SF名文句・迷文句第279集

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ヨハン・セバスティアン、さあ行くぞ。

 出典: アーサー・C・クラーク「地球の太陽面通過」(山高昭訳)  『太陽からの風』に収録

紹介 :炭屋 様
HP :

コメント:
 SFの決め文句といえばこれだとおもうのですが、マイナーですかね。今年、作中で重要な位置づけの金星の太陽面通過があるので。

駄弁者:
 下のTWRさんのご投稿と並べて掲載すればよかったですね。気がつけずすみませんでした。
 短編集の『太陽からの風』はわりと知られた作品だと思うんですが…この作品はご投稿があるまで頭に浮かびませんでした。クラークの作品は長編にくらべて短編はマイナーなものが多いかも。



赤心少林拳黒沼流奥義「桜花の型」…とは
敵の攻撃を躱すどころかその力を利用してすべての気を鋭い点に集め真芯を切り裂く
ただし…少しでも迷いがあれば相手の攻撃をくらってしまう
防御を捨てた捨て身の必殺拳
反面…「梅花」は…防御に徹し相手の気を外へと誘う守りの拳
…(中略)…
対極の拳が力を合わせれば…既に隙などない!!

 出典: 石ノ森章太郎原作・村枝賢一漫画「新仮面ライダーSPIRITS 第19話『矛と盾』」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 樹海大師が中国での修行で完成させ、日本に広めた赤心少林拳。彼の弟子である玄海老師と黒沼外鬼は考え方の違いから赤心少林拳を玄海流と黒沼流に分派させた。後に玄海流は沖一也(仮面ライダースーパー1)とドグマ王国の戦いに力を貸し、その結果一也以外が全滅してしまう。
 BADANとの戦いの中で再生ドグマ王国と戦う黒沼流の拳士達と出会った一也。BADANによって精神にダメージを負い、変身不能に陥った一也は黒沼流の元で修行する事を決意するが、黒沼流の師範代義経はそんな彼を嫌悪して度々辛辣な言葉を浴びせる。義経にとって一也は「一度は捨てたはずの赤心少林拳玄海流を自分の都合で壊滅に追いやった男」であり、またかつて失恋した(義経は女性)相手でもあったのだ。
 黒沼流の本拠地、赤心寺に攻め込んできたドグマ王国の地獄谷五人衆。その一体ヘビンダーとの戦いの中で一也は義経の使う黒沼流奥義「桜花の型」が攻撃を極めた型であることを悟る。一也は投稿の台詞を叫びながら義経に加勢し、防御の極みである玄海流奥義「梅花の型」でサポートする。対極に位置する事から決して交わることはないと言われた二つの流派が交わった瞬間だった。

駄弁者:
 では「桜花の型」の攻撃を「梅花の型」が防御したらどうなる?と聞かれて返答に詰まったという、故事成語「桜梅」の元になったエピソードですね(…すいません石投げないでください)。



あなた達はもうここにはいない。
だがあなた達の想いはここにある。あなた達がカホやジムノフをどれほど愛していたかを私達は知った。時の流れの中で、あなた達の骨が全て自然に還っても、建造物が全て崩れ去り森や砂漠の中に埋もれて消え失せても、あなた達の情熱の証だけはここに、私達の手の中にある。
この絵とメッセージを抱いて私達はナンナーに帰還する。あなた達の想いを多くの人が知る事になる。きっとセンセーションを巻き起こすに違い無い。私と同じようにストーリーを語る者も大勢現れるだろう。カホやジムノフの絵を真似して描く者も出てくるだろう。あなた達の存在は失われても、あなた達が創造したカホやジムノフは私達と共に生き続ける。
あなた達の文化を、愛を、情熱を、私達が引き継ごう。

 出典: 山本弘「喪われた惑星の遺産」  SFマガジン2011年8月号に収録

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 以前にも投稿した、惑星探査隊の一員の覚書という形を取った短編小説からの名文句です。
 イルルナンシュミーはカホ・ジムノフの絵やルージャユースから見た恒星とデュフォンの運行を元に、イヒムノハのアルミ板に込められていたルージャユース人の想いを推測します。
 それが正しいかどうかは最早イルルナンシュミーには判断不可能でしたが、少なくともルージャユース人が並々ならぬ愛情・熱意でイヒムノハにカホ・ジムノフの絵を印刷したアルミ板を搭載させた事だけは確信できました。
 そしてルージャユース人が込めた想いを伝える事が自分達の使命だと、改めて決意するのでした。
 現実でも様々な遺跡から遺産が出土されていますが、そこに込められたメッセージを現在と後世に継承させる事がイルルナンシュミー達歴史に携わる研究者の使命なのでしょう。

