきてますが、ルビを使わないと「吉里吉里語」の面白さが伝わらないので、単行本のタイトルページに掲載されているひらがなバージョンで投稿します。本文中の歌詞は以下の通り。
吉里吉里人は眼はァ静がで
鼻筋と心はァ真っ直ぐで
顎と志はァ堅くて
唇と礼儀はァ厚えんだちゃ

吉里吉里人は眼はァ澄んで居で
頬ぺたと夢はァ脹れでで
男性器と望みはァ大きくて
女性器と思慮は練れでえんだちゃ
 主人公によるとその旋律は「大きなボウルに五文目ほどの『さんさ時雨』の粉に、コップ一杯の『南部牛方節』の粉を混ぜ、それを五合ばかりの『庄内おばこ』の水で解き、よくこねて団子に握ったような印象」だそうです。誰か初音ミクにでも歌わせてくれませんかね。
 旋律はともかく、国民のことを歌った国歌ってのは結構珍しい、というより実在しないかもしれません。この辺にもかなり細かいところまで設定された吉里吉里国の「今までの国家とは違うんだ」という意志が感じられます。

駄弁者:
 日本SF大賞第2回の受賞作。
 国民のことを歌ったのは珍しい…ということより下世話ながら、男性器と女性器を歌った国歌も空前絶後なのでは(笑)。



さて 次回の作戦をもってエコエコ団の表向きの活動は終了とする 一応の解散だ とりあえず言い含めておくが… 高い志はどうあれ 破壊活動をくり返した我々を 悲しいかな世間は犯罪者とみるだろう エコエコ団の秘密を漏らせば君達自身に逮捕の危険性が及ぶ その事を各自よく自覚して解散後は星統の仕事に邁進してくれたまえ

 出典: 井原祐二「超常機動サイレーン」

紹介 :屋良一 様
HP :

コメント:
 エコエコ団は環境保護を騙る悪の組織である。
 医療機器メーカー星統産業の非合法活動部門として、倫理を超えた人造人間製造を行い、作った怪人たちを使ってライバル企業へのスパイ活動、さらに破壊活動を行うのだ。ったのだが、司直の手が及びつつあるため、首領兼社長は尻尾切りを行います。 構成員には次の仕事を保障しつつ口止めし、証拠隠滅の一環として怪人たちの人格・記憶をリセットしてブラックマーケットに売り払おうとしますが、怪人たちを可愛がる事にかけては帝王ネロスや散様にも勝るとも劣らぬ構成員たちはドクターM、コマンダーK両幹部と供に自首して出るのでした。
 星征司社長は趣味と実益を合致させた中々味のある悪党なのですが、パトレイバーの内海課長程の人望は無かった様です。

駄弁者:
 口止めというか、やんわりとした脅迫ですよね、これ(笑)。
 そういえば、ヒーローものの最終回は、悪の組織の中枢が壊滅するパターンが多いのでしょうが、その後に残された組織の地方支部とか末端は、誰かが始末しているんでしょうか…。



