SF名文句・迷文句第296集

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「若い頃、ワシもそうじゃった……。全部1人でやろうと……、1人でできると思っとった……。ある意味でワシの実力は通用した。しかしグルメ界はそんな単純な世界ではない。トリコ君……、今おぬしに足りないものは決して『実力』ではない……。『仲間』を……、『パートナー』を……、『小松君』を……、信じ……、頼る……、素直な心じゃよ……」

 出典: 島袋光年「トリコ」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 以前にも投稿した、グルメアクション漫画からの名文句です。  作品世界の70%を占める広大な未開領域・グルメ界。そこは未知なる食材の宝庫である反面異常気象だらけの天候と凶暴な猛獣達がはびこる超危険地帯であり、生存するだけでも常時極限まで高めていられるほどの集中力・高度な戦闘力・刻一刻と変わる異常環境への適応力が必要となります。  腕試しのつもりで突入したトリコでしたが、その環境の前にたちまちのうちに死の危険に晒されてしまいます。  そこで以前出会った伝説の美食屋・次郎に助けられますが、彼は以前の経験からトリコのパートナー・小松への信頼不足を指摘します。  「共通するのはチームプレーを忘れてはいけないということね」等チームワークの重要性を示唆する名文句は今まで何度も投稿されてきましたが、その根底にあるのは仲間への信頼なのでしょう。

駄弁者:
>チームワークの重要性を示唆する名文句は今まで何度も〜
 「チームプレーではなくスタンドプレーから生じるチームワーク」という変化球もありますが、これだってパートナーそれぞれが持っている能力に対する信頼は必要なわけで。



新銀河紀元86世紀。人類をはじめとする宇宙の人々はギャラクスペースと呼ばれる特殊大気圏亜空ゾーンに高度な文明を創り出し、繁栄の一途をたどった。だが、それと共に悪の組織も栄え、クライムと呼ばれる国家をしのぐ犯罪組織が生まれた。ギャラクポリス機動局長官マンディは続発する凶悪犯罪の陰に悪の組織クライムの存在を知り、その摘発と壊滅のために6名のプロを選び、グループを結成した。これはその秘密特別機動隊、暗号名ゴリラの活躍を描く物語である

 出典: 国際映画社制作「亜空大作戦スラングル」

紹介 : ザタンゴールド 様
HP :
http://zatangold.blog.fc2.com

コメント:
 毎回ではないが、OP後に流れていたナレーション。ドク・マンディ役の小林清志さんがナレーションも兼任していたため、非常に渋い言い回しになっていました。
 物語終盤、かつて地球人をはじめとする侵略者達に滅ぼされた古代クライム原人の脳の集合体「オーバーロード」が登場します。しかし、彼らが滅ぼされたのは33世紀前だと劇中で明言されています。では新銀河紀元53世紀までこの年号はどこで使われていたのでしょうか?地味に気になります。

駄弁者:
>特殊大気圏亜空ゾーン
 「亜空」とは何となく亜空間のことと思っていたんですが、宇宙空間なのになぜか大気が集まっている空間のことだったんですね。「ギャラクスペース」より「アトモスペース」あたりのほうが名前が合ってそうですが…)。
>新銀河紀元53世紀までこの年号はどこで使われていたのでしょうか?
 それに「新」銀河紀元ということは、それ以前に旧の銀河紀元があったというわけで、キリスト紀元から数えていったいどれぐらい遠未来の話になるんだろう。



「博士あんたは…バカか
 自分のやっていることがわかっているのかっ
 あんたのバカは死ななきゃ治らないのかっ」
「うっうるさいお前が悪いんだ
 お前が強すぎるから…」

 出典: 島本和彦「仮面ライダーZO」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 「仮面ライダーZO」コミカライズより
 究極の生物「ネオ生命体」を作ろうとした科学者だがそれが自分の手に負えないモノに成長した為に開発を中止。しかしネオ生命体は逆に科学者を改造し更にその息子を誘拐し自分を完全体にするよう科学者を脅そうとする。そこにかつて科学者に無理やり改造されたネオ生命体のプロトタイプ「ZO」が謎の声に導かれ目覚め科学者の子供を守るために戦う。という大筋のストーリーは本編と変わりませんがキャラクターが熱血風味になっており、終盤「覚悟」を決めたZOがネオ生命体「ドラス」を圧倒するのを見て本編では終始自らの過ちを悔いていた科学者が本作では完全体に近い筈のドラスがスペックでは圧倒的に劣る筈のZOに負けるのが我慢できずドラスを完全体に改造してしまうという良くないハッスルをしてしまいます。

駄弁者:
 熱血とか敵が強いことを望んだり嬉しがったりしているところとか、下のGガンダムからのご投稿と通底しているな…と思っていたら、作者同じでした。



悪いけどレインの親父さんの造ったシャイニングじゃ…歯が立たねぇってのが…
実はちょっとだけ嬉しくて…笑っちまうぜ…!!