駄弁者:
 こういうことがあるかも知れないので、やっぱり史跡は残しておきたいものです。後から来た者が汲みとるメッセージが、残した者の思いと完全に一致するとは限りませんが、それでも。イルルナンシュミーのように時代も種族も異なる存在が、かなり的確に思いを受け継ぐ可能性だってあるわけです。



「このまま残してあるのは、子供たちに見せて──話すためなんだよ。これがイングランド人の正体だ、と」…(中略)…子供ながらもおなじ頑固さを聞き取り、この特別な遺産を残しておくことの意義にはじめて疑いを抱いた。

 出典: ダイアナ・ガバルドン「遥かなる時のこだま T」(加藤洋子訳)

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 主人公夫妻の1人娘ブリアナは、20世紀で生まれ育ちましたが、18世紀に赴いて数年過ごした後、子供の治療のために20世紀に夫共に帰還しました。彼女が家族と住んでいる今の屋敷は、(彼女から見れば)父が祖父母や父方伯母夫婦と暮らした屋敷を改修したもので、18世紀のカロデンの戦いの後、イングランド兵が働いた暴虐の跡が残っており、彼女はその跡の由来を義理の伯父から直接聞いています。
 上記の一節は、自分の子供達がその跡を見ながらしている会話を傍で聞いたブリアナの想いです。前にも述べましたが、ヒロインのクレアはイングランド人です。つまり自分の子供達の血の4分の1はイングランド人なわけです。クレアには全く罪はありませんし、義理の伯父にも悪意は全く無かった筈なのですが、自分の子供達がしている会話を聞いた時のブリアナの気持ちが何とも言えないものになるのはやむを得ない気がします。歴史のために史跡を保存し残しておくべき、とよく言われますが、史跡によっては残すのが本当に正しいのか、疑問をあらためて覚えました。

駄弁者:
 史跡を残すのは正しいことだと思いますよ。「この史跡はただ今現在の教育にふさわしくないから残さず消し去ってしまおう」というのは傲慢なことではないでしょうか。それを用いて教える内容が問題だというなら、変えるべきなのは史跡の保存状態ではなく、教えている人間・教わっている人間の考え方です。
 …まあ史跡が個人宅にある場合は、住んでいる人の事情感情も問題でしょうけど。



五郎君それはね…人間が未来に生きる動物だからだよ。
未来に向かう人間は、必ず自分の孤独と戦わなきゃならないんだ。
人間が他の星に行き着くためには長〜い長い孤独と、暗黒の旅に耐えなきゃならない。
火星に行くためにだって4ヶ月以上かかるんだよ。
人間の戦いの中で孤独との戦いほど勇気のいる戦いはない!
君のパパは、人間が耐える孤独の限界に挑戦したんだ。

 出典: 山本正孝監督・市川森一脚本「シルバー仮面ジャイアント 弟18回『一撃!シルバー・ハンマー』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 160日にわたる孤独耐久実験を終え引き上げられた宇宙飛行士山城の乗ったカプセル。
 しかし中から出てきたのは山城キャプテンではなく醜悪な怪物でした。
 関係者の見守る前でみるみる巨大化する怪物、その中にいた春日兄弟の長男光一は山城キャプテンの一人息子五郎(ちなみに盲目)の吹くフルートに怪物が強く反応、五郎の乗った自動車をしつこく追い回した事実から怪物の正体は山城キャプテンだと推測します。
 兄弟の職場である津山研究所で五郎は問います、狭い部屋で何十日も一人きりで暮らす事が本当に人の役に立つのかと、それに対する津山博士―故・岸田森―の回答が投稿の台詞。
 229集の土左衛門さんの語ったとおり大幅な路線変更が行われた本作。ですが今まで築いてきた事を単に捨て去るのではなく、異星人と同じ日本人から追い立てられる特撮版『若者たち』というべき作風から、未知の宇宙を目指す若き地球人とそれを阻もうとする宇宙人との戦いを描くという形で物語初期の精神を何とか受け継いだのは間違いなく評価するべき事です(やたら影の薄かった光二=シルバー仮面の人間的側面が描かれるようになったのもジャイアント編から)。
 岸田森の重厚かつ熱い台詞回しで語られるこの言葉はそうした作品の世界観を体現した名台詞だと思います。

駄弁者:
 ウルトラマンの「故郷は地球」を思わせる話ですね。しかし宇宙に行ったわけではなく地下での孤独耐久実験で怪物化してしまうとなると…。地下に何があるのか、はたまた地球人にそうなってしまう因子があったのか?(ニーヴンの『プロテクター』みたいに)
 追記:出典のタイトルは、ご投稿では『一撃!ハンマー・パンチ』もしくは『一撃!シルバー・ハンマー』と両方あったのですが、とりあえずGoogle検索で該当の多い後者を採りました。間違っていたら教えていただけると助かります。
 追記2:怪物に変化した理由は「地球人の宇宙進出を妨害しようとするエマ−星人に改造された」ということらしいです(H・I・Tさん、お知らせありがとうございます)。外部からの原因じゃなくて、地球や地球人自体に原因があるというのでも面白かったと思うんですが…。ちょっと残念。