消えるのはサイバトロンとデストロンだけッス
種類の違うアタチと3バカ長老は消えないッス。

 出典: 岩浪美和(日本語版)監督「ビーストウォーズメタルス 超生命体トランスフォーマー 第23話『ただいまでござる』」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 続投失礼します。再びビーストウォーズから、
 時空の乱れの修正に乗り出したエイリアンは以前アブダクションしてきたサイバトロン戦士のタイガトロンとエアラザーを融合させ(曰くロボットものといえばやっぱ合体)タイガーファルコンとして再生、自らがその中に乗り移り地球に飛来、時空を乱れさせた張本人メガトロンに降伏を迫ります。デストロン基地を壊滅され部下達もふっとばされたメガトロン。そこにコンボイが止めに入ります。G1メガトロンと合体したメガトロンを倒せばますます時空が乱れてしまうと主張しますがタイガーファルコンは地割れを起こしコンボイを地面に閉じ込めます。その隙をついてメガトロンに反乱を起こしたデストロン兵タランスがタイガーファルコンにウイルスを打ち込み昏倒させます。
 自分の隠れ家にタイガーファルコンを運びこんだタランス。彼を洗脳しサイバトロンと戦わせその間にTFの先祖達が眠っている宇宙船(舞台は400万年前の地球、初期シリーズのTF達は乗ってきた宇宙船で仮死状態。今いるTFは時空をワープしてきた子孫達)を破壊する計画を発表、そんな事をすればサイバトロン・デストロン双方の子孫が消滅してしまうと反論するタイガーファルコンにタランスは上の台詞で返します。3バカ長老と呼ばれているのは現在のデストロンを指揮している最高評議会のことです。実はこいつらはユニクロン(ザ・ムービーに登場)の眷属で全TFを消滅させる為の機会を伺っていたのでした。
 結局はエイリアンの反撃にあい洗脳装置の暴走でタランスは隠れ家もろとも大爆発その際エイリアンもタイガーファルコンの体から抜け、彼のボディはタイガトロンの意識下に戻るのでした。
 しかし上層部が敵の支配下にあるというのはSFだけに限ったことでは無いですが結構な恐怖ですよね。

駄弁者:
 前のご投稿を見たときも思ったのですが、トランスフォーマーの最初のシリーズと「2010」ぐらいしか知らないと、ここまであれこれと設定ができているのがずいぶんと意外に感じられます。



エイリアンA:なあ宇宙の果てってどうなってんのかな?
エイリアンB:オイオイそんな事考えてるとまた寝らんなくなっちゃうぞ
エイリアンA:そーだね
エイリアンB:そーだよ
二人:アハハハハハ

 出典: 岩浪美和(日本語版)監督「ビーストウォーズメタルス 超生命体トランスフォーマー 第23話『ただいまでござる』」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 えービーストウォーズメタルスより出典させていただきます。
 この文句だけだと何がなんだか分からないと思いますが、このエイリアンというのがこの作品のキーを握っている存在でしてこの時は頭蓋骨に眼球と髪だけあるような容姿なのですが、前のシリーズに出た時はコンボイの記憶からイメージ化した宇宙最凶最悪のTFユニクロンの姿で現れました。こいつらは実体を持たず意識だけの存在でありその正体はG2という玩具と雑誌展開だけされたシリーズ(遠未来設定)に出たスゥオームという地球人類やシャダイという爬虫人類、TF達を吸収していった邪悪な意識体がバトルコンボイのマトリクス(英知の結集でありリーダーの証、後の追加設定では全てのTFの魂の還る場所)の力で浄化され安定化したウ゛ォークという意識集合体なのです。彼らは自分たちが滅ぼしてしまった命を甦らせる為に人間を進化させる実験を何百万年も太古の地球で行ってきた時空を超えた存在でもあります。そこにTF達がやってきて実験の邪魔をし、あまつさえ時空まで乱れさせた為彼らの抹消に乗り出すのでした。しかしこの設定は子供には理解出来ないだろうという判断で放送ではただ高い声で陽気に話す不気味なエイリアンとなってしまいました。当時中学生だった私は情報の少ない台詞からなんとかこいつらの言ってる意味を探り出そうとしたのですが…今のネットって凄いですね。
 どーでもいい話ですが意識の集合体だったり生物の進化を研究したりエージェント送ってきたりと凉宮ハルヒシリーズの情報統合思念体ってこいつらに似てないですかね(まー似たような設定って他にありそうだけど。)

駄弁者:
 すいません。丁寧に説明していただいているのですが、やっぱりいまいちよく分かりません。設定がオミットされたのも仕方がないのでは。
>似たような設定って他にありそうだけど
 超越的な存在が生物の進化を実験したり司ったりしているというのは、洋ものの作品に特に多いように思います。一神教的な世界観からは受け入れられやすいのかもしれません。