 出典: 島本和彦「超級!機動武闘伝Gガンダム 新宿・東方不敗!」

紹介 :陸ドム 様
HP :

コメント:
 新宿でのデビルガンダムとの決戦、シャイニングガンダムの怒りのスーパーモードでは仕留めることはできず、逆にエネルギーを吸収されデビルガンダムは完全復活を果たしてしまう。
 反撃によってドモンに死が訪れようとしていた時の彼の思いです。
 やはり身内の造った物の方が優れていると嬉しいんでしょうかね…

駄弁者:
 そう言えば、お父さんとお兄さんが造っていたんでしたっけ。
 後々やはりレインの親父さんの造ったゴッドで倒してしまうと思うんですが、その時はどう感じることでしょう。
 追記:ギムレットさんのご指摘によりますと(ありがとうございます)、上は私の勘違いで、マンガ版ではゴッドガンダムもカッシュ博士が作った設定になっているとのことでした。つまみ食い知識のコメントだとボロが出ますね。



へっへっへっさあてね
だがあれがニュータイプの「戦闘力」ってやつの完全なコピーだったとして…
それの…どこからどこまでが「力」でどこから先が「気持ち」かなんて…区分がどうして誰にわかるってのかね 人の頭ん中はそれほどきっちりと仕切られたものなのかね?
ニュータイプのなんのって言って…結局人間は自分達自身のことも…
まだよく分かっちゃいねぇんだろうさ

 出典: 長谷川裕一「機動戦士クロスボーンガンダムスカルハート『最終兵士』」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 木星帝国との戦いのあとトビア達クロスボーンバンガードの生き残りは運送業を隠れ蓑にし時に荒っぽい仕事を請け負っていた。ある日木星と地球を行ききする船団のリーダーで「グレイ・ストーク」と名乗る男が現れ仕事を依頼する(その正体は木星へ旅立った元エゥーゴのガンダムパイロットでは?と言われている)
 仕事の内容は木星帝国残党が「アムロ・レイ」の一年戦争時の戦闘記録を奪い開発したアムロの戦闘能力のみを完全にコピーした人工頭脳「最終兵士」の破壊だった。研究所のある木星帝国の小惑星基地を襲撃したクロスボーンバンガードとストークだがそこに完成した「最終兵士」を搭載したMS「アマクサ」が立ちはだかる。木星帝国との戦いを生き延びたクロスボーンの手練のパイロット達を次々と撃墜し圧倒的な強さを見せるアマクサに苦戦するトビアとストーク。決死の戦法でなんとか撃墜には成功するも戦闘の余波で基地は崩壊し、2人は脱出口を見失ってしまう。撃墜された際に脱出したが機能を停止しかけて宇宙を彷徨っていた「最終兵士」は未だ基地の中に閉じ込められている2つの識別信号とは違う「なにか」を感じ取っていたそしてソレは自分が何をするべきか知っているような気がしていた…
 誰かからの「声」を聞き脱出口を発見することができたトビアとストークは生還を果たす。ストークはかつて一年戦争時アムロ・レイがア・バオア・クーからホワイトベースクルーを「声」で導いて脱出させた伝説を話す。しかし戦闘能力のみをコピーした存在が何故自分達にそんな真似を?と疑問するトビアにストークが語った台詞。

駄弁者:
>どこからどこまでが「力」でどこから先が「気持ち」かなんて…区分がどうして誰にわかるってのかね
 これについてはまったく同感。
 けど、初代ガンダムは「ケース・スタディを記憶する」のが強さの一端だとされていたと思いますが、パイロットの機器操作だけじゃなくて脳活動まで記録していたんでしょうか。人の意志を吸うというZガンダムならありそうですが…。



おまえは「敵」じゃない、便所のにおいがする。むしろ無いと困る。

 出典: エイカーフィルム制作「ハルサーエイカー」

紹介 :屋良一 様
HP :