『ハイペリオンの没落』はキーツの詩からとられたもので、それが主題と深い関係があることは読めばわかる。なにしろキーツ自身の複製が登場してしまい、詩とこの物語と、詩人の作品と世界の運命とが、重なり合うのである。私はキーツの詩を読むわけではないから、そういうことがわかる人ほど、この物語を面白く読めないと思う。それでもあっという間に読み終えてしまったから、予備知識がなければ読みにくいというわけではなく、相変わらずの物語上手というしかない。

 出典: 養老孟司「長いお話」  『ミステリー中毒』に収録

紹介 :好古真之 様
HP :

コメント:
 だから『イリアム』『オリュンポス』の前に、ホメロスを読んでいなくても問題ないんですよ、きっと。
 タイトル通りにミステリを中心とした、読書エッセイ集より。
 この「長いお話」にしても、引用した文章のあとに脳の話に移っていくあたり、いかにもこのセンセイという感じですね。
BGM:「Brain Diver」May’n

駄弁者:
 まあ確かに私でもホメロスやキーツ抜きで『イリアム』『オリュンポス』『ハイペリオンの没落』のいずれも楽しめましたが、キーツを読んだ人だからと言って『〜没落』を楽しめるとは限りません。…むしろ「こんなのがキーツかよ!」となってしまう可能性も。
 というか、養老先生ダン・シモンズ読んだんだ。



だがある企業の技術者は学会の席上で、そういったSF世界のロボットたちが実際のロボット研究に悪影響を及ぼしていると指摘した。研究者が勝手にヒト型ロボット(ヒューマノイド)に憧れるのは構わないが、出来上がってくるものは物語に登場する理想像からかけ離れており、それが結果的に一般市民にロボット研究の失望感を植えつけている。もっと機械として割りきって、ロボットの目的を特化させなければならない――そんな強い批判が目についた。
SFはロボットの未来を大きく描いたが、結局それは永遠にアトムを実現できない私達に悪夢を抱かせるに過ぎなかったのかもしれない。

 出典: 瀬名秀明「ハル」  『あしたのロボット』に収録  日本SF作家クラブ編『2001』にも収録

紹介 :アーサー・エリス 様
HP :

コメント:
 瀬名秀明のロボットをテーマに描かれた短〜中編小説集である「あしたのロボット」。
 その序盤の一本「ハル」では、ロボット開発に力を注ぐ日本の技術者と、それを取り巻く人々、そしてロボットが描かれます。その中に登場する、「我々の世代にとってロボットとはガンダムであり、ドラえもんであり、C3-POやR2-D2であった」という技術者の回想より。  確かに、科学技術が進歩した現在でも、ガンダムやアトムどころか、技術的にはそれよりハードルの低そうなアーマードトルーパー(装甲騎兵ボトムズ)やナイトメアフレーム(コードギアス)、アストロメク・ドロイドも開発できそうにない状況です。かつてロボットに大きな憧れを抱いた世代からすれば、今世界で活躍するロボットたちも失望の対象に過ぎないのかもしれません。  もちろん僕はそんなことは無いですが、たしかに「生きている間にR2やタチコマに会えるんだろうか?」と思ってしまう時はあります。ATやKMFといかずとも、ヴァーティカルタンクくらいにはお目にかかりたいものですが。

駄弁者:
 『あしたのロボット』は読んでいないのにこの作品は覚えがあるな…と思ったら、初出はアンソロジー『2001』だったんですね。忘れてしまっていましたが、読んだ当時は気にいっていたようで『「フランケンシュタイン・コンプレックス」ならぬ「フランケンシュタイン(の怪物)にしてやれなかったコンプレックス」』などという短評を残しています。
 そういえば刊行当時はAIBOがブームでした。当時から10年以上たってますが、この作品のように「ハルは生きている!」と言われるようには…なっていないですね、幸か不幸か。
>SF世界のロボットたちが実際のロボット研究に悪影響を〜
 そう批判する技術者自身が、一番アトムやガンダムに憧れていてそれを実現できない現実にいら立っていたのかも知れません。