「ロボットです!
 すごくすごい数です!」

 出典: SEGA製作「スペースチャンネル5 パート2」

紹介 :歌鳥 様
HP :
http://members.jcom.home.ne.jp/songbird-x/

コメント:
 こちらはパート2。ドリームキャストが廃れ、開き直ったSEGAがPS2で出した続編です。
 ──前作から2年後。(中略)謎のロボット集団”踊り団”に(中略)踊らされた上に連れ去られるという(後略)。「チュウ」のほかに「ヘイ」が加わった、楽器を弾くステージが加わったなど、細かい点を除けばほぼ前作と同じです。
 投稿の台詞はステージ5、仲間と共に敵の本拠へ向かったうららが、罠にはまって囲まれてしまう場面より。
『すごくすごい数』。
 最初にこの台詞を聞いたときの衝撃は言葉にできません。明らかに間違った日本語なのですが、でもよく考えるとどこも間違っていないという……。まさに衝撃でした。そう感じたのは私だけかもしれませんが。

駄弁者:
 少し前に別の方からいただいた、「敵の数、無量大数!」と並べて載せても面白いかと思ってました。ノリ的に何か似たものを感じるんですよ…。



「ロケット発射台にやって来ました。
 何でしょう、
 怪しい気配がぎゅんぎゅんします」
…(中略)…
「生物でしょうか、ロボットでしょうか。
 とりあえず、踊ってみたいと思います」

 出典: SEGA製作「スペースチャンネル5」

紹介 :歌鳥 様
HP :
http://members.jcom.home.ne.jp/songbird-x/

コメント:
 その昔、ドリームキャスト専用ソフトとして発売されたゲームです。私はこのためだけにDC買いました。後悔はしていません。……が、最近になってPS2でも発売されたことを知り、嬉しいやら悲しいやら。
 ジャンルとしては音楽ゲームになります。「レフト・ライト・アップ・ダウン・チュウチュウチュウ」などと指示されるので、タイミングを合わせて踊り返します。成功するとシチョーリツが上がり、さらに踊らされている人質も救出できます。失敗して視聴率が一定以下に下がると番組打ち切り、ゲームオーバーです。
 ──時は25世紀。突如襲来した謎の宇宙人”モロ星人”によって、人々が踊らされるという怪事件が発生。宇宙放送局”チャンネル5”の新人リポーター・うららは早速現場へ急行します。なんと彼女には、モロ星人と同じ踊りを踊り返すことによって人々を救出する能力があったのでした。
 ゲームそのものよりも音楽やダンス、救出した人々を引き連れての行進、そしてここに挙げたような珍妙なセリフが魅力です。投稿はステージ1、最初のボス「コ★タピオカ」を前にしたうららの台詞より。未知の物体を前にして、とりあえず踊ってみる人はあまりいないんじゃないかと思います。

駄弁者:
 「ぎゅんぎゅんします」という独特な、しかし雰囲気の伝わるオノマトペといい、とりあえず踊ってみる突拍子のなさといい(そういうゲームだとはいえ)、妙に惹かれるものがありますね。
 ファーストコンタクトで、とりあえず踊ってみるという作品はあったかなあ。



自己再生
自己進化
自己増殖

 出典: 富野由悠季原作・今川泰宏監督「機動武闘伝Gガンダム」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 作中でのボスキャラ、デビルガンダムに植え付けられられた本能。
 本来、デビルガンダムは、荒廃した地球環境を再生させるために開発されたアルティメットガンダムを母体としており、アルティメットガンダムが自律行動をとるための方針として、上の3箇条が設定されたのでした。地球降下の際に、異常を起こしてデビルガンダムとなってしまったのですが、この設定、聞いた覚えがあると思ったら「砂漠の惑星(S・レム)」の黒い羽虫そっくり。
 熱血馬鹿漫画と思いきや、以外にハードSFしているのでした。Gガンダム、侮れない作品です。

駄弁者:
 黒い羽虫にしてもデビルガンダムのDG細胞にしても、こういうやっかいなモノを作るときは、この3つに加えて、万一のときには暴走前に自己崩壊を起こす機能も含めておかないと。



「ああ…。でも、俺、男の子なんでね…」

 出典: サンライズ制作「新機動戦記ガンダムW」

紹介 :ちはや 様
HP :