コメント:
 2011年10月、沖縄のローカルヒーロー・琉神マブヤーに続くスーパーヒロインがデビューしました。その名もハルサーエイカー・愛。(ハルサーエイカーは直訳すると篤農家です)
 先祖から土を操る力「クラフト」を受けつぎました。
 その一方人祖「祖」が甦り、子孫である現代人が食べ物を粗末にしている事に憤り、罰を与えるためにゴミから怪人サマリタン・チリーを、どぶ水からサマリタン・ドブーを作り出し、祖が沖縄の大地を初めて耕した時に使った神器「ノーグ・クワー」を探すよう命じます。
 愛の家を襲い、祖父を打ちのめして鍬を奪ったチリーに相対した愛は、盛んに「敵」呼ばわりしてくるチリーに対して名文句で答えます。
 チリーは生ごみで出来ているものですからにおうのです。またそのため、あまり長いこと祖のそばを離れると体内細菌の働きで分解されて可燃性のガスが発生し、自然発火したりします。
 愛は農家らしく、便所臭いからと言ってそれを悪口につかったりはしないのでした。
 この10月から続編の「ハルサーエイカー2」が放映される特撮スーパーヒロイン作品より投稿します。
 他にも名セリフはありますが、(チリーの最後の言葉とか)第一話からビビッときたこのセリフを投稿します(選ぶのに一年迷いました)ちなみに、全話を纏めたDVDも発売されており全国どこでも通信販売で入手可能です。くわしくは公式サイトをご覧ください。
http://halser-acre.com/

駄弁者:
 ごぶさたしております。「ハルサーエイカー2」も放映が終わってしまっているようで…相変わらず掲載が遅くて申し訳ありません。
>むしろ無いと困る。
 農家にとっては肥料となる強い味方ですねー。シーズン途中から土地を汚す化学肥料と戦うため友になったりは…しないみたいですね。



「たすけて妖精さーん!ないしょの小道具貸してー!」

 出典: 田中ロミオ「人類は衰退しました 7」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 主人公たちの住んでいるクスノキの里、既に衰退しきった人類は学校も維持できなくなっていましたが、親の強い要望により、学校が復活することになりました、とここまでは良さような話だったのですが、現代のどこかでもよくある気がしますが、子どもは教師のいうことを聞かず、親は勝手な要望を教師に突き付け等々、学校の教師を務めることになった主人公は散々な目に遭うことになります。そして、最後の方でトラブルに巻き込まれた主人公は、上記の迷文句を叫んでしまいます。
 主人公の気持ちはよく分かります。でも、それって教師が言ってはならない科白のような気が。妖精さんの内緒の小道具で万事解決する、というのはその妖精さんの小道具に万事丸投げしてしまうということで、子どもを指導する教師が、仕事を丸投げしてしまうというのはどうなのだろう、と思ってしまいました。物語の流れ的には、私でも主人公の迷文句を叫びたくなる状況ではあるのですが。それにしても、この世界の妖精さんはドラえもん化している気がします。

駄弁者:
 そのドラえもんは大量に集まらないと道具を出してくれないし、その道具はたいてい斜め上の効果がでてしまうのが難儀です。
>ないしょの小道具貸してー!
 「ひ○つ道具」と言っちゃいけなかったんでしょうか。



わしは超能力を自分のために使った。世のため人のためとはいいながら結局は私利私欲のためだったんじゃ。
…(中略)…わしは欲望と戦った。戦い苦しんだ。欲望に負けたんだ。
…(中略)…君は決してこんな人間にはなるなよ。わしをよく見ておけ。
アクトン卿はいいことを言ったなあ。彼もまたスーツを持っとったんじゃないかね。
君たちが果たしていつまで持ちこたえられるか、興味あるね。楽しみだよ。