「ウルトラ警備隊のバカヤロォー!」

 出典: 金城哲夫脚本・満田かずほ監督「ウルトラセブン 第42話『ノンマルトの使者』」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 ウルトラセブンの「大人向け」なエピソードより。
 現在の地球人類は他の惑星から来た侵略者の末裔であり、海底に住むノンマルトこそが地球の先住民だ……そう叫び続け、人類の海底開発に警告を発してきたシンイチ少年。しかし開発当局もウルトラ警備隊も少年の言うことを信じず、むしろノンマルトを人類に挑戦する侵略者だと決めつける。そうした争いの中、悩んだ挙句にモロボシ・ダンはウルトラセブンとして人類に味方し、ノンマルトと戦う決意を固める。上記投稿の台詞は、ダンがウルトラ・アイを取り出して変身する直前、シンイチ君が目の前に飛び出して来て叫んだ一言。少年たちの憧れの的である筈のウルトラ警備隊に、少年が罵声を浴びせる……本当にノンマルトが先住民であるなら、まさしく「バカヤロウ」な話なのだが、それでもやはりショッキングな台詞&場面である。
 後年になって「シリーズ後半、ベトナム戦争の影響により脚本家をはじめとするスタッフの間に『迷い』が生じ始めた」という事情を知り、あらためて再放送を見て「なるほど」と頷いた。いや、唸らされた。或る意味、ウルトラセブンの活躍は「介入」であり「偽善」である。何故ならウルトラセブンの作品世界は「惑星間戦争」であり、ウルトラマンの「特殊な自然災害に対する抵抗」という世界観とは違うからだ。戦後の日本人が盲信し追随してきたアメリカ式正義や、アメリカ社会そのものにまで疑問を投げかける様なこのエピソード、「傑作」というより「問題作」である。
 こういうことを言うと差し障りがあるかも知れないが、敢えて言う。アメリカ人は、そのほとんどが「侵略者の子孫」だ。私はシンイチ君の叫びを一生忘れないだろう。

駄弁者:
 シンイチ君の言葉にも正当性があるのを認めたうえで、それでも「あたしは人間だから人間の味方よ」と言わなければならない立場もあると思います。
 だからと言ってシンイチ君の叫びが糾弾されてはいけないのですが…この点についてはアメリカ人だろうと日本人だろうと、地球人はあまり偉そうなこと言えませんね。



さあ、お前の罪を数えろ!

 出典: 東映制作「仮面ライダーW」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 仮面ライダーWがドーパントと戦うときの決め台詞。元々は鳴海壮吉(仮面ライダースカル)がスパイダー・ドーパントになってしまった松井誠一郎に対して言った言葉である。
 この言葉を使う仮面ライダーは皆何らかの罪を背負っている。鳴海壮吉は272集にある3つの罪、左翔太郎は勝手な行動をしたことで壮吉を死なせてしまったという罪、フィリップ(園崎来人)は自分では何一つ決断せず、命じられるままにガイアメモリを作っていたという罪である。彼らは自分の罪を数えた上で相手にこの言葉を発するのだ。

駄弁者:
 正義の味方が自分の正義に酔ってしまわないためには必要なことなのでしょう。
 とはいえ「地獄の底へつき落とせ」や「憎い怪獣ぶっ殺せ」が受け入れられていた頃にくらべて、ヒーローも気楽ではいられなくなったものです。



「われわれの生活はそんなにいけなかったかね」
「それほどいけなくはないけど、たいして立派でもなかったわ。そこが問題だと思うの。世のなかには、いろんな恐ろしいことがいっぱいあるのに、わたしたちは、わたしたちのことしか考えていなかったわ」

 出典: レイ・ブラッドベリ「今夜限り世界が」(小笠原豊樹訳)  『刺青の男』に収録

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 「今夜限り世界がなくなってしまうと分かっていたら、どうする」
 その日、皆が夢の中で地球はもうお終いだという声を聞いた。それでもいつもの通りに日々を過ごし、夜を迎えた人々。地球はその日、終わったのかそれとも終わらなかったのか……。
 そんな作品の中のある夫婦のセリフです。声高に語られるわけではないしこの夫婦や普通の暮らしを否定するわけではなく、これがテーマということでは決してないと思うのですが、別の意味で胸に響くようになってしまったのが悲しい。
 実はもっと早く投稿しようと思っていたのですが、どの短編集だったかを勘違いしていて(てっきり「ウは宇宙船のウ」だと思ってた)、さらにこれはSFかファンタジーか悩んでいて遅くなりました。
 ところでこれ、ブラッドベリ版の「スポンサーから一言」なんだろうなあと今気が付きました。我ながら鈍いなあ。

駄弁者:
 ご投稿いただいた順ではもう少し後になるのですが、6月5日に当のブラッドベリがお亡くなりになったので、追悼の意を込めて先に掲載させていただきます。
 ブラッドベリが描いた詩情あふれる世界は、これから先もなくならないものと信じていますが…。



私はクック船長に同行して、遠く一七六九年のタチヒで金星の太陽面通過を見ているのだ

 出典: アーサー・C・クラーク「地球の太陽面通過」(山高昭訳)  『太陽からの風』に収録

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 火星に派遣された調査隊は、着陸船の事故により、帰還の手段を失う。彼らを救出するすべは何もなかった。
 調査隊員エヴァンスは、定められた死を前に、地球の太陽面通過を観測し、昔の出来事に思いをはせる。
 2012年6月6日の金星の太陽面通過に絡めて投稿します。
 残念ながら、クック船長の部下にエヴァンス、もしくはクラークという人物が居たかどうかは確認できませんでした。

駄弁者:
 太陽面通過後になってしまいましたが、順番飛ばしで掲載します。
 この作品、火星調査隊が派遣されたのは1984年という設定らしいですね。1984年の次は100年後らしいですが、その頃なら事故かそうでないかはともかく、地球人が肉眼で地球の太陽面通過を目にする機会があるでしょうか。…あるといいなあ。



宇宙の平和を乱すやつは 地獄の底へつき落とせ!
ターガン ターガン スーパー馬力の怪獣王!