コメント:
 お久しぶりです。今回もアニメからひとつ。ガンダムを造った博士達(彼らの呼称はバラバラなので今回はこれに統一させてもらいます)が幽閉されている月基地へ、彼らの抹殺の為に潜入した三つ編みの少年デュオ・マクスウェル。しかし、彼がそこで見たものは、敵に捕獲された自分のガンダムと、それを改造している博士たちだった。博士たちから「自分達を殺すのは、改造が終わってからでも遅くない。それまで捕まった振りをして待っていろ」と説得され、演技の為に殴られるのですが、本気で殴っているのに声を出さない彼に対して、殴っていた老師Oが「声を出した方が、痛みが和らぐぞ」と忠告したことへの返答です。ちなみに彼は、次回予告でも殴られています。

駄弁者:
 第148集以来、お久しぶりです。
 この作品からのご投稿は、ちはやさんのご投稿以上に久しぶりになりますが、なんだか精神的肉体的を問わず苦痛に耐える関係の言葉が多いような…?



「人間に近いから人間同様に扱う、なんてのは変だろう」

 出典: 川口士「ステレオタイプ・パワープレイ」

紹介 :玄剣 様
HP :

コメント:
 SQUARE ENIX NOVELS、川口士著、ステレオタイプ・パワープレイより。
 かつて異世界と銀河の彼方と地球に起こった危機を救った少年、石川涼。ある日彼は、それぞれの新たな危機の解決を、複数同時に持ちかけられて、冒険に旅立つ。お供するのはかつての冒険の仲間と、幼馴染。全員女の子。そんな女の子揃いの食卓で、少女型アンドロイドの楓が自分達の食事の用意だけして立ち去るのを見て、涼の幼馴染の少女、夢乃が問いかける。なぜいっしょじゃないのか、食事が出来なくてもおしゃべりは出来るのに、と。その問いに対して涼の返した返答の結びが、これ。
 涼曰く、楓がそれをしないのはそれが不必要だからだろう、との事です。楓自身は、食事の時間を使って充電と情報収集をしていたようですし。
 場合によってはアンドロイド差別発言ですし、状況次第では問題発言でしょうが、ここでは人間ではない相手の意思と存在をごく自然に尊重した一言、だと思います。

駄弁者:
 要は相手が自分のあり方として望んでいるように扱うのが、尊重というものだと。
 しかし人間の形をしているものを人間として扱わないのは、向こうが望んでいてもこっちが気まずい…というのもまた自然な感情ではあります。



「私ニ特定ノ性別ヤ性的欲求ハ存在シマセン。
 アナタハ『胃カメラ』ヤ『レントゲン』ニ対シ、性的屈辱ヲ感ジルンデショウカ。
 ダトスレバ、愉快ナ方デスネ」

 出典: 平野俊貴原作・監督「破邪巨星Gダンガイオー」

紹介 :玄剣 様
HP :

コメント:
 打ち切りロボットアニメの代名詞(多分)の一つ、破邪巨星Gダンガイオーのストーリーに転機の訪れ……た? 第八話から抜粋。
 脈絡無く現れた、謎のサポートマスコットロボ、ロムリン。正体不明。出所不明。目的不明。自称主人公らダンガイオーパイロットのサポート役。確かに、本当に役に立ったりもするのですが。
 ロムリンは、隠れて女性陣の着替えを覗き見したり、ローアングルからスカートの中を狙ったり、のっけから基地中で覗き盗撮を繰り返します。
 その問題行動に対してセクハラだと怒ったパイロット仁美(ヒトミ)に、ロムリンが返した反論がこれ。
 しかし結局は機械かどうかよりも、その行動が問題ですよねぇ。胃カメラやレントゲンは、スカートの中を覗き見ないですし。

駄弁者:
 元祖は森雪のスカートをめくった「ヤマト」のアナライザーか?
 性的欲求が存在しないなら、いったいどういう意味があって覗きや盗撮をするんだろう…?