 出典: スティーブン・J・キャネル脚本「アメリカン・ヒーロー 第10話『50年前空駆けたもう一つの赤いスーツ』」

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 本作、再放送で見たときに気がついたのですが、主人公のラルフは離婚問題や生徒たちの教育に、彼が担任する生徒たちは家庭環境のせいでぐれかけていたり、キャラクターがそれぞれ悩みを抱えているんですね。これはそんな本作の厳しい一面が見えた異色作。
 何者かに拉致されたラルフとビルは、死んだはずの大富豪、ベックから遺言状を財産乗っ取りを図る一味から取り返すことを依頼されます。だがその依頼を果たそうとしたラルフは気がつきました。貧困の中から努力で身を起こしたとされるベックが、自分と同じスーパースーツを持っていたことに。そして、彼はそれを悪用して自分の地位を築いたことに…。これは、それを指摘してアクトン卿の格言「絶対的な権力は腐敗する」を引用したラルフに対するベックのせりふです。
 冒頭、ラルフが生徒たちを励まそうとして、アメリカンドリームの具現者であるベックの葬儀のニュースを見せるシーンがあるのですが、その実像をラルフに見せるあたりが強烈な皮肉でした(そして、それはラルフたちのあり得る未来でもあるわけです)
 この後、本作は金持ちセレブ一家のドロドロを描いた「ダラス」との視聴率競争に負けたこととレーガン大統領狙撃犯と名前が似ていたことによるイメージダウンで終了を余儀なくされます。悩める人々や軍の暴走や極右のようなアメリカ社会内部の敵を描いていた、いってみればリベラルな本作が、そんな終焉を迎えたことが、アメリカ社会の変化を象徴しているようにも思えるのです(考えすぎ)。

駄弁者:
 スーパーヒーローの力を権力の一種と捉える見方も、アメリカならではのことでしょうか。逆に考えると、アメリカ人は権力者にスーパーヒーロー的な活躍をもとめている…?



イデ「僕はてっきりハヤタさんがウルトラマンじゃないかと思いましたよ」
ハヤタ「おいおい、そんなわけないだろ」
イデ「それもそぉですね。ははは……」

 出典: 千束北男脚本・飯島敏宏監督「ウルトラマン 第2話『侵略者を撃て』」

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 突如巨大化したバルタン星人のハサミになぎ倒され、うっかりベータカプセルをビルの屋上から落としてしまったハヤタ隊員。それを拾う為に、彼は屋上から飛び降りた。そして見事にキャッチしてウルトラマンに変身。バルタン星人と空中戦を繰り広げる。しかし、その一部始終をかなり近い距離から目撃したイデ隊員は、事件解決後に「ビルから落ちたところをウルトラマンに助けられた」というハヤタ隊員の証言に疑問を持っていた。上記の台詞は、その事件解決後の場面でのイデ隊員とハヤタ隊員の会話。イデ隊員は冗談めかした調子で言っているが、実はけっこう確信をもって問い質している様な気がする。現に、続く第3話ではウルトラマンがネロンガを退治して飛び去った後にひょっこり戻って来たハヤタ隊員を見て怪しんでいたし、第5話ではグリーンモンスが退治された直後に「あれ?ハヤタはどこ行ったんだ?」などと呟いている。この流れからして、イデ隊員はずいぶん早い段階から「ハヤタ隊員=ウルトラマン」という事実に感付いていたのではないかと思う。そう考えると、例の第37話での問題発言「我々科学特捜隊がどんなに頑張っても…」という泣き言をムラマツ隊長にぶつけるのではなく、こっそりハヤタ隊員だけに漏らしたあたりにも、何か作為の様なものを感じてしまう。ひょっとしたらイデ隊員は、ハヤタ隊員の秘密をあぶり出す為に「ウルトラマン依存症」のふりをしていたのではないか? だからこそ、わざわざハヤタ隊員と二人で組んだ時を狙って「ウルトラマン!来てくれ!」と叫んだのではないか……?
 考えすぎかも知れないが、ともかくイデ隊員が「本当は鋭い奴」だということを匂わせる最初の台詞であると解釈し、投稿した。

駄弁者:
 でも、イデ隊員はウルトラマンの正体をあぶりだしてどうするつもりだったんでしょう。ウルトラマンが地球の害になったり科特隊と対立したときの保険をとっておきたかったのか。あるいは単に、宇宙語の先生になってほしかったとか…?



 まず宇宙にある物質を持ちだします 宇宙の絶対零度にさらされた物質の温度はやはり絶対零度になります その物質を強靭でしかも熱の伝導率のきわめて低い物質でくるみます
…(中略)…
 大気圏に突入したその物体は大気との摩擦で外部の保護物質を少しずつ失いながら徐々に地表に近づいていきます そして上空2万mから3万mほどの所で保護物質は完全に消えさり絶対零度に冷やされた中心の物質があらわれます その中心物質があらわれる高度には大量の水蒸気があります つまり雲ですな 絶対零度に冷やされた物質は通りぬける途中の雲をことごとく凍らせ その凍った雲はひろがりながらさらに多くの雲を凍らせ 地表にたどりつくころには直径10cmほどのひょうの嵐となるのです たった一個の絶対零度に冷やされた中心物質がおよそ90分にわたってふり続くひょうの嵐の引き金になるのですよ