 出典: ハンナ・バーベラプロダクション制作「怪獣王ターガン」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 以前投稿した「きえてもらいます」の『電子鳥人Uバード』(221集)と同じ制作元のアニメ、その主題歌の歌い出しより。タイトルからも解るとおり、『密林の王者ターザン』の宇宙版みたいなアニメである。
 主人公ターガンは小さな惑星で何頭もの宇宙怪獣を飼い馴らし、怪獣王国の頂点に君臨している。地球の人間なのだが、何故か古代ローマの剣闘士みたいなスタイル。そしてこの種のヒーローには珍しく、妻子を持つ。妻も息子もターガンに協力して宇宙の侵略者と戦う。で、上記投稿の歌詞だが、普通、ヒーローものの歌といえば「やっつけろ」とか「たたきのめせ」とか、子供にも解りやすい文句を使うものだ。「地獄の底へつき落とせ」というのは少々残酷な表現である。それに「死んだ後も苦しみやがれ」という悪意すら感じる。しかも始末の悪いことに、この歌、幼い少年のコーラスで唄われているのだ。こういう物騒な歌を子供に唄わせるのはいかがなものかと……なんて言って自身を振り返れば、子供の頃、やっぱり大きな声で唄っていた記憶がある。子供(特に男の子)って、けっこう喰い付くんですよね。残酷なものとか、汚らしいものとか。

駄弁者:
 昔、「憎い怪獣ぶっ殺せ」というご投稿もありましたが、こちらはさらに上を行ってます。60〜70年代の子供向け主題歌って、けっこう無法地帯だったんですかね…。



いちいち神の名を出さないと戦争ができないのは、あんたらが自分の正義を内心で信じていない証拠だ! 違うか?

 出典: S.K「The Islands War」

紹介 :10-0 様
HP :

コメント:
 ウェブサイト上の架空戦記から一つ。作品のあらすじを箇条書きで述べると、
・日本、異世界へ転移。転移先の国家群とのPKF派遣を含む付き合いをこなしつつ、十年がかりで国威を回復する(ここまで前段)。
・日本がPKOを派遣していたスロリア亜大陸東部に、日本と同じく被転移国家であるローリダ共和国(自民族優越主義の独善的な宗教を信仰し、劣等民族の「教化」を天命に掲げて侵略を繰り返す大国。内部で支配階層の腐敗、被支配民族の不満が高まっている。技術レベルは冷戦初期のソ連と同等もしくはそれ以下と思われる)が侵略を画策。
・ローリダからの亡命者を満載した貨物船を保護しようとした海保の巡視船がローリダ側の軍艦に貨物船もろとも撃沈される、外交交渉に赴いた首相が暗殺される、スロリア東部に武力進駐してきたローリダ軍に現地住民と日本人が殺害されるなどの事件を挟み、ついに開戦(ここまで第一章「破局の章」)。
・ローリダ軍は陸海空自衛隊にこてんぱんにぶちのめされて壊滅。スロリア東部は奪回され、その向こうのローリダ領ノドコール地方を睨みつつ、中立国での停戦交渉となる。しかし交渉中に大規模な反乱が起きたノドコールにローリダが核兵器を投下(第二章「激突の章」)。
 …で、交渉の場で追求する日本側に対し、ローリダ側が神を持ち出して応じたことで日本側代表が叩きつけた台詞です。いやあ、いっぺん言ってみたいもんですよねこういう台詞。まあ、本格的な狂信者の方はこんなこと言ったぐらいじゃ揺るがないんでしょうがw
 作品自体はちょっと日本人が「いい人」過ぎてアレなのはともかく、それ以外では良作。破局の章でいたぶられる日本側に対するもどかしさを、激突の章での自衛隊大暴れで解消する感じです。

駄弁者:
 掲載サイトはこちら
 神という普遍の基準がない日本では、常に「正義」が権力者(…たちの「システム」)の都合で左右されてしまう、という意見もあるようですよ?
 どちらにしろ、外交交渉で口にする文句ではないような…。



もう一つ、彼がとても喜ぶことをしてやれると思う

 出典: エドモンド・ハミルトン「危機を呼ぶ赤い太陽 (キャプテン・フューチャー)」(野田昌宏訳)