これは大がかりな作戦だが、基本的には、いつもの作戦と同じだ。戦隊機は手段を選ばず、必ず帰還せよ。これは私の要望ではない、命令である。これもいつもと同じだ。以上。

 出典: 神林長平「グッドラック 戦闘妖精・雪風」

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 最終局面、JAMとの決戦にあたってのクーリィ准将の訓辞。JAMの情報操作によって、全ての味方に敵と見なされ、更に本物のJAM機の脅威にさらされる中で、「いつも通り」と言ってのける。「死に神」、「味方殺し」と言われる凄腕達を率いてきただけの事はあります。帰還命令を平然と出せるだけの要員を抱えていたとはいえ、自分達に絶対の自信が無ければ言えない言葉です。英雄というのにふさわしい人物です。

駄弁者:
 要望ではない、命令である…というのが、この人らしいセリフだと思います。特殊戦にしてみれば、この人を敵に回すよりはジャムと戦っていた方がよほど楽かも…。
 前に出ていた「生命を賭けるなどという真似はしないほうがいい。負けたら後悔のしようがない。…」というのも印象に残る名文句です。
 今月のSFマガジンにも雪風の最新作が載ってましたが、第3部の単行本はいつ出ますかね…。



このワルター・ワルザック、野望のために人生は捨てん!

 出典: サンライズ製作「黄金勇者ゴルドラン 第7話『超初恋で大合体!』」

紹介 :エルソドラン 様
HP :

コメント:
 レジェンドラの勇者を我が物にし世界征服を目論むワルターと、勇者たちを渡さぬために世界中を飛び回るタクヤたち。彼らの冒険の日々を描いたロボットアニメから、真の主役とさえいわれるワルターの名文句を。
 ワルターの繰り出した超巨大メカ、ワルツハイマーXの圧倒的火力の前に絶体絶命の危機に陥る勇者たち。だがそのワルツハイマーの中では、ワルターもまたある意味人生最大のピンチを迎えていた。彼の(自称)婚約者から執拗な求婚を受けていたのだ。周囲の人間は歓迎ムード一色で誰も助けてはくれず、ついに婚姻届にサインをするところにまで追い詰められ、彼は究極の選択を迫られることに。
A、勇者たちをこのまま倒し世界征服。そして結婚。
B、勇者たちにワルツハイマーを破壊させ、そのどさくさにまぎれて逃亡。
そしてワルターの下した決断とは……

駄弁者:
 世界征服と天秤にかけられるぐらい、イヤなものなのか…。



あのザクUは地上仕様のJ型です。 溺れているんです!

 出典: 今西隆志監督「機動戦士ガンダム MSイグルー 一年戦争秘録第3話『軌道上に幻影は疾る』」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 ボール大活躍!!
 冒頭の出撃シーンもさることながらオデッサからの敗走で宇宙に上がってきた地上仕様で満足な動きが出来ないザクを墜としていく雄姿が素晴らしい。
 それでいてヤラレメカという本分(?)も忘れていはいない。

駄弁者:
 なまじ宇宙/地上両用の汎用性があるだけに、ムチャをやってしまったザクのクルーがちょっとかわいそう(ボールのほうが逆に地上に降りるというシチュエーションはないでしょうから…)。



もし私が月の人間じゃなくてずうっと地球にいられたら、星司さんと一緒にこんな風に歳を重ねていたのかもしれない

 出典: 円谷プロ制作「ウルトラマンメビウス 第44話『エースの願い』」

紹介 :砂漠の狐 様
HP :

コメント:
 私がテレビで観た初めてのウルトラマンが「エース」であり、他のウルトラマンより思い入れが強いのですが、私は当初、合体変身というのが何たら嫌でした。
「ウルトラマンは男が一人で変身するもんじゃー!!」という変なこだわりがあったんでしょうね。
 でも今ではこの二人で変身してこそエースなんだなぁ、と納得するようになってきました。
 何て言うんですかねぇ…… もうそういった領域ではなく「エース=合体変身」と条件反射的なレベルまで昇華してしまっているんですね、この二人の場合は。
 それに北斗星司役の高峰圭二さんと南夕子役である星光子さんが二人揃って健在な姿を披露してくれたのはただもう純粋に嬉しいです。
 やっぱり子供の頃に憧れたスーパーヒーローですからねぇ……

駄弁者:
 嫌というほどではないんですが、私もエースの「合体変身」というのは、あまり好きではなかった覚えがあります。「ウルトラマンは男が一人で変身するもんじゃー!!」というのには、少し共感が。
 それにしても、このシリーズには旧作のファンサービスが多いんですねえ。



ゴルゴムの仕業だ!