 出典: 魔夜峰央「パタリロ!14 『スターダスト』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 元ナチスの科学者でフォン・ブラウンの弟子だったタランテラことハインリッヒ・シュゲルグ、彼が率いる犯罪組織『タランテラ』によってマリネラをはじめとした世界各地で繰り返される大粒のダイヤモンドばかりを狙った大量強奪事件。
 事件を捜査していたバンコランとパタリロはMI6本部でシュゲルグのかつての同僚ホフナー博士と面会、シュゲルグが大戦当時から思い描いていた構想――投稿の台詞――を聞かされます。
 直径10cmの雹が丸一日降り続ければどこの都市も壊滅は必至、それでいて核兵器の様に後の汚染もほとんど心配ないこの計画に必要な中心物質とは地球上で最も硬い物質、すなわちダイヤモンド!
 鉄人28号、海底軍艦、ビッグX、超人機メタルダーetc太平洋戦争中に敗戦側が研究開発していた超兵器が現代によみがえるという発想は数あれど、その中でもひときわ華麗かつ豪華なイメージを持つのは間違いなくこの『スターダスト計画』でしょう。
 83年に劇場アニメ化された本作(主題歌は作者の魔夜氏自身が作詞した上で熱唱している)、この計画の最大のネックは大量のダイヤモンドをどうそろえるかでも、ロケットを準備するかでもなく、強靭で熱伝導率のきわめて低く大気圏を突破する頃に都合よく燃え尽きてくれる外郭物質だと思います(セラミックとかじゃ原形を保ったままだろうし…)。

駄弁者:
 そういう都合のいい物質があったとしても、どうやって冷やしたダイヤをくるんで都市上にくまなく撒くんだろ。
 まあ実現性について文句はいくらでもつけられるんでしょうが、「華麗かつ豪華なイメージ」の構想力はすごい。



買った武器や防具はちゃんと装備しないと意味ないの

 出典: 烏丸渡「NOT LIVES -ノットライヴス- 02 第8話」

紹介 :ギムレット 様
HP :

コメント:
 この作品は現実世界を使った電脳殺し合いゲームです。
 細かい説明は省きますね。
 投稿の台詞ですが、これは主人公がポイントで買ったスキルを戦闘中セットし忘れが判明した際にアバターに言われた一言。
 いやまぁ殺し合いの最中にこんな大ポカされちゃあ小言の一つも言いたくなりますよ。
 幾度となく目にした格言ですが漫画で見たのは珍しい。
 自分はいったい何度この格言を見たんだろう……(遠い眼)

駄弁者:
 私もゲームやそのヘルプで目にしたことはあると思うんですが、格言…? なんか深い含蓄があったんでしょうか。
 便利な道具や深い知識を手に入れても、使えるよう準備をしておかないといざというとき役に立たない、みたいな。



僕、高校教師のラルフ・ヒンクリーです。
ある日、UFOと接近遭遇。地球を救えと赤いスーパースーツを与えられました。
ところが、取扱説明書をなくしてしまったばっかりにもう大変。
空を飛んでも衝突したり墜落したり。
しかし、FBIのマックスウェルとコンビを組んで、バッチリ任務は遂行します。
スーパースーツを着込んだ、UFO時代のときめき飛行、アメリカンヒーロー。
果たして、どういうことになりますか…。

 出典: スティーブン・J・キャネル製作「アメリカン・ヒーロー」オープニングナレーション

紹介 :土左衛門 様
HP :

コメント:
 高校教師のラルフ・ヒンクリーは教育への情熱は並々ならぬものがあるものの、私生活は離婚した妻と親権を係争中で、担当の弁護士のパムに好意を抱きながらもなかなか言い出せない……、いってみれば少々情けない平凡な男。そんな彼がFBIの窓際捜査官のビルとUFOに接近遭遇し、地球を救えとスーパースーツを与えられます。
 怪力・透明化・相手の精神を操って自白させるなど、本家スーパーマンよりすごいかもしれないスーツをもらいながら、なんとラルフは説明書を紛失してしまいます(笑)
 真っ赤で「中」の字が書いてある恥ずかしいスーツを身にまとい、ビルとパムの協力で地球を守ろうと奮闘するラルフの明日はどっちだ(笑)
 いや、VTRが出てきたもので。当時、日テレで放送されて水谷豊の「熱中時代」とダブらせたサブタイトルだったりしたのも懐かしい。
 で、こーゆーナレーションならお気楽爆笑コメディかと思いきや……、続きは次の投稿で。