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 太陽系外の植民惑星・ルウで独立運動が起こる。その背景に、驚異的な長寿をもたらすルウ産の薬品・ヴィトロンの独占を狙う陰謀を察知したキャプテンは、弾みでキャプテンを撃ってしまったチンピラに化け(当然撃たれたのはオットー)、ルウの独立運動に潜り込むが、そこでキャプテンを崇拝する奇妙なアウトロー、カ・サアアルと出会う。
 彼は、少年の頃故郷の水星を救ってくれた(『輝く星々の彼方へ! 」参照)キャプテンにあこがれていたが、心ならずも悪の道に入ってしまった男だった。
 ヴィトロン独占を狙う黒幕の計画が宇宙に大災厄を招くことに気が付いたキャプテンは黒幕を説得しようとするが相手にされず絶体絶命。そんな彼を救ったのはキャプテンを信じたカ・サアアルだった。彼のおかげで危機を脱し、災厄を防いだキャプテンだが、奮戦したカ・サアアルは重傷を負い、少年の頃の夢のようにキャプテンと共に戦えたことに満足して息を引き取る。そんな彼のために、ルウの衛星に彼の墓を作ったキャプテンは、墓碑銘をこう刻んだ(カッコ内ネタバレ反転願います)
水星人カ・サアアルここに眠る/彼はフューチャーメンの一員であった
 その時のキャプテンのセリフです。まあハミルトン+大元帥の浪花節ここに極まれりという感じですが、結構好きなもんで。

駄弁者:
 大元帥も訳してて「それでこそ! そうでなくちゃなンねぇ!」とおっしゃっていたのでは。



彼は彼女の召使いが差しだす書類を見つめ、彼女の目に浮かんだ表情と礼に反する早手回しな書類の準備の両方から、ラインハルトは自然死したのではなく、先に皇后がほのめかした、例の”べつの手段”による物であると悟った。『毒』。

 出典: デイヴィッド・ウィングローヴ「白い月、赤い竜 (チョンクオ風雲録12)」(野村芳夫訳)

紹介 :TWR 様
HP :

コメント:
 スラム街の格闘家から、ついにシティ・ヨーロッパの将軍にまで上り詰めたグレゴール・カー。そんな彼は、暗殺任務と要塞の喪失という2つの任務の失敗を李ユアンにとがめられ、叱責を受ける。これが先任の将軍ラインハルトの差し金であることを悟ったカーは辞職を決意する。有能な将軍の引き留めに悩む侍従長ナン・ホーに皇后ペイ・コンは、カーを引き留めるには”べつの手段”があることをほのめかす。
 後日、ラインハルトの訃報を受け取ったナン・ホーがラインハルト邸にに急行すると、すでに皇后の一行がいた。そしてナン・ホーは何が行われたかを悟る。
 引用中の「彼」はナン・ホー、「彼女」はペイ・コンです。
 ついにやっちゃいましたよ、皇后様。
 ラインハルトは敵味方共に評価は低かったとはいえ、古株であり、その存在を慕う者が居たのも間違いのないところ。それでも一旦邪魔と判断すれば排除することをためらいません。切れ者という触れ込みで皇室入りしたペイ・コンの面目躍如。李ユアンはこの奥様の手綱をいつまで握っていられるものやら。切れすぎるので煙たがれる事にならねば良いのですが。
 ちなみに反乱軍はラインハルトを「退屈な弁解屋」、カーを「闘士」と評価しており、カーの元に敬意の印として「闘士」(エゴン・シーレ作)という絵画を贈っています(この絵画は実在しています)。

駄弁者:
 助言するだけにとどまらず、ご自分でやっちゃいましたか。
 グレゴール・カーは私が読んだことのある最初の巻ですでに登場していましたが、出世するんですねえ。
 「ラインハルト」というと、名前だけで美形で戦争の天才と思えてしまうのですが、まあ海外作品だしこういうラインハルト様もいるか…。



未来は、少しのきっかけで大きく変動する可能性を持っているわ。私は、あくまで存紗ちゃんが選び、進みうる可能性の1つに過ぎないの

 出典: 橘公司「蒼穹のカルマ 6」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 ファンタジーの名文句に投稿しようと思っていたら、こちらで蒼穹のカルマは投稿されていたので、こちらにしました。それにこの巻での主題はタイムリープですし。
 主人公の自宅に突然現れた謎の女性、彼女は自分が5年後の未来から来た姪だと名乗り、叔母を救うために過去へ来たと言います。そして、いろいろ話した後、現在の12歳の姪とも話すのですが、上記の文句は、その際に現在の姪に話した科白の一節です。この後、主人公は死亡して、現在の姪は叔母を救おうとタイムリープを繰り返すのですが、その度に別の道を選んだ末に叔母の所へ現れます。
 確かに12歳の頃って、将来、何になろう、といろいろと考えたな、そして、いろいろとなれたかもしれない、と思ってしまいました。なお、ひどいネタバレになるので、どんな道を選んで現れたかは省略しますが、よくもまあ5つも別の道を歩んで全てですごい実力者になるなんて、どんなハイスペックな姪だとも読み終えた後で思ってしまいました。