 出典: 石ノ森章太郎原作・東映製作「仮面ライダーBLACK」

紹介 :電撃翼 様
HP :

コメント:
 過去に原作が紹介されているので、作品の説明は省略します。
 南光太郎の、何か事件が起こったときの一言です。
 本当は北側の工作かもしれないのに、なんでもかんでもゴルゴムの仕業。
 作中ではどんな事件も本当にゴルゴムの仕業なんですが、これ、光太郎がゴルゴムがらみの事件を感知しているのか、本当に何でもかんでもゴルゴムの仕業にして、その中で本当にゴルゴムの仕業だったものだけが放映されているのか、どっちなのか悩みます。
 この辺がよくわからないのもゴルゴムの仕業かもしれません。

駄弁者:
 ゴルゴムのほうはゴルゴムのほうで、計画が頓挫するたび関係なくても「ライダーの仕業だ!」と敵愾心をつのらせているのかも。



床に伏せるか
頭に紙袋をかぶる?

 出典: ガース・ジェニングス監督・ダグラス・アダムス原作「銀河ヒッチハイク・ガイド」

紹介 :TEAM NORTH-MOAI(R) 様
HP :

コメント:
 明治時代、かのハレー彗星が来た時、「(なぜか)空気が無くなる」といって自転車のチューブを買い占めた人がいたそうですが、英国人はなにか危険があると紙袋をかぶってしのぐんでしょうか?「床に伏せる」のは分かるんですがなぜ紙袋?(せっかく「銀河ヒッチハイク・ガイド」を見ながらツッコむ所がそこ?と言われそうですが。)

駄弁者:
 しかしあの「ヒッチハイク・ガイド」には、「パニクるな(安原和見訳)! そんなときは何たら星の特製紙袋をかぶればOK」程度のことは書いていそうな気がする…。



メタンは4%、だね?しかも、酸素は16%だろう?これがなんであるかを君は知らないのかね?爆発性の混合気体じゃないか!それとも、君は、われわれが硼化水素(ボラン)で着陸したとき、大気全体がどうして爆発しなかったかということをわたしに説明してくれるつもりかね?

 出典: スタニスワフ・レム「砂漠の惑星」(飯田規和訳)

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 無敵号の隊長ホルパフ、沈着冷静にして剛胆な人物として描写されていますが、なかなかどうして。「着陸後」に大気分析を行い、その結果をみて、ロハン副隊長にあたりちらすのが上のせりふ。そう言うことは「軌道上」で観測しましょう。人工衛星も、地上から軌道へ直接あがれるスーパーコプターも積んでますから。
 隊長がお茶目さんなのか、フライトプランナーがうっかりさんなのかよくわかりませんが、冷凍睡眠で目的の惑星に到達したら、覚醒しながら着陸するという荒技を披露。そしたら捜索対象の位置が不明だから衛星で観測しよう、とのたまう。そう言うことは「軌道上」(以下略)、肉眼も馬鹿にしたもんじゃないようです。
 この作品の価値が変わるわけではないですが、結構ツッコミどころのある作品ということに気が付いてしまいした。

駄弁者:
 「最大出力が必要だ」が出ていたころは、冷静沈着の代名詞だと思っていたんですが、うーん(笑)。



「今の人気作は “解決辻斬り侍”シリーズだ。たまに解決しないまま我慢できずに斬ることがあるが、そこが人間的で魅力あるのだと。……君がいた当時の人気作は?」
「ええ、私は読みませんでしたけど、猟奇戦国ものの“どきどきバロンちゃん”が」
「それなら現在百七十巻まで蔵書している。量が増えたので新調したばかりの“猟奇・ファンシー”のコーナーが占領されてしまった。最新作は“ナバロンでどきどき”だったか」
「第二次大戦行っちゃったのね。私の頃は三巻とか四巻でモンゴルあたりでしたのに……」

 出典: 川上稔「終わりのクロニクル2」

紹介 :検索の渡り鳥 様
HP :