駄弁者:
 そのトリセツ、ちゃんと地球の言葉で書かれていたんでしょうね? 書かれていたけど中国製品の日本語解説みたいで役に立たなかったりして…。



ゼロ「お前、何にそんなこだわってんだ?…まあ、言いたくなきゃいいさ」
タイガ「ガキの頃さ、俺の住んでた町が怪獣に襲われて…親とはぐれて逃げ回ってるうちにダイナが現れて、怪獣を退治してくれた。みんな大喜び!『ありがとう、ウルトラマン』。でも…
(パパどこ!?ママどこ!?パパ、ママ!ウルトラマン早く来て!!)
ダイナの事は恨んじゃいないよ。でも、ずっと一人で生きてきて…」
ゼロ「今更ウルトラマンに頼りたくもないのか…」

 出典: 円谷プロダクション制作「ウルトラマンサーガ」

紹介 :ザタンゴールド 様
HP :

コメント:
 『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』の舞台となった宇宙「ネオフロンティアスペース」で火星基地に勤務していたスーパーGUTS隊員のタイガ・ノゾム。彼はかつてスーパーGUTSとウルトラマンダイナが戦っていた宇宙球体スフィアの生き残りと交戦中、突如出現したバット星人の円盤にスフィアと共に捕らわれてしまう(バット星人の目的はスフィアをハイパーゼットンの餌にする事で、タイガが捕まったのは偶然)。そのまま彼は別の宇宙にある地球「フューチャーアース」に連れて行かれてしまった。そこでタイガはタケル少年を救うために我が身を犠牲にし、それを目撃したウルトラマンゼロは彼を救うために一体化した。だが、タイガはウルトラマンゼロを拒否し、自分の体から出て行く事を要求する。
 フューチャーアースはバット星人の実験場にされていた。地球上のほとんどの動物が姿を消し、残ったのは「地球防衛軍チームU」を名乗る女性達と彼女達に保護されている子供達だけ。彼女達が生きているのも恐怖心がハイパーゼットンを成長させるからあえて生かされているのであって、ハイパーゼットンが覚醒したら死ぬ運命にある。さらにバット星人はより恐怖心を煽るために怪獣を定期的に差し向けていた。それを知り、実際に深海怪獣グビラと古代怪獣ゴメスが出現したのを見てもゼロに変身する事を拒むタイガ。痺れを切らしたゼロは無理矢理変身するも、タイガの抵抗にあって中途半端なサイズになってしまう。結局ゼロはその状態のまま戦い、ウルトラマンコスモスの協力もあってなんとか怪獣を退けた。
 その日の晩、タイガは自分の世界の英雄ウルトラマンダイナことアスカ・シンがこのフューチャーアースに来ていた事を知る。チームUにも子供達にもアスカが慕われている事を知ったタイガは「どいつもこいつもアスカが好きなんだな」と吐き捨てるように言い、それを聞いたチームUのリーサに「あなたは嫌いなの?」と問われて言葉を失ってしまう。台詞はその直後のタイガとゼロの会話。()内は回想で瓦礫と化した街を歩きながら子供時代のタイガが叫んだ台詞である。

駄弁者:
 ウルトラマンが全てを救えるわけじゃない、分かっていても救われなかったうちの一人としては納得いかない、と。
 前に中途半端な大きさになってしまったところでのご投稿をいただいたときにはコミカルな場面を想像したのですが、事情はなかなかシリアスだったんですね。



例えば賽子を一回振って一が出たとする。もう一度全く同じ条件で賽子を落としても、一が出たという事実を「賽子が覚えている」以上、同じ確率になるとは限らないという。

 出典: ZUN「東方香霖堂」

紹介 :るーしー 様
HP :

コメント:
 今までに何度か投稿された東方Projectの、小説版からの名文句です。
 道具の名前と用途が判る程度の能力程度の能力を持つ古道具店店主・森近霖之助が日記を書いている所に、大量発生した幽霊を片付けてきた霊夢・魔理沙の2人が訪れました。
 以前にも何度か同じような事件が起きていた事から、以前と初期条件が全く同じになれば以前と同じ結果になると考えた霖之助でしたが、霊夢はそれを否定します。
 霊夢によると物理的法則・結果の解釈・万物の記憶の相互作用で結果が確定する以上、過去と全く同じ状態になる事は(記憶がある以上)ありえないとの事です。
 不確定性原理については自分も詳しくないので、これ以上の説明は何とも……。