駄弁者:
 どんな道を歩んでも成功するハイスペックな人物も凄いですが、逆に多くの時間線で失敗する運命にあるが、低い可能性の中で大成功をおさめる人間がいたら、それはそれで凄い(私はゴメンですが)。



ブルース「この博物館に来てわかったが、バットマンは常に必要だ。」
ダミアン「でも科学者になりたかったら?」
ブルース「犯罪捜査は科学だ。」
ダミアン「じゃあレーサーだったらどう?」
ブルース「バットモービルは地球最速の車だ。」
ダミアン「宇宙飛行士!」
ブルース「銀河系はすぐそこにあるし、パトロールの対象だ。グリーンランタンを見ればわかるだろう?」
ダミアン「もうやめてよ!人の将来を勝手に決めないで!!」

 出典: 「バットマン ブレイブ&ボールド『明日の騎士たち』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 ようやく数本だけ視聴に成功したバットマンが毎回異なるDC所属のヒーローと競演するというコンセプトの作品から。
 ブルース・ウェインがセリーナ・カイル(キャットウーマン)と結婚し、ナイトウイングこと養子のディック・グレイソン(初代ロビン)が二代目バットマンを襲名して円満引退した世界。
 ディックがバットマンを引退する時に備えてセリーナとの間に生まれた一人息子ダミアン(やたら不吉な名前なのは原作では別の女性との間に生まれた子供のため)にバットマンとしての英才教育を施すブルース。
 能力的には見事に父の期待に応えて成長するも多感な年頃ゆえ犯罪との戦い以外の将来も模索するダミアン。
 両親に連れてこられたバットマン博物館で暗に(でもないか)ダミアンに次期バットマンへの道を勧め退路を塞ぐ父ブルースと息子ダミアンの会話が投稿の台詞。
 頑固で気難しく長年二重生活をおくってきためうわべ以上の人間関係を結ぶの事が基本的に苦手なくせに、被保護者にはやたら責任感が強く過保護というか親バカになってしまうブルース(原作ではディックの将来のため一方的にロビンを引退させ普通の生活へと戻そうとした事が原因となって彼とはかなり長い間ギクシャクとした関係に陥っていた)ですが…そういうの子供に嫌われるよパパ。
 ただでさえ偉大な父親とその期待に見事応えて見せた立派な小父さんに挟まれるのは十代の少年にはきついのに…。

駄弁者:
 まるで悪人を追い詰めるかのごとく、的確に退路を断っていく老バットマンの図。



三人ノ王子テキタイスル時、メリケン国ニ凶星キタル。
凶星アシキワザヲ行ヒ、コノ世ヲ我ガモノニセントス。
平和ハ空カラ打タレ、大地ユレウゴキ、天地アレクルヒテ世ノ人々ミナ亡者ト化ス。
アビキョウカンノ地ゴク絵図。
世ハマサニ凶星ノ天地トナリヌ。
民ノ祈リ天ニトドク時、日ノ国ニ大天狗現ル。

 出典: ライブプランニング製作「暴れん坊天狗」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 ある意味伝説的なシューティングゲームからの名文句です。
 アメリカが宇宙人の侵略で壊滅状態に陥り、なぜか日本の天狗がアメリカ解放のため出撃する……というストーリーなのですが、そんなものあって無いも同然です。
 目玉と唾液で都市を破壊したり、人々を救出(画面では捕食しているようにしか見えませんが)してパワーアップしたり、改造された自由の女神や原子力発電所と戦ったり……と良くも悪くもぶっ飛んだゲームシステムになっています。
 今回の名文句は、オープニングに表示されるストーリーです。
 ……ただしこの大半が実際のゲームとは関係ありません。