コメント:
 川上稔シリーズから、またも謎物件です。尊秋多学院の衣笠書庫にて、司書のジークフリードと、ディアナの会話から、流行の本についてのやりとりです。あいかわらずとんでもないです。あと上の台詞とは別で、春期学園祭出店屋台で前衛芸術焼鳥屋“カドミウム2005”なんていう名前の店を確認。なんでも調味料が緑色で、一撃必殺っぽいそうです。

駄弁者:
 3,4巻がモンゴルとなると、ギリシア・ローマ時代とか三国志は入ってなさそうだなあ(時代順にやってるとして)。
>現在百七十巻まで蔵書している。
 残念ながらペリー・ローダンには及ばないか。
 ところで細かいことですが、「蔵書している」という言葉は合ってるんでしょうか。「所蔵している」じゃないかと思ったんですが。
 追記:検索の渡り鳥さんより「蔵書」で合っているとのお知らせをいただきました。ありがとうございました。



星の自然をサラリと排除して、すべて機械(マシン)にできたなら
不眠不休で日進月歩、効率アップできるはずさ
規格道りのシアワセよ アミノ無くてもパルスで育つよ未来人(みらいびと)
理想の社会へレッツらゴー メガトロン

 出典: 宇波拓作詞・作曲・編曲「超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズリターンズ メガトロン音頭」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 脚本や声優のアドリブによって従来のTFファンに衝撃を与え、小学生以下の子供達という新しいファンを獲得した、ある意味玩具アニメのあるべき姿であったビーストウォーズシリーズの第3弾であるビーストウォーズリターンズのDVDの特典CDからの出典です。
 今までの2作がトランスフォーマーの世界観に全く未知の精神生命体との接触や歴史改変によるタイムパラドックスの発生などSF満載な作品だったのですがこの3作目は急に暗く宗教的な話になってしまいました。そんなわけでサイバトロンのリーダーコンボイとデストロンのボスメガトロンとの戦いはただ闘うでけではなく思想のぶつけ合いのようなものもはいっていました。(ガンダムみたいに戦闘をしながら演説をするのではなく論争をしたあと闘うんですけどね)
 完全なる調和には個を捨てるしか無いというメガトロンが星を完全なる機械惑星にしようとし、(てゆうかセイバートロン星は元々機械惑星だったんじゃ…)自由意志の無い世界など許せないというコンボイが星に有機体を取り戻そうとする戦いが繰り広げられ、最期はコンボイとメガトロンが戦いの末、星のコアに落ちセイバートロン星は機械と有機物が調和をとった姿に変わったのでした。(まあこの戦いの合間にギャグやアドリブがはいちゃってるんですけどね)外宇宙探検に出かけた初代コンボイ達が帰ってきたら驚くでしょうね、故郷が変わりすぎて。
 このメガトロン音頭はそんなメガトロンの心情を歌ったものなんです。
 ちなみに歴代のメガトロンやガルバトロンもバラバラの世界をひとつにするには強い支配者が必要だとか、力で従わせることが全宇宙を平和にする方法だとか似たような事を言ったりしてます。このビーストメガトロンは今までのシリーズを見た限りただ宇宙を支配したいという風に見えたのですが作風が変わってなんか悟りを開いたんでしょうか?

駄弁者:
 トランスフォーマーというのは基本的に洋モノだと思っていたんですが、「音頭」とは、また…。
 完全なる調和を目指すために個を捨てることが目標なのに、自分自身がかなり個性的だというのは皮肉と言うべきでしょうか(声優のアドリブによるところが大きいそうですが)。
>規格道りのシアワセよ
 メガトロンが目指すほど徹底した没個性じゃなくても、人間けっこう規格どおりのシアワセで満足できてしまうのが、悲しいところ。
「銀色のコインを握りしめて ボタン押して型どおりの夢を買う
 販売機がまいどありがとう こもった声で応える サイボーグ サイボーグ」
(さだまさし「サイボーグ・サイボーグ 〜アルミニウム製の子どもたち〜」)



名文句トップに戻る

第175集を見る 感想を書く(文句toめい文句) 第177集を見る