駄弁者:
 私も詳しくないですが、それは人間じゃなくてサイコロが波動を収束させているということ? 人間原理ならぬ賽子原理だ(笑)。



「戦争は人間の命と武器との果てしない消耗戦だ」

 出典: 小笠原猛監督・高久進脚本「超人機メタルダー 第1話『急げ!百鬼魔界へ』」

紹介 :猫玉 様
HP :
http://ameblo.jp/puneko

コメント:
 超人機メタルダーの第1話より、桐原コンツェルン総帥桐原剛三はその影でネロス帝国を作り、世界を裏からも掌握しようと目論んでいる。剛三=帝王ゴッドネロスが軍団員に対して演説した言葉の一節です。この演説結構長いのですが、この一言が一番重いかと。

駄弁者:
 「超人機メタルダー」からのご投稿は長らくかんきちさんの専売特許だったんですが、ここしばらくご投稿をいただいていないので、メタルダーからのご投稿も少し久しぶりです。
 命と武器との消耗戦とは…ずいぶん命の方に分が悪い戦いですね。



地球ではサラダや酢の物に使われる料理用でしたが、宇宙産のキューリは、乾燥させてお菓子として食されます。
みなさんも子供の頃、駄菓子屋で買った乾燥キューリを、ボリボリかじった記憶があるのではないでしょうか。

 出典: エニックス制作「アストロノーカ」

紹介 :蝶戀花 様
HP :

コメント:
 辺境の星系の小惑星帯で農業に勤しむのはSFですよね?
 アストロノーカはそういうゲームです。
 これは宇宙農夫のためのネットワーク掲示板「アストロネット」に掲載された、野菜の解説文の一節です。
 このゲーム、野菜の解説が妙に具体的で、ついでに宇宙の人々の生活感がほの見えて楽しかったのでした。
 宇宙にも駄菓子屋はあるらしいです。

駄弁者:
 地球上でも干しキュウリはありますが、お菓子として食べる例は知らないです(笑)。
 宇宙では野菜など生鮮食料は貴重品になりそうな印象があるのですが、駄菓子屋で売られるということは、かなり安価で大量生産されているんだろうなあ。



地球の緑の若葉のために
ただ一輪の花のために

 出典: 保富康午作詞・菊池俊輔作曲「宇宙の王者グレンダイザー」(『UFOロボ・グレンダイザー』エンディング曲)

紹介 :ゴジリスト中小路 様
HP :

コメント:
 1975年頃に放送されていた永井豪原作による東映ロボットアニメ、そのエンディングテーマより。 「憎い怪獣ぶっ殺せ!」だの「地獄の底へつき落とせ!」だのと物騒な歌詞が横行していた’60年代〜’70年代にあって、なんとステキな歌詞だろう。「平和を守る」ということはこういう小さな優しさから始めることなのだというメッセージが、聴く者の心を打つ。もっとも、当時小学校四年生の少年だった私はこの曲の本当の素晴らしさが理解出来ず、元気よく唄っていてもこの歌詞の部分になるとどうしても声が小さくなってしまったものだ。強いもの、大きいものに憧れる少年にとって、この歌詞はちょっとばかり軟弱な感じがした。しかし、大人になった今、私は大きな声でこの曲を唄うことが出来る(そして笑われたりする)。ただ、この直後に続く歌詞が「デュークフリードは命をかける」というあたり、いかにも東映らしいといえばらしいのだが……。

駄弁者:
 こないだ新聞で読んだのですが「グレンダイザー」、イスラム圏で大人気だそうですね。歌は同じじゃないのかも知れませんが。
>大きな声でこの曲を唄うことが出来る
 今唄うなら、この後の「グレンダイザー、ゴー!」と叫ぶところの方が抵抗あるのでは。
 なお、「やっすい命やな〜」という意見があったのは…だいぶ前に書きましたね。



マイクローン…
それどころか
ゼントラン(雄)と
メルトラン(雌)が
同じ場所で言葉を交わし
触れ合っている……!?
!!!
格闘訓練までも……!!