駄弁者:
>なぜか日本の天狗がアメリカ解放のため出撃する
 なんかアメコミヒーローっぽいですが、ハリウッドで映画化されたり…しないでしょうね、さすがに。



みんな普通に生きたかっただけさ。▽
実験台も、特別あつかいはゴメンでね。▽
それに…プロ野球の選手にも…
なれないじゃないか。▽
はは、そんなもったい…ない…▽

 出典: コナミ製作「パワプロクンポケット8」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 今回はパワポケ8から。
 パワポケ8はサイボーグ同盟がプロ球団ホッパーズに潜入し何かしようとしているためサイボーグ対策室(通称CCR)に所属している主人公がホッパーズに潜入して阻止するという話です。
 主人公は3年目の日本シリーズ前に様々なイベントから『三塁手の石中学』←(ネタバレなので透明にしてもらえないでしょうかお願いします)と推理。追及すると自分がサイボーグ同盟のリーダーと白状した上で自分たちの目的・CCRの真実を語り、反オオガミ運動に参加してくれと言ってきます。
 これを拒否すると戦闘(ミニゲーム)になり主人公に撃破されることになる。
 上記の文句は戦闘後主人公が「どうして公表しなかった。」と質問した返答です。目的の為ホッパーズに入ったはずが野球が本当に好きになった…切ない。
 しかもその前のイベントで仲間に目的も達成したし危険が迫ってるから逃げようと言われても「まだ、確認していない。」と言い訳を言って日本シリーズに臨もうとしてるのや、倒した直後に「日本シリーズが終わってからバレればよかったのにな」と言ってるのを思い出すとさらに切なくなります。
 ちなみにこれ書くにあたって調べた際わかったことですが、なぜか『サイボーグ同盟』と『サイボーグ対策室(通称CCR)』は単独でwikiのページがあります。なぜだ?
 あとwikiにあるサイボーグのページのサイボーグを主題にした作品(ゲーム)の欄にパワプロクンポケットシリーズの名が。超能力のページの超能力を主題にした作品(ゲーム)の欄にも載ってます。
 自分は納得してますが、これ見て頭に『?』浮かんだ人大勢いるだろうな。

駄弁者:
 少し前に掲示板のほうで、高性能の義足をつけた障碍者ランナーが陸上競技に参加する話題が出ましたが、サイボーグ技術が進歩してそれを隠せるようになったら、ドーピング同様に技術を悪用するケースも出てくるんでしょうね。



綺麗事じゃない!
これは欲望を満たす質問だろう?
俺の欲望は、これぐらいでなきゃ満たされない!!

 出典: 東映制作「劇場版仮面ライダーオーズ/OOO WONDERFUL 将軍と21のコアメダル」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 800年前のヨーロッパで、王の命令に従ってコアメダルを創り出した錬金術師達。その中でも最も優秀だったガラが現代に復活した。彼は一度世界を破壊した上で自らが君臨する世界を創り出そうと行動を開始する。まずはドイツと東京の土地を入れ替えることで仮面ライダーオーズとグリードがいる東京に行き、彼らの持つコアメダルを奪取した。
 ガラは使い魔のベルを使い、街の人々に「一生ちょんまげで生きる代わりに五百万円を貰える」という条件を受け入れるかの質問をする。最初はバラエティ番組の収録かなにかだと思って笑っていた人々だが、ベルが本当に現金を持ってきた事で態度が一変。多くの人が受け入れてしまう。実はこの質問は人々の欲望を満たすための質問であり、欲望から生成されるコアメダルが一定量溜まるとガラの持つ器具の円盤状の部分が重みで回転、それに連動してガラの居城周辺の土地が時空を超えた場所と円形に入れ替えられてしまうのだ。複数ある円盤全てが回転したときに世界は終末を迎えてしまう。劇中では東京と江戸、東京と恐竜時代の森が入れ替えられた。
 火野映司(仮面ライダーオーズ)は土地の入れ替えに巻き込まれて泉比奈やアンク、同じ土地にいた人々と共に江戸時代に行ってしまう。江戸の人々と東京の人々は互いにパニックを起こして衝突しそうになったが、映司が鵺ヤミーの攻撃から江戸の人々を守ったのを見た徳田新之助(実は徳川吉宗)の説得で和解する。再び鵺ヤミーが襲撃したときには、力を合わせてナイト兵(いわゆる戦闘員)に立ち向かいオーズをサポートした。
 ガラは「かつて世界の全てを得ようとした王の欲望から生まれたオーズに世界を滅ぼさせて楽しむ」ために鵺ヤミーを倒した映司の元にベルを送り込み、「自分だけが元の時代に帰れる代わりに他の人々は全員死ぬ」という条件を呑むかどうかの質問を出す。映司は「自分が家族のように思っている人は助かる」ように条件を緩和させた上で条件を呑んだ。ガラは一度は喜ぶが、彼の目の前で異常な量のセルメダルが器具に入って溢れ、機械を破壊してしまった。さらに人々も死なないことに焦ったベルは映司を問いつめる。映司にとって共に力を合わせて戦った人々は既に家族同然であり、条件に該当したため死ななかったのだ。「そんな綺麗事が通用するはずが無い」と否定するベルに対する返答が投稿の台詞。

駄弁者:
 うわ、すごい…。一緒に戦った人すべてを家族扱いするのが欲望という人なんて、聖人じゃなければ希代の専制君主だと思います。
>「一生ちょんまげで生きる代わりに五百万円を貰える」
 定年まで半分以上を残している勤め人にとっては、その金額ではちとツラい。せめてもうひとケタ上なら…(時空追放決定)。



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