 出典: 美樹本晴彦「マクロスTHEFIRST」

紹介 :クロスケ 様
HP :

コメント:
 かなり前にゼントラーディに対しキスと歌でダメージを与えられるならもっとスゴイものなら〜みたいなコメントがあったと思いますが…
 ボドルザー司令からブリタイ艦隊の収集した地球の様々な画像を見せられたボドルザー直衛部隊長ラプラミズ(メルトラン)。投稿の最後の文は地球人の交配の様子を見ての感想
 あまりに理解を超えるものだと効果は薄いかもしれません

駄弁者:
 「キス=文化」の姐さんじゃあしょうがないか。接触自体にすごい衝撃を受けているから、効果がないではないようだけど。
>格闘訓練までも……!!
 真っ最中のところを子供に見られて「プロレスごっこ」と誤魔化すお約束を想像してしまった…。



「貴女は炎龍に勝てないと決めつけている。だから、その怒りを向けやすいものに向けた。それが自分自身」
「だって、勝てるわけないでしょ?」
「盗賊によって肉親を殺されたら、盗賊を恨むべき。だけど盗賊の出るようなところへ行ったのが、悪いと言いがち。病気や怪我で家族を失ったら、病気や怪我を恨むべき。医者のせいではない。だけど人間は、医者のせいと言いたがる」

 出典: 柳内たくみ「ゲート2 炎龍編」

紹介 :山家 様
HP :

コメント:
 第1巻で目の前で炎龍に父を殺されたエルフのテュカは、父を救えたはずと自分自身を責める余り、心を病んでしまい、主人公の伊丹を父と錯覚し信じ込んでしまいます。テュカの心を救い、また他の様々な理由(書き出すと長くなるので省略)から、伊丹達は炎龍討伐に乗り出し、炎龍と対決するのですが、その対決の中におけるテュカと人間の魔術師のレレイの会話の一節です。
 確かに人間は怒りを向けやすいものに向けて、本来の問題に対する怒りを忘れる傾向にあるなと思いました。テュカも父の仇と炎龍を思えるのなら、ここまで心を病むことは無かったのですが、とても勝算が立たない余りに自分自身を責めてしまったのです。それと同様に怒りを向けやすいものに向けるのは、逆に本来の問題の解決を困難にすることが多いのに、ついその方向に流れてしまうな、と思いました。

駄弁者:
 前向きになれるなら、自分で何とかできる範囲で物事を考えるというのも悪くはないと思いますが、怒りや憎しみといった負の感情まで手近なところに向けてしまうのは、人の性とはいえ悲しいものです。
 でも怒りを向ける方向が自分自身であるのと、セリフの後半にあるような身近な他人に向けるのとでは、少々ニュアンスが違うのでは?



重力に逆らうことが“フツー”だと考える文化というのはかなり特異だぞ

 出典: 伊藤伸平「まりかセヴン『大きい鳥を見た! 前編』」

紹介 :H・I・T 様
HP :

コメント:
 「空を見ろ」 「鳥だ」「鳥だ」 「やっぱり鳥だ!」
 人類を怪獣の驚異から守るために地球に留まっているプログラム生命体セヴンにとっても想定外の巨大怪鳥テラバーン、その出現に際して行かなくていいのかと問うセヴンと共生関係にあるまりかとその親友サエに飛べないのにどうやって追いかけるんだとさらりと答えるセヴン。
 サエ「飛べないのあンた!?」
 まりか「だって…飛べるでしょフツー!!」
 驚く二人に投稿の台詞を返すセヴンですが、確かににまりか愛しの田子ノ浦センパイの言う通り
「そういや飛ぶ根拠って示されないよなー」なんですけれども。
 まりかもサエちゃんも鏡の反射で光速で瞬間移動する二次元人と三次元人のハーフや、空を飛べないかわりに地上をマッハ3で走る巨大サイボーグ(実質巨大ロボ)や、こんなにヘンだぞ!『空想科学読本』の事はご存じないんですね。
 ちなみに飛べないと言っていたセヴンですが、ちゃんと飛行用の装備を持っています。
 セヴン曰く、何かが『ものすごく高くつく』装備をまりかの意思で勝手に使われたセヴンの怒りは凄まじく、テラバーンを操っていた宇宙の武器商人マズル星人の恒星間移動体を真っ二つにするという形でお返ししています。

駄弁者:
 身長38メートルのお嬢さんや二次元人と三次元人のハーフや巨大サイボーグといった非日常の存在なら、宙に浮いたり空を飛んだりしてもおかしくない…と考える文化は、それほど特異ではないと思います。



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